戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第325話 自称大和制圧作戦 前編

お台場に出現した自称大和に若者たちはカメラやスマホを片手に写真を撮り、逆に戦前や戦中を生きた人々は恐怖と驚きの顔になっていた。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

自称大和の後ろからゴジラが浮上して雄たけびを上げていた。

 

出現したゴジラに人々の目は移る。

 

ゴジラ「グルルルル……」

 

真っ先に放射火炎を放ちたかったが周りに人が多すぎて放てなかった。

 

仕方なくゴジラは海自の邪魔にならないように上陸した。

 

攻撃してこないゴジラに対して、自称大和もまた攻撃をしようとはしなかった。

 

怪獣王と戦艦の睨み合いが起きる。

 

 

 

「現在、お台場の水路にて怪獣王 ゴジラと自称大和が睨みあっています」

 

中井「陸自と警視庁を総動員して第3区の民間人を避難させるんだ!お台場10km圏内は厳重警戒域!東京から100km圏内は避難指示!それ以外の第3区の県は避難勧告とする!いいな!」

 

他の閣僚とシェルターへ避難している中井は電話で指示を出していた。

 

「さ、中井大臣もシェルターへ」

 

中井「わかった…」

 

中井(おのれ…自称大和め…)

 

電話を切ってなおしながら中井はシェルターへ向かい、自称大和を毒づいた。

 

中井の指示で陸自と警視庁による民間人の避難が開始された。

 

横浜全域は厳重警戒、自称大和の砲撃を考慮して東京・埼玉・千葉・神奈川・茨城県南部・山梨県東部・静岡県東北部は避難指示が出された。

 

さらに富士山への入山も避難勧告が発令されたために禁止になり、登山客は避難させられた。

 

弦十郎「漆黒の第3区だな」

 

衛生からの映像でS.O.N.G.本部へ戻った弦十郎たちは真っ暗になっている東京を含む関東圏の様子を見て呟く。

 

クリス「しかし、砲撃()ってこなかったな」

 

翼「あぁ。だが何のために自称大和はお台場へ?」

 

マリア「まさか、関東圏を人質にガウを揺さぶるとか?」

 

調「でも、一撃でガウくんを倒せる火力があるから必要ない気がする」

 

切歌「そうデスね」

 

翼「では、自称大和の目的は?なぜお台場なんかに?」

 

弦十郎「それが分からん以上、政府も俺たちも手出しは出来んだろうな」

 

自称大和の目的が分からないから手出しできないと判断して弦十郎は言う。

 

藤尭「司令、中井大臣から通信です」

 

弦十郎「出してくれ」

 

中央モニターに中井大臣を映し出す。

 

中井『日本国防衛大臣、中井です』

 

弦十郎「国連直轄タスクフォースS.O.N.G.司令官、風鳴 弦十郎です」

 

軽く挨拶をする2人。

 

中井『早速ながら風鳴司令、今晩20:00に私の指揮下にて海上自衛隊による自称大和の制圧作戦を決行します。S.O.N.G.は可能な人数のシンフォギア装者を救援に出していただきたい』

 

弦十郎「なっ!?それは性急すぎるます!自称大和の目的が分からぬ以上、下手に手を出せば…」

 

中井『分かっています。しかし自称大和は人命こそ奪ってはいませんが…これまでゴジラへの攻撃、日本領海侵犯、そして今回の第3区…日本中枢への混乱…これは撃たずもがな充分な日本国への脅威になっています。ハッキリ言ってやり過ぎです!』

 

弦十郎「………分かりました。こちらから3人の装者を救援に出します」

 

中井に言われて弦十郎は決断する。

 

中井『感謝します』

 

弦十郎の返事を聞いて中井は礼を言うと通信を切った。

 

弦十郎「聞いての通りだ。装者3人を選抜し次第、海上自衛隊との自称大和制圧作戦を開始する!」

 

翼「慎重に行きたかったのですか、仕方ありません」

 

クリス「しゃーないな。響が戻ってきたら決めようとするか」

 

弦十郎に言われて言うのだった。


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