未来「それではどうぞ!」
響が浚われ、未来が龍に飲まれた同刻の怪獣島から少し離れた多々良島離島。
ガウ「がう~」
離島にある温泉にガウは今までの激戦で出来た傷を癒していた。
周りには同じく傷を負った怪獣たちが浸かり来ていた。
ガウ「がう」
温泉に浸かっていてガウは上空にあるアーチを見た。
あのアーチが現れて以来、怪獣島の気温が異様に下がっていた。
それに対抗するようにガウは変成岩を食べるために火山住む『超高熱怪獣 ソドム』に火山の高熱ガスを運んでくるように言って多少は寒さを和らげることが出来た。
…が、それはただの気休めでしかない。
いつまで持つか分からなかった。
ガウ「がう~…」
肩まで温泉に浸かりのんびりしている。
この温泉は普通の人間が浸かればただの温かいお湯でしかないが怪獣が浸かれば人で言う肩こり、腰痛などの効能が現れる。
怪獣の場合は肉体に付いた傷を癒すことが出来るのだ。
まさに怪獣のためにある温泉なのだ。
ガウ「くわ~」
あくびしてガウは早く傷を癒して世界中に現れたアーチを調べないとと思っていた。
?『~♪~♪~♪~♪~♪』
ガウ「がう?」
聞こえてきた歌にガウは辺りを見回した。
他の怪獣たちも聞こえたのか辺りを見回していた。
ガウ「!!」
歌が聞こえなくなったのと同時にガウは温泉から飛び出した。
?「ビャアァァァァァァァオォォォォォォォォォォォン!!」
ガウが飛び出して直ぐに巨大なハサミが激突してきた。
ガウ「ガルルルルル!」
裸であることを忘れてガウは威嚇する。
ノイズレイキュバス「グルルルルル……」
威嚇するガウにハサミの主―外見は海老や蟹のような甲殻類を思わせる姿で、青い目で、体にはアルカ・ノイズの分解器官が付いていて、左が大きく右が小さいの左右非対称の鋏が特徴的な怪獣―『宇宙分解海獣 ノイズレイキュバス』は睨み付けていた。
ノイズレイキュバス「ビャアァァァァァァァオォォォォォォォォォォォン!!」
ガウを見つけたノイズレイキュバスは目を青から赤に変わると口から『火炎弾』を発射した。
ガウ「がう!」
火炎弾を発射されてガウは後ろへ跳んで回避する。
着弾した火炎弾により地面が爆発してその跡は溶けるようになっていた。
ノイズレイキュバス「ビャアァァァァァァァオォォォォォォォォォォォン!!」
火炎弾を回避されたノイズレイキュバスは連射で火炎弾を発射した。
ガウ「がう、がう、がう!」
連射で発射された火炎弾をガウはヒラリヒラリと回避する。
なぜガウがゴジラにならないのかと言うと傷が完治していないのと何よりノイズレイキュバスがまだ気付いていないようだから…
ノイズレイキュバス「ビャアァァァァァァァオォォォォォォォォォォォン!!」
火炎弾が当たらないでノイズレイキュバスは地団駄を踏んで新たに火炎弾を放とうとする。
レッドキング「ピギャアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
ゴルザ「ゴルシュオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」
ガウに火炎弾を放とうとしたノイズレイキュバスにレッドキングとゴルザが左右から拳を当ててきた。
そう、ノイズレイキュバスが降り立ったのは怪獣島から離れた離島とは言え怪獣たちの勢力範囲内。
無断で縄張りに踏み込んだ輩を放置する怪獣たちはいないのだ。
ノイズレイキュバス「ビャアァァァァァァァオォォォォォォォォォォォン!?」
レッドキングとゴルザのパワー型怪獣のパンチを喰らいノイズレイキュバスは怯み数歩後退した。
ノイズレイキュバスが後退した途端、その足場が崩れて地面に嵌まった。
モグルドン「ピユピユウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」
モングラー「グウオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!」
地面に嵌まったノイズレイキュバスの近くから2体の怪獣が現れた。
1体はモグラとイルカとカツオをかけ合わせたような姿をした怪獣―『地中怪獣 モグルドン』。
もう1体は巨大なモグラ―『モグラ怪獣 モングラー』だった。
モグルドンとモングラーの2体モグラ怪獣による落とし穴である。
モングラーは日光…太陽光が苦手だがアーチで出来た影で地上に出てこれたのだ。
バードン「グルギュアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
メルバ「ピリュアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
モグルドンとモングラーの作った穴に嵌まったノイズレイキュバスにバードンとメルバが上空からボルヤニックファイヤと怪光線を発射して来た。
ノイズレイキュバス「ビャアァァァァァァァオォォォォォォォォォォォン!!」
バードンとメルバの攻撃をノイズレイキュバスは成す術無く喰らってしまう。
バードン「グルギュアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
このまま行けると踏んでバードンは旋回して再攻撃に入ろうとしたその時だった。
?「「ヴァルグワアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!」」
バードン「!?」
自身より上空から聞こえた声に反応して見上げた瞬間、バードンの肉体が一気に凍って海に落ちてしまった。
ガウ「がう!?」
バードンが落ちたのを見て見上げるとそこには姿の似た2体の新たな怪獣がいた。
1体は外見は銀色の鱗に覆われ、体の至るところにアルカ・ノイズの分解器官があり、眼はカタツムリのように飛び出し、背中には逆三角形の翼のような巨大な突起が生えている醜悪な姿をしてる。
もう1体はアルカ・ノイズの分解器官があるのと眼はカタツムリのように飛び出しているのは同じだがコウモリやワイバーンに似た姿をしていた。
2体は同じ怪獣で1体目は改良型で、もう1体は原種型の『冷凍分解怪獣 ノイズガンダー』だ。
バードンはこの2体のノイズガンダーの冷凍ガス―『クールブロウ』により凍らされてしまったのだ。
ガウ「ガルルルルル!!」
流石の他の怪獣たちでは2体のガンダーは手に余ると判断したガウは腹を括った。
ガウ「がうぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
傷が完治していないが仕方がない、ガウは自ら動いた。
ゴジラの姿を見て他の怪獣たちは一斉に身構えた。
怪獣の頂点、怪獣王たるゴジラが動けば基本的には他の怪獣たちは巻き込まれないようにするが今回は冷凍系しかも王は傷が完治していない。
直ぐさまサポート出来るようにするためだ。
ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
ノイズガンダー(改良型と原種型)2体に向かって放射火炎を発射した。
瞬間、島全体が閃光の中に消えてしまったのだった。
マリア「そう言えば投票は今日までよ?」
アストルフォ「ちゃんと投票したかな?」
翼「してないなら投票を頼む」
奏「じゃ、次回をお楽しみにな」
マリア(あれ?って言うか