少年「来たか」
森の中で待っていた少年が振り向くとそこには1匹の黒猫がいた。
黒猫「待たせて悪かったね」
現れた黒猫は少年に向かって喋りだした。
少年「気にするな、お前と俺の仲だろ?」
黒猫「そうだね、貴方には感謝しているよ。奴らに追われていた私にあの子を引き合わせてくれて」
少年「ふっ、俺はただお前と仲良くなれそうな奴を引き合わせただけだ。それで、用件はなんだ?」
少し世間話をしたあと、少年は聞く。
黒猫「どうやら、奴らがこの世界に来たみたいなの。アレを動かすにしてもまだ時間が掛かるわ。だから…」
少年「皆まで言うな。そいつらには邪魔などさせるか。それより、あの子には黙ってきたんじゃないのか?今頃、心配しているぞ」
黒猫「そうだね、ありがとう。すぐに戻るわ」
少年に言われて黒猫は振り返って戻っていった。
少年(ふん、バカが…利用されているとも知らずに。まあ、確かにアレを起動するまでは協力体制を維持しとかねばな)
黒猫がいなくなって、少年は本音らしきことを思っていると振り向いて、空を見上げた。
少年「来い、闇の戦士たちよ!」
そう少年が叫ぶと赤、紺、緑、黄の4色の雷が地面に落ちると4人の怪人たちが現れた。
少年「行け、闇の戦士たち!我々の邪魔をする奴らを始末するんだ!!」
4人『おう!!』
少年に言われて怪人たちは気合いのある声を上げたのだった。
未来「じゃあ、リュイくんはしばらく翼さんが預かるんですね」
翼「あぁ。まだ眠っているのだが、目が覚ました後で私の家に連れていくことになった。それに、リュイが懐いているのは私だけのようだからな」
一時的に帰宅することになった響たちはリュイがしばらくの間、翼が預かることを話していた。
響「じゃあ、あの部屋を急いで片付けないとですね」
汚部屋とも言える翼の部屋を思い出した響は言うと未来は頷く。
翼「なっ!?あれでも片付けてはいるんだぞ!」
リル「かうかう」
あれでも片付けていると言い張る翼の肩にリルが手を置いて顔を左右に振る。
翼「リルまで…」
リルにまで汚部屋認定されて、翼はショックを受けて、項垂れてしまった。
響「あっ!あの子!」
話していると響が何かに気づき、急に走り出した。
未来「響!?」
リル「かう!?」
急に走り出した響に驚いて後を追いかけようとするが、すでに姿は見えなくなっていた。
?(アーテル、どこ行っちゃったの?突然いなくなるなんて…)
響が走った先にある横断歩道に1人の少女がアーテルと呼ぶ何かを探していた。
?(一晩中探してるのに見つからない。まさか、アーテルを追っている悪い人たちに…)
最悪なことを思っていると、少女の足がふらつき始めた。
?(あれ…クラクラする…寝てないから…?)
?「……あ……」
ずっと探しているらしく、寝てない少女の足がもつれてしまった。
?(足が、もつれて…!?)
寝不足と疲れで、少女は足がもつれて倒れてしまった。
少女が倒れた横断歩道の信号が青に変わり、少し先に走っていた1台の車の運転手が慌ててブレーキを掛けて止めようとするが、速度を落とせず、まだかなり速度がある状態で向かってきていた。
?(轢かれる!)
向かって来る車に轢かれると思った少女は目を瞑った。
響「危ない!」
轢かれそうになる少女に、響が助けようと走ってきた。
響(助けるんだ!手を伸ばして!)
少女を助けたい一心で、手を伸ばした響は少女を掴んで、その場を離れようとするが間に合いそうになかった。
響(ダメ、間に合わない!)
響も轢かれそうになった瞬間だった、一瞬だけピンク色をした魔方陣のようなものが展開され、車のスピードを奪った。
?「うぅ…」
響「あ、あれ?助かった…?」
目を開けた響が見たのは目の前で止まっている車だった。
?「良かった…大丈夫ですか?」
どうなっているのかと少し混乱している響の前に、茶色い髪をしたツインテールの少女が現れたのだった。