戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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はい、響と少年が出会います!

ではどうぞ!

って亀更新とか言っといてかなり早いな更新が…(自分なりに)


第3話 不思議な少年

響「う…うーん…ここ、どこ?」

 

頬に水滴が当たり、響が目を覚ますと見知らぬ洞窟に寝かされていた。

 

響「確か泉を探してて、魚が出て…あ、人!全裸の子が…いったぁ~」

 

気を失う前のことを思い出した響は立ち上がるが洞窟の屋根に頭をぶつけてしまった。

 

するとペタペタと足音が聞こえてきた。

 

自身の目の前でその音が止まって同時に日焼けした裸足が見えた。

 

見上げると気を失わせた背鰭と尻尾が生えた全裸の少年だった。

 

響「うわあぁぁぁぁぁぁ!?」

 

あまり男の全裸などあまり見たことない響は驚いて声を上げ、後ろに下がった。

 

?「!?」

 

しかし少年の方も響の声に驚いて近くの岩陰に隠れてしまった。

 

響「ふえ?」

 

少年の行動に響は唖然としてしまった。

 

?「……」

 

そっと顔を陰から出して響を見る少年。

 

響(もしかして私が大声出したからビックリしたのかな?)

 

響「あ、あの…」

 

話そうとする響だが少年は直ぐに隠れてしまった。

 

響「だ、大丈夫だよ。さっきは大きな声出しちゃったけど私は怖くないよ」

 

少年が隠れている岩陰に近づいてそう言う響。

 

響「私は立花 響、響でいいよ。君は?」

 

?「?」

 

響の言葉が分からないのか少年は首を傾げる。

 

響(うーん、言葉が分かんないのかなぁ?でも私外国語話せないし…)

 

?「!」

 

悩む響を見た少年は何かを思い出したのかさっき歩いてきた方を歩き始めた。

 

響「あ、ちょっと待って!」

 

慌てて少年の後を追う響。

 

しかし直ぐに追い掛けるのを止めた。

 

何故なら今、少年は水の中に入っていったのだ。

 

どうやらこの洞窟は水の中にあるようで、果たしてどこまで続いているのか分からなかった。

 

響「ここでまごまごしてられないよね。よーし!」

 

意を決して水に入る響。

 

水中には真っ直ぐの一本道が続いていた。

 

響(真っ直ぐの一本道か…よし!)

 

これなら行けると思い泳ぐ響。

 

だが、いくら泳いでも出口が見えない。

 

次第に息が苦しくなる響。

 

響(もう…だめ…)

 

響「ごぱっ!!」

 

苦しさが限界になって口を開けてしまった。

 

響(私…ここで…死ぬのかな…)

 

そう思った時、さっきの少年が近付いてきて響の唇に自身の唇を重ねた。

 

響「ん!?」

 

突然のことで驚く響だが直ぐに少年がただ単に自身に空気を分けていることに気付いた。

 

空気を分けた少年は響の手を掴むと来た道を引き返し始めた。

 

水の抵抗を全く感じないのか魚のように速いうえに響が離されないように手だけでなく尻尾を響の体に巻いて固定する。

 

ものの数十秒で道を抜けると水面に向かって上昇する。

 

響「ぷはっ!!」

 

水面に出て思いっきり息を吸う響。

 

響「ありがとう、助かったよ」

 

少年にお礼を言う響。

 

対して少年はお礼を言われて嬉しかったのか笑顔で響を見ていた。

 

そして響の手を引っ張って岸に連れていった。

 

岸に着くと響は水から上がった。

 

少年も水から上がると体を振るわせて水滴を払う。

 

響「ねぇ、君…なんて名前なの?」

 

?「がうが…」

 

響「『がうが』?」

 

初めて喋った少年の言葉に響は首を傾げる。

 

?「がう」

 

首を傾げる響に少年は何処からか皿の形をした石像を出して響に差し出した。

 

響「これは?」

 

?「がうがう」

 

頭を叩きながら何かをアピールする。

 

響「あ、もしかして気絶させちゃったお詫び?」

 

?「がう!」

 

頷いて言う少年。

 

響「ありがとう」

 

石像を受けとる響、するとどこからかヘリの音が聞こえた。

 

空を見ると陸上自衛隊と書かれたロゴのヘリが真上に来ていた。

 

『立花 響さんですね?自衛隊です、貴女を保護しに来ました』

 

スピーカーから聞こえた自衛隊員に手を振る響。

 

響「あれ?」

 

ふと視線を戻すと少年の姿が無くなっていた。

 

キョロキョロしているとちゃぽんと音が聞こえて泉を見ると小さな波紋が広がっていた。

 

響「うん、バイバイ」

 

そう言う響は微笑みながら言った。




では次回をお楽しみに!

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