響「ただいま~!!」
お盆休みになって響はガウとリルと共に実家に帰っていた。
母「お帰り、響…あら、その子たちは?」
家の奥から響の母親が迎えると響の後ろにいるガウとリルのことを聞いてきた。
ガウ「がう!」
リル「かう!」
響「あ、この子たちは…」
母「もしかして響のボーイフレンド?」
洸「なにいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」
響の母の言葉を聞いて奥から響の父親―『立花 洸』が飛んできた。
洸「どこの馬の骨だぁ!!」
叫びながら洸は向かってくる。
ガウ「がう!!」
洸「へぼぉ!?」
そんな洸の顔面にガウの尻尾攻撃が当たり吹き飛ばした。
響「お、お父さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!?」
吹き飛ばされた父親を見て響は叫ぶ。
ガウ「がう!」
すたっと着地したガウ。
響「ガウくん、何してるの!?お父さん、しっかりしてー!」
慌てて玄関を上がり、洸の元に寄る。
洸「ひ、響…」
心配してくれた娘に洸は感動していると…。
祖母「あら、響が帰って来たのかい?」
響「あ、おばあちゃん、ただいま!」
父をほっといて響は祖母の方に行ってしまった。
それを見て洸はその場にずっこけた。
母「あら、つまりこの子たちは響の友達なのね?」
響から事情を聞いて納得する。
響がS.O.N.G.で活躍してるのは知っているがガウやリルが怪獣であることは秘密になっているのでその関連の仲間(友達)扱いになっている。
響「そうだよ。ガウくんとリルくんって言うの」
ガウ「がう」
リル「かう」
響に言われてガウとリルはそれぞれ挨拶する。
祖母「響より小さいのに大したもんだね~」
母「そうですね。どこかの夫と大違いですね」
洸「ぐふっ…」
2人の発言が洸の心に容赦なく刺さる。
洸は響があのアリーナの事件以降、行方を眩ましていて、どれだけ響や家族が苦労していたか…。
しかも数年振りに再会した娘を頼って家庭に戻ろうとしたり、アルカ・ノイズ襲撃時に避難誘導をするよう言われてもその場にいた青年を見捨てたりと結構、情けないというか何というか…。
それを知ってか知らずかガウは玄関で洸に先制攻撃をしたのだ。
母「それでいつまでこっちにいるつもりなの?」
響「1週間くらいだよ」
祖母「そうかい。ガウちゃんとリルちゃんもそれくらいかい?」
響「そうだよ」
母「あら、なら我が家だと思ってゆっくりしてね」
ガウ「がう~♪」
リル「かうかう~♪」
言われてガウとリルはお礼を言うように鳴いた。
これがガウとリルと立花家の生活の始まりである。