戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第805話 戦線の状況

あしゅら男爵とブロッケン伯爵が率いる機械獣軍団とリュイを取り込んだベヒモス率いる魔導機兵軍団が富士山麓にて、陸上自衛隊と航空自衛隊と戦闘を繰り広げている頃、宇宙大怪獣帝国首都惑星 バラン星。

 

バラン星に招待されたリルたちはガルバスターから降り、スペースの案内で、作戦会議室へ来ていた。

 

会議室には縦長のテーブルがあり、左側に帝国軍の各部隊の指揮官及びその補佐官、宇宙大怪獣帝国六王、そして宇宙大怪獣帝国軍全ての艦隊の運用・指揮権を持つ高官であり、第二次地球攻防戦争時に冥王星決戦で、レジスタンスと戦った航宙艦隊総司令官『ガッツ星人・ヴァロルド』の姿があった。

 

リルたちはヴァロルドたちと反対側の席に座り、スペースはその間に座った。

 

スペース「今回集まってもらったこと、総統として有難いと思う。この場を借りて礼を言う」

 

集まった高官たちにスペースは開口一番に言う。

 

スペース「それで今回集まってもらったのは、我が帝国の同盟国である地球内部にて侵略行為を働く勢力を確認し、これを討伐する部隊を派遣することを決定した。ヴァロルド、我が軍の現状を報告しろ」

 

ヴァロルド「はっ」

 

スペースに言われ、ヴァロルドは立ち上がりタブレットを操作した。

 

すると作りテーブルの中央部に宇宙の立体映像が浮かび上がった。

 

ヴァロルド「すでに我が軍はアンファ恒星系に位置する第4惑星である『ディンギル帝国』と銀河系中央部にある星間国家連合『大ウルップ星間国家連合』、ウルップとは別で銀河系に版図を有する星間国家『ボラー連邦』、そして小マゼランにて小競り合いをしている勢力『デザリアム』にそれぞれ計5~6割の戦力を投入しております」

 

立体映像に帝国軍が持つ4つの戦線を表示される。

 

さらに味方を意味する青色の凸と敵を意味する赤色の凸が4つの戦線の上に表示される。

 

ヴァロルド「ディンギル帝国、ボラー、デザリアムとは拮抗状態ですが、大ウルップ星間国家連合はすでに瓦解に成功しており、連合を構成していた『エトス』、『アマール』、『フリーデ』、『ベルデル』は我々に寝返り、抵抗しているのは連合の中心だった『SUS』のみです」

 

大ウルップ星間国家連合側の戦線に表示された赤色の凸が帝国側の青色の凸に代わり、反転して残された敵を取り囲むように進んでいく。

 

ヴァロルド「さらにSUS軍に対し、我が軍のミサイル重巡洋艦レーゲン級に搭載している破壊重力ミサイルが猛威を振るい、戦力の殆どを無力化に成功しております。降伏させるまで時間はかからないかと」

 

敵の凸が帝国の攻撃により減少して、小さくなっていく。

 

スペース「ならば銀河系中央部からレーゲン級以外の艦船で構成したいくつか艦隊と部隊を引き抜き、地球へ向かわせろ。それとSUSがこちらの降伏条約を拒否したら、完膚なきまで攻撃するように伝えておけ。本星に被害があっても抵抗するならば、弾道弾を使え」

 

ヴァロルド「はっ」

 

終わりが近い大ウルップ星間国家連合戦線から引き抜きを行うついでに、スペースは殲滅を命じた。

 

ヴァロルド「そして地球の状況ですが、地球内国家日本国最大の山富士山より巨大ロボット、コードネーム『ベヒモス』が出現、日本軍が防衛に動いていますが、ベヒモス以外にも機械獣と魔導機兵と呼ばれる敵機動兵器を多数確認しており、苦戦しているもようです」

 

タブレットを操作して、立体映像を宇宙から地球へ切り替えると自衛隊と機械獣たちが映し出された。

 

甲児「あれは!?あしゅらの!?」

 

鉄也「それだけでない、ブロッケンも生きていたようだな」

 

シロー「ったく、しつこさだけは昔から変わんねーな」

 

映し出された機械獣の中にアシュラーP1とブロッケーンT9を見つけて、3人は言う。

 

スペース「兄者たちの話には聞いている。こいつらが機械獣の指揮官だな。それにしても、日本軍には光学兵器搭載の人型機動兵器があったのではずだが?」

 

自分たちより低出力ではあるが光学兵器を搭載しているヘルダイバー改がいながら、自衛隊が苦戦している報告にスペースは首をかしげる。

 

ヴァロルド「それなのですか、これを」

 

スペースの問いにヴァロルドはタブレットを操作し、ベヒモスをアップすると航空自衛隊が撮影した写真を映し出した。

 

シグナム「リュイ!?」

 

ベヒモスに取り込まれてしまっている変わり果てた我が子を見てシグナムは立ち上がり叫んだ。

 

スペース「どうやら知り合いというレベルではなさそうだな」

 

シグナムの反応を見てスペースは聞く。

 

シグナム「私の…子供だ…」

 

スペース「そうか…それで、現状はどうなっている?」

 

取り込まれているのがシグナムの子であると聞いて、スペースはヴァロルドにリュイの状態を含めた現状を聞く。

 

ヴァロルド「はい。ベヒモスの額に生体ユニットとして少年が取り込まれているため、日本軍はベヒモスに手が出せない状況です。少年は現在、ベヒモスに少しずつ内部へ取り込まれているようです」

 

スペース「チッ、要は生体ユニットと人質か…また厄介な」

 

リュイの状態と現状を聞いて、スペースは言う。

 

はやて「生体ユニットって…」

 

カゲチヨ「んなヒデーことを…早く助けねーと」

 

ベヒモスの生体ユニットとして取り込まれつつあるリュイを早く助けたいと面々ら言う。

 

スペース「慌てるな。まだ猶予はあるだろう」

 

ヴァロルド「現在は日本軍による遅滞戦術が功を奏しており、未だに首都圏への侵入は防がれております。同時にベヒモスによる少年の取り込みが多少は緩和されているもようです」

 

慌てる面々にスペースとヴァロルドが言って落ち着かせる。

 

スペース「ベヒモスが動かなければ取り込む時間を引き伸ばせるか…出撃可能艦隊の補給完了とワープゲートの調整までどれくらいかかる?」

 

ヴァロルド「現在出撃可能艦隊と同時に客船の修理などを含めて急ピッチで進めておりますので、2週間後には…」

 

全ての作業を出撃可能艦隊の補給とS.O.N.G.本部やダブルマジンガー、ユウコ専用機のスペルグフなどの修理を急ピッチで行っているとヴァロルドは言う。

 

スペース「遅い、5日以内に終わらせろ」

 

ヴァロルド「い、5日以内にですか?」

 

2週間後に終わる作業をスペースは5日で終わらせろと指示してきて、ヴァロルドは驚いて聞き返した。

 

スペース「そうだ。できないのか?」

 

ヴァロルド「いえ、謹んでやらせていただきます」

 

だが、慣れているのかスペースに再度聞かれてヴァロルドは言うのだった。

 

スペース「5日後まで各艦隊と部隊は万全の態勢を取れるようにしておけ。それで、作戦だが…今回は救助が最優となるため、特務艦を主軸とした作戦となる」

 

リンディ「特務艦?」

 

作戦を提案したスペースの言う"特務艦"を聞いて、リンディは聞く。

 

ヴァロルド「我が帝国軍が開発した異次元空間航行を可能とした艦だ」

 

立体映像に旧日本海軍が建造した潜水空母『伊号潜水艦』に似たフォルムをした『異次元潜航艦 IEX-004』を映し出した。

 

スペース「コイツを使えば、敵に察知されることなく懐に入れるだろう」

 

自身たっぷりにスペースはIEX-004を見ながら言う。

 

リル「エルザママとエウルを拐ったもんね」

 

スペース「保護したと言っていただきたい」

 

第二次地球攻防戦争時に使われた用途をリルに言われてスペースは即答で言う。

 

スペース「特務艦が突入するまで、他は出来るだけ敵を引き付けろ。我々帝国の同盟国に手を出したらどうなるか、思い知らせてくれようぞ」

 

不適に笑いながらスペースは言うのだった。

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