戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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エルネスティ「怪獣王 ゴジラ…いつか幻晶騎士との戦いを見てみたいです!」

アディ「ねぇ、キッド。エルくん、なに言ってるの?ゴジラってなに?」

キッド「いや、知らねーよ」


第98話 響救出作戦と完全なる神の力(前編)

アダム「宿せないはず…穢れなき魂でなければ神の力を!」

 

神の力でサナギのような姿になってしまった響を見て驚く。

 

サンジェルマン「生まれながらに原罪を背負った人類に宿ることなど…」

 

サンジェルマンも同様に驚いていた。

 

アダム「台無しだ…僕の千年計画が…それでも神の力をこの手に…」

 

そう言ってアダムは姿を消した。

 

 

 

八紘『立花 響が神の力と称されるエネルギーに取り込まれてから48時間が超過…国連での協議は最終段階。間もなく日本への武力介入が決議される見込みだ。そうなるとお前達S.O.N.G.は国連指示の下先陣を切らねばならないだろう』

 

響がサナギのようなものになって48時間が経過して、ガウ以外の怪獣たちは引き上げていた。

 

マナとヒオは羽化していきなり戦ったモスラの体力を回復させるためにフェアリーとともに消えてしまっていた。

 

八紘『さらに状況が状況であるため事態の収拾に反応兵器の使用も考えられる』

 

反応兵器は核兵器もしくはそれと同等以上の威力を持つ兵器だ。

 

弦十郎「反応兵器!?だがあの中には響君が…」

 

八紘『無論そんな暴挙を許すつもりはない。だが世界規模の災害に発展しかねない異常状態に米国政府の鼻息は荒い』

 

弦十郎「消し飛ばされた軍事衛星が口実を与えてしまったのか!」

 

八紘『引き続き局面打開に尽力してほしい。それがこちらの交渉カードになり得るのだ』

 

八紘はそう言って通信を切った。

 

緒川「国連決議による武力介入…ほんの数週間バルベルデと同じ状況になってしまうなんて」

 

バルベルデと同じ状況に日本が追い詰められていることを言う緒川。

 

エルフナイン「あのサナギ状の物体の中に響さんの生体反応を確認しています。おそらくは神殺しの力が融合を食い止めていると思われますが…それもいつまでもつか…」

 

翼「時間が稼げてるうちに対策を!」

 

弦十郎「ああ。そのための彼女達だ」

 

クリス「彼女…達?」

 

未来「響があの中にいるんですね」

 

クリスが弦十郎の言葉に首を傾げていると未来が入ってきた。

 

マリア『こっちは準備万端よ』

 

同時にマリアたちが通信を入れてきた。

 

弦十郎「ガウはどうした?」

 

切歌『あの場から1歩も動こうとしないのデス』

 

調『無理は禁物って言ってあるんですが…』

 

響がサナギのような姿になってしまって以来、ずっとその場を動こうとはしなかったのだ。

 

弦十郎「本来ならガウにも聞いてもらいたいが…仕方あるまい」

 

ガウの心情を察する弦十郎。

 

未来「どうやったら響を助けられるんですか?」

 

エルフナイン「これを使います」

 

そう言ってエルフナインはあるものを出した。

 

調『リンカー…いや、あれは…』

 

切歌『アンチリンカーですか?』

 

エルフナインが出したのは適合係数を引き上げるリンカーとは真逆の性質―適合係数を下げる性質を持つ『アンチリンカー』だ。

 

エルフナイン「リンカーとアンチリンカーは表裏一体。リンカーを完成させた今アンチリンカーも精製可能です」

 

マリア『適合係数を引き下げるアンチリンカーを使ってどうやって?』

 

エルフナイン「ヨナルデパストーリとディバインウェポン、どちらも依り代にエネルギーを纏って固着させたもの…まるでシンフォギアと同じメカニズムだと思いませんか?」

 

「「「「「!!」」」」」

 

エルフナインに言われてヨナルデパストーリとディバインウェポンがシンフォギアと同じメカニズムだと言われて気付く。

 

弦十郎「響君を取り込んだエネルギーとギアを形成する聖遺物のエネルギーの性質が近い物だとするならば…」

 

クリス「アンチリンカーでぽんぽんすーにひん剥けるかもしれないんだな!」

 

エルフナイン「はい。そのために」

 

そう言ってエルフナインはアンチリンカーとは別のものを出した。

 

翼「コンバータユニット!それでは!」

 

エルフナイン「反動汚染の除去完了。いつでも作戦に投入可能です」

 

未来「あの…私にもできることがあれば…』

 

弦十郎「君はこの作戦のエースインザホール、切り札だ!」

 

未来にそう言う弦十郎。

 

弦十郎「あとは彼女だな…」

 

 

 

トレーニング用のシュミレーションルームにサンジェルマンはS.O.N.G.のエージェントたちに囲まれて銃を向けられていた。

 

弦十郎「協力者に失礼だ。銃を下げろ」

 

「しかし…」

 

弦十郎「何かあったとしても俺が動きづらくなるだけだ」

 

弦十郎に言われてエージェントたちは銃を降ろした。

 

サンジェルマン「情報は役に立ったのかしら?」

 

エルフナイン「賢者の石の技術なくしてこの短期間に汚染の除去はできませんでした。ありがとうございます」

 

サンジェルマンの賢者の石の技術データを見せて嬉しそうに言うエルフナイン。

 

弦十郎「それで我々への協力についてだが…」

 

サンジェルマン「それでも手は取り合えない…」

 

分かりあえないと念を押して言うサンジェルマン。

 

友里『大変です指令!自衛隊が出撃したもようです!』

 

弦十郎「なに!?」

 

友里の報告に驚く弦十郎。

 

弦十郎「いったい何故…」

 

訃堂『護国災害派遣法を適用した』

 

自衛隊が出撃したことに疑問を思っていると訃堂が通信に入ってきて言った。

 

クリス「護国?」

 

聞き慣れない言葉に首を傾げた。

 

翼「まさか立花を第二種特異災害認定したのですか!?」

 

片や翼は驚く。

 

訃堂『聖遺物起因の災害に対し無制限に火器を投入可能だ。対象を速やかに殺処分せよ!』

 

弦十郎「ですが現在救助手段を講じており…」

 

訃堂『はかなきかな…国連介入を許すつもりか!その行使は反応兵器。国が燃えるぞ』

 

訃堂は脅すように言う。

 

未来「待ってください!響は特異災害なんかじゃありません!私の…友達です!」

 

訃堂に訴えるように言う。

 

翼「国を守るのが風鳴ならば鬼子の私は友を!人を防人ます!」

 

訃堂『翼!その身に流れる血を知らんか!』

 

翼「知る者か!私に流れているのは天羽 奏という一人の少女の生き様だけだ!!」

 

奏が消滅するまでの生き様を思い出して言う。

 

友里『指令!響ちゃんの周辺に攻撃部隊の展開を確認!ガウくんも変身して臨戦態勢に入りました!』

 

訃堂『作戦開始は2時間後。我が選択した正義は覆さん。ゴジラ諸とも殺処分してくれるわ』

 

最終通告のように言って訃堂は通信を切った。

 

サンジェルマン「あれもまた支配を強いる者…」

 

通信を切った訃堂を見て呟くように言うサンジェルマンだった。




?「おいおい、響がピンチじゃねーか!こうなったら俺たちが助けに加わるか!」

?「ギャアァァァァァァァァァオォォォォォォォォォォォン!!」

?「アタシらも参加するのかな?」

?「……興味ない………」

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