切歌「それではどうぞデース!」
ガウが風邪をひいてからさらに3週間、いまだガウの熱は下がらずにいた。
ガウ「がうぅ~…がうぅぅ~…」
ベッドの上で苦しそうな声を出すガウ。
響「ガウくん…」
苦しんでいるガウの額に手をやりたい響だが熱が3000度近くある高熱の体に触れられずにいた。
あれから様々な薬を試したがガウの症状は改善されなかった。
弦十郎「まさか現存する薬が全く効果がないとは…」
翼「急がなければガウの命が危険な上に艦の安全も深刻になります」
深刻に考える弦十郎たち。
すると響が戻ってきた。
クリス「ガウの様子はどうだった?」
響「かなり苦しんでた…」
調「早く良くしてあげないと…」
切歌「でも今ある薬を全部試しましたけど効果がないデス!」
マリア「ガウは怪獣だから人間の薬じゃ効果が見込めないのかも…」
藤尭「だとするとどうしようもない…」
友里「じゃあガウくんはどうなるの!?」
諦めムードが広がっていた。
エルフナイン「皆さん、ありました!ガウくんを助けれる方法が!」
ラボでガウを助け出す算段を考えていたエルフナインが入ってくるなり言った。
響「本当に!?エルフナインちゃん!」
エルフナイン「はい!」
弦十郎「それでその方法は?」
エルフナイン「これです!」
白衣の内側からエルフナインは1枚の写真を取り出した。
写真に写っているのはシダ植物が写っていた。
響「なにこれ?」
エルフナイン「これはシダ植物であるのと同時に解熱薬の薬草でもある植物です。発見されているゴジラザウルスの胃の化石からこの植物が発見され調べたところ古代の人類も薬草として使用した記録があります」
クリス「じゃあ、それをガウに飲ませれば…」
エルフナイン「はい、風邪を治せるハズです!」
切歌「じゃあ、それを大急ぎで取りに…」
エルフナイン「今、緒川さんが古代植物研究所に掛け合って必要な分を持ってきてもらっています」
調「仕事が早い…」
緒川『こちら緒川!』
ガウの回復への糸口が見えた時、薬草を運んでいる緒川が慌てた様子で連絡を入れてきた。
弦十郎「どうした?」
緒川『それが…薬草を輸送中に巨大怪物に襲われて…』
そう言っていると途中で通信が途切れた。
弦十郎「緒川!緒川!!」
呼び掛ける弦十郎だが通信からは返事が帰ってこなかった。
同時に警報音が鳴り響いた。
藤尭「ポイントS地区に巨大生物が飛来い!かなりの被害が出ています!」
友里「出撃した陸と空自、機動救急警察からの報告!巨大生物は体からミサイルを発射するもようです!!」
弦十郎「ガウが動けないのを察知されていたか!」
響「直ぐに現場に急行します!」
弦十郎「頼む、何としても薬草をガウに届けるんだ!!」
「「「「「はい!!」」」」」
千矢「ねぇ、ねぇ、小梅!あの子可愛いよ~!」
小梅「そ、そうかしら?」
ノノ「でも…大きくなったら、怖いよ…」
千矢「えー?ライオンとかよりいいよー!でもライオンはもふもふしてるから気持ちいいよ!」
紺「いや…それできるの千矢だけだから…」