戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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ガウ「がう…がう…」←お昼寝中

響「ガウく~ん、起きてよー」

ガウ「がう~…がう……」←起きるがまた寝る

響「あー、もう。では第99話をどうぞ!」


第99話 響救出作戦と完全なる神の力(後編)

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

ゴジラは自衛隊の戦車の砲撃を抵抗もせずに全弾を受け止め続けていた。

 

サナギになってしまった響を守ろうと自身を盾にして守っていたのだ。

 

「全弾ゴジラに命中。しかし全く効果は確認されません!」

 

隊長「ゴジラは後回しだ。全車後方の特異災害を攻撃するんだ!」

 

「そうは言いますがゴジラが邪魔で命中しません!」

 

隊長「くっ…」

 

何としてもサナギを倒したいがゴジラが邪魔ではどうしようもないと考えていた時だった。

 

戦車隊の後方からミサイルがゴジラに向かっていた。

 

ミサイルはゴジラの強靭な皮膚を貫き体内で爆発した。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!?」

 

アルカ・ノイズの分解能力ですら分解されないハズの自身の強靭な皮膚を貫き爆発し大ダメージを喰らいゴジラは後退する。

 

さらに続けて5発のミサイルがゴジラに放たれ皮膚を貫き爆発、ダメージを喰らわせた。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ………」

 

ミサイルを喰らいゴジラは倒れてしまった。

 

「あ、あれは…」

 

隊長「フルメタルミサイルランチャー…完成させていたのか…」

 

フルメタルミサイルランチャー…73式装甲車の上部に2連装ミサイルランチャーを装備したものでミサイル自体には爆薬の類は入っておらず、硬度の高い金属を使ったいわゆる運動エネルギーミサイルであり、その威力と破壊力は幾重にも重ねられた厚さ10メートルの鉄筋コンクリートを貫通することが出来る性能を有している。

 

つまり硬いものを破壊するのではなく貫通するためだけに開発された武器なのだ。

 

これを使用許可したのは他でもない訃堂による指示だ。

 

さらに今回、訃堂は完全にゴジラを抹殺するためにフルメタルミサイルを密かに爆発出来るように改造させていたのだ。

 

「ゴジラ、転倒!」

 

隊長「よし、全車目標を攻撃!!」

 

ゴジラが倒れた隙に全車が砲撃を再開する。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

砲撃を再開する戦車隊を止めようともがくゴジラだが背中にフルメタルミサイルランチャーが命中してダメージを負って怯んでしまう。

 

守りのゴジラがいなくなりサナギに砲弾が命中し、亀裂が入った。

 

「全弾命中!対象の外殻部に亀裂確認!効果あり!」

 

隊長「よし、このままおし…」

 

「いや、待ってください!」

 

亀裂はどんどん大きくなりその姿を現した。

 

?「グウォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

ティキがなったディバインウェポンに似た姿をした四肢と銀とオレンジの体色を持つ巨人―『破壊神 ヒビキ』が雄叫びを上げる。

 

ヒビキ「グウォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

誕生したヒビキは口から高密度・高圧縮して解き放つ熱線を周辺に放ち破壊する。

 

隊長「まさか…さっきの砲撃が目覚めを早めてしまったのか!?」

 

自分たちの攻撃で現れたヒビキに驚く。

 

ヒビキ「グウォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

周辺を破壊したヒビキは戦車隊に狙いを定め、熱線を放った。

 

マリア「くっ!」

 

熱線が戦車隊に当たる直前、マリアがアームドギアである小刀を束ねてシールドを展開して防ぐが余波で吹き飛ばされてしまうがマリアを支えるように切歌と調が掴む。

 

切歌「あのデタラメな強さは…なんだかとっても響さんデスよ!!」

 

ヒビキの放った熱線の威力を見て言う。

 

翼「この戦場はこちらで預かる。撤退されよ!」

 

隊長「国連直轄の先遣隊か。我らは日本政府の指揮下にある。撤退命令は受けていない!」

 

翼の言葉を拒否するした瞬間、砲身が斬られた。

 

サンジェルマン「理由が必要ならばくれてあげる。後ろの奴らと退きなさい」

 

戦車隊の砲身を斬ったのはサンジェルマンで後方にいたフルメタルミサイルランチャーを装備した73式装甲車をしよう不能にしたらしく言う。

 

これには退かざる得ず戦車隊は撤退した。

 

翼「力を貸してくれるのか…?」

 

サンジェルマン「これは共闘ではない。私の戦いだ」

 

今までの行いを思い出しながらサンジェルマンは言う。

 

 

 

緒川「特殊車両隊現着。司令、いつでもいけます!」

 

戦車隊に入れ替わるようにS.O.N.G.の特殊車両が現着した。

 

弦十郎「よし!響君のバースデーパーティーを始めるぞ!」

 

緒川の報告を聞いて弦十郎は言う。

 

 

 

クリス「おい、ガウ!まだ動けるか!?」

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

クリスに問われてゴジラは完全に癒えていなくてまだ体は痛むが響を助けたい思いに後押しされて立ち上がり鳴く。

 

翼「よし、まずは動きを封じる!」

 

翼の言葉を聞いて全員が一斉に動く。

 

クリス「じゃじゃ馬ならしだ!」

 

弓を装填した状態で言う。

 

ヒビキ「グウォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

接近してくる翼たちを見てヒビキは熱線を吐き出す。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

だがヒビキの熱線をゴジラが放射火炎で相殺する。

 

翼「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ゴジラが熱線を相殺した隙に翼が無数に分離させたアームドギアをヒビキの影に射し込む。

 

忍者である緒川直伝『影縫い』だ。

 

ヒビキ「グッ…グウゥ…グウォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

一瞬でしか動きを止められないらしく直ぐに引き抜かれてしまった。

 

翼「やはり対人戦技では効果は望めぬか…!」

 

巨人とも言える今の響には対人戦法が効かぬと分かっていたが翼はショックを受ける。

 

マリア「だけどこの隙を無駄にはしない!」

 

一瞬だけだがその隙にマリアは2本のアームドギアを展開してバリアの膜を作り向かう。

 

ヒビキ「グルルルル…グウォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

膜を持ったマリアを見てヒビキは熱線を吐こうとする。

 

サンジェルマン「神殺しを当てに出来ない以上このやり方でしか!」

 

熱線を吐こうとするヒビキにサンジェルマンの援護射撃をして熱線発射を防ぐ。

 

マリア「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

跳躍して膜にしたバリアでヒビキを巻き上げる。

 

ヒビキ「グウォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

巻かれた膜を取り払おうともがくヒビキ。

 

マリア「くっ、このままじゃ…」

 

ヒビキのパワーにマリアは苦戦する。

 

調「マリア!私達の力を!」

 

切歌「束ねるデス!」

 

翼「一人ではない!」

 

クリス「みんなであいつを助けるんだ!」

 

調、切歌、翼、クリスがマリアの背中を支えながら力を与える。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

ゴジラもヒビキを掴んで押さえ込む。

 

翼「今です!緒川さん」

 

 

 

緒川「心得ています!」

 

翼の合図で緒川はスイッチを押して特殊車両の屋根についたアンチリンカーが入った特大注射を発射した。

 

特大注射は左胸に3発、尻に2発が命中する。

 

藤尭「アンチリンカー命中!注入を開始!」

 

友里「対象より計測される適合係数、急速低下!」

 

注入されたアンチリンカーにより適合係数が低下を伝える。

 

八紘『弦。間もなく国連の協議が終了する。結果は日本の…立花 響の状況次第だ!』

 

そこへ八紘が通信を入れてくる。

 

弦十郎「人事は尽くす!尽している!」

 

八紘にそう言う弦十郎。

 

 

 

ヒビキ「グウォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

適合係数が低下しているのにも関わらずバリアを引き千切り、ゴジラを吹き飛ばすヒビキ。

 

「「「「「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!/きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!/ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」」」」」

 

バリアが引き千切られた衝撃で吹き飛ばされる翼たちと吹き飛ばされて姿が消えてしまうゴジラ。

 

ヒビキ「グウォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

吹き飛ばした翼たちにヒビキは熱線を発射した。

 

サンジェルマン「くっ!」

 

そこへサンジェルマンが割って入り魔法陣のシールドを展開する。

 

サンジェルマン「繋いだ手を振り払うことがお前のやりたかったことか!立花 響!」

 

訴えるようにサンジェルマンは言う。

 

 

 

友里「適合係数数値反転!急上昇します!」

 

急上昇する適合係数を報告する。

 

弦十郎「ああ。そこまでの予測はついている。だから!」

 

弦十郎が笑うには次の段階があるからだ。

 

未来「響ぃーーーーーーーーーーー!!」

 

マイクに向かって未来が叫ぶ。

 

未来の叫びは特殊車両の拡声器により響き渡る。

 

ヒビキ「!!?」

 

未来の声を聞いてヒビキの動きに変化があった。

 

友里「響ちゃんの活動、止まりました!」

 

エルフナイン「適合係数の上昇によって融合深度が増している今ならば電気信号化された未来さんの声は依代となっている響さんに捻じ込まれるはずです!」

 

未来「今日は響の誕生日なんだよ…なのに…なのに響がいないなんておかしいよ!」

 

 

 

響(呼んでいる…この声…)

 

未来の声がヒビキの深層意識に眠る響を起こした。

 

 

 

未来「響。お誕生日おめでとう。ううん。この気持ちはきっとありがとう、かな。響が同じ世界に生まれて来てくれたから私は誰かと並んで走れるようになったんだよ」

 

自分の思いを未来は語る。

 

 

 

響「未来…私のひだまり!」

 

未来「響…私のお日様!」

 

響と未来、2人の友情が響を神の力から解放した。

 

未来「響!信じてた!!」

 

解放された響を見て未来は特殊車両を飛び出して落下する響を受け止めた。

 

 

 

八紘『こちらでも状況を確認している!国連による武力介入は先程否決された。これまでお前達が築いてきたS.O.N.G.の功績の大きさに加え斯波田事務次官が蕎麦にならったコシの強さで交渉を続けてくれたおかげだ』

 

響が解放されて消滅するヒビキを見て八紘は言う。

 

弦十郎「人は繋がる…一つになれる」

 

国連会議の様子を見て弦十郎は言う。

 

八紘『そうだ。反応兵器は使われない』

 

 

 

ガウ「がう、がうー!」

 

瓦礫を退かしてガウが無事な姿を見せた。

 

翼「どうやらガウも無事だったようだな」

 

マリア「そうね」

 

ガウの無事な姿を見て翼とマリアは言う。

 

響「未来…?」

 

未来「響…」

 

意思を取り戻した響は未来を見て言うと未来は微笑む。

 

ガウ「がう!がうー!」

 

意識を取り戻した響を見てガウは急いで向かおうとした時だった。

 

ガウの体を貫き、同時に痛みが走った。

 

見ると手のようなのがガウの胸を貫き心臓を取り出して掴んでいた。

 

アダム「感謝しなくてわね。君たちには…ね!!」

 

取り出したガウの心臓を響たちの前で握り潰しながらアダムは言う。

 

「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」

 

これには現場の響たちと映像を見ていた弦十郎たちは驚愕した。

 

アダム「完成する。これで…究極無比にして完全たる神の力が!!」

 

腕を引き抜いたアダムが言うとガウに散らばった神の力が集まっていく。

 

ガウ「が…がっ…」

 

神の力によりガウの姿が変わっていく。

 

3つの首と角が生えているが鱗は無く足も2足ではなく巨重を重力下でも支えるためか4足歩行となっており、背中には翼が付き体色も黒と金色になった姿をした怪獣になった。

 

アダム「見ろ!これが究極無比にして完全なる神の力!ディバインモンスター・カイザーギドラ!!」

 

カイザーギドラ「キシャアァァァァァァァァオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!」

 

ガウを依り代として現れた『カイザーギドラ』が大気を揺るがすほどの雄叫びを上げるのだった。




ガウ「がうがう!?がうがうがうー!!」←いい感じに響を助け出したのに依り代にされて不満がる

響「まさかガウが別の怪獣になっちゃうなんてね…」

クリス「三つ首竜って……」

翼「あと2本はどこから…」

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