二課の通路に響、翼、クリスは歩いていた。
3人『…………』
しかし3人にはいつもの覇気が無く、落ち込んでいた。
響「2人とも…まだ目が覚めないのかな……」
クリス「…!?」
翼「すまない、立花。私たちがシャロンに頼ったばっかりに彼女の浸食を悪化させることになるとは……」
クリス「アタシもだ。あいつのこと任されたのに逆に助けられて。挙げ句、あいつをこんな風にしちまって……」
響「ううん。もとはといえば、私がギアを変化させたりしたから……」
自分たちがシャロンに無理をさせて病状を悪化させてしまったと責める。
響「………」
クリス「………」
取り返しのつかないことをしてしまったかもしれないと響とクリスは黙ってしまう。
翼「……今は、今後どうするかを話すべきだろうな」
黙ってしまった2人に代わり、翼が言う。
響「これ以上はシャロンちゃんの身体がもたないよ」
クリス「ああ。力を使わせないようにするべきだ…それにガウだって今は戦える状態じゃないしな」
シャロンはヤントラ・サルヴァスパとの融合が悪化しているし、ガウに至っては未知のウイルスにより倒れてしまっている。
翼「カルマノイズならS2CAトライバーストで対応可能だろう。問題はオートマシンと今は大人しくしているガスドリンカーズだ」
当面の問題であるオートマシンとガスドリンカーズを上げる。
クリス「カルマノイズがいなけりゃイグナイトが使えるのにな……」
響「けど、オートマシンも、ガスドリンカーズのロボットもどんどん強くなってるんだよね?」
翼「そうだな。手に負えなくなる前に根本的な対処を取らねば手詰まりになるだろう」
何とかして打開策を考える翼たち。
その時だった。
シャロン「………」
響「シャロンちゃん!!」
近付いてくるシャロンに気付いて響は側に駆け寄る。
響「大丈夫?苦しくない?」
シャロン「……(こく)」
響に聞かれてシャロンは頷いた。
翼「立花。ここで騒いでも迷惑だ。部屋に戻るとしよう」
クリス「ああ。こいつも、ちゃんとした部屋で休ませてやらないとな」
響「は、はい。そうですね」
下手に騒いでいるより部屋で話す方がいいと言われてシャロンを連れて部屋に戻ろうとした時だった。
二課に響く警報音と響たちの懐から流れる着信音。
八紘『疲れているところすまない。先ほど街にガスドリンカーズのメンバーが姿を現した。大型兵器は連れていないが出てくれるか』
翼「分かりました。すぐに出ます!」
八紘の連絡を受けて即答して通信を切る。
響「急ぎましょう!」
翼「いや、立花はここでこの子といてくれ」
響「ええ!?何でですか!?」
いこうとした矢先に言われて響は聞き返した。
クリス「ガスドリンカーズがあのロボット連れてないのが引っ掛かるんだよ」
翼「何かの罠かもしれない。全員が行って全滅するようなことは避けたい」
響「そう言われましても…」
翼「それにシャロンを1人にするより誰かがいた方が安心すると思うんだ。そうすればシャロンも力を使わず済む」
響「………分かりました」
翼「よし。では行くぞ!」
クリス「ああ!」
シャロンを響に任せて翼とクリスはガスドリンカーズが現れた場所へ向かっていく。
街にはガスドリンカーズ全員が来ており、ジーンはアタッシュケースを持っていた。
ヴォルガー「来たか」
ヴォルガーが言うとギアを纏った翼とクリスが来た。
ヴォルガー「待ってたぜ、シンフォギア」
翼とクリスを見てヴォルガーは言う。
クリス「今度は何を企んでいやがる!」
アームドギアを向けながらクリスは聞く。
ヴォルガー「何も企んでないさ。ただ、取り引きをしに来たんだよ」
翼「取り引き?」
ヴォルガー「お前らの仲間。あの怪物のガキ、今頃大層苦しんでるだろ?」
クリス「なぜそれを!?」
翼「まさかガウから検出された未知のウイルスとは!」
ヴォルガー「ククク、その通り。体内に感染した生命体を機械奴隷にするウイルス、別名『金色の雪』を撃ち込んだのは俺たちだ」
翼「なんだと!!」
ガウの病状がヴォルガーたちによる『金色の雪』なるウイルスによるものだと聞かされ驚く。
ヴォルガー「あと3日もしない内にアイツは完全な機械奴隷になる。唯一助かるのは、このワクチンだけだ」
ヴォルガーが言うとジーンが持っていたアタッシュケースを開けて青い液体が入っているカプセルを出して見せてきた。
クリス「じゃ、それを奪い取ればいいだけだ!」
ヴォルガー「動くなっ!!」
戦闘しようとしたクリスと翼をヴォルガーは止める。
ヴォルガー「言っただろ。取り引きをしに来たってよ。お前ら、コイツを100億で売ってやるよ」
翼「なっ、100億!?」
ヴォルガー「でないとコイツを破壊するだけだ」
ガウにウイルスを感染させ、そのワクチンを売り付ける、さもなければワクチンを破壊すると言われて2人は動けなかった。
ヴォルガー「ま、少し時間をくれてやる。それまでいい返事を待ってるぜ」
そう言ってヴォルガーたちは姿を消してしまったのだった。
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