戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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今から少しだけ未来、科学技術の発展と共に栄える世界。

様々な災害事件が発生している。

人知を超えた犯罪、災害に対し『機動救急警察ハイパーレスキュー』は緊急可変ウォーカービークル『ドライブヘッド』を開発。

ドライブヘッド達は適正パイロットと共に超災害、重大犯罪から人々を守るために今日も立ち上がる。

事件発生!ゴーレスキュー!!


お正月回 機動救急警察VS怪獣王

響「へっ?合同訓練?」

 

その日、発令室に集められた面々は弦十郎から合同訓練のことを言われた。

 

弦十郎「あぁ。怪獣災害における救助活動を想定した訓練をしたいと先方から言われてな」

 

翼「先方とは?」

 

緒川「機動救急警察 ハイパーレスキューです」

 

調「警察なのにレスキューですか?」

 

切歌「どっちなんデスか?それ」

 

友里「頻発する特殊犯罪と人知を越える自然災害に対応するのに特化したロボット…『ドライブヘッド』を所有する特別部隊よ」

 

エルフナイン「僕たちS.O.N.G.が世界に対応する部隊なら機動救急警察は日本における犯罪や災害に対応する部隊です」

 

藤尭「最近の事例だと『刈狩・フリッツフォン・グスタフ』の犯罪から町を守ってるからね」

 

弦十郎「だがそんな機動救急警察でも怪獣災害による経験はまだ浅い。そこで怪獣災害による対策を多く扱っている我々に協力要請が来たんだ」

 

マリア「ですか怪獣災害となるとガウや地球怪獣たちの格闘も考慮した訓練になるハズ…その辺りはどうするんですか?」

 

弦十郎「ガウには訓練に参加出来る陸海空の怪獣を多々良島に呼びに行ってもらっている」

 

響「どうりで朝から見ないと思ったら…」

 

翼「それで訓練はいつなんですか?」

 

弦十郎「今日の12時からだ」

 

クリス「もう1時間もねぇじゃんか!!」

 

緒川「因みに週1でしますよ」

 

切歌「ずっとするんデスか!?」

 

弦十郎「とにかく訓練場に着いてガウが怪獣たちを連れてきた時に訓練開始だ!!」

 

 

 

クリス「……で何でアレがあるんだよぉー!!」

 

訓練場に着いてしばらくしてクリスがあるもの―ゴジラに似た銀色をした機械のゴジラ、かつて魔獣 バガン戦でシンフォギア装者たちの操縦で活躍した機体『メカゴジラ』こと『三式機龍』とゴジラが一時、人類に牙を剥いた時に東京湾でゴジラ、ラゴラス、グランゴンと戦ったモグラ型のロボット怪獣『MOGERA』だ。

 

弦十郎「今回の訓練に政府も乗り気でな。特別に訓練相手として修復が終了した機龍とMOGERAを貸し出してくれたんだ」

 

翼「機龍はともかく、MOGERAは大丈夫なのですか?」

 

マリア「確かガウや怪獣たちからすれば前は敵だったわね」

 

そうガウたち怪獣たちからすればMOGERAは自分たちの邪魔をした邪魔者でしかないからだ。

 

緒川「その辺りはガウくんたちも承諾しているから大丈夫ですよ」

 

切歌「およ?来たみたいデス!」

 

切歌に言われて見ると巨大なパワーローダーに酷似した車両が3台とトレーラーに似た大型車両がやって来た。

 

響「アレがハイパーレスキュー…ドライブヘッド…」

 

やって来た4台の車両を見て言う。

 

 

 

西園寺「この度は合同訓練に参加していただき感謝します。風鳴司令」

 

弦十郎「構いません。こちらとて良い合同訓練が出来て嬉しい限りです」

 

訓練場から少し離れた丘の上で弦十郎は機動救急警察ハイパーレスキュー司令官『西園寺 貴仁』と握手する。

 

弦十郎「しかし驚きました。あのドライブヘッドを操縦しているのが彼らだとは…」

 

弦十郎は西園寺の後ろにいる4人の小学5年生を見る。

 

そう、彼らこそが機動救急警察 ハイパーレスキューが誇る災害救助メカ『ドライブヘッド』のドライバーたちなのだ。

 

西園寺「それはこちらも同じことですよ。まさかあの世界に轟かせる怪獣王が人間の姿で生活しているとは…」

 

ガウのことを言う西園寺。

 

ミコト「あ、あの…風鳴 翼さんとマリアさん、ですよね?」

 

翼とマリアにそう訪ねる少女はドライブヘッド03MkⅡ『ホワイトクリタスルホープ』の検索、ナビゲート担当の『石野 ミコト』である。

 

翼「そうだが?」

 

マリア「私たちに何か用かしら?」

 

ミコト「やっぱり!あの、私大ファンなんです!あとでサインとか良いですか!?」

 

マリア「えぇ、それくらいお安いご用よ」

 

翼「サインくらいいくらでも書いてやろう」

 

ミコト「やったー!ありがとうございます!!」

 

翼とマリアにサインを書いてもらえて嬉しそうに声を上げるミコトはピョンピョン跳ねた。

 

ジン「本当に女の人ばかりなんだ…」

 

タイガ「男の人が司令官やオペレーター、怪獣王を含めて4人しかいないとは…」

 

S.O.N.G.がほぼ女性しかいないことに少し恥ずかしく思っているのはミコトの双子の弟でホワイトクリタスルホープのドライバー『石野 ジン』と西園寺の甥でドライブヘッド02MkⅡ『ブレイブバックドラフト』のドライバー『矢倉 タイガ』だ。

 

切歌「こっちはロボットを動かしているのが年下とはビックリデスよ!」

 

調「うん。しかも年下の年下…小学生の方が驚きだよ」

 

ジン「あはははは……」

 

タイガ「それはノーコメントでお願いします」

 

ゴウ「なぁ、怪獣王はどこにいるんだよ?僕、早く会ってみたいよ」

 

ガウのことを言っているのはドライブヘッド01MkⅡ『サイクロンインターセプター』のドライバー『車田 ゴウ』である。

 

響「ガウくんは少し遅れて来るから待っててね」

 

ゴウ「ガウくん?」

 

響「うん。ゴジラの人間の時の名前だよ」

 

ゴウ「へぇ、可愛らしい名前なんだね」

 

響「そう!すっごく可愛らしいの!!」

 

ガウの写真を納めたスマホを見せながら言う。

 

クリス「なぁ、おっさんたち。なんで訓練場から離れてんだ?」

 

弦十郎「ん?あぁ、今は機龍とMOGERAに取材が来ててな」

 

西園寺「我々は極秘事項を取り扱っているからね。下手にして漏洩されれば大問題だからね」

 

クリスの問いに弦十郎と西園寺は答える。

 

クリス「なるほどな」

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

弦十郎「な、なんだ!?」

 

突如響き渡る巨声と共に起きる爆発音を見ると機龍と機龍を遠隔操作する戦闘機しらさぎ3機、そしてMOGERAが暴れ始めていた。

 

響「ほえ~、凄い迫力~」

 

ゴウ「そうだね~」

 

クリス「なに呆けてんだ!出動だ!!」

 

タイガ「スクランブルだ、ゴウ!!」

 

響「おぉ、なかなかリアルな感じ…」

 

クリス「訓練なわけあるか!完全なアクシデントだ!!」

 

タイガ「機龍としらさぎ、MOGERAが暴走しているんだ!!」

 

響・ゴウ「「えぇ!?」」

 

クリスとタイガの言葉に2人は驚いて声を上げてしまった。

 

 

 

機龍、しらさぎ、MOGERAが暴走する数分前のしらさぎコックピットにテレビ局の関係者が入っていた。

 

笹川「どうもみなさん。笹川です。今日は特別ゲストとこの陸上自衛隊所属の対巨大生物防衛機、機龍の支援用航空機 しらさぎのコックピットにいます。そして特別ゲストは…」

 

我那覇「はいさーい!我那覇 響だぞ!!」

 

笹川「もうお分かりだと思いますが特別ゲストはあの765プロ所属のアイドル、我那覇 響ちゃんです!響ちゃんはなんとあの怪獣王 ゴジラに乗ったことがあるんですよね?」

 

我那覇「はい!ギャオスって怪獣に襲われた時に助けてくれたんだぞ!」

 

楽しそうにゴジラに助けられたことを話す我那覇。

 

しかし、しらさぎのコンピューター画面に一つ目のようなのが浮かび上がっていることに誰も気付いていなかった。

 

「はい、CM入りました~!」

 

カメラマン「お疲れ様です!」

 

笹川「はい、お疲れ様です。響ちゃんもお疲れ様」

 

我那覇「笹川さんもお疲れ様です」

 

P「じゃあ、CM開ける前に機龍の前に移動するよ~!」

 

我那覇「はーい!」

 

笹川「分かりました!」

 

しらさぎの外にいる我那覇のプロデューサーの指示で移動しようとしたその時だ、しらさぎのハッチがいきなり閉まったのだ。

 

笹川「えぇ!?どうしたの!?」

 

いきなり閉まったハッチに驚いていると他のしらさぎと共に上昇し始めた。

 

P「ひ、響ぃ!?」

 

「笹川さん!?」

 

響と笹川、カメラマンを乗せたまま上昇するしらさぎを見て驚く。

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

しらさぎが上昇を始めるのと同時に機龍とMOGERAも動き始めた。

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

動き始めた機龍は辺りにバックユニットに内蔵されている大型ロケット弾『95式470mm多目的誘導弾』を、MOGERAは機体頭部の目にあたる位置から発射される『プラズマレーザーキャノン』を発射して破壊し始めた。

 

さらにしらさぎも機龍とMOGERAと共にバルカン砲を乱射して辺りを破壊する。

 

 

 

西園寺『現在機龍、しらさぎ、MOGERAが謎の暴走を起こし訓練施設を破壊しながら都心部へ進行中だ!機龍たちの暴走阻止はS.O.N.G.に任せて、チームドライブヘッドは訓練施設に取り残された人々の救出を最優先にしてれ!』

 

それぞれのドライブヘッドに乗り込んで現場に向かうゴウたちに指示を出す西園寺。

 

ゴウ「でも相手は対怪獣用に作られた兵器だよね?響さんたちで大丈夫かな?」

 

弦十郎『心配は無用だ。例え対怪獣用に作られた兵器だろうと我々は決して負けはしないからな!!』

 

ジン「流石は世界をまたにかけるS.O.N.G.だね」

 

ミコト「私たちと色々と違うわ…」

 

タイガ「なら僕たちは僕たちでしかできないことをするぞ!!」

 

急いで現場に向かうゴウたちチームドライブヘッド。

 

 

 

クリス「ったく、言ってくれるぜ」

 

ミサイルに乗ってギアを纏ったクリスが通信を聞いて言う。

 

響「まぁ、師匠が言ってることは当たってるけどね」

 

マリア「えぇ、そうね」

 

調「対怪獣用に作られた兵器だろうと…」

 

切歌「アタシたちの歌を合わせれば怖いもの無しなのデス!」

 

翼「行くぞ!!」

 

暴れまわる機龍たちを上空から向かっていく。

 

クリス「機龍はしらさぎさえ無けりゃあただの鉄だ!」

 

大型ミサイルを12基展開する『MEGA DETH INFINITY』を放とうとする。

 

 

 

ゴウ「ドライブヘッド01MkⅡ サイクロンインターセプター、フォームチェンジ!!」

 

タイガ「ドライブヘッド02MkⅡ ブレイブバックドラフト、フォームチェンジ!!」

 

ジン「ドライブヘッド03MkⅡ ホワイトクリタスルホープ、フォームチェンジ!!」

 

機龍、しらさぎ、MOGERAに破壊された現場である訓練施設に到着したチームドライブヘッドは端末型のドライブヘッドの鍵『ドライブギア』を凸型にするとサイクロンインターセプター、ホワイトクリタスルホープ、ブレイブバックドラフトはカーフォームから戦闘・救助の人型、ウォーカービークルにフォームチェンジした。

 

タイガ「僕は火災を鎮火する。ゴウたちは要救助者の救出を頼む」

 

「「「了解!」」」

 

ブレイブバックドラフトは火災が起きている区域に銃身が長い消火用放水銃『ウォーターマグナム』から発泡消火剤を発射し鎮火にあたる。

 

ミコト「サイバーアイユニット起動!!」

 

フォームチェンジ完了後、後部座席にいたミコトはホワイトクリタスルホープに装備されているバックパックにある全方位スコープと備え付けのレドームとの連動で目視でも見えない不可視を見透し、非破壊による熱源感知で建物内部の精査、要救助者の発見、金属探知を含んだ物質の特定、地底レーダーで極聴短波の音すら聞き取れる特殊多目的ユニット『サイバーアイユニット』を起動させ瓦礫の中をサーチする。

 

ミコト「瓦礫の中に要救助者3名を確認!」

 

ゴウ「よし、直ぐに瓦礫を退かそう!」

 

瓦礫を退かして救助作業を始めるサイクロンインターセプター。

 

その時だ、近くにあった機龍のハンガーがサイクロンインターセプターに向かって倒壊し始めた。

 

ジン「危ない!!」

 

倒壊し始めたハンガーにホワイトクリタスルホープが巨大な注射器型の多目的銃『インジェクトガン』から圧縮空気弾を発射しハンガーを破壊する。

 

ゴウ「サンキュー、ジン!」

 

ジン「どういたしまして」

 

ホワイトクリタスルホープに助けられながらサイクロンインターセプターは瓦礫を退かし続ける。

 

サイクロンインターセプター『大丈夫デスカ?直グニ救出シマス』

 

瓦礫を退かして見つかったプロデューサーたちにゴウの声は疑似声に変されて言う。

 

「機動救急警察だ!」

 

「助かった!」

 

P「あ、あの!戦闘機に…しらさぎにまだリポーターの笹川さんとウチの響とカメラマンが取り残されているです!助けてください!」

 

ゴウ「えぇ!?」

 

 

 

クリス「持ってけ全…」

 

MEGA DETH INFINITYを放とうとしたクリスだが放たずにしらさぎから距離を取り始めた。

 

翼「どうした雪音!?」

 

切歌「何で打ち落とさなかったんデスか!?」

 

クリス「人が…人がまだしらさぎに取り残されてるんだよ!!」

 

マリア「なんですって!?」

 

しらさぎに我那覇たちが取り残されているのに気付いたクリスに全員が驚く。

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

そんなシンフォギアに機龍は口内に装備されている小型メーサー砲『99式2連装メーサー砲』を発射する。

 

クリス「くそっ!!」

 

99式2連装メーサー砲を回避する。

 

調「しらさぎに人が取り残されてるんじゃ手が出せない!」

 

響「どうしたら良いの!?」

 

しらさぎに我那覇たちが取り残されているために手出しが出来ずにいる。

 

 

 

笹川「現場の笹川です!今私たちは暴走したしらさぎの中に閉じ込められています!そのためにシンフォギアによる攻撃が不可能の状態です!きゃっ!」

 

我那覇「きゃっ!」

 

カメラマン「うわっ!」

 

しらさぎに取り残された笹川たちはカメラマンのカメラを利用して現状を伝えていたがしらさぎの急な移動に体を持っていかれていた。

 

我那覇「だ、大丈夫だぞ。きっとガウ蔵が助けに来てくれるさ!」

 

笹川「が、ガウ蔵?」

 

我那覇「あ、いや、な、何でもないさー!」

 

笹川「とにかく現場に動きがあり次第、お伝えします!」

 

 

 

弦十郎「くそっ、これでは機龍が止められん!!」

 

シンフォギアとチームドライブヘッドからの報告に弦十郎は奥歯を噛み締める。

 

西園寺「ゴウくん!今本部にソニックジェットの出動を要請した!直ぐに到着するハズだからシンクロ合体してしらさぎに取り残された要救助者の救出を頼む!」

 

ゴウ『分かりました!』

 

弦十郎「ソニックジェット?」

 

西園寺「我々が保有しているのはドライブヘッドだけでなくそのサポートメカもあるんですよ」

 

 

 

ゴウ「来た!」

 

地上で待っていたゴウは向かって来ている戦闘機型のサポートビークル『ソニックジェット』を見つけた。

 

ゴウ「シンクロ合体!!」

 

ドライブギアにサポートビークルが描かれたバッチ―『シンクロバッジ』を着けるとソニックジェットが分離、サイクロンインターセプターも四肢が分離して代わりにソニックジェットのパーツが合体し『サイクロンインターセプタージェットバーニア』となった。

 

ゴウ「サイクロンインターセプタージェットバーニア、ゴーレスキュー!!」

 

飛行して要救助者たちが閉じ込められているしらさぎに向かっていく。

 

 

 

サイクロンインターセプタージェットバーニアが向かっている頃、響たちは機龍は無理でもMOGERAだけは何とかして止めようとしていた。

 

クリス「ほだえやがれ!!」

 

しらさぎに撃てなかったMEGA DETH INFINITYをMOGERAに向かって放つ。

 

だがMOGERAは機体腕部のドリルの先端から発射される追尾レーザー『自動追尾式レーザー砲』で全てを破壊した。

 

クリス「なに!?」

 

翼「ミサイルがダメなら…これならどうだ!!」

 

ロケットから飛び出した翼は大型化させたアームドギアを振るい、巨大な青いエネルギー刃を放ち標的を両断する『蒼ノ一閃』を繰り出したがゴジラの放射火炎を跳ね返す『合成ブルーダイヤコーティング装甲』により弾き返されてしまった。

 

翼「うわっ!!」

 

回避しようとした翼だが真上から攻めてきたしらさぎのバルカン砲により撃墜されてしまった。

 

マリア「翼!?この!!」

 

翼がやられたのを見てマリアはアームドギアを収納した左腕アーマーを砲身に変形させて放つ砲撃『HORIZON†CANNON』を発射する。

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

だがそこへ機龍が99式2連装メーサー砲でHORIZON†CANNONを相殺してしまう。

 

マリア「そんな!?」

 

HORIZON†CANNONを相殺されてしまい驚くマリア。

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

驚いているマリアに機龍は95式470mm多目的誘導弾を発射する。

 

切歌・調「「マリア!!」」

 

95式470mm多目的誘導弾がマリアに命中しかけた時、切歌と調が互いのアームドギアを巨大化させて盾の代わりにしてマリアを守った。

 

響「どりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

切歌と調がマリアを守っている間に響が両腕のアームドギアをドリル回転させて機龍に突っ込む。

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

突っ込んでくる響に機龍は胸部を展開させた。

 

クリス「まさか、アブゼロを使うつもりか!?」

 

クリスの言うアブゼロは正式名所『3式絶対零度砲』で別名『アブソリュートゼロ』である。

 

機龍の最終兵器で-273.15℃という絶対零度の光弾を発射し直撃した物体を一瞬で凍結させる。

 

さらに凍結した物体はわずかな衝撃で分子レベルまで破砕してしまう…まさに機龍の武装の中で最大最強の必殺武器なのだ。

 

今の響は空中にいて身動きが取れない、かといってクリスたちでは間に合わない。

 

その時だ、機龍の後方から蒼白い火炎が来て機龍を被弾させた。

 

火炎を喰らい機龍はアブソリュートゼロが放てなかった。

 

クリス「ようやく来たか!」

 

火炎を見てクリスは笑った。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

機龍の後ろからゴジラが構えていた。

 

ただならぬ雰囲気を感じたゴジラは仲間を呼んだあと一足先に戻って来たのだ。

 

そして破壊された施設を見て機龍とMOGERAを敵として認識したのだ。

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

ゴジラに攻撃されて機龍は向き直った。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

ゴジラと機龍が同時に動き取っ組み合いを始める。

 

機龍に加勢しようとMOGERAが動いた瞬間、地面が崩落した。

 

アンギラス「ガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!」

 

地面からMOGERAが落ちた場所からアンギラスが姿を現した。

 

アンギラス「ガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!」

 

ゴジラの邪魔にならないようにアンギラスがMOGERAの足止めをするようだ。

 

 

 

笹川「現場の笹川です。ただいま暴走した機龍とMOGERAの前に怪獣王 ゴジラと暴龍 アンギラスが出現しました!」

 

我那覇「ガウ蔵~!やっぱり来てくれたのか!!」

 

現場の状況を伝える笹川とゴジラことガウのことをガウ蔵と呼ぶ我那覇。

 

すると我那覇と笹川のいるしらさぎの前にサイクロンインターセプタージェットバーニアが現れた。

 

サイクロンインターセプター『大丈夫デスカ、今助ケマス』

 

しらさぎのコックピットの窓にサイクロンインターセプタージェットバーニアが手を掛けた時だ、残りの2機のしらさぎがサイクロンインターセプタージェットバーニアの後ろから接近してきていた。

 

ゴウ「まずい!」

 

いくら災害や犯罪に対応しているドライブヘッドの装甲でもしらさぎのバルカン砲は持ち堪えられない。

 

クリス「そうは問屋が降ろさねぇんだよ!!」

 

そこへクリスがボウガンでしらさぎを攻撃する。

 

クリス「こいつらはアタシらに任せて救出を頼んだ!!」

 

救出をサイクロンインターセプターに任せて2機のしらさぎを攻撃する。

 

ゴウ「ありがとう!」

 

クリスに礼を言ってゴウはサイクロンインターセプタージェットバーニアを操りしらさぎの窓を破壊してコックピットに手を我那覇たちの前に差し出した。

 

サイクロンインターセプター『手ニ乗ッテ下サイ。脱出シマス』

 

サイクロンインターセプタージェットバーニアに言われて我那覇たちは手に乗る。

 

そんな姿を見るようにしらさぎのモニターに映る目は見ていた。

 

 

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

ゴジラと取っ組み合いをしている機龍は95式450mm多目的誘導弾を発射する。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

95式450mm多目的誘導弾を全弾背中に喰らいながらもゴジラは機龍を離さない。

 

逆に気合いを入れて機龍を押し倒した。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

押し倒した機龍に放射火炎を叩き込む。

 

放射火炎を叩き込まれ機龍の体が爆煙に包まれた。

 

ゴジラが勝ったかに思われたその時だ。

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

爆煙を突き破って機龍がジェット噴射してタックルを喰らわせた。

 

思わぬ攻撃にゴジラは吹き飛ばされてしまったが何とか耐えてみせる。

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

続けて機龍は99式2連装メーサー砲を発射する。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

放射火炎で対抗する。

 

99式2連装メーサー砲と放射火炎がぶつかり合う。

 

機龍とゴジラの力は互角でいる時、ゴジラに向かってミサイルが複数飛んできて奇襲した。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!?」

 

突然飛んできたミサイルを喰らいゴジラは怯んだのに加え99式2連装メーサー砲を喰らってしまい倒れてしまった。

 

機龍の隣にホバリングしながらMOGERAが現れた。

 

アンギラス「ガ…ガアァァァァァァ……」

 

MOGERAの後ろでアンギラスがダウンしている。

 

どうやらMOGERAを足止め出来なかったようだ。

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

MOGERAの援護を受けて機龍は99式2連装メーサー砲、95式470mm多目的誘導弾、下腕部に装備される高速連射が可能なレールガン『0式レールガン』を発射する。

 

MOGERAもプラズマレーザーキャノン、プラズマメーサーキャノンのオールウェポンでゴジラを攻撃した。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

機龍とMOGERAの猛攻にゴジラは手も足も出ずにいた。

 

アンギラス「ガルルルル……ガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!」

 

正気を取り戻したアンギラスはゴジラの危機を見て機龍に暴龍怪球烈弾を喰らわせた。

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!?」

 

不意討ちを喰らい機龍は転倒する。

 

アンギラス「ガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!」

 

暴龍怪球烈弾を繰り出したアンギラスはゴジラの前に着地して威嚇する。

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

倒れて中々立ち上がれない機龍はバックユニットでジェット噴射してアンギラスに体当たりを喰らわせた。

 

アンギラス「ガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!?」

 

機龍の体当たりを喰らいアンギラスは吹き飛ばされひっくり返ってしまったが何とか体勢を立て直すがそこへ機龍がのし掛かった。

 

アンギラス「ガアァァァァァァァァァァン!ガアァァァァァァン!!」

 

のし掛かれたアンギラスは機龍をどかそうともがくが全く動かせなかった。

 

アンギラスを押さえ付けた機龍は上顎を掴んで無理矢理開けさせた。

 

アンギラス「ガ…ガガガ……」

 

無理矢理開かされたアンギラスの顎から血を流し始めていた。

 

調「まずい!切ちゃん!」

 

切歌「ガッテンデース!!」

 

顎が引き裂かれそうになるアンギラスを見て切歌と調は互いのアンギラスを巨大化させて巨大丸ノコで機龍の背後から迫る。

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

丸ノコ攻撃を喰らい機龍はアンギラスから離れる。

 

アンギラス「ガ…ガ…ガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン……」

 

顎が引き裂かれそうになったアンギラスは満身創痍の状態だった。

 

切歌「早く逃げるデス!」

 

調「あとは私たちに任せて!」

 

アンギラス「ガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン……」

 

切歌と調に言われてアンギラスは地中に潜り一時撤退した。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

猛攻が一時止んだ隙にゴジラは立ち上がって咆哮を上げた。

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

機龍も立ち上がって咆哮を上げる。

 

切歌「行くデスよ、調!」

 

調「切ちゃん、上!!」

 

切歌「デデデ!?」

 

調に言われて切歌は上を見上げるとしらさぎが1機、上空から接近していた。

 

接近に気付いた切歌は慌て回避する。

 

調「流石にしらさぎを何とかしないとダメみたい!」

 

切歌「でもガウくんだけじゃ機龍とMOGERAの2体は厳しいデスよ!」

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

しらさぎか、ゴジラの援護かを悩んでいるとゴジラが鳴く。

 

調「もしかして…自分のことは心配するなって言ってるの?」

 

切歌「む、無茶デスよ!機龍かMOGERAの片方ならまだしも、2体同時は……」

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

切歌「が、ガウくん…」

 

調「切ちゃん、ここはガウくんを信じよう」

 

切歌「分かったデス…でも直ぐに戻って来るデス!!」

 

ゴジラの意思を汲んで切歌と調はしらさぎの後を追う。

 

ゴジラ「グルルルル……」

 

切歌と調がしらさぎの対処に向かったのを見てゴジラは機龍とMOGERAの方を向いた。

 

少々厳しい状況にはなったがやるしかないと覚悟していた。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

負けるわけにはいかないとゴジラは気合いの咆哮を上げると放射火炎を発射する。

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

同時に機龍は99式2連装メーサー砲を発射し、放射火炎を相殺しようとする。

 

だが99式2連装メーサー砲と放射火炎の威力が完全に一緒だったのか互いにぶつかり合った瞬間、ある方向に向かっていく。

 

その方向には我那覇たちを救出して地上に降ろしているサイクロンインターセプタージェットバーニアがいた。

 

ゴウ「ま、まずい!!」

 

99式2連装メーサー砲と放射火炎が混じりあった光線に気付いたゴウはサイクロンインターセプタージェットバーニアを盾の代わりにした。

 

その時不思議な事が起こった。

 

ドライブギアに組み込まれたAIが99式2連装メーサー砲と放射火炎を受けてダメージとはせずに瞬時にサイクロンインターセプタージェットバーニアの純粋なエネルギーに変換、奇跡を起こした。

 

AIにより変換されたエネルギーによりサイクロンインターセプタージェットバーニアはみるみる巨大化、ゴジラとほぼ同じになった。

 

笹川「ご、ご覧下さい!今私たちの目の前で信じられないことが起きています!なんとサイクロンインターセプタージェットバーニアがゴジラと同じ大きさに巨大化したのです!まさに奇跡が起きたのです!!」

 

巨大化したサイクロンインターセプタージェットバーニアを見て興奮する笹川。

 

ゴウ「ど、どうなってるの!?」

 

片やゴウはいきなり巨大化したサイクロンインターセプタージェットバーニアに驚いていた。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

ゴウ「!!」

 

ゴジラの鳴き声を聞いて見るとMOGERAが接近していた。

 

ゴウ「うわっ!!」

 

接近してくるMOGERAをかわす。

 

ゴウ「大きくなっても動かしかたは変わらないのか!これなら…いける!!」

 

戦えると踏んだゴウは誘導棒を模した接近専用警棒『誘導用ライトサーベル 』を出してMOGERAに向かっていく。

 

向かってくるサイクロンインターセプタージェットバーニアにMOGERAはプラズマレーザーキャノンで攻撃するが強力な機動力を有するサイクロンインターセプタージェットバーニアは悠々と回避する。

 

ゴウ「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

プラズマレーザーキャノンをかわしてMOGERAに接近したサイクロンインターセプタージェットバーニアの誘導ライトサーベルが胴に一閃を喰らわせた。

 

胴に一閃を喰らったMOGERAはバチバチと傷口から火花を散らして機能を停止した。

 

機龍「ギガグオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

サイクロンインターセプタージェットバーニアの後ろから機龍は接近する。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

サイクロンインターセプタージェットバーニアに接近する機龍の後ろからゴジラが放射火炎で奇襲して怯ませて防いだ。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

さらにゴジラは尻尾で機龍を弾いて吹き飛ばした。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

ゴウ「うん!一緒に決めよう!!」

 

リボルバー式ピストル『AM516マグナム』を出して機龍に狙いを定めた。

 

ゴウ「いっけえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

AM516マグナムと放射火炎が同時に放たれた。

 

機龍「ギガガガガガ…………」

 

AM516マグナムが頭部、放射火炎が胸部を貫いて機龍は全身から火花を散らして機能を停止する。

 

ゴウ「よし!」

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

勝利に声を上げるゴウとゴジラ。

 

そんなゴウとゴジラの上空から3機のしらさぎが奇襲をかけようとしていた。

 

クリス「アタシらのこと…忘れてんじゃねーよ!!」

 

マリア「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

クリスのMEGA DETH INFINITYとマリアの左腕から短剣を円状に展開し高速回転させ竜巻を纏いながら対象に突撃し攻撃する『TORNADO†IMPACT』を喰らい空中で爆散した。

 

響「ふぅ…一件落着だね」

 

しらさぎを破壊して響たちは勝利を実感する。

 

ゴジラ「グルルルル……」

 

機龍とMOGERAを倒したゴジラは共に戦ったサイクロンインターセプタージェットバーニアに近寄り右手を出して握手を求めた。

 

握手を求められたサイクロンインターセプタージェットバーニアはゴジラと握手した。

 

笹川「ご覧下さい!サイクロンインターセプタージェットバーニアと怪獣王 ゴジラが握手をしています!!」

 

我那覇「ガウ蔵~!かっこ良かったぞ~!!」

 

ゴジラとサイクロンインターセプタージェットバーニアが握手する姿を中継し、解説する笹川と嬉しそうにゴジラに手を振る我那覇。

 

 

 

機龍とMOGERA、しらさぎの暴走から3日後、S.O.N.G.と機動救急警察 ハイパーレスキューの合同訓練は再開された。

 

ゴウ「よーし!今日も張り切っていこーう!」

 

ガウ「がうがう~!」

 

響「すっかり意気投合しちゃってるね」

 

翼「共に戦った仲だからな。自然と意気が合うのだろう」

 

クリス「だな」

 

S.O.N.G.と機動救急警察 ハイパーレスキュー…活躍する場は違えどもこれからも彼らは人々の命と平和を守るために戦い抜くのである。




響「次やる長編は…あの笑いあり、涙あり(?)の魔法少女…なんてのはしません!」

イリヤ「え!?しないの!?」

クリス「流石にキス魔のいるところにガウはやれるわけないねーだろ!」

美遊「あの…それが……」

クロ「ふぅ…怪獣王だから少し心配したけど…イリヤと変わらないわね」

イリヤ「まさかの怪獣と同格!?」

響「ってなに勝手にしてるのよ!!」

翼「ガウー!!」

マリア「何があったの!?」

切歌「息をしてないデス!」

調「早く救急車!」

ガウ「きゅう~……………」

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