未来「今からは番外編です」
ウァラ「それではどうぞ」
綺麗な桃色の花びらが咲き誇る場所にS.O.N.G.の面々は来ていた。
弦十郎「えー、本日はお日柄も良く…っと長々とした世辞は無しだ、本日は無礼講!全員、好きなだけ飲んで食いまくれぇ!!」
『おーっ!』
弦十郎の合図で全員が持っていたコップを高く掲げる。
寒い冬が過ぎて日に日に暖かくなっていく日々が続いていた。
そんな日々が続くと春の風物詩がやって来る。
そう、春に訪れる風物詩とは桜である。
その桜を肴にS.O.N.G.面々は花見に乗り出したのだ。
因みにS.O.N.G.の面々が花見に来ているのはガウが響と出会った島―『大戸島』に来ていた。
翼「しかし綺麗に咲いたな」
クリス「そうだな」
切歌「こうしていると平和な感じがするデス!」
調「うん、そうだね。でも…」
咲き誇る桜を見て話していた翼、クリス、切歌、調の4人だが後ろを横目で見る。
「「「ガウくん、あーん♪」」」
3人の少女たち―『宇宙化け猫 ミー』、『宇宙鳩 ローラン』、『ダークエルフ ウァラ』がガウにあーんをさせていた。
クリス「なーんでアイツらがいるんだよ?」
翼「さぁな」
切歌「どこから嗅ぎ付けてきたデスかね?」
調「切ちゃん、そこは言わない約束だと思う」
マリア「そうね。ただ…アレで彼女が壊れなきゃいいけど…」
静観するクリスたち。
ガウ「がーう♪」
3人から差し出されたのをガウはパクリと食べる。
響「……………」
そんな姿を響は嫉妬で黒いオーラを出して今にも3人に飛び掛かりそうな雰囲気を醸し出している。
未来「響、おさえておさえて!」
そんな響を未来が必死になってなだめていた。
ガウ「がう~」
それを知ってか知らずかガウはフォークで刺した唐揚げを響に差し出した。
響「え?私に!?」
ガウ「がう!」
響に聞かれてガウは頷く。
響「あ、ありが…」
ミー「いっただきー!」
響が食べようとした唐揚げをミーが横取りした。
響「あ…ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
ミーに横取りされて響は悲鳴を上げる。
響「この泥棒猫!なに横取りしてるのよ!!」
もはやキャラを忘れて響は言う。
ミー「あら、食べるのが遅いから腐る前に食べただけよ」
わざとらしく言うミー。
ガウ「がうー、がうー」
一触即発の2人を落ち着かせようと立ち上がるガウだが何故かそこに転がってあったビンを踏んでしまい足を取られてしまった。
ビンは酔っ払った友里が持ち込んだもので当の友里は酔った勢いで藤尭に絡んでいた。
足を取られたガウは転がってビンが並べられている場所に突撃した。
ウァラ「ガウ!?」
ローラン「だ、大丈夫!?」
ビンが並べられている場所に突撃したガウを心配するウァラとローラン。
ガウ「…………」
むくりと起き上がるガウ。
だがその表情は真っ赤であった。
ガウ「ひっく…が~う~♪」
真っ赤になっているガウは軽快な足取りで走り出した。
「「「「「が、ガウくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!!?」」」」」
酔っ払ってどこかへ走り去ったガウを見て響、ミー、ウァラ、ローランは叫ぶ。
翼「ビンにぶつかった衝撃で酔ったのか!?」
調「友里さん、藤尭さん!」
切歌「手伝ってほしいデ…」
友里「おーい、藤尭く~ん?もうにょめにゃいの~?」
藤尭「も、もう…勘弁…して…」
マリア「くっ、酔ってて使えないわ!緒川さ…」
緒川「も、もう…だめ……」
クリス「ダメだ!おい、おっさ…」
弦十郎「ぐう~……」
クリス「つ、使えねぇ奴ばっかだぁ!!」
酔っ払ってしまって使えない大人たちにクリスは叫ぶ。
響たちは慌ててしまいどうしようもなかった。
ガウ「がう~」
走り出したガウは大戸島で1番高い山の頂上に来ていた。
ガウ「が~う~」
酔っ払ってしまったガウは木の根元にごろりと寝転がった。
酔っ払ってすっかり気分が良くなってしまっていた。
気分よく寝ているガウの側に3人の女性たちが現れた。
?「やれやれ、何の騒ぎかと思ったら…」
?「気分よく酔っているワケだ」
?「だがそれが怪獣王 ゴジラ…いや、ガウらしい」
?「それもそうね」
?「なワケだ」
?「いつか、共に戦える時が来るわ。それまで寝かせてあげましょう」
3人はそう話すと魔法陣を展開して姿を消したのだった。
この後、何とか立て直した響たちによりガウは無事に発見された。
ミー「おはこにゃばちにんこ♪いやー、ガウくんからの唐揚げは美味しかったなぁ~」
響「こ、この泥棒猫がぁ~!」
未来「ひ、響!?キャラ!キャラを忘れてる!!」
クリス「ターニャ大佐かよ…」
翼「ライン戦線の悪魔か…」
マリア「それが出てるわね…」