戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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サンジェルマン「い、5日間連続!?」

カリオストロ「ウソッ!?」

プレラーティ「何がどうなっているワケだ!?」


第339話 爆ぜる響き

戦闘海域の約200Mの深海にS.O.N.G.の本部はあった。

 

藤尭「こちらに着くまでにアメリカ軍が半数も…」

 

アメリカ海軍の要請で駆け付けたS.O.N.G.だが艦隊の半数が沈められたのを見て藤尭は呟いた。

 

弦十郎「それだけ、敵の艦隊の練度が高いということだろうな」

 

沈められているアメリカ海軍の艦隊を見てノンマルト軍艦隊の練度の高さを察する。

 

友里「司令、マリアさん、クリスちゃん、調ちゃんの3人がノンマルト軍の迎撃部隊と思われる航空編隊とエンゲージ!敵は大型ミサイルから小型戦闘機を3機、新たに発進させたようです!」

 

弦十郎「最初の3倍の航空兵力か。予想はしていたが奇抜なことをしてくるな」

 

大型ミサイルから発進させた小型戦闘機の報を聞いて弦十郎は言う。

 

弦十郎「ノンマルト軍の方は装者たちに任せ、俺たちは動けなくなった米海軍の艦艇を安全海域まで曳航する!」

 

 

 

クリス「ほだえやがれ!!」

 

2機のキルーファと追随するコサンバン6機にクリスはガリングガン型にしたアームドギアで攻撃するが網の目に張った弾幕をキルーファとコサンバンは縫うように回避する。

 

クリスの弾幕を回避したキルーファとコサンバンは一斉に機銃の射撃してきた。

 

クリス「くっ!!」

 

キルーファとコサンバンの射撃にクリスは高度を上げて回避する。

 

クリス「もらった…」

 

イルラ「もらったのは私だ、シンフォギア!」

 

クリス「!?」

 

高度を上げたクリスだったが太陽からイルラ機が3機のコサンバンを率いて降下してきた。

 

クリス「くそっ!!」

 

降下してきたイルラ機とコサンバンに慌てながらも回避しようとするが下からさっきまで戦っていた2機のキルーファとコサンバン6機が攻めてきた。

 

クリス「こんのぉ!!」

 

上下から攻めてきたキルーファとコサンバンに対してクリスは両手のガリングガン型のアームドギアをそれぞれに向けて射撃するのと同時に小型ミサイルを発射した。

 

イルラ「くっ!」

 

クリスのガリングガンの射撃と小型ミサイルにイルラと下からのキルーファは回避するがコサンバンは間に合わず9機とも破壊されてしまった。

 

イルラ(なかなかやるな、あの赤いシンフォギア)

 

回避したイルラは後ろ目でクリスを見る。

 

『少佐!少佐の尾翼より煙が!』

 

イルラ(完全には回避しきれなかったか)

 

部下に言われてイルラは自身の機体を見ると尾翼から煙が吹いていた。

 

イルラ「仕方ない、一旦下がる」

 

『ハッ!』

 

尾翼から吹き上がる煙を見てイルラはそう判断して僚機である2機のキルーファと共にアドノルへ引き上げていく。

 

クリス「あの尾翼が赤い機体…エースか?」

 

引き上げていくイルラ機を見てクリスは呟いた。

 

クリス「マリアたちの援護しにいかないとな」

 

我に帰ってクリスはマリアと調の援護に向かう。

 

 

 

クリスたちが迎撃に上がったイルラ率いるノンマルト軍太平洋遠征艦隊の第1機動部隊の航空隊と戦っている時、響、翼、切歌の3人はゲシュペンストが旗艦とするノンマルト軍へ向かっていた。

 

これがS.O.N.G.の作戦である。

 

S.O.N.G.は本来、軍事介入は許されていない。

 

もっぱら紛争などはかつてのアメリカ軍などの国連軍が介入していたが最近は紛争地帯を縄張りにする怪獣たちが介入するようになっていた。

 

S.O.N.G.が軍事介入するにはアルカ・ノイズや聖遺物などの異端技術の軍事利用する軍事国家(最新で言えばバルベルデがそう)に対するのみである。

 

だが最近では異端技術に加え、宇宙人やゴジラの支配下に無い宇宙怪獣などの戦闘が多発する中でS.O.N.G.は人類の最大の砦としてゴジラたちと共に戦うことが出来ていた。

 

国連はノンマルトを侵略宇宙人であるとしてS.O.N.G.や怪獣たちを参戦させようとした。

 

しかし、今回はゴジラたち怪獣の力は借りられない。

 

長期戦になれば不利になる可能性がある、ならば敵の指揮している場所のみを一点に狙い落とすのだ。

 

翼「あれが敵艦隊だ!」

 

切歌「あの中から艦隊の旗艦を見つけて叩き潰すデス!」

 

響「いきます!」

 

艦隊の上空に入るなり3人は臨戦体勢に入った。

 

 

 

デルハイン「敵はこちらに真っ直ぐ向かってきていますな」

 

向かってきている響たちをメインスクリーンで見ていたデルハインはドルメに言う。

 

ドルメ「短期で終戦に持ち込もうとしているな。怪獣たちの力が無ければ地上人は大したことないと思ったが…全力で相手をしてやる。全艦、対空防御!弾幕を張れぇ!!」

 

ドルメの指示でゲシュペンスト、ギーズル級、ゲシュペンストを量産型とした『戦艦 ドルギラ級』は一斉に左右に付いた機関砲で弾幕を張り、機関砲がないマイドラー級は主砲を上空に向けて響たちが近くに来ると砲撃した。

 

艦隊の張る弾幕を響たちは弾と弾の間をすり抜けて接近する。

 

デルハイン「航空機みたいに回避しますな」

 

弾幕をすり抜けている響たちを見てデルハインは言う。

 

ドルメ「これくらいでなければ面白くない。主砲展開!弾種変更、炸裂弾!!」

 

ドルメ(さあ、この弾は避けれるかな?)

 

指示を飛ばしたらドルメは不適に笑っていた。

 

 

 

翼「よし、大きいのから潰すぞ!」

 

切歌「はいデス!」

 

響「はい!」

 

艦隊の張る弾幕をすり抜けて上空に出た翼たちは艦に乗り込もうと体勢を整えた、その時だ。

 

ゲシュペンストの主砲が火を吹いて砲撃してきた。

 

翼「砲撃!?2人とも、高度を上げて避けろ!!」

 

砲撃してきたゲシュペンストに気付いて翼は2人に言うと高度を上げる。

 

切歌・響「「!?」」

 

砲撃に気付いた翼に言われて高度を上げる。

 

しかし砲弾は目の前で炸裂、中から無数の鉛玉が飛んできた。

 

響「え…」

 

炸裂した砲弾から飛んできた鉛玉が響の乗っていたロケットを貫き、爆発。

 

砲弾の炸裂に反応出来なかった響はそれに巻き込まれてしまった。

 

翼「た、立花ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

爆発を見て翼の叫びが響き渡ったのだった。




響「って、また私が犠牲!?」

グレ響「よく犠牲になるね」

響「酷すぎるよ、これ!!」

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