すいませんでしたぁ!
太平洋海中にてS.O.N.G.の本部である潜水艦は航行していた。
理由は太平洋沖を航行していたイギリス海軍所属の原子力潜水艦『グローリア号』が突如行方不明になったのだ。
海域は水棲怪獣である『大亀怪獣 キングトータス』と『大亀怪獣 クイントータス』の夫婦怪獣が縄張りにしているために軍や艦艇による派遣捜索は出来ない。
そのため、怪獣王であるゴジラことガウの家族である響のいるS.O.N.G.に捜索依頼が来たのだ。
その方が何かと捜索に支障が少ないならだ。
弦十郎「ソナーの反応は?」
藤尭「ソナーに反応、全くありません」
弦十郎「そうか。響くんたちの方は?」
友里「響ちゃんたちも潜水艦らしき艦影は発見出来ていないそうです」
弦十郎「響くんたちもか…そろそろ撤収しなければなるまい。ガウの家族である響くんがいるとはいえ、これ以上の捜索は危険だろう」
ソナーや響たちが未だに潜水艦の艦影すら見つからないと聞いて弦十郎は言う。
あまり長くいるとキングトータス、クイントータスが怒りかねないからだ。
S.O.N.G.が太平洋でグローリア号の捜索を中断して撤収することを決めた時、日本海にある海底調査基地。
「所長、観測データができました」
海底にある地層の資源などを調査する基地にて職員が紙に書かれたデータを渡してきた。
所長「あぁ、ありがとう。ふむ…やはり小刻みな地震が起きているな……」
「えぇ、怪獣にしては地震の規模は小さすぎますが自然にして不自然すぎますよ」
グラフを見てそう話す2人。
所長「よし、調査艇を出そう。準備してくれ」
「了解しました」
調査艇を準備しようとしたがしたその時、爆発音と揺れが起きて警報音が鳴り響いた。
所長「どうした、何があった!?」
通信マイクで何があったか聞く。
『所長、第2ブロックが何者かに破壊されました!』
所長「なに!?」
「第2ブロックと言えば、この基地の耐圧シールドを管理している区画ですよ!?」
海や地下には圧力が掛かるためにそれが深ければ深いほどその圧力は強くなる。
耐圧シールドは建物が耐えるために必要な装置なのだ。
その管理区画が破壊されたとなると基地は水圧で押し潰されてしまうのだ。
さらに爆発音と揺れが起きた。
『所長、今度は調査艇の発進口が破壊されました!非常用脱出口も破壊され、脱出艇も発進不能です!!』
所長「な、なんだと!?」
調査艇と非常用の脱出艇の発進口が破壊されたと聞いて所長は驚く。
『所長、すぐにS.O.N.G.か自衛隊に…うわあぁぁぁぁぁぁぁぁ………………』
通信相手の職員が言いかけている時に爆発音と共に職員の悲鳴が聞こえて通信が途絶えてしまった。
直後、所長たちがいた場所も爆発してしまった。