響「リルくん!」
クリス「アイツ、相当強いぞ!」
倒れてしまったミレニアムゴジラを見て、レザーバックがかなりの実力を有していると察して身構える。
レザーバック「グルルルル………ウォガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
邪魔だったミレニアムゴジラを倒したレザーバックはS.O.N.G.本部へ向かって走り出す。
キラメイピンク「こっちに来た!」
向かって来るレザーバックにキラメイジャーたちも身構えた時、緑色の光線がレザーバックの左側面から飛んできた。
キラメイグリーン「なに?」
飛んできた光線に驚いて、飛んできた方向の先を見ると深緑色をした人型のロボットが右腕に装備されている銃口を向けていた。
翼「あれは、ヘルダイバー!」
ヘルダイバーを攻撃したロボット部隊が陸上自衛隊の主力人型兵器【ヘルダイバー改】だった。
不破「全機、頭部に攻撃を集中!S.O.N.G.と協力者たちを援護だ!」
部隊を率いる女性自衛官であり、パイロットの【不破 環生】(二尉)が部下たちに言う。
レザーバック「ウォガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
ヘルダイバー改部隊を新たな邪魔物と見なしたレザーバックは雄叫びを上げると近くにあった船を掴むと投げつけた。
不破「そのような単調な攻撃が当たるものか!」
ヘルダイバー改部隊は一斉に散開、目標を失った船は地面にぶつかり粉々になって爆発した。
だがレザーバックの狙いは最初から船をヘルダイバー改部隊にぶつけることではなかった。
レザーバック「ウォガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
雄叫びを上げると、レザーバックは背中に青白い雷の玉を作り出す。
ある程度玉が大きくなると撃鉄のような器官を叩き合わせた瞬間、レザーバックを中心にリング状の電撃と衝撃波が放たれた。
キラメイイエロー「なんだ!?」
レザーバックの攻撃に激しく揺れるS.O.N.G.本部の甲板から落とされないように踏ん張る。
ヘルダイバー改は電撃と衝撃波に襲われると機体全身がバチバチと火花を軽く起こして動かなくなった。
不破「これは!?」
隊員「き、機体が…機体が動きません、隊長!」
操縦桿やモニターのスイッチを押しても動かない機体に不破たちは驚く。
しかし動かなくなったのはヘルダイバー改部隊だけではなかった。
弦十郎「なにが起きている!?」
S.O.N.G.本部の発令室でもモニターや電球が動かなくなり混乱していた。
友里「分かりません!ですが、本部の全システムがダウンしています!」
弦十郎「なんだと!?」
エルフナイン「まさか今の衝撃波はEMP攻撃!?」
友里の報告でエルフナインが先ほどのレザーバックの攻撃がEMP攻撃であると予測する。
【EMP】、それは【電磁パルス】のことで、高度100kmから数百kmの上空で核爆弾を爆発させると、上空高くでは大気が薄いため爆風はほとんど起きない。
しかし、核爆発によって生み出された放射線の一種である【ガンマ線】が大気層20kmから40km付近の希薄な空気分子に衝突し電子を叩き出す。
叩き出された電子は地球磁場の磁力線に沿って螺旋状に跳び、急峻な立ち上がりで強力な電磁パルス(EMP)を発生させることとなる。
EMPは強力な電磁波なので、波長の適合するあらゆる導体に誘導電流が瞬間的に引き起こされる。
この発生したEMPの直撃を受けると、外部にアンテナ用の電線を持つものや、パルス電流への耐圧・耐電流が不十分なものが特にダメージを受ける。
簡単に言うと送電線や送電鉄塔へ雷が落ちたのと似たような状況になる。
光ケーブルを除く通信回路と外部から電源を受け取っている電源回路、それらの周辺にある電流の抜けていく経路となる回路が過電流や過電圧で破壊される。
こうなると復旧は短時間では済まない。最悪の場合はあらゆる放送通信(テレビ・ラジオ・インターネット・アマチュア無線など)が短期・長期に渡り機能を失い、生産工場、交通・運輸・流通システム、送電、金融も完全に停止しすぐに回復できなくなるのである。
レザーバックは背中にある撃鉄状の器官を叩き合わせたことで、EMPを人為的に発生させてヘルダイバー改部隊とS.O.N.G.本部の機能を停止させたのだ。
レザーバック「ウォガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
隊員「うわあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
自身のEMP攻撃で動かなくなり、脱出できなくなった自衛官諸ともヘルダイバー改をレザーバックはその巨腕で叩き潰していく。
調「ヘルダイバーが!」
切歌「あのままじゃ嬲り殺しデスよ!」
セレナ「急いで向かわないと!」
動けなくなり、レザーバックに悠々と破壊されていくヘルダイバー改を見て急いで向かおうとする。
キラメイブルー「駄目だ、開かない!」
キラメイレッド「どうしよう、ファイアたちがいないとリルくんたちを助けに行けないよ!」
キラメイジャーたちは策があるのかファイアたちと合流しようとS.O.N.G.本部の扉を開けようとしていた。
キラメイブラック「こうなれば我々の出番だな、無鈴殿」
キラメイゴールド「そうだね、ガルザ」
扉が開かず、どうするかと焦るキラメイレッドたちを見てキラメイブラックとゴールドは言う。
響「なにをするんですか?」
キラメイブラック「我々の仲間を呼ぶんだ」
響に聞かれてキラメイブラックはそう言うのだった。