戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第304話 ヤントラ・サルヴァスパ、再び 後編

翼「はぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!!」

 

翼の斬撃がカルマノイズを斬り裂くが直ぐに再生してしまった。

 

クリス「くそっ…カルマノイズだけでも倒しきれりゃ、なんとでもなるってのに……」

 

翼「奴の高速修復に攻撃量が追いついていないということか」

 

再生するカルマノイズに2人は言う。

 

翼「やむを得ん。できるだけ現在位置に釘付けし、せめて周辺の避難が完了までの時間を稼ぐとしよう」

 

クリス「ああ」

 

攻撃が効かなくても足止めだけでもと2人はカルマノイズに構える。

 

翼「むっ!?雪音っ、あそこ!」

 

クリス「今度はなんだ?」

 

また何かを見つけた翼にクリスは見ると見たことある少女が向かってきていた。

 

シャロン「………ッ!」

 

向かってきている少女―シャロンだった。

 

クリス「って、チビ!?なんだってこんなところに!?」

 

こっちに来たシャロンに驚く。

 

翼「私たちを追って来たのか?」

 

クリス「バカッ、こっちくるな!!」

 

叫ぶクリスだがシャロンは無視して来る。

 

クリスたちに向かって行くシャロンにカルマノイズが接近する。

 

翼「シャロンが狙われた!?」

 

クリス「ちくしょう!!」

 

翼「間に合え!!」

 

狙われているシャロンを守ろうと2人は向かうが間に合うか分からなかった。

 

シャロン「………ッ!!」

 

その時、シャロンの体が光輝きだした。

 

クリス「な、なんだこの光は!?」

 

翼「これは、先日の立花が言っていた!?」

 

シャロンが光輝くのを見て2人は驚く。

 

クリス「こいつは、確か……」

 

翼「ヤントラ・サルヴァスパの!?」

 

光が収まると2人のギアが変化していた。

 

クリス「お前がやったのか?」

 

シャロン「………」

 

翼「話は後だ、雪音!!」

 

クリス「ああ、そうだったな!!」

 

翼「このギアならば、オートマシンの装甲をも貫通できるかもしれない!」

 

クリス「ああ。これなら!!」

 

アームドギアに加えてファンネルになっているギアからレーザーを発射する。

 

ギアがシャロンのお陰で出力が上がっているのかオートマシンの装甲がレーザーにより、撃ち抜かれ爆発した。

 

翼「はああああああーーーーーーーーー!!」

 

翼はアームドギアとファンネルになっているギアの刃がオートマシンの装甲を紙のように両断した。

 

クリス「お前で最後だ!!」

 

クリスのレーザーが最後のオートマシンを蜂の巣にする。

 

蜂の巣にされたオートマシンはその場で爆発してしまった。

 

翼「やったか!?」

 

クリス「ああ!」

 

最後のオートマシンを倒すと通信が入った。

 

八紘『君たちのおかげで周辺住民の避難が完了した!』

 

クリス「そいつは良かった!」

 

翼「ならば後はカルマノイズのみ!」

 

避難が完了した報告を聞いてカルマノイズに構える。

 

クリス「このギアって、カルマノイズにも通用するのか?」

 

翼「わからない、しかし、やってみる価値はある」

 

ヤントラ・サルヴァスパの力で強化されたギアはオートマシンに効いたがカルマノイズに効くかどうか分からなかった。

 

などと考えているとカルマノイズは姿を消してしまった。

 

翼「む…退いたか」

 

クリス「なら、最初から出てくるなって…」

 

翼「ではガウの援護に行くぞ!」

 

クリス「ああ!!」

 

 

 

クリスと翼が向かっている頃、ゴジラはキラータンクのガトリングガンと装甲の前に苦戦していた。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

ガトリングガンの弾丸の雨を喰らいビルを巻き込んで倒れてしまう。

 

とどめを刺そうとガトリングガンを向ける。

 

翼「そうはさせるかっ!!」

 

ガトリングガンを翼が両断て破壊した。

 

クリス「これでも喰らえっ!!」

 

間を開けずにクリスがレーザーを発射してキラータンクの装甲を撃ち抜いた。

 

ガトリングガンを斬られ、装甲を撃ち抜かれたキラータンクは後退する。

 

ゴジラ「グルルルル……ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

2人の攻撃で後退するキラータンクを見てチャンスだと踏んだゴジラは起き上がり、放射火炎を発射した。

 

ゴジラの放射火炎はキラータンクの脆くなった装甲を撃ち抜いて誘爆させた。

 

 

 

クリス「さてと……」

 

戦いが終わってクリスはシャロンを見た。

 

シャロン「………」

 

クリス「ったく。あれ程部屋を出るなっていっただろう?」

 

ちゃんと言っておいたのに勝手に出て来たあげく、付いてきてしまったシャロンにクリスは強く言う。

 

シャロン「…ッ!?」

 

言われたシャロンは落ち込んでしまう。

 

クリス「本当に無茶しやがって…冷や冷やした。まさか、あのバカ、文字だけじゃなくて。無茶まで教え込んだのか?」

 

シャロン「………」

 

クリス「けど、ありがとうな」

 

シャロン「………?」

 

怒られるハズが急にお礼を言われて首を傾げるシャロン。

 

翼「その通りだ。シャロンのおかげで助かった。このギアでなければオートマシンは倒しきれなかった。それにガウも助けることができた」

 

ガウ「がうがう♪」

 

訳:ありがとう♪

 

クリス「そういうことだ」

 

シャロン「…………」

 

約束は破ったがシャロンのお陰で勝てたと話す。

 

クリス「それじゃ、部屋に帰るとするか。トランプも途中だったしな」

 

シャロン「……(こく)」

 

クリス「言っとくけど今回のアタシの手札はかなり良いからな。覚悟しとけよ?」

 

ガウ「がうがう」

 

訳:僕のも強いよ

 

シャロン「………(ふるふる)」

 

クリス「お。コイツ、生意気な」

 

ガウ「がうがう」

 

トランプでは負ける気がないシャロンに2人は言う。

 

翼「フフ……」

 

楽しく話しているクリスたちを見て翼は微笑んでいた。

 

 

 

ガスドリンカーズとオズワルドがいる研究所の一室にヴォルガーがいた。

 

ヴォルガー「鍵は順調に成長している。」

 

送られてきたデータを見ながらヴォルガーは上機嫌であった。

 

ブランデル「ブヴォルガー、持って来たぜ」

 

そこへ、アタッシュケースを持ったブランデルとジーン、ウインスキーが入ってきた。

 

ヴォルガー「待ってたぜ」

 

部下が帰って来たのを見てヴォルガーは立ち上がる。

 

立ち上がったヴォルガーはブランデルのところまで行き、アタッシュケースを受けとると鍵を開けて中身を見た。

 

中には衝撃から中身を守るための敷物とその中央に開けられた穴には金色の何かが入った銃型の注射器があった。

 

ヴォルガー「コイツさえあれば、シンフォギアだろうと怪獣だろうと関係ない。ククク……」

 

ブランデル「フフフ……」

 

ジーン「ウフフ……」

 

ウインスキー「ヒヒヒ……」

 

中身を見てヴォルガーたちは不適に笑っていたのだった。


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