交錯する世界   作:奇稲田姫

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どうも。
奇稲田姫です。

最近は番外編が本編みたいになってきてどうしようかと思っている今日この頃です←(笑)

なので
今回の番外編は新参者のTaihoにぶん投げましたww


もう番外編だけ独立させようかな〜←(笑)



ともあれ、じゃあよろしくねTaiho。



<えぇ!?わ、私ですか!?


私は部屋にいるから後で呼んで←



<は、はぁ…………。じゃあ、どうぞ。




交錯する世界 番外編5 前編

────

 

────────

 

 

ふと気づくと私は海の上にいた。

 

 

しかし、艦載機発艦のために艤装を制御しているわけでもなければ敵艦隊追跡のために主機を回している訳でもない。

 

 

ただただ、大破して発艦不能に陥っても尚僅かに息をしている主機によって全身が軋む音とともに力なく海面に倒れ伏していた。

 

自慢だった桃色の両結びは流血と海水によって赤く水面に漂っている。

 

海水に浸ったことによってイカレ始めた通信機からは雑音混じりの司令官の声。

 

既にその内容を聞き取れるほどの意識も無くなりつつあった。

 

そんな私が覚えているのは、ゆっくりと海面を歩いてくる黒い容姿と体に走る細い橙色、そして不気味に口角を吊り上げながら刃の部分が飛行甲板となっている大鎌を大きく振り上げた深海軍の姿。

 

 

 

 

…………わ、私は……。

 

 

 

 

最後に届いたのは…………雑音の隙間から飛び込んできた自分の名前。

 

 

 

 

"ザザ…………ザ…………大鳳!!!…………"

 

 

 

 

────────

 

────

 

 

 

 

 

「…………っ!?」

 

 

一瞬で意識が覚醒し勢いよく飛び起きた。

 

その拍子に荒い呼吸が収まらないまま自分の両手を確認する。

 

そこには昨日と全く変わらず、記憶の自分とはかけ離れた真っ白い肌と赤い爪が目に飛び込んできた。

 

魘されていたのだろうか、渡された寝巻きの背中の部分とベッドは嫌な汗でぐっしょりと湿っている。

 

 

 

やはり…………。

 

 

 

そんな毎朝悪夢によって目が覚めるという最悪の日課に溜息をつきながら両手で顔を覆う。

いくら毎日の日課だとしても悪夢での目覚めなど最悪だ。

涙が枯れないのは私に自我と感情が芽生えてしまっているせいなのか。

 

こんなことになるなら自我なんていらなかった。

感情なんて必要ない。

 

私は部屋に備え付きの冷蔵庫から天然水の入った容器を取り出して1口あおる。

思いのほか勢いよく傾けたせいで口元に少し飛び散った。

それを拭って再度大きく息を吐き出す。

 

時計を確認するとまだ時間は深夜の3時を僅かに回ったところか。

 

起きているには少々長すぎる気がする。

 

私はまたあの悪夢を見ないことを切実に祈りながら汗で濡れたベッドに潜り込むと、頭から布団を被った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

劇団「鎮守府」Presents

 

交錯する世界 番外編5 〜装甲空母Taihoの1日〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジリリリリリリリリリリリリリリリリ!!!!!!!…………カチッ。

 

 

「…………んん。朝、ですか。」

 

何故か自分の耳元でけたたましく鳴り響く目覚まし時計を止め、もそもそと私は布団から這い出した。

 

7時半を過ぎた辺りを指した目覚ましに若干ぼーっとする視線を向けて大きく伸びをした。

そうしてやっと覚醒してきた頭で何故目覚ましが自分の枕元なんかに置いてあったのか考える。

 

「?昨日は確か着任の顔合わせの後……提督室で書類の提出を行って…………空母Akagiに部屋まで案内してもらって…………そのまま寝てしまったはずなので目覚ましは置いてなかったはず、それより私には特に必要も無いのですが何故?」

 

そんなことを窓際でブツブツ考えていると、不意に部屋の扉が開かれた。

そこから小柄で少年と間違うほどの容姿をした深海艦、Ryujoが天然水を片手に現れる。

 

「あ、Taihoさん。おはようございます。気分の方はどうですか?お水飲みますか?」

 

「Ryujoさん?いや、気分の方は問題ないのですがどうかしたのですか?」

 

「だって、なんかすごくうなされていましたし、汗もびっしょりで。すごく辛そうだったから。」

 

Ryujoが天然水の容器を握る手に僅かに力を込めた。

 

「魘されていた…………。そうですか、なら心配を掛けてしまいましたね。すみません。私なら大丈夫ですよ、ありがとうございます。」

 

そう彼女に微笑み返すと安心したのか途端にぱっと笑顔を取り戻すRyujo。

喜怒哀楽がハッキリしているこの娘も自我と感情が芽生えた深海艦らしい。

精神年齢は見た目通りのようだけれど。

 

「そうですか。それなら良かったです♪」

 

「…………。」

 

……なるほど。

戦艦や空母の人達が彼女に構いたがる理由が少しわかった気がします。

 

頭の中で1人納得した。

 

「あ、そうそう。さっきちょうど廊下で団長さんとすれ違ったんですがその時にこの箱をTaihoさんにって渡されました。なんでしょう?」

 

「箱?」

 

昨日の今日の出来事に2人して頭に疑問符を浮かべながら私はRyujoからその箱を受け取った。

見たところ重さはそれほどでもない白い箱だ。

大きさも言うほど大きくもない。

何故か知らないが赤と緑をした聖夜色のリボンで丁寧に包装されている。

 

裏返しても特に何がある訳でもないが、少し揺すると何やらガタガタと中でものが動く音がした。

 

「入団祝いとかでしょうか♪(ワクワク)」

 

「いや、それならRyujoさんにも渡すでしょう。」

 

「あ、そっか。じゃあ、なんだろう。」

 

「とりあえず9時に…………たいむかーどとやらを押さなければいけないのですが、まだ時間があるので開けてみましょうか。」

 

「賛成〜。」

 

そんなことを言いながら私は団長から渡されたものだという白い箱のリボンを解く。

 

蓋を開けて中身をのぞき込んだ私達は同時に顔を見合わせてしまった。

 

「?これは…………なんでしょう。」

 

「四角い…………箱?」

 

「箱?しかし、この黒い箱にはなにかガラスのようなものがついてますね。それにボタンもたくさん……。」

 

入っていたのはちょうど自分の片手に収まるくらいの大きさをした大きさにしては少々重量のある黒くて四角いもの。

所々に小さなボタンがいくつもあり、「▷」や「□」、「REC」「▷▷」「◁◁」などなどよくわからない記号が記されていた。

箱の前方部には短い円筒とガラスが取り付けられており、右手に取り付けるのだろう固定用のベルトが着いていた。

 

その側面。

 

「あ、なんかこの横のところ開きそうだよ。」

 

「そうですね……(パカッ)……開きました。」

 

その瞬間、開いた部分の表面にいきなり何かの文字が表示された。

 

「っ!?」

 

「ひ、光った!?」

 

しかしその文字も直ぐに消え、代わりに何かの映像が映し出される。

 

その映像では誰かがこちらを見ていた。

 

水色のショートヘアと黒い捻れ角…………ん?

 

え!?え!?私の見間違いか?

いやでも、これは、ここに写っている少女は!

 

私は画面の中の少女と目の前のRyujoを見比べる。

 

「え!?えぇっ!?」

 

目の前の2人を行ったり来たり視線を動かしているとRyujoが眉をひそめた。

それはそうだ、その四角い箱と自分とを何度も何度も見比べていれば誰でも不審に感じる。

 

「……?Taihoさん?」

 

しかし、そんな不審そうに眉を顰めるRyujoと同様に画面の中の少女も全く同じタイミングで眉をひそめたのだ。

 

「っ!」

 

Ryujoの一言に思わずその箱から手を離してしまった。

 

「わっ。いきなり手を離さないでよ〜。ビックリするじゃない。」

 

そんな文句を言いながら床にゴトリと落ちたそれを拾い上げる彼女に向かって思わず語調を荒らげてしまった。

 

「だ、ダメです!それを見ちゃ!」

 

「それ?」

 

むしろそれが間違っていたのかもしれない、彼女が反射的に手に持った箱の画面に向かって視線を動かしてしまったのだ。

 

しかし、なぜだか全く驚く様子も見せないRyujo。

 

「な、なんともないのですか?」

 

「?何がですか?」

 

「い、今そこの板の所にあなたがいたんですよ!」

 

「え?ここに?誰もいないよ?」

 

「だ、誰も?」

 

おかしいな。

さっきは確かにRyujoがあの薄い板の中にいたはずなのですが……。

不思議に思ってRyujoの隣から顔を覗かせると確かに先程まで彼女が映っていた場所には誰もおらず、代わりにどっかの部屋なのだろうか白いベッドと綺麗に掃除された床が写っているだけだった。

 

「おかしいです。確かにここに…………。」

 

「ん〜、何だかよくわからないですけど、疲れてるんじゃないですか?今朝も魘されていたようですから。それにしてもなんかボタンが沢山ついてる箱ですね♪びっくり箱みたいなものかな?ボタンを押すとなんかが飛び出してくるとかww」

 

そう言いながらその箱に着いたボタンを色々とカチカチし始めるRyujoを見ながらもう一度考える。

先程は確かに彼女がその板の中にいた。

しかし、箱がRyujoの手に渡った瞬間いなくなった。

どういうことだ?

 

まさにそんな時だった!

 

Ryujoが悲鳴にも似たような声を上げたのは。

 

「ひ、ひゃあっ!!」

 

「ど、どうしたんですか!?」

 

「こ、こここ、これ!」

 

「これ?」

 

そう顔を真っ青にしながらRyujoがこちらに先程の箱に着いた板を見せてきた。

 

それを見た瞬間顔から血の気が引いていくような気がした。

 

なぜなら。

 

 

 

 

 

 

 

"▷────「…………。」「……?Taihoさん?」「……。」────□"

 

 

 

 

 

 

 

板の中のRyujoに似た少女が先程私とRyujoが行ったやり取りを完全再現したのだ。

まゆの寄せ方、それに応じて小さく首をかしげて上目遣いになったことまでまるでその場にいたかのような再現度だった。

 

ご丁寧に音声まで込みで。

 

なんだこれは!

 

ま、まさか人間達の新たな兵器か!

対象の魂を取り込んでその小さな箱状の牢に閉じ込めるための兵器なのか!

そうだとしたら目の前の少女に危険が及ぶ可能性がある。

 

一刻も早く破壊しないと!

 

「Ryujoさん!その箱を離してください!」

 

「は、はい!」

 

そう言って艤装を展開したまさにその時。

 

 

 

 

 

 

 

「おはようございます。起きていますか?Taihoさ……………………何やってるんですか?」

 

「ふむ、見たところ何かに怯えているように見える。はて、なんじゃろうか。」

 

 

 

 

 

 

軽いノックを数回響かせてから2人の女性が部屋の中に入ってくる。

 

 

「あ、あなた達は確か……。」

 

私の問いに黒髪片結びがため息をついた。

 

「ふぅ。昨日自己紹介はしたはずですけど。」

 

「相変わらずお主は固いのぅ。」

 

そんな黒髪のこめかみを呆れたように白い髪の深海艦が指でつつく。

 

「これが私です。まぁ、それはいいです。私は航空母艦加賀です。」

 

「同じく航空母艦のKagaじゃ。同名艦のこやつと区別するためみなわしのことは『カガリ』と呼ぶ。主らもそう呼んでくれて構わぬぞ。」

 

「で、あなた達は何をしてるのですか?室内で艤装なんか展開して。…………あら、これは団長の。どうしてこんな所に…………」

 

そう言いながらふと足元に落ちる四角く黒い兵器をひょいと拾い上げる加賀。

そんな不用心な彼女に反射的に声を荒らげる。

 

それと同時に背中に顕現させた艤装が吠えた。

 

「それを離してください!それはその小さな箱の中に魂を封じる人間達の新兵器です!起動されればあなたの魂も封じられてしまいます!そうなる前に破壊しないと!」

 

「…………は?」

 

「…………ほう。」

 

 

 

 

………………。

 

 

 

 

 

「……ちょっと待ってください。今なんて言いました?」

 

「で、ですから!それを向けられたら箱の中に魂を吸い取られてしまうのです!」

 

「そ、そうだよ!危ないよ!」

 

「箱…………。あぁ、加賀の持ってるのがそうなのかのぅ?」

 

こちらとしては本気で言っているのだが、何故か2人は不思議そうな顔をしながら顔を見合わせた。

そして、

 

 

 

「くすっww」

「プッ、ククククwww」

 

 

 

何故か笑いだした。

それが私には理解できない。

 

この兵器が世にでまわってしまったら大変な事態になることはこの2人でも容易に想像できるはずだ。

もし魂を吸い取る兵器などが世に出回ってしまったら…………。

 

「笑い事じゃないです!」

 

「いや、まさかこれを見てそんな解釈をする艦を見るのはwww初めてなのでww」

 

「流石のわしもwww耐えられんww」

 

「…………どういう意味ですか?」

 

「どういう意味も何もwwwのぅ?ww」

 

「はいwwww」

 

「??」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※加賀&Kaga(カガリ)説明中…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な//……な//……」

 

…………恐らく、今私の顔は本当に火でも吹くのではないかと思うほど真っ赤なのだろう。

勘違いによる恥ずかしさでもう今すぐにでも顔を両手で覆い隠しながらこの場から逃げだしたい程に。

 

「まぁつまりそういう事じゃ。これは『びでおかめら』と言って動画を撮影、保存をするための機器なんじゃ。断じて魂なんぞ吸い取るようなふぁんたじっくな機器ではない。まぁ、今でも使用しているのはうちの団長だけだと思うがのぅ。最近は『すまほ』とやらが出回っているようだしなぁ。あれは分からん。」

 

「そうですね。でもLINEは結構便利ですよ?流石の私も気分が高揚しました。」

 

「どうもわしはあの手の機械は苦手でのぅ。して、どうした?Taihoよ。顔が真っ赤だぞ?クククク。」

 

「〜〜っ!!///////」

 

「Taihoさん顔真っ赤///」

 

「Ryujoも大概ですけど。」

 

「し、仕方ないじゃない!恥ずかしかったんだもん!///」

 

私同様顔を真っ赤に紅潮させたままRyujoがキーっと怒る。

 

「くすくす、でもこれを受け取ったということはなにかメッセージとか説明とか受けてないのですか?」

 

まだ若干の笑いのツボから抜け出しきれておらず、小刻みに肩を震わせた加賀がいい加減話を進めないといけないとでも思ったのか最初の話に戻した。

 

「くっ///いえ、私はRyujoから受け取ったのでなんにも……。」

 

言葉のついでに視線もRyujoに移す。

 

「ん〜、僕も団長からは「これ、Taihoに渡して。やることは紙に書いてその中に入ってるから」って言われただけだし………………あ。」

 

「言われてるんじゃないですか!箱の中!これですか!」

 

半ばやけになりながら箱の中、ちょうど持ち上げたカメラの影になって見落としていた場所に小さく綺麗に4つ折りにされて入っていた紙切れをわりと乱暴に持ち上げた。。

 

しかも真っ白な紙で同色の箱に入っていたことで完全に箱と同化している。

 

こんなの分かるわけないです!

 

「こんなの分かるわけないです!」

 

大事なことなので心の中の声と音声とで2回訴えた。

 

「なんじゃTaihoはあれか?基本的に物事の確認をしないで行動に起こすタイプなのかや?」

 

「人は見かけにもよらない、いや、深海艦は見かけにもよらないとでも言うのでしょうか。」

 

「茶化さないでください!はぁ、で、何が書いてあるのでしょうか………………『Taiho、あなたには今日1日このビデオカメラを使って自分の一日をリポートしてもらうわ。それがあなたへの初めてのミッションよ。カメラは明日の朝返してくれればいいから自分なりに撮影してみなさい。とりあえず蓋の裏に説明書貼り付けとくから必要だったら読んで。』…………ですか。はぁ。」

 

一通り手紙という名の指令書を読み終えた私はため息をひとつつく。

 

そして、大きく息を吸い込むと。

 

 

 

 

 

「あるんじゃないですか説明書!!!!!」

 

 

 

 

 

先程の辱めも全て忘れ去りたいほど募りに募ったもやもやと毎日毎日意志とは関係なく脳裏に流れ込んでくる悪夢に対するイライラをその一言に全て込めた。

 

「あう、Taihoさん……声大きい。」

 

「なにか、色々と溜まっていたみたいですね。」

 

「じゃのう。」

 

両手で耳を塞ぎながらキュッと目を閉じるRyujoに溜息をつきながら耳を指で塞ぐ加賀とカガリの視線の先で、よもや手持ちの艦載機を今なら一斉発艦することも夢ではないほど堕ちた力を絶賛大放出中のTaihoが叫んでいるというなんとも不思議な構図が出来上がった。

 

そのせいでこの日の朝は空母寮でとある騒ぎになったのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──○REC──

 

 

 

 

 

…………あの、これちゃんと撮れてますか?

 

「"そこのモニタに私たちのことが写っていて、画面の左上のところに「REC」の文字が表示されていれば大丈夫ですよ。"」

 

あーるいーしー………………あ、この赤い文字の。

 

「"そうです。"」

 

「"うむ、なんじゃろうか。かめらを持つ姿勢がなかなか様になっとる気がするんじゃがのぅ。"」

 

「"そうなの?"」

 

どういう意味ですか?

 

「"いや、気にしなくてもよい。それより、姫からの指令を始めないと終わらんぞ?"」

 

あ、そうでした。

ふぅ。

 

おはようございます。

昨日付でこの鎮守府に着任しました。

装甲空母のTaihoです。

いきなりですが、本日1日の日程をりぽーとすることになりました。

よろしくお願い致します。

 

では、まず…………。

 

「"ふむ、お主はもう少し楽に出来んのか?真面目に受け取りすぎじゃ。"」

 

「"リラックスリラックス、だよ、Taihoさん♪"」

 

分かってます。

 

とりあえず起床の時間から…………。

 

「"まてまて、そこから始めることなかろう。"」

 

だって、一日のりぽーとと書いてあったので。

 

「"恐らく出勤の少し前からでもいいと思います。なんなら少し早いですが本館に向かってみてはいかがですか?ネタには困らないと思います。"」

 

そうですね。

それがいいかもしれません………………今話して頂いた黒く長い髪の片結びの方は正規空母の加賀さんです。

 

「"……それもやるのかや"」

 

「"先に進めないよ〜。"」

 

今喋った口調に特徴がある方は深海の航空母艦Kagaさんこと『カガリ』さんと、深海の軽空母Ryujoさんです。

 

今の時間は…………あ、今ちょうど8時半ですね。

加賀さんも言っていましたが、少し早いですけど本館の方に向かいましょう。

 

本日の朝はこのような感じで迎えましたが、私は普段から起きる時間は7時と決めているのです。

今日はたまたま、本当にたまたま寝過ごしただけです。

断じてだらけていた訳ではありません。

 

「"……だからそれはいいじゃろう。"」

 

大事なことなので。

 

「"まぁよい。"」

 

ふぅ。

さて、そろそろ本館の方に向かいましょう。

 

 

 

────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

移動中………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本館前。

 

 

 

 

──○REC──

 

 

 

……これでよし。

 

コホン。

 

はい、ではここが本館になります。

外観を損なわない鮮やかな煉瓦作りで三階建ての建物です。

聞くところによると、ここが団長さんの住居のようです。

ちなみに現在は1人で暮らしているらしいですが、一応指輪はしているとのことです。

 

話がそれました。

私達…………私とRyujoさん、それから軽巡棲姫さんと防空棲姫さんは今日からここで本格的に仕事をして行くことになります。

とは言っても入ってしばらくの間は研修期間となっているとの事なので実際に出演出来るのはもう少し先になりそうですが。

 

しかし、別に興味があるという訳ではありません。

これが仕事になるのですからそれ相応の調査は必須だと判断しただけです。

 

あ、それから加賀さんとKaga(カガリ)さんは今日は休みだったらしいので本館前には現在私とRyujoさんで来ています。

 

「"ん〜、そう言えば今日って何するんでしたっけ?昨日はいくつかの書類作業とここの施設の説明だけして終りましたけど。"」

 

今日は午前中は数枚の書類作業後めでぃかるちぇっくとやら、午後から実際の仕事内容を現場で見学、そのあと海上演習風景の見学。

 

となってます。

 

まぁ、何はともあれここまで来たのだから早めに例のたいむかーどとやらを押しておきましょう。

 

初日から遅刻なんてもっての外なので。

 

「"そうですね。"」

 

はい。

 

さて、本館正面入口をくぐりました。

中は直ぐに1階と2階が吹き抜けになっているえんとらんすがあり、中心に螺旋状の階段が設置されています。

そこから2階には行けますが、3階に行くためには専用の昇降機が備え付けられているのでそれを使用します。

しかし、3階には団長…………皆さんからは姫と呼ばれている方の私的空間らしいので基本的に使用するのは1階と2階になります。

 

と言っても、ここの艦達は3階を結構頻繁に出入りしているようで割と規律もゆるゆるなところもあるらしいです。(昨日館内の説明をしてくれた軽巡艦の球磨曰く)

 

 

【カツン……カツン……カツン】

 

 

螺旋階段の横を抜けて1階を正面より向かって右折すると今の私たちの目的地、今日の仕事の出勤確認表………………なんでしたっけ?…………「"カードリーダー。"」…………そう、かーどりーだーが壁に備え付けられています。

これに配られた用紙を差し込むだけで自動的に出勤時間と退勤時間を記録してくれるという優れものです。

 

………………カタカナは慣れません。

 

そろそろ他の方達も続々と集まってき始めたので私達は団長のいる執務室の方へ赴きましょう。

 

 

 

あ、おはようございますYamatoさん。

 

「""えぇ、おはよう。ん?そんなカメラなんか持っていったいどうしたのかしら?"」

 

はい?

 

これですか?

 

これは今朝団長さんから受け取ったもので今………………

 

 

 

 

 

────

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