戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第752話 外道との邂逅

アナウンサー『本日午後11時頃、獅子ヶ丘の公園にて怪獣同士の戦闘がありました』

 

ラグストーン襲撃から翌日、テレビでは蒼雷獣との戦闘がニュースになっていた。

 

アナウンサー『オレンジ色の怪獣は宇宙大怪獣帝国の情報によりますと『催眠魔獣 ラグストーン』で、一部の侵略宇宙人が生物兵器として使用しているとのことです。もう1体の蒼い怪獣については以前不明のままです。獅子ヶ丘には蒼雷獣伝説という民間伝説があり、その伝説に登場する蒼雷獣ではないかという専門家の意見があります。続きまして最近東京都の工場地帯を襲ている機械仕掛けの謎の怪物についてですが…』

 

地球に住む地球怪獣はほとんどが名を知られているが、宇宙怪獣は地球側では名前が分からない種が多い。

 

しかし今は宇宙大怪獣帝国により今まで知られることがなかった宇宙怪獣たちが知られるようになったのだ。

 

その為、今までは倒した後や大きな被害が出た後でしか名前が付かなかった宇宙怪獣の情報がすぐにニュースなどで伝えられるようになり、今もアナウンサーがラグストーンと蒼雷獣の画像を示しながら報道していた。

 

マリア「ふぅ…」

 

旅館の部屋に備え付けられたテレビの電源を切り、椅子に寄りかかると隣で眠っている少女に視線を移した。

 

マリア「気持ちよさそうに寝ちゃって…」

 

スヤスヤと寝息を立てながら眠っている少女の頭を撫でながらマリアは先の戦闘を思い出していた。

 

マリア(それにしても、この子が変身した姿…まるで伝説に出てくる蒼雷獣に似ていた…もしかしてこの子が?)

 

自身の目の前で少女が変身した怪獣の姿を思い出しながらマリアはそれが蒼雷獣ではないかと考えていた。

 

その時だ。

 

?「ようやく見つけたぞ」

 

マリア「誰!?」

 

突然聞こえてきた声にマリアは入り口の方を見ると、そこには先でラグストーンを呼び出し、戦闘を観察するように見ていた男がいた。

 

ノワール星人「私はJ34星系ノワール星から来たノワール星人だ」

 

男は『ノワール星人』と名乗ると戦う意思がないのか、構えてはいなかった。

 

マリア「ノワール星人?異星人が私に何の用かしら?」

 

聴いたことの無いノワール星人の名にマリアは警戒しながら目的を聴いた。

 

ノワール星人「簡単な話だ。君が蘇らせた伝説の蒼き雷獣、ホロボロスを私に引き渡してもらいたい」

 

目的を聴かれ、ノワール星人は目的を明かした。

 

マリア「ホロボロス?」

 

またも聴いたことが無いホロボロスの名を聴いて首をかしげていた。

 

ノワール星人「そこで眠っている娘だ」

 

マリアの隣で眠っている少女を指差しながら伝説の蒼き雷獣である蒼雷獣こと『ホロボロス』であると言う。

 

マリア「一応、何のためにって聞いておこうかしら?」

 

なぜ少女(ホロボロス)が必要なのかと聴く。

 

ノワール星人「決まっている。宇宙大怪獣帝国に復讐するためだ!」

 

紳士的な声から怒りを露にするように少し興奮してノワール星人は言うと続けた。

 

ノワール星人「宇宙大怪獣帝国は私の母星は滅ぼした。今も目を閉じれば思い出す…何十発もの惑星間弾道弾が宇宙から降り注ぎ、大地を砕き、水を干上がらせ、脱出する船には容赦のない攻撃を仕掛け、やがて星そのものを同胞諸とも消し飛ばした奴らに復讐するためだ!」

 

マリア「宇宙大怪獣帝国が?何のために貴方の母星を滅ぼしたの?」

 

ノワール星人の話を聴いて、マリアは少し同情しながら、徹底した帝国軍の殲滅戦が脳裏に浮かび、地球に対しても1発しか打たなかった惑星間弾道弾をノワール星には何十発と打ち込んだことが信じられずに聴いた。

 

確かに帝国は僅かだが星を滅ぼしているが、自分達に逆らったり、サンドロスのような私利私欲で生物を滅ぼすことがほとんどで、星そのものを破壊するなど聴いたこともなかったからだ。

 

ノワール星人「我々はメカレーターという技術で、我々の星の怪獣を改造し、様々な文化を築いた。帝国はこの技術を恐れ、宣戦布告し、滅ぼしたのだ」

 

マリア「少し同情した私がバカだったわ。命をそんな風に扱うなんて信じられないわ!怪獣だって尊い命なのよ!!」

 

帝国がノワール星を滅ぼした理由を聴いてマリアは少し同情したことを後悔して言う。

 

ノワール星人「怪獣が尊い命?怪獣は資源だ、生きた資源なんだぞ?君たち地球人がよく使う石油燃料と何ら変わらん。なぜ、地球人は怪獣を資源として活かそうとしない?」

 

さも当然だと言うようにノワール星人は聞き返した。

 

マリア「怪獣は資源なんかじゃないわ!!」

 

帝国がノワール星を滅ぼしたことを聴いて、ことによっては同情が出来て、力になりたいと思っていたが尚更、命を資源と外道なことを言いきるノワール星人に怒りがこみ上げ、言いきった。

 

ノワール星人「交渉決裂か…。仕方あるまい」

 

交渉が決裂したと判断したノワール星人は懐から拳銃を取り出してマリアに向けた。

 

マリア「!?」

 

ノワール星人「変身されると厄介なのでね。このまま死んでもらうとしよう」

 

咄嗟過ぎて動けなかったマリアに狙いを定めたノワール星人は引き金に指を掛けた瞬間だった。

 

少女「ウォオーーーーーーーーーーーーーーウ!!」

 

ライオン「ガオォォォーーーーーーーーーーー!!」

 

さっきまでぐっすり眠っていたハズの少女が雄叫びを上げると身体が光って姿が変わると白銀の鬣を持つ蒼いライオンとなってノワール星人に飛びかかった。

 

ノワール星人「なに!?」

 

ライオンに変身した少女に驚いたノワール星人は引き金が引けず、押し倒された。

 

マリア「ライオン!?」

 

変身した少女にマリアも驚いていた。

 

ライオン「グルルル!!」

 

ノワール星人を押し倒したライオンは前足で胸を押さえつけて牙を剥き出しにして威嚇した。

 

ノワール星人「おのれ!!」

 

押さえつけられて身体は動かせなかったが、何とか手首を動かして拳銃をライオンに向けた。

 

ライオン「ガオォォォーーーーーーーーーーー!!」

 

だが、ライオンは拳銃を向けられながらも口を開けてノワール星人を噛み付こうとする。

 

ノワール星人「くっ!!」

 

噛み付いてきたライオンから逃れようと引き金を引いた。

 

ライオン「グルルル!!」

 

だが、ライオンは拳銃から弾丸が放たれる寸前でノワール星人から離れた。

 

その瞬間にノワール星人は窓を突き破って逃げ出した。

 

マリア「待ちなさい!!」

 

すぐに追いかけようとマリアは窓に向かったマリアだが、既に外にノワール星人の姿は無かった。

 

マリア「逃げられた…」

 

ノワール星人に逃げられたマリアは窓から離れるとライオンが目の前にいた。

 

ライオン「グルルル…」

 

座った姿勢で、ライオンは尻尾を振りながらマリアを見ていた。

 

マリア「貴女、その姿(ライオン)にもなれるのね…」

 

ライオン「グルルル!」

 

マリアに言われてライオンはへっへんと言うように喉を鳴らした。

 

マリア「ありがとう、助かったわ」

 

ライオン「グルルル!」

 

マリアにお礼を言われてライオンは嬉しそうにしていたのだった。

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