グレン「どこがスーパーヒーローだよ」
ミラー「えぇ、確かに後輩のウルトラマンをみすみす目の前でベリアルに攫われてしまいましたしね」
ジャン「ただのサラリーマンゼロだな」
ナイン「そうだな」
ゼロ「お、おい…なんだよいきなり」
グレン「別に」
ミラー「ただ色々と贔屓され過ぎなゼロに嫌味を言おうと思っただけです」
ジャン「姫様も出番がないのにゼロばかり贔屓されているからな」
ナイン「あぁ、その通りだ」
ゼロ「だーっ!うるせーな!もう本編に行け!!」
サンジェルマン「7万3800…7万3801…」
拠点の屋上からカリオストロとプレラーティのために百合の花を落とすサンジェルマン。
サンジェルマン「母を亡くしたあの日から置いて行かれるの離れている。それでもすぐにまた会える。私の命もそのためにあるのだから」
ティキ「あらま~。死ぬのが怖くないのかな~?」
サンジェルマン「理想に殉じる覚悟など済ませてある。それに誰かを犠牲にするよりずっと…」
アダム「だから君は数えてきたのか。自分が背負うべき罪の数を…お為ごかしだな」
サンジェルマン「人でなしには分かるまい」
アダムにそう言うサンジェルマンは何かを決意していた。
響「終わった~!終わるとは思ってなかった~」
未来「お疲れ様」
リディアンの教室にて響は歓喜の声を上げていた。
やっとのこと夏休みの課題が全部終わったのだ。
未来「ありがとう響」
響「え?ありがとうは課題を手伝ってもらったこっちだよ。何で?」
未来「課題と任務、そしてガウくんのことを頑張るって約束守ってくれた」
響「私はきっと楽ちんな方に流されてるだけ…賢くどちらかを選択するなんてできないから…結局わがままなんだよね」
未来「うん。響らしいかも」
響「らしいって…」
切歌「そうなんデス!どうやら近いらしいのデス!」
声を聞いて未来と響は黒板の方を見ると『9月13日』と書かれた黒板に手をやる切歌と近くに調がいた。
調「そう、あと2日!!」
切歌「あと2日で響さんの誕生日…」
切歌が言っているとどこからか黒板消しが飛んできた。
黒板消しが飛んできた方にはクリスがいた。
響「ど、どうしたの?」
切歌「クリスさんから聞いたのデス」
未来「響の誕生日を?」
響「クリスちゃんが私の誕生日を?覚えててくれたんだ!」
クリス「たまたまだ!たまたま!」
恥ずかしいのか誤魔化すように言うクリス。
調「それにしてもそわそわしてた」
切歌「そうそう!わかりやすさが爆発してたデース!」
クリス「はしゃぐな2人とも!そろそろ本部に向かう時間だぞ!!」
停泊していたS.O.N.G.の潜水艦の発令室に入る響、クリス、切歌、調。
弦十郎「来たな。では放課後ブリーフィングを始める、映像を頼む」
友里「はい」
発令室にはすでにギアの反動汚染の除去作業をしているエルフナイン以外のメンバーが揃っていた。
弦十郎「調神社所蔵の古文書と伝承、錬金術師との交戦から敵の次なる作戦は大地に描かれた鏡写しのオリオン座。神出ずる門から神の力を創造することと推測して間違いないだろう」
緒川「現在神社本庁と連携し拠点警備を許可すると共に周辺地域の疎開を急がせてます」
マリア「レイラインを使った更に大規模な儀式…いったいどれほどの怪物を作り出すつもりなの」
ガウ「がうがう」
バルベルデで戦ったヨナルデパズトーリを思い出すマリアとガウ。
翼「門から出ずるは怪物を越えた神」
クリス「どうにかなる相手なのか?」
響「でも、どうにかしないと」
弦十郎「どうにかできるとすればそれは神殺しの力だな」
調「神殺しの力…」
切歌「デスか」
弦十郎「神と謳われた存在の死にまつわる伝承は世界の各地に残されている」
友里「前大戦期のドイツでは優生学の最果てに神の死にまつわる力を収集したと記録にあります」
調「だったら!」
友里「残念ながら手がかりになるかもしれないバルベルデ・ドキュメント及び戦時中の資料を保管した旧風鳴機関本部は統制局長アダム・ヴァイスハウプトによって消滅しました」
ガウが本当の記憶を取り戻す切欠となったアダムによる旧風鳴機関襲撃を思い出す。
弦十郎「だがあまりに周到な一連の動きは誰にも悟られず、神殺しの力を隠蔽してきたとも言い換えられないだろうか」
マリア「つまり切り札の実在を証明しているのかもしれない!」
響「神殺しが…」
クリス「実在する」
弦十郎「緒川!」
緒川「了解です。調査部のみならず各国機関とも連携し情報収集に努めます」
そう言って緒川は発令室を出た。
潜水艦の食堂にて響たちは待機兼晩御飯を食べていた。
マリア「神の力に対抗する神殺しの力…まさかガングニールに?」
食事をしていてマリアはふとバルベルデでの無敵であるハズのヨナルデパズトーリを一撃で倒した響とガングニールのことを思い出した。
翼「その可能性は私も考えた。だがドイツ由来とはいえガングニールに神殺しの逸話は聞いたことはない」
クリス「今んとこあたしらにできるのは待つことだけ…ギアの反動汚染が除去されるまでは…」
自分たちの状況を言うクリス。
切歌「デース!」
「「「!?」」」
そこへ切歌が笑顔で覗き込んできて驚いた。
切歌「みなさん提案デス!2日後の13日、響さんのお誕生日会を開きませんか!?」
響「え~!今言う!?今言うの!?」
調「もしかして…迷惑だった?」
響「いやいやいや嬉しいよ…だけど今はこんな状況で…戦えるのも私と切歌ちゃん、そしてガウくんだけだからさ…」
切歌「せっかくの誕生日デスよ」
響「そうだけど…」
切歌「ちゃんとした誕生日だからお祝いしないとデスね!」
響「え?」
切歌が言う誕生日という言葉に何かを感じる響。
クリス「困らせるな。お気楽がすぎるぞ」
切歌「お気楽…」
カリオストロ『大丈夫なんて簡単に言ってくれるじゃない!このお気楽系女子!!』
カリオストロ『あらら、誰のせいかしら?』
切歌「私のお気楽で…困らせちゃったデスか?」
愚者の石回収作業の時に襲撃してきたカリオストロの言葉を思い出して言う。
響「え?そんなことないよ。ありがと」
そんな切歌気を使って言う響。
その頃、レイライン上の神社にて警備していたエージェントが次々に殺されていた。
サンジェルマン「7万3808…7万3809…7万3810…7万3811…」
エージェントを殺していたのはサンジェルマンで手から光弾を放ちエージェントたちを殺していく。
ティキ「有象無象が芋洗いってことはこっちの計画がモロバレってことじゃない?どーするのよサンジェルマン!」
サンジェルマン「どうもこうもない。今日までに収集した生命エネルギーで中枢制御の大祭壇を設置する」
そう言ってサンジェルマンは着ていたコートを脱ぎ裸になった。
するとサンジェルマンを包むように光が現れた。
サンジェルマン「それでも門の開闢に足りないエネルギーは第七光の達人たる私の命を持ってして」
どうやら神出ずる門の開闢のための生体エネルギーを自身の命を使ってでもするようだ。
響「はい…はい…分かりました」
未来「響?」
部屋で寝ていた未来は一時帰宅して帰って来た響とガウと寝ていたが連絡を聞いていた響の声で起きた。
響「行かなきゃ」
起きた未来に気付いて響はそう言って準備をする。
未来「あ…待っ…ごめん」
響「大丈夫。誕生日だって近いから。すぐに帰って来る」
不安そうな未来に響はそう言った。
ガウ「がうがう、がう~」
"自分もいるから大丈夫"っと言うようにガウも言うのだった。
未来「うん。頑張ってね、2人とも」
2人を信じて未来はそう言う。
サンジェルマンが神出ずる門の開闢の儀式をしているとき、どこからか電話の着信音がした。
ティキ「アダム!』
ティキはいつの間にかあった電話を取り相手に言う。
アダム《順調のようだね。全ては》
ティキ「ほんと、サンジェルマンのおかげだよね!」
ティキ(天地のオリオン座が儀式に定められたアスペクトで向かい合う時ホロスコープに門が描かれる。その時と位置を割り出すのが私の役目!そして…)
空を見てティキはそう思う。
響「AXZ編も最終章突入だね」
ガウ「がうがう~♪」
未来「絶対にみんなで響の誕生日を祝おうね」
クリス「だな」
切歌「その通りデース!」