なんか緊張する…………。
Fanta/Zero様ありがとうございます!←
劇団「鎮守府」。
ある晴れた日のこと。
次の話の撮影を終えた球磨は久々に劇場の屋根の上で昼寝をしていた。
球磨:………………。
球磨の出演する作品ではメインキャストに抜擢されただけあって撮影回数やシーンのカットも他より多い。
しかも、割と神経を使う場面が多いだけに頭が痛い。
そもそも、球磨のキャラじゃないクマ。
まぁ、でもせっかくメインキャストに選ばれたんだから精一杯頑張ってはみるけど…………。
頭がキレるキャラって疲れるクマ…………。
うむ、こんな時は………………気分転換をするに限るクマね。
球磨は劇場の屋根の上からピョンと飛び降りると上に大きく伸びを一つ、ついでに大きな欠伸もかましてから劇場の門まで来た。
さてと、どこに行こうか。
と、そんなことを考えていた時だ。
真昼:ん?あれ?球磨じゃない。こんな所で突っ立っててどうしたの?
球磨:あぁ、なんだテートクかクマ。
真昼:なんだとは何よなんだとは。それより何してるの?
球磨:別に、何もしてないクマ。
真昼:またまた~。どうせまた撮影疲れたから気分転換に散歩でもしてこようかな~とか思ってたんじゃないの?w
球磨:……はぁ、ご名答クマ。
球磨たちの所属しているのは劇団「鎮守府」。
団長…………こと「姫」のもととある長編作品の製作に携わっていた。
(ちなみに「姫」の本名は誰も知らないらしい。)
一応ここにいる真昼が鎮守府のテートク。
球磨が秘書艦と言う配役上自然と話す機会も多く、割と仲も良かったりする。
真昼:じゃあ、私も一緒に行っていい?
真昼が眼鏡の奥でニコッと笑った。
……真昼がこの表情をする時は、何言っても意味が無いことは知ってる。
球磨:…………わかったクマ。でも、実際どこに行くのかなんて全然考えてないクマよ?
真昼:それこそ散歩の醍醐味よ♪ほら、行きましょ~?
球磨:はぁ、子供じゃないんだからあまりはしゃぐなクマ。
そう溜息をつきつつ、真昼の背中を追う球磨であった。
真昼:あ、そうだ!
…………少女達移動中…………
球磨:で?どうしてまた
真昼:どうしてって。決まってるじゃない?発掘よ発掘♪
球磨:発掘って…………。
そういう訳で現在球磨たちが来ているのは地下のライブ会場。
わりかし劇場からもそう遠くなく、代金も手頃。
会場が地下故に狭く、ステージと観客席が近いことはいいが………………如何せん暑い。
真昼曰く、この会場から有名になったアイドルもいるらしい。
…………球磨にはわからないクマ。
と言うか、だったら球磨は来なくても良かったんじゃないか、と思いながら自分とは対象的にさっきからソワソワしっぱなしの
テートクは数本の光る棒を持ちながら青にしたりオレンジにしたりチカチカ色を変えながら…………あぁ、電池を見てるのか。
そんなことをしながらハチマキの青年と会話をしたり、ハッピを着たおじさんと笑いあったり。
完全に球磨がアウェイだということに気づいていないクマ。
球磨は入口付近の壁にもたれ掛かりながら近くでもらったドリンクに口をつけていた。
とそこに見覚えのある顔が乱入してくる。
青がメインカラーのキャップに紺色のデニム、黒のアンダーの上にグレーのベストを羽織った球磨より頭一つ分背の高い女性。
ついでに黒いサングラスに電子タバコと言ったふうに若干締まらない印象を抱く女性だ。
……と言うか、よくこの変装で今までバレたことがないのかが球磨には不思議でならないクマ。
?:オイ!真昼!マタコンナ所二………………。
真昼:ル、ル級!?どうしてここが!?
ル級:分カルサ。オ前ノ行動パターンナンテナ。ソレカラ外デソノ名前ヲ口ニスルナ。誰カニ聞カレタラドウスル?ソンナコトヨリ、ヨクモヤッテクレタナ。
真昼:はぁ…………な、何のことかしら~?
あれは、うちの
流石にこんなご時世とはいえ、まだ民衆の深海棲艦に対する風当たりは変わらない。
故の変装らしい。
しかしまぁ、撮影が終わったとはいえ無断状態でこんな所に来ていれば流石に怒られるクマね~。
ほ~ら、もっと言うクマ~。
そして再びドリンクに口をつけた瞬間………………事件は起きた。
球磨:ブフッ!?ゴホッゴホッ……ケホ…………な、何を言い出すかと思えばクマ!!……ケホ……ケホ。
ははは~、球磨には何言ってるのかさ~っぱりわからないクマww
球磨:何言ってるクマ。そんな訳ないクマ。そもそも、ここに来たのだってテートクに無理矢理連れてこられただけクマよ。
真昼:球磨………………隠さなくていいのよ?
球磨:やーかましいクマ!そもそも、
球磨:そんな訳ないクマ!
球磨:ぐっ…………。
どうしてこうもうちの
真昼:まぁまぁ、この神聖な場所で喧嘩はいけないわよ?
球磨:…………これが喧嘩に見えるなら眼科に行くことをおすすめするクマ。
真昼:酷い!
ルークが腕組みをしながら真昼に並んだ。
真昼:ん~、今日はね~。わたしが一番最初に目に止まったのは…………この娘かな~。
球磨:…………やっぱり球磨にはわからないクマ。アイドルならTVでも見れるクマ。どうしてわざわざこんな暑いところまで来て見なきゃ行けないんだクマ。
球磨:はぁ…………?
真昼:そもそも、ここでライブをする娘達はまだまだ実力不足でTVに出演することさえ出来ない娘達ばかりなのよ。所謂金の卵達ってワケ♪
あぁ…………なんか押しちゃいけないタイプのスイッチだったクマ。
球磨は
なのに…………
球磨:…………なんか残念クマ。
球磨はため息をついた。
球磨:……後半全く聞いていなかったクマ。
そんなことをしているうちに会場の照明は徐々にその光を弱め、開演のブザーと共に1人目のアイドルがステージ上に姿を現す。
その瞬間、ファン達の盛り上がりようと言ったらまさに最高潮。確か、彼女はこのライブハウスでも1位2位を争うの程の人気の娘だっただろうか。
真昼から嫌というほど聞かされていたからどんな娘かと思っていたところだった。
なるほど、確かに顔立ち、スタイル、声のどれをとっても人気というのは頷ける。
ファンに向けた笑顔も作り物の笑顔でないことはしっかりと伝わってきた。
真昼:いよ~っ!待ってました~!!♪
………………。
球磨:(…………ふむ)
球磨はこの2人とは無関係クマ。
そして、プログラムは進んでいき、5番目。
そう言えば次は先ほど真昼が気になったって言う…………。
気は進まないけどそれだけ見て帰ろうか。
その次の瞬間、球磨はその場に立ち尽くすことになるなんて考えられなかったクマ。
球磨:っ!?
真昼:…………わぁお、なるほど。
球磨より前にいた真昼は小さく苦笑いを浮かべ、
あれだけ盛大に盛り上がっていた観客も、それまでの盛り上がりが嘘であったかのようにいっきに静まり返っている。
客1:おい…………あれって……。
客2:……な、なんでこんな所に…………。
客の間にざわめきが起こる。
それもそのはずだ…………。
何故なら…………。
今現在、ステージ上には………………
……深海棲艦がいるのだから。
?:ミンナ、ヨロシク!深海ノアイドル、ケイカチャンダヨ~♪
そう言って、彼女はステージ上でくるんと一回転するとキラッとポーズを決めて見せる。
しかし、その刹那。
誰かがその緊張の糸を切った。
客の誰か:し…………深海棲艦だぁ!!!!!!
そこからは早かった。
観客、スタッフ含めもはや我先にと出口に向かって一目散に全員が走り出していた。
人の波と言うのはかなり怖いものがある。
「恐怖」に脳を支配された人間はもはや他人の事など考える余裕も無く、全て自分のため、人間の本性が露骨に現れる瞬間でもあった。
そんな中でも、
しばらくしてライブハウスには観客は全て逃げ帰り、その際に落ちて踏まれ続けた機材や倒れた照明などが地面に散乱していた。
残ったのは球磨達3人と………………ステージ上で若干俯き加減になった深海棲艦のアイドルだけ。
真昼:うひゃ~、人間って怖いね~。
球磨:何言ってるクマ、テートクだって立派な人間のひとりクマよ。
そんなやりとりを交わす球磨たちとは対象的に
ケイカ:エ?何ッテ…………。
真昼:ちょ、ちょっと!あんたこそ何考えてるのよ!ルk…………(がばっ)……モゴモゴ……ンン~!?
球磨:静かにしてるクマ!(ヒソヒソ)
ケイカ:…………。
ケイカ:…………私ニハドウシテモ叶エタイ夢ガアルカラ!
ケイカ:ソウ、夢!ソレヲ叶エルタメナラ、ドンナ辛イコトガアッテモ絶対二諦メナイッテ決メタノ!
そうハッキリ言い切る彼女の瞳からは言葉通り、諦めの色が灯っている様子はない。
……しかし、そんなシリアスムードも長くは続かなかった。
ル級:…………プッ、アッハッハッハハハハwww
……
ケイカ:……エ?
ほら、彼女…………ケイカはビックリしてるクマよ……。
ケイカ:ア、アリガトウ?
真昼:モゴモゴ……(そろそろ口から手を離しなさい!)
球磨:あ、完全に忘れてたクマ。
真昼:っはぁ!!
と、球磨が真昼の口から手を離すのと同時に舞台袖から1人の男性が現れた。
?:ん~、やっぱり初めてのライブハウスじゃあこうなっちゃうか~。ごめんな?ケイカ。俺の場所の選択ミスだ…………って君達は?
白い軍服に身を包み、同じく白い提督帽を頭に乗せた男性だ。
…………まぁ、見るからにそうクマね。
?:見たところ、君は…………艦娘ですか?
球磨:球磨型軽巡洋艦1番艦の球磨だクマ。
ケイカ:艦娘!?
自己紹介に若干反応するケイカ。
球磨からすれば逆もまた然りだと思うクマ。
真昼:あらあら、うふふww
球磨:テートク……その笑い方何とかならないのかクマ……?
真昼:いいじゃない♪金の卵よ?金の卵♪
そう喜ぶテートクに男性が反応した。
?:テートク……提督!?あなた、提督なんですか!?
男性は驚いた表情を浮かべる。
それもそうだろう、鎮守府の
そもそも、テートクと言うのは真昼の作中での呼び方なんだクマ。
つい、癖で言っちゃうだけだクマ。
そして追い打ちを加えたのは…………またしてもコイツなんだクマ。
真昼:嘘の情報をペラペラ喋るんじゃないわよ!!怯えちゃったじゃない!どうしてくれるのよ!
ケイカ:…………。
球磨:……あぁ、そんなに怯えなくてもいいクマ。今のは全部嘘だクマ。うちの者が本当に済まないクマ。
?:いや、嘘ならいいんですけど。
真昼:……あ、ごめんなさい。自己紹介がまだでしたよね?私は「宵月 真昼」です。劇団「鎮守府」に所属してます。
灰原:俺は「灰原 敦」です。…………って劇団!?
真昼:はい、劇団。
灰原:鎮守府じゃないんですか?
真昼:劇団です。
灰原:…………。
そう言うと
灰原:……わぁお。
ケイカ:エェ!?
そう言って
帰路。
真昼:ん~今日はなかなか面白いものが見れたかな♪
灰原テートク達と別れた球磨たちは劇場への帰路についていた。
球磨:そうクマね。確かに深海棲艦としては珍しいタイプだと思ったクマ。当然うちの連中を除いてクマよ?
真昼:確かに、うちのはもう
球磨:そういうことになるクマね。
真昼:でもさ、こうやって街を歩いていても、誰からも声をかけられないのは演者としてどうかと思うのよね~。
球磨:球磨たちがもっと有名になれば街を歩くだけで人だかりができるクマよww
真昼:それもそうね♪気長に行きますか♪
球磨:そうクマね♪まぁ、たまにはこういう日も面白いクマ♪
どうも、最近スランプ気味からなかなか脱出できていない
姫です……。
それでも頑張ったぞ!
そう、実は今回初めてコラボをさせていただきました!
お相手様は……
Fanta/Zero様の
S・G・Z! 深海ガールズZ
https://novel.syosetu.org/126984/
です♪
コラボは初めてなのですごく緊張していますです、ハイ←
ほのぼのしたり、ハッチャケたりしたかったんですけど……いざ、書き終わってみたら…………。
ほのぼの書いてる方!どうか……どうか姫にその書き方を教えてください!(泣)
最後に劇団「鎮守府」とは、
本編「交錯する世界」を「演じるキャスト」という立ち位置になります。
本編に登場するであろう人物は全員所属しています。
深海棲艦のキャストは「ル級」と「ルーク」というように艦名と団外ネームの2種類を持っている。←
とまぁこんな感じです。