シャロン「………」
ガウ「がうがう」
響が元の世界に帰って以来、シャロンは少し寂しそうにしていた。
クリス「やっぱり、あのバカがいないとガウがいても元気がないか」
翼「その様だな。だが、いずれ慣れてもらうしかあるまい。立花も私たちも、ずっとこの世界にいるわけにはいかないのだからな」
クリス「まあ……そうだな」
この世界の異変が解決すれば自分達は元の世界へ帰らねばならい。
そうなればシャロンは1人になってしまい、寂しくなってしまうのだ。
クリス「しっとしてても仕方ない。トランプでもやるか?わかるか、トランプ。ポーカーとかブリッジとか」
シャロン「……(こく)」
クリスの誘いにシャロンは頷いた。
クリス「よっしゃ、それなら話が早い。早速やるぞ」
シャロン「……(こくこく)」
さっそくトランプを始めるクリスとシャロンだった。
クリス「くっ。またお前の勝ちか。強いじゃなーか」
ガウ「がうがう」
シャロン「…………」
クリス「こういうの。たまには姉ちゃんや妹たちともやってたのか?」
シャロン「……(こく)」
クリス「そっか。またすぐ会えるといいな」
シャロン「………」
ポーカーで対戦していたクリスは全敗、途中からガウも参加するがシャロンの前に全敗していた。
翼「む?二課からの通信か」
翼「はい、こちら風鳴 翼です」
八紘『近隣の工場地帯にオートマシンとガスドリンカーズの巨大ロボが現れた。出撃してもらえるだろうか』
翼「承知しました。ただちに向かいます。立花がいない間に本当に来るとはな。残っていて正解ではあったが……」
クリス「じゃあ、ちょっと行ってくる。トランプの続きは帰ったらだ」
シャロン「……(こく)」
クリス「それからアタシらが帰ってくるまで絶対にここから出るなよ。わかったな?」
シャロン「………」
クリス「はああああああああーーーーーー!!」
ガトリングガンで弾をばら蒔いてオートマシンを攻撃するが全て装甲で弾かれた。
クリス「くっ、やっぱり銃弾程度じゃ弾かれるか…それなら、こいつで、どうだ!!」
ガトリングガンが効かないのならクリスは小型ミサイルを発射するがオートマシンの装甲に弾かれた。
クリス「くっ!?これもダメかッ!!おい、コイツら、戦う度に堅くなってやがる!」
翼「ああ、最早私の斬撃もほとんど歯が立たない…それにガウの方もかなり苦戦しているようだ」
チラッと翼はキラータンクと戦っているゴジラを見た。
ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
キラータンクに放射火炎を発射するが装甲が強化されているのか弾かれて効いていなかった。
ゴジラ「グルルルル!?」
放射火炎が効いていことにゴジラは驚く。
驚いているゴジラにキラータンクはガトリングガンで攻撃してきた。
ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!?」
ガトリングガンが効いてしまい、ゴジラは数歩後退してしまう。
クリス「ここはイグナイトで一気に片をつけてガウを援護しに行った方がいいだろ」
翼「ああ、そうだな」
クリス「いくぞ。イグナイトモジュール、ばっ……」
翼「むッ!?待て、雪音!」
イグナイトを抜剣しようとしたクリスを翼が止めた。
クリス「なんだよ?」
翼「あれを見ろ!」
翼に言われて見るとカルマノイズが出現した。
クリス「あれは…カルマノイズ!?」
翼「ああ……奴がいる以上、イグナイトを使うわけにはいかない」
クリス「なんでこんなタイミングで」
翼「まさしく前門の狼、後門の虎だな」
クリス「さて、どうしたもんか……」
翼「奴らを放置しては、まだ避難の終わっていない工場地帯でどれだけの被害が出るか分からない。なんとかしてカルマノイズを撃退し、しかる後にイグナイトでオートマシンに対するしかないだろう」
クリス「それしかないよな……、よっしゃ、やってやる!!」
翼の意見に賛同してカルマノイズに向かっていくのだった。