戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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響「今回は自衛隊が活躍~!」

クリス「しかし、やっとここまでこぎ着けたか」

翼「では見てくれ!」


第113話 タバ作戦

神奈川県鎌倉市 稲村ヶ崎にあの怪獣の姿があった。

 

だがその姿は最初の時より巨大で、巨大な身体に対して小振りな前脚に赤熱化した内皮など基本的な特徴は第3形態そのままであるが、さらに体全体が引き締まり、頭部は丸みを帯びている姿で完全にゴジラと同じ形状であった。

 

怪獣の出現に際して直ぐにJアラート並びに緊急避難指示が発令され、一般人は急ぎ避難し始めた。

 

「目標は鎌倉市内を移動し多摩川方面へ進行する模様」

 

柳原「おい、初上陸の時よりデカくなってないか!?」

 

葉山「顔や姿も全く違うぞ!?」

 

国土交通大臣『柳原 邦彦』と経済産業大臣『葉山 達也』が驚いて言う。

 

矢口「えぇ。身長が2倍近くになっています。更に進化したシン・ゴジラ第4形態です!」

 

大河内「シン・ゴジラ?何だね、それは?」

 

矢口「S.O.N.G.司令官風鳴司令により怪獣のコードネームです。ゴジラであってゴジラではない、全く新しいゴジラ…シン・ゴジラです」

 

 

 

怪獣『シン・ゴジラ』は町を破壊しながら進行する。

 

まるで枯れ葉を押し退けるが如く町を破壊する。

 

友里「シン・ゴジラ、3時間以内に首都圏に入ります!」

 

藤尭「指令!大河内総理が自衛隊の無制限火器の使用を承認!我々も準備出来次第出撃してほしいと!」

 

弦十郎「了解した!」

 

響「やっぱり似てる…」

 

モニターに映っているシン・ゴジラの姿に響たちは少し驚愕していた。

 

翼「確かに似ているな…ガウに」

 

クリス「だが奴はガウじゃない…似ているだけで中身は全然違うんだからな」

 

切歌「その通りデース!」

 

調「うん。ただ似ているだけだよ」

 

マリア「行くわよ!」

 

発令室を出る装者たち。

 

ヒオ「みなさん、おきをつけて」

 

発令室に同行していたヒオが出ていく装者たちにそう言って見送った。

 

 

 

装者が出撃した時、多摩川浅間神社に前線指揮所を設置している自衛隊は多摩川を防衛戦としたシン・ゴジラ迎撃作戦『タバ作戦』を決行しようとしていた。

 

「目標、作戦区域に入りました!!」

 

西郷「了解、現時刻をもってタバ作戦を開始する!フェイズ1を開始!!」

 

「全中隊に通達、射撃開始、繰り返す、射撃開始!オクレ!」

 

『了解!射撃を開始する!!』

 

タバ戦闘団長『第1普通科連隊長 西郷』の号令で第一次攻撃ヘリ隊であるAH-1S対戦車ヘリコプターと『AH-64D戦闘ヘリコプター』の陸上自衛隊『対戦車ヘリ中隊』がM197機関砲と30mm機関砲で一斉にシン・ゴジラを攻撃する。

 

だがシン・ゴジラにはM197機関砲と30mm機関砲の弾丸は鋼鉄に弾かれる鉄の玉のように弾かれる。

 

第一次攻撃ヘリ隊の攻撃が終わったあと、第二次攻撃ヘリ隊が攻撃を開始する。

 

「OH-1観測ヘリコプターより報告!目標にM197機関砲及び30mm機関砲による攻撃の外傷無し!」

 

「16000発の弾丸をものともしないとは…」

 

「総理が武器の無制限使用を下しました!!」

 

西郷「よし、TOWとヘルファイアを使用!」

 

AH-1S対戦車ヘリコプターとAH-64D戦闘ヘリコプターにそれぞれ搭載されている対戦車ミサイル『BGM-71 TOW』と同じく対戦車ミサイル『AGM-114 ヘルファイア』のミサイルがシン・ゴジラの顔に向けて放たれる。

 

だがミサイルを受けてもシン・ゴジラは無傷であった。

 

「TOW及びヘルファイア、効力無し!!」

 

「ミサイルですら死なないのか!?」

 

西郷「タバ作戦、フェイズ2に移行!!」

 

「タイガー中隊、攻撃開始!」

 

池田『こちらタイガー1、了解!』

 

河川敷に布陣していた『10式戦車』と『機動戦闘車』が一斉にシン・ゴジラの足元に射撃を開始した。

 

「目標の速度低下!!」

 

西郷「このままいく、特科大隊、射て!」

 

後方にいる特科の『99式自走榴弾砲』や『対戦車ミサイル』がシン・ゴジラの頭部に命中した。

 

西郷「御殿場で待機しているMLRS、射て!」

 

御殿場で待機していた『多連装ロケットシステム MLRS』も加わり頭部と脚部に火力を集中する。

 

西郷「作戦をフェイズ3に移行!F2のJDAM攻撃を開始する!全車両は退避せよ!」

 

西郷の指示で全車が退避するとシン・ゴジラの上空からF-2が『統合直接攻撃弾 JDAM』を投下する。

 

投下されたJDAMがシン・ゴジラの肩辺りに命中すると爆発、爆煙に包まれた。

 

「JDAM、命中!効果を確認中!!」

 

西郷「やったのか?」

 

JDAMの効果を確認している中、爆煙の中からシン・ゴジラが丸子橋を蹴り上げた。

 

池田「全車、緊急退避!!」

 

『戦車中隊長 池田』の指示で全車が急ぎ退避するが何台か間に合わずに蹴り上げられた丸子橋の下敷きになってしまった。

 

その余波と破片は多摩川浅間神社に前線指揮所を襲った。

 

「全員、退避!退避!」

 

崩れた指揮所から出る自衛隊たち。

 

『ACP01全火器、残弾無し!繰り返す!全火器、残弾無し!』

 

『タイガー1、こちら40、視界0!目標を確認出来ず!』

 

『こちらCP、現在8個小隊残弾無し!なお現在の状況とした大破3、中破2、オクレ!』

 

かなりの損害が出ているのに対しシン・ゴジラは自衛隊の攻撃をモノともしないどころか意に介していない上に無傷であった。

 

 

 

『前方戦闘団壊滅、全指揮機能消失!』

 

「目標、防衛網突破!作戦続行不能!!」

 

山本「総合幕僚副長!特科大隊はまだ射程内です!攻撃の続行しましょう!」

 

矢島「ダメだ!大田区及び世田谷区の避難完了の報告を受けていない!」

 

『統合幕僚監部運用部第1運用課長 山本』が『統合幕僚副長 矢島』に進言するが大田区と世田谷区の避難が完了した報告を受けていないので却下した。

 

 

 

花森「総理、残念ですがここまでです。」

 

大河内「分かった。作戦を終了する」

 

悔しそうに報告する花森の報告に大河内は作戦の終了を告げた。

 

 

 

袖原「タバ作戦は失敗!目標は健在、いまだに移動中だ!」

 

森「自衛隊の総力戦が徒労に終わるとは…」

 

間「予測計算力を凌駕する自己防衛能力だ…」

 

尾頭「外からの物理兵器で倒せるなら私たちも苦労しなくて済みます」

 

タバ作戦の失敗を受けて巨災対の面々は想定外と言わんばかりの雰囲気だった。

 

 

 

矢口「まさに人知を越えた完全生物か…」

 

全く攻撃を寄せ付けないシン・ゴジラを見て矢口は呟く。

 

「目標、世田谷区から目黒区に侵入!」

 

花森「総理、遺憾ながら在日米軍に安保適用による駆除依頼を出しましょう!」

 

弦十郎『それは待っていただきたい!』

 

在日米軍の出動を依頼しようと提案した花森に弦十郎が通信で止めてきた。

 

矢口「風鳴司令…」

 

弦十郎『これよりシンフォギア装者によるシン・ゴジラ迎撃作戦を決行します!米国の加入は待って頂きたい!!』

 

シンフォギアがシン・ゴジラと戦闘することを弦十郎は伝えるのだった。




マリア「さて次回は私たちね」

切歌「気合いを入れて頑張るデス!」

調「でもまたいつ投稿するか分からないけどね」

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