切歌「もはや響さんを止めるのが大変デス…」
マリア「ひ、被害総額は?」
翼「2000万飛んで200円です…」
クリス「全部…アタシらの給料から引かれるのか…」
「「「「はあぁ~…」」」」
ガウ「………がう?」
気が付いたガウは見知らぬ場所で眠っていた。
ガウ「がうー」
響たちやローランがいないことに気付いてガウは声を上げる。
しかし自身の声が木霊すだけであった。
その時…。
?「シャアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
気合いの声と共に2本の刃がガウの後ろから迫ってきていた。
ガウ「がう!!」
刃に対してガウは1本は尻尾を巻き付け、もう1本は白羽取りで受け止めた。
ツルク「なかなかやるではないか、小僧」
ガウを襲撃したのは恐竜のような姿をした宇宙人―宇宙の通り魔『奇怪宇宙人 ツルク星人』だった。
ツルク「貴様のような小僧にローランを奪われたかと思うと虫酸が走るぜ!」
どうやらツルク星人もまたローランを嫁にしようとしている宇宙人の1人のようだ。
ガウ「がう?」
だがガウはツルク星人の言っている意味を理解出来ていないのか首を傾げる。
ツルク「なにしらばっくれてんだよ!この野郎が!!」
首を傾げる(別にしらばっくれてる訳ではないが)ガウにツルク星人はキレて尻尾と手から刃を抜いてガウと距離を取る。
ツルク「テメェを始末するためにわざわざ異空間を用意したんだ。コイツを喰らえ!」
両腕の刃から電撃を放つツルク星人。
ガウ「がう!」
電撃を放ったツルク星人にガウは尻尾をバネの要領にして跳躍して回避する。
ツルク「甘いわ!!」
跳躍して回避したガウにツルク星人も跳躍して斬りかかる。
ガウ「がう!」
斬りかかられたガウは尻尾で刃を弾くと体を1回転してツルクの頭に尻尾を叩き込んだ。
ツルク「がはっ!?」
頭に尻尾を叩き込まれてツルク星人は地面に叩き付けられた。
ガウ「ガルルルルル!!」
喉を鳴らして威嚇しながらツルク星人に構える。
ツルク「つ、強い…だが、コイツを見ろ!」
ツルク星人がある一角を指差すとそこには檻に閉じ込められたローランがいた。
ツルク「ククククッ、これで手出し出来まい…喰らえ!!」
ローランを人質に取られて動けないガウにツルク星人は電撃を発射する。
ガウ「ぎゃう!?」
電撃を喰らいガウは数歩後退する。
ツルク「ソラソラソラアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」
電撃でダメージを負ったガウにツルク星人は接近して斬撃で攻撃する。
ガウ「ぐっ…がぐぅ…」
防御姿勢でツルク星人の斬撃を防ぐガウ。
ローラン「ガウくん!」
卑劣な策で一方的な状況に持ち込まれたガウを見てローランは叫ぶ。
ツルク「ソラアァァァァァァァァァァァ!!」
ガウ「があぁぁぁっ!!」
ツルク星人の強烈な一撃でガウの防御姿勢が崩され地面に倒された。
ツルク「おい、ローラン。コイツの命が惜しかったら俺の嫁になれ!」
ガウの腹部を踏みつけながらローランに求婚…いや、脅迫する。
ローラン「え!?そ、そんなこと…」
ツルク「じゃあ、コイツは死ぬな」
刃の先をガウの首に付けて少し傷を付けて血を流させる。
ローラン「や、やめて!」
ツルク「んじゃあ、返答を聞かせてくれよ」
ローラン「わ、私は…」
ガウの命か、己の自由か…決断を迫られるローラン。
その時だった。
ガウ「がうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」
ローランが決断を迫られている時、ガウが大声を上げる。
それは諦めるな、自分の勝利を信じてほしいと言う願いが込められていた。
ローラン「ガウくん…うん、私は…私はガウくんの勝利を信じてる!だから勝って!」
ガウ「がう!!」
ローランに言われてガウは頷く。
ツルク「だったら…2人まとめて死ねぇ!!」
2人の会話を聞いてツルク星人はガウとローランのそれぞれに電撃を放とうとする。
ガウ「がうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」
ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
電撃を放とうとするツルクを見てガウはゴジラになるなり檻を破壊してローランを助けると異空間に向かって放射火炎を発射して異空間を破壊する。
異空間が破壊されてゴジラたちは元の世界の森林地帯に戻った。
ツルク「ば、バカなぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
異空間を破壊されてツルク星人は驚く。
ツルク「こ、こうなれば…ぬおぉぉぉぉぉぉぉあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
異空間を破壊されたツルク星人は巨大化した。
ツルク「勝負だ、ゴジラァ!!」
巨大化したツルク星人はゴジラに構える。
ゴジラ「グルルルルル……ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
巨大化したツルク星人を見てゴジラは咆哮を上げる。
ツルク「ローランごと死ねぇ!!」
?「そうはいかんぞ、ツルク星人!!」
ツルク星人が電撃を放とうとする時、木の天辺に1人の托鉢僧がいた。
ツルク「き、貴様はお、おおとり ゲン!?」
托鉢僧―『おおとり ゲン』を見てツルク星人は驚いて後退りした。
ゲン「ローランを狙い、マグマ星人と手を組んで俺を誘導したようだが当てが外れたな!ゴジラに代わり俺が相手だ!!」
ゲンはツルク星人に言うと左手薬指に嵌められたリング―『レオリング』に嵌め込まれた赤い石―『獅子の瞳』を輝かせながら叫んだ。
ゲン「レオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーー!!」
ゲンが変身したの赤い体の巨人―宇宙拳法の達人『ウルトラマンレオ』がツルク星人の前に現れた。
ツルク「くっ…ならばウルトラマンレオ!ここで我らが同族の仇、討たせてもらうぞ!!」
ツルク星人はレオに向かって走り出す。
レオ「貴様に遅れを取るウルトラマンレオではない!イヤアァァァァァァッ!!」
向かって来るツルク星人の両腕をレオは回し蹴りで切断・蹴り上げた。
ツルク「え!?」
何が起きたのか分からなくなるツルク星人。
レオ「タアァァーーーーーーーーーーーーーーッ!!」
ツルク星人が混乱している隙にレオは跳躍した。
地上1000Mのジャンプ力を生かした落下時の衝撃に自身のエネルギーを加えて片足で相手を蹴る技―『レオキック』がツルク星人に炸裂した。
レオキック…それはレオが最も得意としている技でその威力はダイナマイト10000発分の威力があるとされる。
ツルク「バカな…ぐがっ!?」
レオキックを喰らい吹き飛ばされて倒れたツルク星人の体を自身の蹴り上げられた腕の刃が刺さった。
ツルク「こんな…とこ…ろ…で………」
刃が刺さりツルク星人の目から光が消え絶命した。
レオ「………」
ツルク星人が絶命したの確認したレオはゴジラの方を見た。
レオ「君が怪獣王 ゴジラか。ローランを守ってくれてありがとう」
正直にレオはゴジラにお礼を言う。
ゴジラ「グルルルルル……」
ウルトラ戦士にお礼を言われてゴジラは照れていた。
レオ「さぁ、ローラン。帰るぞ」
ローラン「レオさん…」
レオ「君はここいてはいけないのは君自身が分かっているだろ?」
ローラン「はい…」
レオに言われてローランは人の姿から怪獣の姿に戻った。
ローラン「ありがとう、ゴジラ…いえ、ガウくん。もう2度と会えないかもしれないけど…元気でね」
ゴジラ「グルルルルル……ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
ローランの別れの言葉を聞いて
レオ「な、なんだ!?」
急に大きく鳴いたゴジラに驚くレオに対してローランはゴジラの声の意味を悟った。
『別れは辛い。でも2度と会えないということはない。また来てくれればいい。どんなに敵が来ようと自分が守る』と。
ローラン「えぇ。そうね」
ゴジラの言葉を理解してローランは言うのだった。
こうしてローランはレオと共に宇宙へ、少し遅れて響たちがガウの迎えに来た。
響たちがガウの場所が分かったのは最初にガウとローランを襲撃したマグマ星人から情報提供(と言う名の拷問(嫉妬響のドリルナックル100~3000本の刑))によりやって来たのだ。
響「ガウく~ん、良かったよ~♪」
ガウ「がう~♪」
クリス「ひ、人の…人の苦労を…」
調「も、もう…関わりたくない…」
切歌「デ~ス…」
マリア「ねぇ、翼…」
翼「何だ?マリア…」
マリア「今度からガウに近寄る女の子を捕まえる?」
翼「叔父様に伝えてみよう…」