調「私たちが考えたので気になさらないでください」
ではどうぞ!
響「師匠、あの子…ガウくんにはいつ会いに行くんですか?」
弦十郎「『ガウくん』?」
切歌「ゴジラの少年の時の名前デース」
調「名前があったら良いんですけど…」
クリス「無かったらそう呼ぼうっと思ってな」
未来「みんなで考えたんです」
弦十郎「そうか。だが遺跡と置物の調査が終わったらになると思うぞ」
響「そうですか~」
少し残念そうにする響。
すると中央の画面にエルフナインが写った。
弦十郎「解析が終わったのか?」
エルフナイン『あ、いえ置物はまだなんですけど…壁画の解読が終わりました』
響「どんな内容なの?」
エルフナイン『えーっと、大空に黒い山が現れる時、大いなる怪獣が現れ、この世を滅ぼさんとする。しかし赤い月が沈み、西から日が昇る時、2頭の怪獣が現れ人々を救う―と…』
未来「大空に黒い山?」
調「赤い月?」
クリス「西から日が昇る?」
切歌「デース?」
エルフナインが読み上げた解読文に全員が首を傾げた。
エルフナイン『意味はまだ分かりませんが…これから近い将来何かが起きる可能性があるという予言か何かなんじゃないかと…』
弦十郎「となると今までの事件と同格あるいはそれ以上の何かが起こるということか…」
怪訝そうに言う弦十郎。
クリス「安心しなダンナ。何が来ようとアタシらがぶっ倒してやるって」
響「そうですよ、私たちに任せてください!」
弦十郎「あぁ、そうだな」
友里『司令!大変です!』
エルフナインと入れ替わるように友里が慌てたようで画面に写った。
弦十郎「どうした?」
友里『空に…空に黒い山が!』
「「「「「黒い山!?」」」」」
弦十郎「直ぐに外部映像に切り替えろ!!」
友里の言葉に驚いて画面を外に切り替えさせる。
画面には黒い山―正確には黒い山の形をした雲が浮かんでいた。
弦十郎「すでに予言は始まっているのか…」
黒い山の雲を見ながらそう言う弦十郎。
藤尭「司令、富士山麓にゴジラが出現して暴れていると報告が来ました!」
弦十郎「なに!?」
藤尭の報告に弦十郎だけでなく響たちも驚いた。
弦十郎「とにかく、ゴジラのいる所に向かうぞ!」
弦十郎の指示で富士山麓に出現したというゴジラを迎撃するために向かい始めた。
エルフナイン「大空に黒い山が現れる時、大いなる怪獣が現れ、この世を滅ぼさんとする…まさかこうも予言が当たるなんて…」
次々に当たる予言にエルフナインは少し恐怖を覚えていた。
そんなエルフナインがいる部屋のドアを少し開けて覗く黒服の男性がいた。
男性の視線の先にはあのシーサーの置物があった。
祖父「那美!那美!」
沖縄にある城跡にて那美の祖父が慌てた様子で那美を呼んでいた。
那美「どうしたのお祖父様」
祖父「怪獣だ。お前が言った通りゴジラが現れた」
那美「え!?」
祖父「ゴジラを倒せるのはキングシーサーだけじゃ。しかしその謎を解けるものはおらん。ゴジラよ、ワシの代わりにヤマトンチュの奴らをやっつけろ!!」
城跡に残されたシーサーの像に向かってそう言うのだった。
さて、次回をお楽しみに!
クリス「他に言うことねーのかよ」
そう言われても…