戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第798話 動き始めた陰謀

陸上自衛隊富士山麓での訓練から翌日、響たちはS.O.N.G.本部の発令室に集まっていた。

 

発令室にS.O.N.G.司令官である弦十郎と時空管理局所属巡航艦 アースラ艦長であるリンディがいた。

 

弦十郎「今回集まってもらったのにはとある報告がある」

 

翼「とある報告とは?」

 

開口一番に、弦十郎が言うと翼が聞いてきた。

 

リンディ「アーテルについての情報よ」

 

翼の問いにリンディが答えると響たち全員が驚いた表情をした。

 

弦十郎「現状、アーテルはある地球生物に成りすましていることが判明した。それがこれだ」

 

合図を弦十郎が送ると友里がキーボードを操作するとメインスクリーンにある画像を写し出した。

 

ヒサメ「これって、黒猫?」

 

メインスクリーンに写し出された画像、黒猫を見てヒサメは聞く。

 

リンディ「えぇ。この姿になって時空管理局により魔力探知から逃れていることが分かったの」

 

黒猫の正体が、今回の事件の発端たるアーテルであり、黒猫の姿となって時空管理局の魔力探知から逃れていたとリンディは説明した。

 

カゲチヨ「確かに猫なってれば誰も気にすることもないだろうな」

 

確かに黒猫はよく野良として外で見かけるため気にする人など、言われなければ皆無だろう。

 

なのは「それで、どうしてこのことが分かったんですか?」

 

?『僕が調べたからだよ』

 

魔力探知から逃れるために黒猫に変身しているアーテルをどうやって見つけたのかとなのはが聞くとメインスクリーンが切り替わり、1人の金髪の少年が映し出された。

 

なのは「ユーノくん!」

 

ユーノと呼ばれる少年を見てなのはは叫んだ。

 

響「えっと、知り合い?」

 

フェイト「なのはが初めて魔法少女になった時のパートナーです」

 

なのはとユーノが知り合いっぽく、響はフェイトに聞くと簡潔に説明された。

 

ユーノ『初めまして、ユーノ・スクライアです。一応時空管理局に協力している人間です』

 

『ユーノ・スクライア』はなのはたち以外の面々に名乗った。

 

はやて「それで、なしてユーノくんはアーテルのことが分かったん?」

 

ユーノ『それは昔、僕も似たようなことがあったからさ』

 

なのはに聞かれてユーノは見つけた理由を語る。

 

ユーノは遺跡の発掘を生業とするスクライア族出身の結界魔導師で、かつて自身が発掘した『ジュエルシード』と呼ばれる古代の遺物が事故で地球に散らばってしまい、独力で回収に向かったものの、封印に失敗して大けがを負い、体力と魔力の温存のためにフェレットに変身せざるをえなくなってしまったことがあるのだ。

 

それが功をそうしたのか、時空管理局の魔力探知から逃れていた経験があるのだ。

 

ユーノ『それでアーテルもって考えたら見つけることが出来たんだ』

 

自身の経験談からアーテルを見つけられたとユーノは言う。

 

シディ「なるほど」

 

翼「ならばこの黒猫を見つければ…」

 

未来「魔導機兵を止めることが出来る!」

 

はやて「それに奪われたベヒモスも回収できる!」

 

アーテルが変身している黒猫を捕まえれば魔導機兵を止められ、ベヒモスも回収することが出来ると皆は言う。

 

弦十郎「そうだ。それにこちらがアーテルを探していると分かればあしゅら男爵たちが現れるだろう」

 

アーテルを探すことになれば、あしゅら男爵たちが現れるだろうと弦十郎は言う。

 

甲児「確かに、あの魔導機兵ってのはDr.ヘルの機械獣と一緒にいたな」

 

鉄也「奴らが手を組んでいるのらば協力者を助け来るのは必然だな」

 

弦十郎の懸念を聞いた甲児と鉄也の言う通り、魔導機兵はあしゅら男爵とブロッケン伯爵率いるDr.ヘル製の機械獣と共に現れることがあった。

 

それはアーテルとあしゅら男爵たちが手を組んでいるのは明らかだった。

 

シロー「そこで奴らを捕まえれば」

 

シグナム「リュイの居場所が分かる!」

 

アーテルを探していればあしゅら男爵たちも現れ、今度こそ捕らえ、リュイの居場所を聞き出すと意気込む。

 

リンディ「ですが、同時に問題として例のビークラッシャーが現れる可能性があります」

 

弦十郎「それだけではない。ネジレンジャーも現れる可能性がある」

 

リンディと弦十郎の2人の新たな懸念であるビークラッシャーと最近は鳴りを潜めているネジレンジャーが現れることを言う。

 

未来「それって…」

 

弦十郎「そうだ。例の少年があしゅら男爵たちを蘇らせた公算が高い」

 

リル「かうかう…」

 

訳:アイツが…

 

かつて『勇者警察 ジェイデッカー』の世界にてマリア、切歌、調、リルが遭遇し、パヴァリア光明結社残党錬金術師の1人『キム・ジェイン』に『寄生生物 プラーガ』由来のB.O.W.を貸し与え、さらにプラーガを強化させた謎の少年が間接的に関与していると聞く。

 

リンディ「数多くの並行世界の強敵たちを蘇らせ、自身の配下として動かしているこの少年が介入いてくることも考慮して戦わなくてなりません」

 

弦十郎「とはいえ、今はアーテルの身柄確保にある!そうすれば芋づる式に奴らも出てくるはずだ!」

 

悪の戦隊であるネジレンジャーや凶悪ロボット『チーフテンシリーズ』を甦らせるほどの実力があり、仮説としてあしゅら男爵たちをも甦らせたとなると予想以上の実力があることが考えられるが、それでも最優先はアーテルの身柄確保であると言う。

 

リンディ「それとアーテルにはあしゅら男爵たちや少年の他にも協力者がいることが分かったわ」

 

響「協力者?」

 

あしゅら男爵たちや少年以外にも協力者がアーテルにはいると聞いて首をかしげる。

 

リンディ「彼女よ」

 

首をかしげた響を見てリンディが言うとメインスクリーンにアーテルに協力していると言われる1人の少女の画像が映し出された。

 

響「あぁ!」

 

なのは「この子は!?」

 

少女の画像を見て、響となのはは驚き声を上げた。

 

なぜならその少女は響となのはが助けたあの少女『みこと』だったのだ。




アーテル「完成した…」

とある場所にて黒猫に変身した『アーテル』が見上げながら言う。

その視線の先にはトリケラトプスに似た姿で、マジンガーたちくらいの巨大ロボットがあった。

少年「ほう、コイツが…」

アーテルの後ろから少年がみことと共に現れ、巨大ロボットを見て言う。

アーテル「私がミッドで研究していた古代兵器 ベヒモス…ミッドチルダの魔法とこの世界の技術を併せて、ようやく稼働できる。みことのお陰よ、ありがとう」

アーテルは自身が研究していた古代兵器『ベヒモス』を見て、その視線をみことに移してお礼を言う。

みこと「そんな…私は何も…」

お礼を言われて、みことは少し戸惑いながら言う。

アーテル「謙遜しないで。貴女がこの世界のロボットのことを教えてくれたから出来たのよ」

謙遜するみことにアーテルは言う。

少年「素晴らしいぞ。だが…」

そんな2人を放置し、完成したベヒモスを見ながら少年は槍を出すと戸惑いなくアーテルを突き刺した。

アーテル「がはっ…!?な、なん…で…?」

突き刺されたことにアーテルは驚いて少年を見た。

少年「貴様はもう用済みだ。ベヒモスが完成したからな」

アーテルに突き刺した槍を引き抜いて少年は不適に笑いながら言うと槍を引き抜いた。

みこと「アーテル!!」

刺されたアーテルに駆け寄って体に触れた瞬間、ヌルリとした感触がして手を見ると、みことの手全体が真っ赤になるほどの赤い血がベットリ付いていた。

アーテル「に、逃げなさい…みこと…」

みこと「で、でも、アーテルだけを残せて行けないよ」

少年「逃がすかよ」

逃げるように言うアーテルを連れて逃げようとしたみことに少年が言うとムカデリンガー、ビーザック、キルマンティスが上から現れた。

みこと「きゃっ!」

現れた3人の内、ムカデリンガーがみことを掴んで自身の方に引き寄せ、ビーザックがアーテルをみことから奪い、キルマンティスがみことの首にフェリンガースナイプを向け、抵抗させないようにした。

少年「安心しろ、貴様の願いは叶えといてやる」

アーテルとみことを3人が捕らえたのを見た少年が言うと鎖で拘束され、猿轡を噛まされたリュイがデスコーピオンに連れてこられてきた。

デスコーピオン「準備は整っているぞ」

リュイを連れてきたデスコーピオンが言うと少年は頷いた。

少年「あぁ、そうだな。だが実験の前にゴミを掃除しておかないとな」

思い出したかのように少年が言うとあしゅら男爵とブロッケン伯爵、そして8人の巨大な影が現れた。

少年「お前たち、奴らを宇宙の彼方へ放り出してやれ。そして、今回の実験が成功した暁には貴様らの思い思いの願いを叶えてやる!」

『おう!!』

少年がそう言うとあしゅら男爵とブロッケン伯爵、ビークラッシャー、8人の巨人たちは威勢良く返事をしたのだった。
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