やっと解放してもらって劇場に戻ってきたので続き投稿します←(笑)
執務室
「おい!それはどういう事だよ!説明してくれ!!」
夏にしては珍しく陽の光が空一面を覆う雲によって隠された昼過ぎ。
執務室から朔夜の怒声が響き渡った。
「おい!この指令書に覚えがないって…………どういう事だ!」
「"怒鳴るな…………聞こえている。それに、いつも言っているだろう?言葉遣いには気をつけろ"」
朔夜は今報告書の作成の件で大本営の方に電話を掛けたところだった。
聞きたいことは細かいことだったのだが、その本題を言う前に朔夜は怒鳴るハメになったわけだ。
「"そもそも、その指令書について疑問点を挙げればいくつもあるはずだ。まさか気づかなかったわけではあるまい?"」
「それは…………そうですけど。大本営は指令の出し方を変えたのかな程度にしか…………。」
「"馬鹿者。
「……………………失礼します。」
その一言を残して受話器を置く。
直後、俺は拳を握りしめて唇を噛んだ。
疑問は抱いた……。
確かに抱いた。
しかし、これはただ指令の出し方が変わったのか程度にしか考えていなかった……。
それに、大本営はこの指令書の存在を「知らない」と言う………………。
果たしてそんな事が…………。
今電話した相手は大本営の中で最も信頼が置ける元帥だ。
彼によって俺はこの鎮守府に着任できることになったわけだからな。
いや、今考えるべきことはそんな事じゃない!
俺はふと手元の指令書に視線を落とす。
いったい誰が……
「お、おい、アドミラル?」
「ビスマルク……………………今すぐ……」
「…………。」
「通信隊に連絡をしろ……。あと、レナウンとレパルス、レキシントンとサラトガ、ティルピッツ、それと旗艦にビスマルク…………マラッカに向かえ。」
「ど、どうしたんだ急に?」
「……………………
通信室。
「こちら通信隊のアリシューザ!コロラドさん!聞こえますか!!応答願います!………………っ!?」
通信隊の1人…………アリシューザ級ネームシップのアリシューザが顔を顰めながら通信機を耳から離す。
「大丈夫か!アリシューザ!」
「はい…………。すみません。ノイズが…………かかっているみたいで…………」
「くそっ!」
俺は通信室のデスクを叩く。
「"こちらガラティア!こっちもダメです!ほかの5人に連絡しようとしてもノイズが酷くて…………"」
「……そっちもダメか!」
下唇を噛む力が無意識のうちに強くなる。
なんでだ!
どうしてこうなったんだ!
俺は急遽出撃させた艦隊との連絡用として耳に装着しておいた小型マイクに切り替える。
「レキ!聞こえるか!」
「"こちらレキシントン!通信状況は良好です。"」
「そっちに何か異変はあるか?!」
「"特にこれといった異変は……あ、今、出撃艦隊との合流に…………"」
そこまで喋ったレキシントンの声が不意に消える。
「?どうした?レキ!応答してくれ!」
「"………………そんな…………"」
「どうした!なにがあったんだ!」
「"出撃した第4艦隊との合流を確認したのですが………………金剛、比叡、ウェスト・バージニア、翔鶴、瑞鶴の無事を確認しました。"」
「そうか…………」
とホッと胸をなでおろすのも束の間。
「…………おい、コロラドはどうした?」
「"…………それが"」
そう言葉を濁すレキシントンの次の一言を聞いた瞬間、俺は…………。
────
不意に執務室の扉が轟音とともに強引に蹴り開けられた。
そこから一人の女性が額に青筋を立てながらズカズカと入ってくる。
「司令官!」
彼女は司令室の机で眉間にシワを寄せてながら指を組んでいる俺の前まで来ると、元々真紅の瞳に怒りを露わにしながら机を思いきり殴りつけた。
「……私の姉妹、コロラドが帰ってきてないってどういうこと!」
「メリー……。」
「今回の出撃は練度向上が目的よねぇ!なのになんで帰ってこないのよ!他の5人は帰投したんでしょ?ねぇ!!」
「っ…………」
「なんで、黙ってるわけ!何とか言ってよ!コロラドは無事なの?!!」
今回の出撃によって「行方不明」となってしまったコロラドを姉に持つメリーランドの声が震える。
「お姉ちゃん待って!落ち着いて!」
「ウェスト…………どいてよ!私は、まだ言いたいことがあるのよ!!」
俺とメリーの間にウェストバージニアが割って入るが、もはや今のメリーには俺しか見えていないのだろう。
「メリー、落ち着け。」
「この状況で、落ち着けって?バカ言わないでよ!そんなこと、出来るわけないでしょ?!!私の……姉さんが……!」
その言葉が最後となり、遂にメリーの涙腺が崩壊した。
さっきまでの鬼気とした表情がまるで嘘だったかのように、力なく床にへたり込むと俯いた。
生憎今の俺の位置からはメリーの顔は見ることは出来ないが、大方予想は出来ている。
「……いいか?メリー。よく聞いとけよ?まだ望みはある。」
「……え?」
「それは間違いない。オーロラ。」
「はい。」
そう言うと、オーロラと呼ばれた全体的にシルバーがメインカラーで黄緑が僅かに入った衣装の軽巡洋艦が1歩前へ出る。
「出撃していた5人の証言からある程度の位置を絞り込んで艤装の反応を捜索したところ、ほとんど証言と一致した位置で僅かではありますが艤装の反応を感知しました。艤装の反応が消失していないということは…………」
「あぁ、まだ希望はあるってことだ。ただ、一番厄介なのは艤装とコロラドが離別してしまっている事か。」
「取り敢えず、捜索を始めるしかあるまい。」
「ビスマルクの言う通りだ。今は…………手探り状態と言えど探し続けるしか道はないな。」
そう言って俺は唇を噛む。
「司令官……。」
「ま、捜索の件はさておき、そろそろ聞いてもいいか?金剛。」
そう言って、俺は視線を輪の外で難しい顔をしながら壁を背に腕を組んでいる金剛に移した。
それと同時にここにいる全ての視線が彼女に向けられる。
「聞くって?何を?」
「決まっているだろう?あの海域で一体何があったんだ
?」
金剛は1度大きく息を吸い込んでから、ゆっくりと吐き出すと組んでいた腕を解いて腰に当てた。
「…………まぁ、別に口止めされていた訳じゃないし。そもそも隠しておく理由もないからな~。」
ため息混じりに彼女にしては珍しくゆっくりとした口調で事の顛末を話し始める金剛。
その話を聞くや否や俺やビスマルク、レナウンと言った古参の艦達は小さく眉を寄せた。
コロラド達の遭遇した2隻の深海軍のうち片方、Yamatoの方は以前あった大規模作戦の時にビスマルク達は1度敵対しており、その強大な実力は身にしみて理解している。
それゆえ、コロラドの選択はある意味正しかったのかもしれない。
それに加えてYamatoと同程度の実力を兼ね備えた正体不明の深海軍も同時に出現したとなれば……。
「異常事態……と言わざるを得ないな。なにか手を打たないと。」
このまま思い切り壁を殴りつけたい衝動を辛うじて抑えつつ、出来るだけ冷静を保つ。
司令の自分が取り乱してはますます彼女達に不安を与えかねない。
「ビスマルク。」
「……あぁ。」
「この後一四〇〇時からブリーフィングを行う。メンバーを集めておいてくれ。」
「心得た。」
そう言って司令室を出ていくビスマルクの背中を見送りながらその場にいるメンバーにブリーフィングの時間を伝え、解散を促す。
「(畜生!俺がちゃんと警戒していれば!コロラド!無事でいてくれよ!!)」
解散して誰もいなくなった司令室で俺は背後の壁を思い切り殴りつけた。
久々にの後書きでございます、はい♪
いやぁ、期間空いてしまいましたね見事に←
それでも文才無いなりにあーだこーだやったつもりなので暖かい目で見守ってください♪
にしても、参ったなぁ。
いきなり素戔嗚が尋ねてきたと思ったら一瞬で櫛に変えられてお持ち帰りされるとは…………。
短くなってしまったのはご容赦くださいませ←(笑)
ともあれ
投稿できたので問題ない♪
これからも頑張りまーす←
それに伴って
本編とは別の番外編の方で登場させるキャラのリクエストとか受け付けてみようかな~と思って活動報告の方に作ってみました。
もし、気が向いたら教えてくれると嬉しいです♪
ではでは、また次回でお会いしましょう♪