戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第855話 道を極めし者たち

響「な、なんとか入れたぁ…」

 

切歌「もうくたくたデ~ス…」

 

瀬奈「あのうるさいゾンビの声でゾンビが増える前で良かったぁ…」

 

町に入ってから連戦に続く連戦により、特に体力の消耗が激しい3人は言う。

 

真島「アンタらは少し休んどき」

 

疲れきっている響たちを見て真島は休んでるように言う。

 

クリス「アンタは?」

 

休んでるように言ってきた真島に、クリスは聞き返した。

 

真島「わしは少し会わなアカン奴がおるからな」

 

クリスは聞かれた真島はそう答えるとヒルズ内の広場へ歩いていく。

 

ヒルズ内の広場はさっきまで、セレモニーが開催されていたと思われる会場があったが、全く楽しそうではなく、周りにちらほらいる人たちからは絶望と先が見えぬ恐怖が雰囲気で感じられていた。

 

真島(生き残った連中、どこにおるんや?………そういやヒルズの2階、スーパー入っとったな。そこへ行ってみよか)

 

セレモニーに来た人の大半がゾンビと化したのか、ヒルズ内の広場にいる生き残った人たちを見ながら真島は止まってしまったエスカレーターを登り、2階にあるスーパーへ向かって行く。

 

途中、バリケードなどで通路が塞がれたために通れず、近くの店を経由してスーパーを目指した。

 

強面のメガネの男性「ま、真島のオヤジ!!ご、ご無事でしたか!!六代目もお待ちです。さあ、こちらにどうぞ……」

 

スーパーの入り口にいた見張り役と思われる強面のメガネの男性が真島を見るなり、スーパー内へ通した。

 

 

 

強面の男「真島さん……あんた、今まで何やってたんです?」

 

スーパーに入った真島を出迎えたのは、今までの強面の男性たちよりさらに強面の男性が険しい顔で聞いてきた。

 

真島「なんや。また、お前かいな……安住」

 

強面の男性を【安住】と呼んだ真島は飽き飽きしたように言う。

 

安住「あんた、警備担当だろうが!何人死んだと思ってんだ!」

 

対して安住はキレながら本来警備担当であるハズの真島に言う。

 

真島「あ?わしのせい、いうんか?ドアホ、そら、お門違いやで」

 

安住「じゃ誰のせいだってんだ?あ?」

 

真島「そら、お前。ゾンビ送り込んできた奴やろ」

 

安住「てめえ………おちょくってんのか!」

 

今回の被害の原因が、自分のせいではなく、ゾンビを送り込んできた奴だと言われて、安住は完全にキレた。

 

威厳のある男「よせ。………そんなことしてる場合か」

 

そこへ威厳のありそうな男が、割って入り言う。

 

安住「しかし………」

 

割って入ってきた威厳のある男に言われて、安住は冷静となる。

 

威厳のある男「ご無事でなによりでした。真島さん」

 

真島「六代目もや」

 

男性を【六代目】と呼んだ真島の態度は安住と違っていた。

 

威厳のある男「この一件で古参の幹部も半数近くやられました。東城会………いや、神室町そのものが壊滅寸前です」

 

真島「……みたいやなあ」

 

真島と安住が所属する組織【東城会】どころか、ゾンビたちにより神室町自体が壊滅寸前であることを話す。

 

威厳のある男「それと、ひとつ気になる話が」

 

真島「ん?」

 

威厳のある男「神室町にある東城会の組事務所。今回の襲撃はそこが発端になったようなんです。つまり………誰かが意図的に東城会を狙ったと」

 

真島「ああ、さっき二階堂いう小僧が挨拶してきたわ」

 

話を聞いて、真島は【二階堂】なる男とあった時のことを話した。

 

 

 

それは真島がミレニアムタワーでオンラキを撃破し、一時感染区域から出たときのこと。

 

急いでヒルズへ来るように連絡してき安住との会話中に、ゾンビの声を聞き、急いでヒルズに向かおうとしていた真島の前に黒い車が止まった。

 

真島の前に止まった車の後部座席の窓が開き、1人のスーツを着た強面の男性が現れた。

 

男を見て、真島はミレニアムタワーのオフィスにあった2人の男が写った写真を思い出した。

 

写真の片割れが目の前にいるからだ。

 

二階堂「東城会の……真島組長とお見受けします。お初にお目にかかります。自分、近江連合は二階堂いいます」

 

関西弁で男性、東城会と敵対する組織の所属である【二階堂 哲雄】は名乗る。

 

真島「知っとるで。西の極道で一番…そろばん弾くのがお上手いう評判や」

 

皮肉を込めて、真島は二階堂を挑発する。

 

二階堂「そら光栄ですわ」

 

しかし真島の挑発に乗らず、二階堂は返した。

 

真島「で?わしになんや用かいな?」

 

挑発に乗らなかった二階堂に、敵対組織の幹部であるハズの自身をわざわざ止めた理由を聞く。

 

二階堂「引き止めといてなんですが……お急ぎになった方がええ思いまして」

 

真島「あん?」

 

二階堂「おたくらの大事なヒルズ、襲撃されてえらいことになっとるらしい。あそこ、東城会のお歴々も顔そろえてはるちゃいまっか?」

 

真島「えらい早耳やなあ」

 

ついさっき襲撃されたばかりのヒルズの現状を聞いて、真島はゾンビをけしかけたのが二階堂だと考える。

 

二階堂「ほな、またお目にかかりますわ」

 

そう言って二階堂は窓を閉めて、車を動かした。

 

それから少しして、ヒルズへ向かう区域にゾンビが出現。

 

自衛隊の制止を無視して、真島はゾンビ狩りをしながらヒルズへ向かったのだ。

 

 

 

安住「決まりだ。二階堂のバックには郷田。それに近江連合……」

 

真島の話を聞いて、安住は今回の騒動を二階堂を主犯とし、後ろ楯として【郷田】なる人物と、二階堂が所属している東城会と敵対する組織【近江連合】であると決めつける。

 

威厳のある男「しかし……狙いはウチとして、こいつはもう極道の抗争なんかじゃない。近江がここまでやるとは……」

 

組織間での抗争を飛び越して、バイオテロである今回の騒動を行うのかと疑問を言う。

 

真島「なら、あの子らに聞いたらええんやないか?」

 

疑問を聞いて、真島がスーパーの入り口の方を振り向くと、そこには休んでいた響たちが来ていた。

 

真島に気づいた響たちは、恐怖で事情を話せそうにない一般人より、事情を先に聞いているだろ真島の元へ向かって行く。

 

威厳のある男「そういえば、貴方方は?一般人…には到底思えないが」

 

近寄って来た響たちに、窓から響たちの戦いを見ていたのか、男性は聞く。

 

クリス「アタシらは国連の先遣隊だ、生存者救助のためにここまで来た」

 

真島「はあ~、あのけったいな姿は国連の装備っちゅう訳か」

 

国連の先遣隊だと聞いて響、クリス、切歌のギア、そして充瑠、為朝、瀬奈たちの変身した姿を国連の装備と思い込んで言う。

 

為朝「それで、アンタらこそ何者なんだ?セレモニーに招待された客っていう割には物騒なモンを持った強面のおっさんたちが多いみたいだが」

 

一般人に混じり、男性の近くや屋根の上で、拳銃を持った男たちがいることを聞く。

 

堂島「申し遅れました。私は東城会六代目会長・堂島 大吾といいます」

 

威厳のある男は関東最大の極道組織である【東城会】の六代目会長【堂島 大吾】であると名乗る。

 

クリス「東城会って、アンタらヤクザか!?」

 

充瑠「じゃあ、この人たちも…」

 

東城会は日本人なら誰もが知っている極道組織であるが為に、その会長(トップ)である大吾に驚きながら、真島の方を見る。

 

大吾「えぇ。彼らはうちの参加の組の一つ、東城会系真島組組長【真島 吾郎】と東城会直系安住組組長で、私の側近【安住】といいます」

 

真島「よろしゅうな」

 

安住「ふん………」

 

堂島は真島が、東城会系真島組組長【真島 吾郎】であり、安住が同じく東城会直系安住組組長で、六代目会長の大吾の側近【安住】であると言う。

 

響「ほ、本物のヤクザさん、なんですね…」

 

普段なら絶対に会わないだろうヤクザの組長であることを聞いて、唖然とする。

 

堂島「極道が言うのもなんですが、カタギの方だけでも今すぐに避難させてほしいのですが…」

 

カタギ(極道用語で一般人)だけでも先に避難させたいと言う。

 

切歌「今にデスか…それは少し無理デス。ヘリの準備や安全ルートの確保とかもあるし…」

 

ある程度戦える極道たちはともかく、戦えない一般人だけでも先に逃がしたいが、響たちは生存者の確認と安全及び避難用のヘリが来るまでの時間稼ぎが主目的であるため、ヘリの準備やルート確保もあるためにすぐには無理と答える。

 

堂島「そうですか…できれば今すぐの方が良いのですが…。こうなったら協力してゾンビからカタギの方々を…」

 

安住「そんな悠長なこと言ってられんでしょうが!すぐに報復の準備をするんです!極道がナメられたらそれこそ…」

 

一般人が避難できるまで協力しようという堂島に、安住が怒鳴るように報復の準備が先だと言っていると真島がその口を掴んだ。

 

真島「よう動く舌やなあ。どないな作りになっとんねん?」

 

自身に安住を引き寄せながらドスの聞いた声で言う。

 

真島「もうすぐ夜やで。次のパーティーの話しはまだ早すぎなんとちゃうか?」

 

そう言って報復より先にここを切り抜けることが優先であると遠回しに言いながら真島は安住を離し、一般人の方を見る。

 

真島「おう、お前ら!」

 

スーパーに避難していた一般人の人たちが真島の声を聞いて注目する。

 

真島「あと少し辛抱したら救助が来る!死にとうなかったら、店の棚を窓に寄せるんや!女子供は奥!食いもんは数かぞえて配給制や!」

 

籠城にさいして、ゾンビ対策の指示を飛ばすが、いきなりそう言われてもすぐには動けなかった。

 

真島「さっさと動けやボケ!」

 

発破をかけるように叫ぶと一般人たちは急いで指示に従う。

 

行動を始めた一般人たちを見て、真島は窓から外を見た。

 

さっき響たちと協力して、数を減らしたハズのゾンビたちが増えていることを確認した。

 

少女「おじさん」

 

すると1人の少女が真島を呼ぶ。

 

少女「ありがと。あたしたちのこと助けに来てくれたんでしょ?」

 

真島に少女はお礼を言うと確認するように聞く。

 

真島「お、おう」

 

本当はゾンビ狩りしていただけで、助けに来たのは響たちだっが、慣れないことを言われてしまい肯定してしまった。

 

少女「おじさん、ゴジラみたいな正義の味方だね。あたし、なんでもお手伝いするから」

 

そう言って少女は母親らしき女性の元へ行き、奥へ避難した。

 

真島「なんや、調子狂うのぉ…」

 

裏社会の住人である自分が、真逆のことを言われてしまい真島は言うのだった。

 

ファイヤ「怖そうな奴だけど、言い奴だな」

 

充瑠「そうだね」

 

恐怖でどうしたら良いか分からないでいる一般人たちに、ゾンビ対策の指示を出した真島を見て、真島が根は単純な悪ではないと本物の正義の味方である充瑠たちは頷いていたのだった。

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