戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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歌で繋ぐ、小さな魔法と小さな勇者編
第761話 始まりは弾ける空


成層圏より上空にある中層圏に一機の輸送機が飛行していた。

 

輸送機内には緑色の液体が入ったカプセルがあり、その中に小さな子供の影があった。

 

カプセルの周囲には武装した軍人らしき男たちが取り囲んでいる。

 

そんな輸送機の斜め左側の雲から1隻の戦艦が浮上してきた。

 

浮上してきたのは宇宙大怪獣帝国在地球駐留軍所属の宇宙戦艦『ヴァルゼーズ級宇宙戦艦』であった。

 

ヴァルゼース級は輸送機を見つけるなり、主砲三連装360mm陽電子ビーム砲塔を向ける。

 

瞬間、ヴァルゼース級の上空からミサイルが雨の様に降り注いできた。

 

ミサイルの強襲にヴァルゼース級は船体左右に雛壇状で配置されている二連装28cm速射砲、12.5cm単装高角速射砲がビームをばら撒いてミサイルを墜とす。

 

ヴァルゼース級がミサイルを迎撃しているのを見る巨影があった。

 

その巨影は爆撃機に顔と手足を付けたような特徴のロボットで、頭と足に付いた羽部分や手からミサイルを発射していた。

 

ロボットから放たれるミサイルをヴァルゼース級は迎撃しながら輸送機に向けていた主砲の砲身内部が赤く輝き始め発射態勢に入った。

 

その瞬間、ヴァルゼース級の真下から鋭い四枚のプロペラが飛んできて船体を真ん中から真っ二つに両断した。

 

同時にヴァルゼース級の主砲が陽電子ビームを発射、船体を真っ二つにされてしまった影響で角度にズレが起きて3本中2本が外れたが残りの1本が輸送機のコックピットに命中した。

 

コントロールを失った輸送機は急降下するように垂直に落ちていき雲の中に入ると爆発した。

 

バラバラになった機体の破片が炎を纏暗い山の中へ雨の様に降り注いで、木々に炎を燃え広がらせた。

 

その中に無傷のカプセルがあり、破片と共に山の中へ落ちて消えてしまった。

 

その数秒後にヴァルゼース級が爆沈してバラバラになった。

 

?「ん…うぅ…」

 

落ちたカプセルが割れ、中に入っていた液体と一緒に男の子が出てきて目を覚ました。

 

男の子「ここ…どこ?」

 

カプセルから出た男の子は起き上がってキョロキョロと辺りを見回した。

 

辺りは木ばかりで、どこなのか分からなかった。

 

すると遠くから"ズシン…ズシン…"っと巨大な足音が聞こえてきた。

 

男の子「!」

 

足音を聞いて男の子は森の中に入り、木の陰に隠れた。

 

数秒後に死神を思わせる外見をし、頭の左右に刃を付けている巨大ロボットが現れ、カプセルを持ち上げて中身を確認するが、割れて中身が無いことを見るなり捨てて辺りを見回して別の場所へ歩き始めた。

 

男の子「しぐまま………」

 

泣きそうになりながら男の子はロボットが去ったのを確認して暗い森の中へ歩き出したのだった。

 

 

 

とある森林近くに建てられている工場に響と翼、そしてリルはいた。

 

響「はああああああああああっ!!」

 

固く閉ざされた扉を響が四脚となっている戦車のような機械が廃工場に残されていた錆びた機械を食べていた。

 

翼「やはりここにいたか!」

 

見つけた機械たちを見て翼が先陣を切って向かう。

 

響「一気にに片づける!」

 

リル「かう!」

 

翼に続き響とリルが続くように工場に入る。

 

機械たちは工場に入ってきた響たちを見つけて食事を止めて向かってくる。

 

響「どりゃあぁぁぁぁっ!」

 

響のドリルナックルが機械に当たるが、機械はバリアのようなものを展開して防いだ。

 

リル「ガルガアァァァァァァァッ!」

 

だが、上からリルが尻尾をバリアごと叩き割るように機械を破壊した。

 

戦いは数十分に及んだ。

 

翼「はあぁぁぁぁっ!」

 

翼の刃が最後の機械を両断した。

 

翼「よし、今ので最後のようだな」

 

響「それにしても…これ何でしょうね」

 

倒した機械を見て響は疑問を問いかけた。

 

この機械たちは2週間前に現れるようになり、工場地帯にて機械を食って数を増やしていた。

 

警察の装備や警備会社の装備では傷すら付けられず、かといって自衛隊の装備では火力が強すぎて工場が破壊尽くされて被害が甚大になると考えた日本政府はS.O.N.G.に調査が依頼されたのである。

 

翼「さぁな。それはこれからの調査結果を待つしかないだろう」

 

謎の機械たちの正体は調査結果を待つしかないと語る。

 

リル「かう?」

 

何かの気配を感じ取ったリルは工場の窓から外へ出た。

 

リル「かう!?かうかう! 」

 

外に出たリルは工場の壁に寄りかかるようにして倒れている男の子を発見して駆け寄った。

 

響「あ、リルくん!どこいくの?」

 

リル「かうかう!」

 

自身を追って来た響にリルは倒れている男の子を指さして教えた。

 

響「子供!?ちょっ、君!大丈夫!?」

 

リルが見つけた男の子を見て響は駆け寄って抱き上げた。

 

男の子「うぅ……」

 

響に抱き上げられた男の子はうっすらと目を開けていた。

 

翼「どうした、立花、リル!」

 

響「翼さん!要救護者1名です!」

 

遅れてきた翼に響が男の子を抱き上げて言う。

 

翼「なっ!?分かった、すぐに本部に連絡する!」

 

要救護者がいることを聞いた翼はすぐに本部に連絡を入れる。

 

男の子「ふぇーと…?」

 

うっすらと目を開けていた男の子は翼が別の誰かに見え、そう小さく呟くと目を閉じて意識を失った。

 

 

 

?「あれは怪獣王とシンフォギア…」

 

?「アレが奴らの手に渡ったとなると厄介だな」

 

男の子が響たちに連れて行かれるのを女と男がそれぞれ言う。

 

?「「まあいい。何が来ようとこの私が捻り倒してくれるわ!」」

 

2人…いや、右半身が女性で左半身が男性となっている1人の人物はそう叫ぶのであった。

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