戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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番外編 5月25日は翼の日

語り:【ここ最近、マリアたちが私を避けている気がする…】

 

翼「なぁ、マリア…」

 

マリア「あ、ごめん翼。ちょっと用事があるからまた後で」

 

そう言ってそそくさと離れるマリア。

 

翼「あ、そ、そうか…」

 

離れていくマリアを見送る翼。

 

 

 

翼「立花、雪音!丁度良かった、少し鍛錬に…」

 

響「あ、すいません。今日は用事が…」

 

クリス「あ~…アタシも用事が…」

 

そう言って響とクリスも離れていく。

 

翼「あ…」

 

 

 

翼「月読、暁…」

 

調「翼先輩!?」

 

切歌「い、行くデスよ!調!」

 

調「うん!」

 

翼を見るなり逃げるようにその場を離れる切歌と調。

 

 

 

語り:【…っと最近このようにマリアたちは話しを聞いてくれてない上に私を見るなりすぐに逃げるようにどこかへ行ってしまうのだ…】

 

ガウ「がう?がうがう~」

 

ベビーゴジラ「キュルルルルル~」

 

悩んでいる翼にガウとベビーゴジラがやって来た。

 

語り:【もしや私が知らないうちにみなに何かしてしまったのか?】

 

しかし翼は気付いていないのか語りを続けた。

 

ガウ「がう~、がうがうがう?」

 

翼の横腹(世界的アーティストの横腹でうが)を突くが気付かない翼。

 

ガウ「がうがう」

 

ベビーゴジラ「キュルルルルル」

 

気付かない翼にガウはベビーゴジラと一緒に何かを取りに行った。

 

語り:【いや、やはり何度思い返しても思い当たる節が見当たらない…ではなぜみな私を避けるのだ?】

 

ガウ「がうがう」

 

ベビーゴジラ「キュルルルルル」

 

語りを続ける翼をガウとベビーゴジラは台車を持ってきて乗せるとどこかへ運び始めた。

 

運ばれていることにも翼は気付いてはいなかった。

 

語り:【最近になって奏がようやくイベントで出たから少し浮かれていたのやもしれないがそれぐらいでみなが私を避けるか?】

 

いまだ語りを続けていて運ばれていることに気付かない翼。

 

ガウ「がう!」

 

ベビーゴジラ「キュルルルルル」

 

翼をある場所まで運んだガウとベビーゴジラは扉を開けて翼と一緒に中に入る。

 

中に入ったあと通路に翼を置いてガウとベビーゴジラはもう一つの扉を開けて中に入っていった。

 

翼「やはり思い当たらない…ってここはどこだ!?」

 

ようやく気付いた翼。

 

翼「何故私はここに…」

 

辺りを見回して翼は目の前にある扉のノブに手をかけて開けた。

 

扉が開いたのと同時にクラッカーの音が響いた。

 

「「「「「「翼/先輩/さん、お誕生日おめでとうございます!!」」」」」」

 

ガウ「がうがう~♪」

 

ベビーゴジラ「キュルルルルル~♪」

 

クラッカーを鳴らしたのは響たちでテーブルにはケーキなどの豪華な料理が並べられていた。

 

翼「こ、これはいったい…」

 

何のことか分からず翼は目をぱちくりさせていた。

 

響「何って今日は翼さんの誕生日じゃないですか!」

 

翼「そ、そういえば…」

 

響の言葉に翼は思い出した。

 

5月25日…すなわち今日は自身の誕生日であることに気付いたのだ。

 

翼「もしかしてここ最近、みなが私を避けていたのではなく…」

 

クリス「何勘違いしてるんだよ?」

 

マリア「みんなで今日のために用意したのよ」

 

未来「もしかして迷惑でした?」

 

翼「いあ、いやいや、そんな訳ないだろう!嬉しい限りだ」

 

切歌「それは良かったデス!」

 

調「準備したかいがあります」

 

翼「そうか…そうだったのか」

 

避けていたのではなく自身の誕生日のために色々と準備をしていてくれたことに翼は泣きそうになった。

 

?「なんだよ、アタシより歳を取った割にまだ泣き虫のままのかよ?」

 

翼「!」

 

声の方を振り向くとそこには頭の天辺に輪っかをつけた奏がいた。

 

奏「よっ、翼」

 

翼「もしかして…この世界の…」

 

奏「あぁ、アタシさ。ガウが7つ集めるとなんでも願いを叶えてくれる龍が出てくる玉にお願いしてアタシをここへ呼び戻してくれたんだ」

 

翼「そ、そうなのか?」

 

ガウ「がう」

 

翼に聞かれてガウは頷いた。

 

翼「ありがとう、ガウ。それにみんな!」

 

みんなにお礼を言う翼だった。




翼「ん?所で奏をよみがえらせるために使った玉はどうしたんだ?」

ガウ「がう…がう~」

聞かれたガウはギクッとしたが直ぐに料理の方に向いた。

同刻の別世界。

悟空「どうなってんだ!?何でドラゴンボールがなくなってんだ!?」

超が付くほど大切な物がないことに気付いて大慌てしまうのだった。

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