今は朝の8時35分。
そしてここは劇場における私の部屋。
その部屋の一角に陣取ったデスクに座り、私…………こと「姫」は書きかけの脚本をぐしゃぐしゃに丸めて背後に放り投げ、嬌声を上げながら頭をガリガリと掻いていた。
「違う!こうじゃない!あぁぁぁあ!!!!もう!」
部屋には一面に散らかった…………ぐしゃぐしゃに丸められて没になった脚本がところ狭しと散乱している。
ちなみにここ数日ずっとこんな調子だ。
ついこの間撮影した物語の続きがいっこうに思いつかない。
今までこんなことなかったのに。
スランプ…………。
そんな言葉が脳裏をよぎる。
今日だって昨日の夜からずっとデスクに座ってあーでもないこーでもないとやっているうちに気づいたたらこの時間だ。
私はデスクの上に置いておいた黒い缶に緑の爪で引っ掻いた様なパッケージで描かれたエナジードリンクに口をつける。
「んく…………んく……っぷはぁ!!あ"ぁ"!」
もはや自分が乙女だということも忘れ、椅子の背もたれにどっと体重を預けると、女子らしからぬ下品な声を出しながら天井を見上げる。
「まずいわ…………全然浮かばない。いいストーリーが浮かばないよ~(泣)」
それから思い切り机に突っ伏してありったけの声量で叫ぶ。
現在この部屋…………と言うかこの劇場の本館には私しかいないから別に誰に迷惑かける訳では無いが、たま~に寂しくなる時もある。
キャストの娘たちはみんなこの敷地内の寮で寝泊まりしてて、朝の決まった時間に出勤して同じく退勤。まぁ、普通の会社と同じシステムなんだけど、退勤なんて建前だけなのでその後も仕事は無いにしろ本館で時間を過ごしている娘たちも多い。
まぁ、それでも、流石に夜には帰るので結局は私1人が本館に残る形になるのだが。
そんなことより問題なのは脚本だ。
「ここ数日全く脳みそが機能してないよ…………。コロラド渾身のガチでカッコイイ演技が…………、金剛さんのフラグ回収が………………ダメだ~(泣)思いつかない~(泣)どうしよう~(泣)」
ダメだ、考えれば考えるほど頭の中がグチャグチャになってくる。
あぁ、遂に涙まで出てきたか。
「グスン…………はぁ…………、ズズッ…………はぁ……。」
その涙を拭こうと後ろを振り向いた瞬間。
「…………~~っ(泣)」
散乱した「没原稿」のせいで更に目頭が熱くなっていくのがわかった。
9時にキャストのみんなが出勤してくるのでそれまでには元に戻っておきたい………………。
気を取り直して、なんとか部屋を片付けようと「没原稿」を一つ手に取るが…………。
「うぅ……グスン……えぐっ……(泣)」
…………こんな状態なのでいっこうに片付けも進まないまま時計の針は無情にも9時を指し示し、外では出勤を告げるチャイムとともに賑やかな声がひとつまたひとつと増えていく。
そんな中。
部屋の中にノックの音が響き渡る。
コンコン
「姫~。起きてるかクマ?入るクマよ?」
「流石に起きているだろう。」
そんな呑気な言葉とともに私の部屋に球磨とビスマルクが入室してくる。
「失礼します~クマ~。うわ…………」
「?どうした…………はぁ。」
「…………これはまた、いつにも増してひどいクマね……。で?肝心の姫は?姫~?どこにいるクマ?」
「また部屋の奥の壁とクローゼットの間にでも入って小さくなってるんじゃないのか?」
「いくら姫でも同じネタを何度もやるとは思えないクマ…………………………。」
そう言ってトコトコ歩いてきて覗き込んでくる球磨と目が合った。
「球磨?どうした……………………。」
続いてビスマルクとも目が合った。
「…………姫?何してるクマ?」
「見てわからないの?……グスン……泣いてるのよ……ック…………。」
「それは分かるが……。脚本は?」
「それが書けないから泣いてるんじゃない!(泣)ビスマルクのバカぁ~(泣)うわ~~~~~~ん!!!」
「……悪化させたクマね」(ジト~)
「あ、いや、なんか…………済まない……。」
「分かればいいのよ…………グス…………分かれば…………グスン」
「まぁ、スランプなんて誰でもあるクマよ。そんな時はパァーっと全部忘れて気分転換に限るクマよ♪」
「気分転換……?グスン」
「そうクマ。気分転換♪いっその事今日1日休暇を取って思いっきり遊びにでも行ってくるクマ♪ストレス発散してくるクマよ♪」
「そうだな。まぁ、
「グスン…………あぁ、あれ?……ちょっと野暮用よ。なんでも、
「あぁ…………それで、今日は
「そうよ?まぁ、名目上では「出張」ってことにしてるけど。」
「なるほど。
「さぁ?」
「ま、それはそれでいいとして、姫も少しは息抜きの仕方を覚えた方がいいクマよ?球磨たち演者はそれぞれの息抜きの仕方を知ってるけど、姫はそのへんホントに疎いクマ。」
「だな。」
「…………グスン」
「ほら、いつまでも泣いてるだけじゃ進めないクマよ。」
「……うん。ありがと。」
「そうだな。
「それはいいクマww」
「
「ま、それだけじゃなくても、今日1日脚本の事はスパッと忘れて羽を伸ばしてくるといいクマよ♪」
「あぁ。こっちは任せておいてくれ!」
「…………分かったわ。ありがと。球磨、ビスマルク。」
そう言って、私は部屋の隅のクローゼットと壁の間の小さな空間からでて、立ち上がる。
「よし!今日は思いっきり………………。」
そう言って大きく上に伸びをした瞬間…………部屋に散乱した「没原稿」が…………。
「姫?どうしたクマ?」
「…………もしかして、これを見てか?」
「うっ……うぅっ…………グスン…………うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」
………………………………
「…………それで?私にリテイクをガンガン出してる張本人が息抜きの仕方を教えて欲しいと?」
私は休暇中の
ちなみに同室のヲ級も今日は休みのようでベッドですやすや寝息を立てている。
「何よ、根に持ってるじゃない。」
「まぁいいわ。どうせ今日は休暇だし、夏だから水着でも欲しいな~と思ってたところなのよ。ちょっと遅いような気がするけど。それと引換なんてどう?w」
「……団長に奢らせようとする気?」
「嫌ならいいのよ。後でヲ級と一緒に行くだけだし。でも、そうなると…………。」
「くっ!」
「流石姫。察しも早くて助かるわ♪『人に教えを乞う時はそれ相応の対価を支払う』いつも姫が言ってるものね~?w」
「あんた……ここぞとばかりに。」
「だって、せっかく姫が奢ってくれるって言っているんだもの♪他人の好意は素直に受け取らないと姫に失礼でしょ?w(ケラケラ)」
「私は奢ってあげるなんて一言も…………。」
「じゃあ、交渉決裂よ♪さ~て、そろそろヲ級を起こして街に出る準備でもしようかしら♪」
そう言ってわざとらしく話を切り上げて椅子から立ち上がる
「あっ!ちょっと!…………うぅ~~~もう!!分かったわよ!水着代出してあげるから!」
「うふふ♪あら、本当に?♪それは嬉しいわぁ~♪」
「っ!(くっ!そういった
と弱みに付け込まれて何も言い返せないことにイライラしながら
「ほらほら♪そんな怖い顔しないでよ♪私があんたのその小ぶりでちびっ子サイズの胸にピッタリの水着を選んであげるから♪」
「ちびっ子言うな!!私はこれでも18歳よ!」
「ンン~~~。ナニヲ朝カラ騒イデイルンダ…………。久々ノ休暇ダカラ寝タインダケド…………ファ~~ァ。」
「あ、ヲ級。これから水着を買いに行くんだけど。あんたも来る?今日は姫が奢ってくれるって♪」
「ちょっ!?それはなi…………(ガタン)…………いった~っ!!」
「水着?モウ夏モ半分シカ残ッテイナイノニカ?」
「いいのよ♪あって困るものでもないし♪」
「
「それから、姫も何かと煮詰まってるみたいだし♪」
そんな
「…………マ、ソウイウコトナラヲ付キ合イシマショウカ♪ファ~ァ。」
「決まりね♪私とヲ級は外出用の服に着替えてから行くから先に門あたりのところまで行っててくれる?」
「分かったわよ……はぁ。」
そう溜息をつきながら私は二人の部屋をあとにした。
2人は結構おしゃれ好きだったりするので、ちょっと時間かかりそうだ。
門にて待つこと30分。
「うふふ、お待たせ♪姫♪」
そんなニヤニヤした意地の悪い笑みを浮かべる
クロンの方は水色のトップスに白く見るからに軽やかな印象を受けるロングスカート。極めつけは白のハイヒールで背を高く見せたクロンはこれまた大きな麦わら帽子を被っていた。
彼女の象徴である黒と紫のボーダー模様の角は便利なことに出し入れ自由らしい。
ヲルトはどちらかと言うとレディースよりもメンズが似合うと言うクロンのアドバイス通り、スラリと細く長い足をぴっちりしたデニムで締め、背中に鳳凰の刺繍がデカデカと縫い付けられたTシャツを着こなしている。
外出用の伊達メガネに加え、黒ベースにピンクの桜が刺繍されたキャップを目深に被っており、そして、首にはシルバーのネックレスと抜かりのない服装だった。
ルークに比べればバレる確率は低いと思われる服装だ。
「……着替えるだけで30分って何なのよ。」
「ソレハ、クロンガ相変ラズ時間カカリスギルカラダロウ?」
「何よ、ヲルトだって結構悩んでたじゃない。」
「2人とも…………喧嘩は良くない……。」
「まぁいいわよ、さっさと行くわよ………………ん?」
あれ?
何かがおかしい…………。
声がひとつ増えてる?
…………っ!?
「…………?」←(
「何しれっといるのよ!」
私はいつの間にか入り込んでいた
「……?なんでって……ヲルトが行くなら……私も行く。」
「あら?ユメカも行くの?ショッピングなんて普通に誘っても来ないのに。どう言った風の吹き回し?」
「ヲルトが行くなら……私も。」
そう言ってヲルトの腕にしがみつくユメカ。
「マァ……問題ナイダロウ?人数ハイタ方ガイイ。ダロ?」
「そうねぇ、ユメカとショッピングなんてなかなかレアだしね~♪」
「…………理解した。」
「ちょっと待ちなさい!私は3人分も払えないわよ!?」
「じゃあ交渉決裂…………」
「あああああぁぁぁぁぁ!!!嘘だから!払います!払いますよ!もう!」
「うふふ♪」
「(クロンのやつ………………私が強く出れないのをいいことに好き勝手やって~っ!!)」
そう言ってふんっ!と背を向けた私は気づいていなかった。
クロンとヲルト、ユメカがほんの一瞬アイコンタクトを交わしていたことなんて。
ショッピングモール
「へぇ~、うちの劇場の近くにこんな大きなショッピングモールなんかできたんだ~。」
そんな私の一言に呆れたようにため息をつくクロン。
「あなた、本当に劇場から出ないのね。ここのショッピングモールが出来たのはかなり前よ?服とかどうしてるの?」
「服?ジャージがあれば生活できるもん。」
「姫、少シハ身嗜ミニ興味ヲ持ッタ方ガイイゾ?私ガ言ウノモナンダガ。」
「姫は……舞台以外……興味無さすぎ……。」
「仕方ないわね。今日は姫の私服も買うわよ。」
「冗談じゃないわ!あんた達の水着買うだけでもこっちは…………」
「あんたの私服は私たちがなんとかするわよ全く。ヲルト、ユメカ、異論ある?」
「ナイ」
「私も……。」
そんなやりとりを交わしながら私たち一行は大型ショッピングモールの中へ。
まずは3人の水着から選ぶことに。
エスカレーターで3階の水着売り場へ足を運ぶ。
やはり水着売り場なだけあってほかの売り場と比べると壁1面に薄い水色っぽい色が散りばめられ、異色の空間が広がっていた。
水着の種類は様々。
上下が別れたタイプに1つに繋がったタイプ…………等々。
特に自分の水着を買う予定はないが、ちょっと目に止まった物をカラカラと他の商品をかき分けて手に取っては眺める。
同時に自分の胸元に目を落とし、ため息を一つ。
元の場所に戻す。
その繰り返しをしながら時たま自分の胸に手を触れる。
…………はぁ、せめてもう少し成長してたらな~。
もう1度ため息をついて店の奥で主にビキニ…………セパレートタイプの水着が多く陳列されている場所で水着を選んでいる3人に目を向ける。
こう遠目で見るとあの3人……家族に見えるな。
白っぽい落ち着いた服のクロンに、クロンとは頭半分くらい背の高いヲルトはもはや遠くから見ると高身長の男性そっくりだ。
ついでに2人より背の低いユメカは、白いアンダーにオーバーオール、それからマリンキャップという感じでヲルトとクロンの間にいると2人の娘に見えてくる。
そんなことを考えながら、同時に感心もした。
「(すっごい家族に見えるんだけど…………めちゃくちゃ馴染んでるように見えるんだけど…………アレ、深海棲艦と深海軍なのよね~。不思議だわ。)」
本来であれば人類の敵、艦娘や艦隊少女の敵である彼女達が堂々と笑いながら水着を選んでいるなんて誰が思うだろうか。
ちょっとそのへんの通行人にでも聞いてみたいものだ。
…………どうせ家族とか言うに違いないが。
そんなことを考えながら陳列された水着を物色していると、背後から聞き覚えのある声が飛んできた。
「あれ?姫ちゃんじゃない?お~い♪ひーめちゃーん♪」
「ん?誰よこんな所で私を呼ぶのは………………って、陽炎と不知火と朝潮じゃない?どうしたのよ?」
「どうしたの?じゃないわよ。私たち今日休暇だし、街まで遊びに来たのよ。姫ちゃんこそ珍しいじゃん。ね?朝潮。」
「確かに、いつも部屋に閉じこもって脚本を書いているイメージだったので。なんか違和感が」
「あんた……私のことそんな目で見てたのね。」
「不知火のイメージは…………鬼畜の一言に限りますね。」
「まだ根に持ってるの?」
「いえ、別に。」
「ははは、不知火って意外と根に持つタイプだからね~wで、何でまた1人で
陽炎が首を傾げる。
「あれよあれ……」
私は溜息をつきながら一緒に来ていた3人の方を指さす。
「あの3人…………ですか?あれ、ただの家族連れなんじゃ。」
「不知火にもそのように見えますが。」
「はぁ、やっぱりそう見えるわよね?あの3人はうちのクロンとヲルト、ユメカなの。」
「えぇ!?うっそ!」
「嘘じゃないわよ、見てきたら?」
陽炎は私が言い終わる前に既に駆け出していた。
向こうでは驚く陽炎と、こちらに気づいた3人が戻ってきた。
しっかりと3人は1人1着ずつ水着を手に持ちながら。
「あら?不知火に朝潮も来てたのね。あなた達も買い物かしら?」
「まぁ、買い物と言うより遊びに来たって感じ。」
「ですね。しかし…………服によって印象が変わるとはよく言いますけど……。」
「この不知火を持ってしても全く気づきませんでした。と言うより…………」
「……ン?」
朝潮と不知火が同時にヲルトを見る。
「もはや男の人にしか見えなかったです。」
「ナントイウカ、素直ニ喜べナイナ。」
「ねぇ、ユメカ!そのオーバーオールどこで買ったの?すごく可愛い♪」
「ん?これ?……これは……4階の……」
「ふむふむ。」
クロンとヲルトは朝潮と不知火に色々質問攻めにされており、陽炎とユメカに関しては既に上りのエスカレーターに乗ろうとしていた。勿論ユメカの選んだ水着はいつの間にかヲルトの手の中にある訳だが。
この賑やかさ…………安心するかも。
最近脚本のことで頭がいっぱいだった私はこの安心感を完全に見失っていたのかもしれない。
無意識のうちにフッと笑みが零れる。
「あらあら、ようやく笑顔になったわね。」
「え?」
「全ク、世話ノ焼ケル姫ダ。」
突然の一言に正直驚きを隠せない私。
「はぁ、あんた、私たちの部屋に来た時から1回も笑ってないの気づいてた?」
「ズット、強バッタ顔ダッタ。」
「え?そんなこと……ない……んじゃない?」
「そんなことあるのよこれが。」
「…………。」
「ま、いつまでもそんな顔されても困るから一芝居打ったわけよ。」
「はぁ?芝居!?ドッキリ……みたいなやつ?」
「ソウイウコトダナ。チナミニ言ウト。」
「すみません。不知火達も仕掛人です。」
「え、ええ!?朝潮も!?」
「(コクン)」
「勿論、陽炎とユメカも仕掛人よ。ほら」
そう言ってクロンがおもむろに吹き抜けになっているところから見える4階をおもむろに指さす。
その先では手すりに肘をつきながらヒラヒラと手を振ってくる陽炎とその隣で腕を組むユメカの姿。
…………。
なんかいろんな意味で目尻が熱く。
「姫は脚本に関しては面白いけど、こんを詰めすぎた時とかの切り替えの要領だけは壊滅的に悪いからね。ま、私は姫からリテイクもらった時はだいたいショッピングに来るのよ。それで、欲しかったものを買ったり、もしくは買いたいものの目星をつけたりして切り替えしてるわけよ。」
「ツイデニ私ハソレニ付キ合ワサレルコトガ多イナ。」
「そういうわけ。切り替えの仕方なんて人それぞれなんだから自分に合った方法を早めに確立することよ。これはほんの一例。」
なるほど。
ただ教えるのもつまらない。
だったらいっそ…………という事か。
言うなれば即興劇。
流石は演者と言ったところか。
一連の流れに違和感が全く感じられなかった。
「はぁ、なんか腑に落ちないけど。前より気持ちは楽になったわ。ありがとう。ところで…………いつから
「そうねぇ。陽炎達は私たちが着替えるために姫を部屋から出した時に連絡を入れたわ。ユメカはヲルトに付いてきて門で合流した時に恐らく全部理解していたと思うわよ?ヲルトは……」
「まさか寝てたのも演技?」
「イヤ、私ガ気ヅイタノハアノ時ダ。クロンガ水着ヲ買イニ行コウト言イ出シタ時、『姫モ何カト煮詰マッテルミタイダシ』ト言ッタ時ニ察シタ。寝テタ時ハ全ク知ラナカッタ、ト言ウカ爆睡シテイタナ。」
「あぁ、それで『ヲ付キ合イシマショウカ』だったのね。」
「そういう事よ。ま、水着の件は最初から奢らせる気は無かったわ。流石にそれは、ね」
「そうなの?」
「外に連れ出す口実よ口実。ただ誘うのもつまらないでしょう?」
「…………。」
「あ、クロンさん。今陽炎とユメカさんから連絡があって『姫ちゃんに似合いそうな服が置いてある場所の目星が着いたよ~♪』との事です。場所は…………」
「え!?」
「そう。ありがとう朝潮。ヲルトは悪いんだけど水着の会計済ましてもらってもいい?私達は先に行ってるわ。」
「あ、いや、え!?」
「何を驚いているんですか?」
「いや驚くわよそれは…………ってまさか!」
「当然、ここに来た目的は私達の水着じゃなくて姫の私服調達よ♪」
その後。
陽炎とユメカが見つけてきた店でクロンのコーディネートのもと、私の私服選びが始まった。
あーだこーだ言いつつ、最終的に決まったのは。
「うふふ、やっぱりこれが1番かしら♪」
「へぇ~♪お姫ちゃん似合ってるよ♪」
「え?//そ、そうかな……//」
試着室のカーテンを開いた私は、恥ずかしさのあまり少し頬を紅潮させる。
黒のハイウエストスカートの下に白のブラウス、膝まで隠れるハイソックス。
どれも正直初めて着る服の数々だった。
その中でも1番しっくりきたのがこれだった。
「じゃあ、それで会計を済ませてくるわね?」
「あ、ちょっと、これは私が…………」
『払うよ!』と言おうとした私をクロンが制した。
「あなたは良いのよ。大人しくしてなさい♪こういうものは素直に聞いておくものよ♪」
「姫ハタマニハ人ニ甘エルコトモ覚エタ方ガイイゾ♪」
「そうですよ。球磨さんいつも言ってましたよ?」
「…………」
「そういう事よ。ま、日頃の感謝の気持ちよ。受け取っておきなさい♪」
そう言って、クロンはすっとレジの方へ歩いていってしまった。
…………息抜き……か。
息抜きの方法-
本編のとおりです。
最初は短いですが、徐々にストーリーを増やしていこうと思いますので、見たい方はちょくちょくここの話の更新をチェックしといてくださいな←(笑)
スランプ解消のために
あ、うちの鎮守府にも来て欲しいって方!
いつでも連絡下さいな←
色々な人からアドバイス貰いたい(><)
それに伴って、後書きも文字数増えていくかもね←(笑)
では!
アデュー!