戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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響「今日は私が出るよ!」

クリス「やっとか」

翼「長かったな」

未来「それではどうぞ!」


第256話 プリンセス

響「うっ…ん…」

 

目を覚ました響は目を開けると見知らぬベッドに寝かされていた。

 

起き上がって響は自身の状況を確認した。

 

ギアは解かれて普段着になっているのとギアが無くなっていること以外を除いては傷1つ無かった。

 

響「いったいここは…」

 

自身の状況を確かめた響は辺りを見回した。

 

辺りは豪邸の一室のように広く、ベッドも豪華な装飾といつも使っているベッドより軟らかかった。

 

?「お目覚めになられましたね、プリンセス」

 

響「ふえ!?」

 

声に驚いて振り向くとノースリーブのワンピースのようなものを着ているメールに似た小さな宇宙人がいた。

 

響「えっと…どちら様?」

 

マール「申し遅れました。私はマール、メール皇子に仕える従者です」

 

丁寧にお辞儀をして自己紹介する『マール』。

 

響「マールちゃんだね。私は…」

 

マール「存じております、プリンセスヒビキ」

 

響「プリンセス?」

 

マール「はい」

 

響「私が!?」

 

マール「はい、その通りです」

 

自身がプリンセスだと言われて驚く響とにこやかに肯定するマール。

 

響「な、何かの間違いじゃないの?私がプリンセスってありえないよ」

 

マール「いいえ、貴女は間違いなくプリンセスですよ」

 

間違いだろと言う響だがマールはそれを否定して響がプリンセスだと言う。

 

マール「あ、そろそろご準備を。メール皇子がお待ちです」

 

響「メール皇子ってマールちゃんが仕えてるっていう?」

 

マール「はい。ご案内しますから付いてきてください」

 

そう言ってマールは部屋の扉へ向かっていく。

 

扉へ向かっていくマールに響はベッドから降りて付いていく。

 

 

 

部屋を出て長い通路を歩きマールの案内で響は巨大な扉の前に来た。

 

マール「皇子、プリンセスヒビキをお連れしました」

 

扉の前でマールが言うと巨大な扉が自動で開いた。

 

マール「来て下さい」

 

扉が開いてマールは響にそう言って奥へ歩いていく。

 

響もその後に付いていく。

 

メール「やぁ、待ってたよ。プリンセス」

 

奥へ行くと王の間のような場所があり、2段くらい床から高い位置に設置された玉座にメールが座っていた。

 

メール「マール、お前は下がっていろ。プリンセスと2人で話がしたい」

 

マール「分かりました、皇子」

 

メールに言われてマールはメールと響に一礼して部屋を出て行った。

 

メール「やっと会えたね、プリンセス」

 

玉座から降りてメールは響に近寄って言う。

 

響「あの、皇子様。何かの間違いじゃないでしょうか、私がプリンセスだなんてそんな…」

 

メール「間違いじゃないよ。僕は君を一目見たときから心に決めたんだから」

 

響「え?今日初めてお会いしませんでしたっけ?」

 

メール「あぁ、これだよ」

 

響の質問に答えるようにメールはあるものを出した。

 

それはリルが浜辺で見つけたタツノオトシゴに似たあの生物だった。

 

響「それって…」

 

メール「これはナイトメア。僕がこのボールで作った生物だよ」

 

タツノオトシゴに似た生物―『偵察用ナイトメア』を紹介しながらメールはボールの形をした装置を出した。

 

メール「このナイトメアの目を介して僕は君を見て一目惚れしたんだ」

 

そう言いながら偵察用ナイトメアとボールの形をした装置をしまうメール。

 

響「じゃあ、本部を襲った生物は…」

 

メール「あぁ、そうだよ。僕がナイトメアに命令して連れてきてもらったんだ」

 

本部を襲撃したカニ、イカ、ヒトデ、ヤドカリ型の生物―『カニ型ナイトメア』、『イカ型ナイトメア』、『ヒトデ型ナイトメア』、『ヤドカリ型ナイトメア』のことを話す。

 

響「どうして本部を襲ったの?」

 

メール「それは君を僕のプリンセスにするためにさ」

 

響「そんな勝手な…」

 

メール「直ぐに響も僕のプリンセスになることを認めるよ」

 

不適に笑いながらメールはそう言うと目が赤く光る。

 

響「え…………」

 

メールの目を見て響は急に意識を失い倒れたのだった。

 

?「どうやら終わったようですね」

 

響が倒れて直ぐに左奥からカールのかかった水色の髪をしており、常にベレー帽を被っている少女が現れた。

 

メール「いいや、今から始まるのさ。僕らのそれぞれの悲願が叶う時がね。フェリシタシオン・ドゥ・ドラクーン」

 

シオン「そうなのです。私たちのそれぞれの悲願がやっと叶う時が来たのです」

 

メールに言われて少女―『フェリシタシオン・ドゥ・ドラクーン』は言うのだった。




切歌「す、凄い名前の人が出たデス!」

調「フェリシタシオン・ドゥ・ドラクーン…マリアみたいに覚えずらい」

マリア「そんなに!?」

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