戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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番外編 クリスマスプレゼント2024

その日、リルは宇宙大怪獣帝国の月面地球大使館に来ていた。

 

来た理由は帝国永世総統である【スペース】に呼び出されたからである。

 

帝国が第二次地球攻防戦争時のケルベロス作戦で占領し、そのまま軍事基地化した【在地球駐留軍北方方面基地・シベリア】(旧ロシア領)で用意されていた迎えの【バルバスファ級宇宙駆逐艦】に乗艦。

 

その後、帝国軍の在地球駐留軍月面基地を経由して大使館へ到着していた。

 

リル「んー!やっと着いたー!!」

 

月面基地で借りた【スペースバギー】の助手席から降りたリルはノビをする。

 

女性兵士「お待ちしておりました」

 

大使館に到着すると駐在している帝国軍の女性兵士がリルを迎えた。

 

女性兵士「総統は応接室でお待ちです。私が案内いたしますのでこちらへ」

 

リル「うん、ありがとう」

 

迎えくれた女性兵士に連れられてリルは大使館にある応接室に向かう。

 

女性兵士「こちらです。それでは私はこれで」

 

案内を終えた女性兵士はそう言って自身の持ち場へ戻って行った。

 

スペース「兄者、今日は突然のことでお呼びだてして申し訳ない」

 

応接室に入ると先に来ていたスペースが真剣な面持ちで迎えた。

 

リル「ううん。気にしなくていいよ。んで、今日はどんな用事なの?」

 

真剣な面持ちで出迎えたスペースに、リルは話す内容を予想しながら応接室にあるソファに座って聞いた。

 

スペース「実はですな…地球規模のクリスマスプレゼントとはどのようなものなのでしょうか?」

 

リル「ズコーッ!!」

 

真剣な話だから本編に関わる内容だろうと思っていた矢先、全く関係無い(クリスマスプレゼントの)話だったことにリルはずっこける。

 

リル「本編と全然関係ないじゃん!なんなんだよ、さっきの真剣な顔は!!」

 

紛らわしい顔をしていたスペースにリルは言う。

 

スペース「いえ、これでも私は真剣ですぞ」

 

失礼なと言わんばかりにスペースは言い返す。

 

リル「…………まあ、そうだね」

 

言い返されたリルは少し考えた後、納得してしまう。

 

クリスマス、それは年に一度だけ訪れる聖夜。

 

子供や彼女・彼氏などと少し豪華な食事をしたり、プレゼントを贈ったりする日なのだ。

 

ただし、クリスマスは地球での行事なので宇宙大怪獣帝国にはそんなものはない。

 

その為、初めてクリスマスを知ったスペースの相手は妹になるエウルと母親であるエルザとなる。

 

が、スペースの場合はそのプレゼントの規模が宇宙級となっている。

 

去年は無人惑星1個、その前の年は木星くらいのエネルギーを内包した宝石だった。

 

流石は宇宙最大規模の勢力を誇る帝国の総統と言ったところだが、まだエウルは赤ちゃんなので惑星だったり、木星くらいのエネルギーを内包した宝石だったりの価値などわかるわけもない。

 

スペース「毎回のように母上に拒否されてしまう始末故に今年こそは地球に合わせたプレゼントを用意しようかと」

 

宇宙級のプレゼントなど渡されても迷惑でしかないと毎年の如くエルザに拒否されてしまい、今年こそはと意気込んでいた。

 

リル「うーん、そうだなぁ。エウルはまだ赤ちゃんだから、赤ちゃんが喜びそうな物とかは?」

 

スペース「赤ちゃんが喜びそうな物…金剛石の原石…?」

 

リル「お前にとっての赤ちゃんのイメージはどうなってんの?」

 

赤ちゃんが喜びそうなプレゼントで、金剛石=ダイアモンドの原石を渡そうとするスペースにリルは確認で聞く。

 

スペース「キラキラしたものが好き」

 

リル「うーん、それは埼玉県の春日部にいる子だねぇ。って、エウルに金剛石の原石渡しても意味ないでしょ…」

 

25年以上5歳児であるどこぞの埼玉県の春日部にいる子の妹を連想させていたことを言いながら、金剛石は意味ないことを言う。

 

スペース「ううむ…では何をプレゼントすれば…」

 

リル「普通にぬいぐるみとか、お人形でもいいんじゃない?」

 

スペース「なるほど。まあ、そうでもかもしれないと思いいくつかリストアップしておりまして…」

 

リル「なんだよ、あるなら最初から出し…」

 

スペースが用意しているというぬいぐるみのリストを貰って確認したリルはその内容に一瞬だけ納得しそうになった。

 

次に書かれている文字を見てその考えは否定へと変わった。

 

リル「ねえ、何この右腕ガトリング砲とか、背部ミサイルランチャーって」

 

ぬいぐるみに書かれてはならない物騒な代物の名前を見つけてリルは聞く。

 

スペース「ただの迎撃システムですが?」

 

聞かれたスペースはそうさも当然のように答えた。

 

リル「どこの世の中にこんな物騒な物を持ち歩く赤ちゃんがいるよ!?」

 

物騒すぎる代物をプレゼントしようとしていたスペースにリルは詰め寄って言う。

 

スペース「し、しかし、今の世の中何が起こるか分からないではないですか!だから普段は普通の人形で、有事の際には小型自立式戦闘機として…」

 

しかしスペースも負けじと武装は正当性があると主張する。

 

リル「それもう、正当防衛じゃなくてただの過剰防衛!犯人木端微塵になるわ!!」

 

合気道などの体術ならまだしもガトリングガンやミサイルランチャーなど完全に軍用兵器で、ただの強盗犯等を始末しようものならそれは過剰防衛であるとリルは言う。

 

スペース「ですが、エウルはまだ防衛手段を持ち合わせていないのですよ!だったら何者にも気づかれない防衛システムを用意せねばならにのではないですか!?」

 

リル「エルザママがついてるから大概は大丈夫だらかね!?」

 

スペース「いくら母上とはいえ、エウルを護りながら戦うのは不利というもの!ならばその負担を減らせるというメリットも…」

 

リル「蛇竜やビークラッシャーたちならいざ知らず、ただの強盗犯とかに遅れをとると思うなよ!」

 

「「ぜえ…ぜえ…ぜえ…ぜえ…」」

 

激しい兄弟の言い争いに2人は息を荒らす。

 

スペース「仕方ありませんな。当初の物を用意するとしましょう」

 

埒が明かないと悟ったスペースは別の商品のリストを取り出した。

 

リル「何それ?」

 

リストを見たリルは記されている八角形の物のことを聞く。

 

スペース「地球にある八卦炉(はっけろ)と呼ばれるものを参考に、我が国の玩具メーカーが開発した知育玩具です」

 

リル「パズルみたいな感じかな?」

 

スペース「まあ、そんなところです」

 

リル「いいじゃん、いいじゃん!それでいこうよ!」

 

やっとまともそうな物が出てきてリルは言う。

 

スペース「いえ、ただ問題が一つ…」

 

リル「ん?なに?」

 

スペース「元々がオカーナ星人用のしかなく、特注品になるのです」

 

リル「今からだとギリギリってこと?」

 

巨大サイズが当たり前の【オカーナ星人】専用だけしかないと聞いて間に合わないかと聞く。

 

スペース「まあ、何とか間に合わせて見ます」

 

聞かれたスペースは何とかすると言う。

 

 

 

そして2024/12/24当日。

 

リルは響と切歌の発案で、エルザ宅で開催されたクリスマスパーティに参加していた。

 

勿論、スペースが用意したプレゼントを持参して。

 

リル「ってことがあったのー…」

 

月面大使館で起きた事の顛末を話していた。

 

響「あははは…大変だったね」

 

事の顛末を聞いた響は苦笑いする。

 

リル「そんな訳でこれがスペースが用意した知育玩具の八卦炉パズルだよー!」

 

そう言ってスペースが用意したプレゼントをリルは渡した。

 

エルザ「へえ、パズルでありますか」

 

受け取ったエルザは開けると八卦炉パズルを取り出す。

 

エウル「あうー!」

 

パズルを見てエウルは興味津々で反応する。

 

クリス「お、好評みたいだぞ」

 

エルザ「よかったでありますね、エウル」

 

エウルの反応を見て、嬉しそうにする。

 

調「あれ?リルくん、まだ何か入ってるよ」

 

空の箱を調がふと見ると何かがまだ入っていることに気付いて言う。

 

リル「なにこれ?手紙?」

 

箱から手紙を取り出して中身を読み始め、段々とその顔が青ざめる。

 

切歌「およ?このボタン何デス?」

 

響「何かの仕掛けかな?押してみてよ!」

 

エルザ「はい」

 

パズルの横に付いているボタンを押してみてと言われてエルザはボタンを押そうとする。

 

リル「ちょっ、それ押しちゃダ…」

 

手紙を読んで真っ青になったリルが止めに入るが、時すでに遅かった。ボタンが押された瞬間、八卦炉が展開して中央が光輝き始めた。

 

『ん?』

 

明らかにパズルではないその動きに全員が首を傾げた直後、中央から光線は発射された。

 

『ぎゃああああああああああああ!?』

 

光線が放たれて、全員が間一髪で回避し、壁が光線によって破壊された。

 

クリス「な、なにがどうなって…」

 

リル「これ」

 

クリス「ん?」

 

混乱するクリス達に、リルが手紙を手渡してきて内容を確認する。

 

そこにはこう書かれていた。

 

 

 

兄者へ

 

今回のパズルなのですが、生産会社に対して総統権限による特注生産する指示をしたのですが、材料に特殊鉱物が必要とのことで、間に合わないと相成りました。

 

しかしながら折角エウルが楽しみにしているものを用意できないとあっては総統の名折れ。

 

故に、別世界から賢者と言われる【隙間の妖怪】と取引して類似品を代用品で送ります。

 

パズルが完成次第、代用品と摺り替えますので少々お待ちを。

 

追伸:類似品のスイッチは決して押さないように。

 

押したらなんか、【マス〇ース〇ーク】と言う強力なビームが出ますので。

 

 

 

クリス「八卦炉は八卦炉でもミニ八卦炉じゃねぇかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

響「しかも妖怪隙間BBAと取引って…」

 

リル「結局はこうなるんだよねぇ…」

 

手紙を読んで、代用品で渡されたのが八卦炉は八卦炉でも弾幕はパワーなのぜと言う普通の魔法使いさんが使っている【ミニ八卦炉】だったことに、そしてそれを入手するために素敵な理想郷を管理している少女詐欺しているスキマ妖怪と取引していたことに全員が飽きれと突っ込みを入れる。

 

エルザ「ス、スペースゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」

 

最後にエルザの母としての怒りが大爆発したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スペース「ぬう、まさか本当に押してしまうとは…。次このようなことが起きないように口頭でも伝えておくとするか。それに何やら向こうでも、忘年会が大変なことが起きているようだが…仕方ない、我が赴くとするか」

クリス・レッドフィールドの表記について!

  • クリスのままでいい!
  • 雪音と被るからレッドフィールドで!
  • どっちでもいい
  • ゴリス(レッドフィールド)
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