戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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弦十郎「1週間連続更新、だとぉ!?」

エルフナイン「これは想定外の確率です!」

作者「アンタら…1週間言いたい放題だな」

緒川「それだけ作者が心配なんですよ。早死にされればXV編が出来ませんし」

作者「え?しないとダメなの?」


第341話 戦いの後

太平洋での戦いでの撤退してS.O.N.G.と生き残ったアメリカ海軍の艦艇はハワイの米軍基地に来ていた。

 

ハワイ全域の海は怪獣軍団海将である『恐龍 チタノザウルス』が縄張りにしているためにノンマルトも攻め行って来ないと推測されたからである。

 

弦十郎「何たることだ…」

 

S.O.N.G.本部の発令室にて弦十郎は翼と切歌から響がノンマルトに捕まったことを聞いて驚愕していた。

 

クリス「くそ、あのバカ!なに簡単に捕まってんだよ!」

 

響が捕まったことを弦十郎と共に聞いたクリスは怒り任せに壁を殴った。

 

マリア「落ち着きなさいクリス。まだ助けるチャンスはあるハズよ」

 

そんなクリスをマリアは諌める。

 

調「それでこのことは未来さんには?」

 

翼「いや、まだだ。装者とはいえ一般人である小日向に話すわけにはいかない」

 

調に聞かれて翼は言う。

 

弦十郎「だがこの状況は非常にマズイな。アメリカ海軍は事実上再起不能、ドイツとイギリス海軍は何とかノンマルト艦隊を撃退したが被害は甚大なために次に攻められれば長くは持ち堪えられないそうだ」

 

初戦はほぼ国連海軍の敗戦に近い状況だと遠回しに言う弦十郎。

 

翼「今のところはアメリカ、ドイツ、イギリスの3ヶ国以外は攻められていないのですか?」

 

弦十郎「現在は、な。だがいつどこでどの国が襲われるか分からない。各国の海軍は警戒を強めている」

 

険しい顔をしながら弦十郎は言う。

 

クリス「こんな状況なのにガウの奴は何してんだよ!」

 

今回の戦争には一切参加しないと言っているガウたちにクリスは怒りの矛先を向ける。

 

弦十郎「衛星からだとガウはリルを連れて多々羅島にいることが分かっているが…怪獣たちを率いる気配はないようだ」

 

クリス「何だよ、完全にアタシらを見捨てたのかよ!!」

 

怪獣たちを率いる気配がないと聞いてクリスは怒りを爆発させた。

 

その時だ。

 

?・?「「ガウたちを怒らないであげてください」」

 

ハモった女性の声が聞こえてきた。

 

調「今のは!?」

 

聞こえてきた声に反応していると弦十郎たちの頭上に光が集まり、小さな可愛らしい虫―『フェアリー』とフェアリーに乗った小人―小美人 コスモスの『ヒオ』と『マナ』が現れた。

 

切歌「ヒオさん、マナさん!」

 

何かとお世話になっている2人の登場に嬉しそうにする。

 

ヒオ「お久しぶりです、みなさん」

 

マナ「今日はみなさんに伝えなくてはならないことがあって来ました」

 

マリア「伝えなくてはならないこと?」

 

翼「それはいったい?」

 

ヒオ・マナ「「怪獣たちとノンマルトが交わした約束です」」

 

『!?』

 

ヒオとマナの言葉にその場にいた全員が驚いていた。

 

 

 

その頃、太平洋にある無人島…いや、無人島であった島はノンマルト軍太平洋遠征艦隊の補給基地となっていた。

 

ムルヘ「此度の戦の勝利、大変な戦果であるな。ドルメ中将」

 

補給基地には遠征艦隊の他にノンマルト軍中央軍総監『ムルヘ・リーゼック』専用艦『戦艦 ヴァイスリッター』があり、その艦橋にムルヘは呼び出したドルメに言う。

 

ドルメ「いえ、私は指揮をしていただけにすぎません。全ては部下がよくやってくれたお陰です」

 

謙虚に答えるドルメ。

 

ムルヘ「そう謙遜するでない。貴君は我がノンマルト大帝国最強軍人である。もっと誇りに思うがいい」

 

ドルメ「恐れ入ります、閣下」

 

ムルヘ「そこでこの我輩自ら司令を下す。ドルメ中将、艦隊を率いてハワイを攻めよ。そこに隠れているネズミどもを殲滅するのだ」

 

ドルメ「お言葉ですが、あの海域は怪獣の縄張りです。我々が攻めれば条約を破ることになります」

 

ムルヘの司令をドルメは反対する。

 

ムルヘ「口答えするな。たかが獣畜生どもと交わした条約をなどどうとでもなる」

 

ドルメ「獣畜生?怪獣は我々と同じ地球の命です!それを差別するなど中央軍の責任者とは思えない言葉だ!」

 

ムルヘ「まだ言うか、中将の分際で!!」

 

ドルメの言葉にムルヘは怒り、怒号をあげた。

 

ドルメ「何とでも言うがいい!それに私はあなたの部下ではない!ディンツ提督の部下だ、それだけは覚えていてもらおう!失礼する!!」

 

そう言い残してドルメはヴァイスリッターの艦橋から出ていった。

 

ムルヘ「ぬうぅぅぅ…ドルメめ、我輩に楯突いたこといずれ後悔させてくれるわ」

 

怒りを爆発させかけながらムルヘは言うのだった。

 

 

 

響「うっ…ん……!?」

 

痛みで目が覚めた響は見知らぬ天井に驚いていた。

 

響「ここは…っ!!」

 

上半身だけ起き上がった響は体全身から激しい痛みを感じた。

 

痛みが収まると自身の体の変化に気づいた。

 

服はS.O.N.G.の制服ではなく、病院の入院服に似た服を着せられて、ギアや通信機は手元に無くなっていた。

 

?「あら、目が覚めたようね」

 

優しい女性の声が聞こえて見ると白衣を来た白肌で長い金髪の女性がいた。

 

響「えっと…貴女は…?」

 

リエーサ「私はリエーサ、リエーサ・ドルメ。この艦の軍医よ」

 

響に聞かれた女性―軍医の『リエーサ・ドルメ』は優しく微笑みながら名乗る。

 

響「リエーサ…さん……あの、私ってもしかして……」

 

リエーサ「えぇ。貴女は私たちノンマルトに捕まった。つまりは捕虜ね。でも、怖がらなくて良いわ。貴女のようなお嬢さんには手を出させたりしないわ」

 

響「そ、そう…ですか……」

 

リエーサから優しく言われたが自身が捕虜となったことに響は不安しかなかった。

 

するとリエーサは立ち上がり、響の側に寄ると自身に引き寄せ、抱きついた。

 

リエーサ「怖がらなくて良いわ。私が貴女を守ってあげるから」

 

響の頭を優しく撫でながら言うリエーサ。

 

そんなリエーサに響は不思議と不安が消えていき、安心感を感じていたのだった。


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