戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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切歌「次はメカニカルギアデスか~」

調「ってことは私たちがスーパー戦隊かスーパーロボットに…」

マリア「それはないわよ、絶対に」


第258話 轟天号

ラゴス島…ガウが生まれ育ち、怪獣王となった地。

 

ラゴス島は先の事件の首謀者であるパヴァリア光明結社統制局長 アダム・ヴァイスハウプトによって核爆発を起こされ島自体沈んだと言われている。

 

弦十郎「沈んだと思っていましたが…」

 

新堂「私もそう思っていたがほんの一部だけラゴス島が残っていた。そこで私はその残ったラゴス島を買い取った。だが近海はよく海賊行為をする輩がいてな、私はラゴス島地下に建造施設を作り撃退のために作ったのが海底軍艦だ」

 

カリオストロ「島買って軍艦1隻ぽんっと作る感じに言うわね~」

 

新堂「正確には4隻だ」

 

サンジェルマン「もはや国家規模!!」

 

プレラーティ「一企業が軍艦4隻保有するとは…帝洋グループ、本当に一企業なのか怪しいワケダ」

 

軍艦1隻どころか4隻も保有する帝洋グループに唖然とする。

 

弦十郎「新堂会長、貴方はなぜそこまでするのですか?」

 

新堂「前にも言ったが今の私があるのはチビのお陰だ。あの地獄の危機を救ってくれたチビや死んでしまったチビの家族、そしてあの戦争で死んでしまった部下たちのためにも私はラゴス島とチビを守ると決めたんだ」

 

セレナ「新堂さんはガウくんのことが好きなんですね」

 

新堂「あぁ、この命はチビに救われたからな」

 

70年前のラゴス島攻防戦においてアメリカ軍を撃退したガウの家族や仲間のことを思い出す新堂。

 

 

 

ラゴス島へ向かう一同の真下…本部の艦底部にてピッタリと同じ速度で泳ぐ影があった。

 

シャチ型ナイトメアだ。

 

マールにS.O.N.G.の追跡を指示されたシャチ型ナイトメアはあの後、ずっと追跡しているのだ。

 

シャチ型ナイトメア(ラゴス島…そこに海底軍艦が…ならばここで消す)

 

ここでS.O.N.G.を消そうと判断したシャチ型ナイトメアは腰に付けていた袋からテレポートジェムを取り出した。

 

シャチ型ナイトメア(行け!)

 

取り出したテレポートジェムを投げた。

 

投げられたテレポートジェムは直ぐに海底に落ちていき水圧で割れた。

 

ノイズレイキュバス「ビャアァァァァァァァオォォォォォォォォォォォン!!」

 

水圧で割れたテレポートジェムから怪獣島を襲撃したノイズレイキュバスが出現した。

 

シャチ型ナイトメア(こいつを破壊しろ!)

 

S.O.N.G.本部を指差して指示を出すと離れた。

 

ノイズレイキュバス「ビャアァァァァァァオォォォォォォォォォォォォン!!」

 

シャチ型ナイトメアから指示を受けてノイズレイキュバスはS.O.N.G.本部を攻撃した。

 

 

 

ノイズレイキュバスの攻撃を受けて大きく揺れるS.O.N.G.本部。

 

弦十郎「何があった!?」

 

藤尭「本艦の真下にアルカ・ノイズの反応を検知!」

 

弦十郎「アルカ・ノイズだと!?だが水中だぞ!?」

 

以前に出現した水中型のカルマ・ノイズなら分かるが水中型のアルカ・ノイズなど聞いたことがなく驚く。

 

サンジェルマン「いいえ、ノイズ怪獣なら可能よ」

 

弦十郎「ノイズ怪獣…くっ、敵も海底軍艦に気付いたと言うか!」

 

サンジェルマンの言葉を聞いて弦十郎は敵が海底軍艦に気付いて先手を打ってきたことを推測する。

 

カリオストロ「水中じゃあ、シンフォギアもあーしたちのラピスも無理ね」

 

プレラーティ「ここはゴジラジュニアに頑張ってもらうしかないワケダ」

 

リル「かう!」

 

襲撃に対抗できるのが自身だと言われたリルはやる気を出して戦いに行こうとする。

 

新堂「行く必要はない」

 

『え!?』

 

戦いに行こうとするリルを止めた新堂に全員が驚く。

 

リルを止めた新堂は藤尭の方に歩いた。

 

新堂「すまないが席を貸してくれないか?」

 

藤尭「え、あ、はい」

 

新堂に言われて藤尭は席を立つと新堂が座り機械を弄りどこかに通信を繋いだ。

 

新堂「神宮司、聞こえるか?」

 

神宮司『こちら神宮司。しっかり聞こえている。同時にS.O.N.G.本部の潜水艦とノイズ怪獣を確認した』

 

どこかに通信を繋いだ新堂は『神宮司』と呼ばれる相手に話しかけた。

 

新堂「なら頼めるか?」

 

神宮司『了解した』

 

 

 

S.O.N.G.本部の潜水艦とノイズレイキュバスから数百M前方に1隻の軍艦が水中を航行していた。

 

艦首がドリルになっていて、4基の3連装砲が装備された軍艦であった。

 

神宮司「これよりS.O.N.G.本部へ救援を開始する。冷線砲よーい!」

 

「冷線砲よーい!」

 

「冷線砲よーい、よし!」

 

神宮司「目標、カニ型ノイズ怪獣!冷線砲、撃てぇー!!」

 

「撃てー!!」

 

艦首のドリルから青い光線が発射された。

 

ノイズレイキュバス「ビャアァァァァァァァァァァァァァァァァ!!?」

 

シャチ型ナイトメア「!!?」

 

S.O.N.G.本部の潜水艦を攻撃していたノイズレイキュバスは軍艦とその軍艦から発射され青い光線に気付いた瞬間、体が凍りついた。

 

シャチ型ナイトメアもノイズレイキュバスの巻き添えで凍りつき、海底に沈んでいく。

 

神宮司「艦首ドリル回転、全速前進!」

 

「艦首ドリル回転、全速前進!」

 

凍りつかせたノイズレイキュバスに軍艦は艦首ドリルを回転させて体当たりした。

 

艦首ドリルによりノイズレイキュバスはバラバラに砕かれた。

 

 

 

奏「す、すげぇ…」

 

軍艦が一撃でノイズレイキュバスを凍らせ、あまつさえ艦首ドリルでバラバラに砕いたのを見て呟く。

 

新堂「風鳴司令、これが我が帝洋グループが保有する4隻ある海底軍艦の1番艦・轟天号だ」

 

ノイズレイキュバスを倒した軍艦―『海底軍艦1番艦 轟天号』を新堂は言うのだった。




リル「くぅ…くぅ…」

サンジェルマン(凄い触り心地の良さ…もって帰ろうかしら?)

カリオストロ「クスクス…サンジェルマン、可愛いのが好きなのね」

プレラーティ「なワケダ」

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