戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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前回までの3つの出来事!

1つ! 響は母親が怪物になってしまうと思い動きが鈍いリトを心配する!

2つ! そんな2人の前に劣勢状態のオーズが落下し、恐竜グリードとなった真木が現れ漆黒のコアメダルを放ってしまう!

そして、3つ! 漆黒のコアメダルから2人を守ったのはジーナであった!


第368話 自我とアタシと黒い元凶

リト「ママ…い、嫌あァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

10枚の漆黒のコアメダルを入れられてグリードと化したジーナ(母親)を再度見てリトの叫びが響く。

 

ジーナ「大丈夫だ…リト……」

 

リト「!」

 

声を聞いて見るとグリードとなってはいるがその目はジーナのままであった。

 

恐竜グリード「バカな!?漆黒のコアメダルを入れられて自我を保っているだと!?」

 

ジーナが自我を保っていることに恐竜グリードは驚く。

 

ジーナ「結構…無茶してるが…響に…比べたらこんなん…屁でもねぇよ!!」

 

オーラを吹き飛ばしてグリードになりながらも自我を保ったまま、ジーナは叫ぶ。

 

ジーナ「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

グリードとなったジーナ―『ジーナグリード』は恐竜グリードに向かって走り出した。

 

恐竜グリード「くっ!」

 

向かって来るジーナグリードに恐竜グリードは火炎を放つ。

 

ジーナグリード「うおぉぉぉぉぉぉぉらあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

恐竜グリードの放った火炎をジーナグリードは手で弾いて突き進んでいく。

 

恐竜グリード「おのれ!!」

 

火炎を連射して恐竜グリードはジーナグリードを攻撃するがジーナグリードは放たれた全ての火炎を弾いて向かって行く。

 

ジーナグリード「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

恐竜グリードの攻撃を全て弾いたジーナグリードの拳が恐竜グリードの腹部に叩き込まれた。

 

恐竜グリード「ぐおっ!!」

 

ジーナグリードの拳が腹部に直撃して恐竜グリードはのけ反る。

 

ジーナグリード「まだまだぁ!!」

 

続けざまにジーナグリードは恐竜グリードの顎にアッパー、横腹に蹴りと連続で攻撃を加えていく。

 

映司「す、凄い…」

 

恐竜グリードを圧倒するジーナグリードを見て映司は呟く。

 

アンク「なんだ、この状況は…」

 

遅れてきたアンクは現在の状況に付いて来れていなかった。

 

リト「ママ…」

 

響「凄いね、リトちゃん」

 

リト「うん……」

 

自我を保ったままで戦っているジーナグリードを見て響とリトは話す。

 

ジーナグリード「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

ジーナグリードの両腕の拳が恐竜グリードの腹部に叩き込まれ、吹き飛ばした。

 

ジーナグリード「これで、終わりだぁ!!」

 

恐竜グリードを吹き飛ばしたジーナグリードは両手を胸前に置くとその間にエネルギーを溜め込んだ。

 

ジーナグリード「喰らえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

ある程度エネルギーが溜まり、球体となったエネルギーを光線として恐竜グリードに向かって撃ちだした。

 

恐竜グリード「ぐわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ジーナグリードの光線を喰らい、恐竜グリードは爆発しその声が響き渡った。

 

真木「ぐっ…ま、まさか…これほどとは…想定外でしたよ…」

 

爆煙から真木が現れるがダメージをかなり負っているのか服は少し焼け焦げ、右膝を地に着いて言う。

 

ジーナグリード「チッ、まだ生きてたのかよ」

 

生きていた真木を見てジーナグリードは舌打ちして言う。

 

真木「生憎と、私も元人間とは言え今はグリードです。かなりダメージを受けましたが、死にはしませんよ」

 

ジーナグリード「そうかい、だったらここで止めを刺してやるよ!」

 

真木に止めを刺そうとジーナグリードは両手にエネルギーを溜める。

 

真木「そうはいかないのが私なんですよ!」

 

そう言って真木は右手だけをグリード化させると火炎を放った。

 

ジーナグリード「このッ!!」

 

真木の放った火炎をジーナグリードが溜めていたエネルギーを稲妻状で放って相殺させる。

 

相殺させて起きた爆発が晴れると真木の姿はどこにもなかった。

 

真木『今回は諦めるとしましょう。ですが世界を必ず終焉させてみせますよ……』

 

捨て台詞のように真木の声が不気味に辺りに響き渡ったのだった。

 

ジーナグリード「逃げたか………」

 

真木の声を聞いてジーナグリードは臨戦していた姿勢を解くように元のジーナの姿に戻った。

 

そして振り向いてリトと響を見た。

 

ジーナ「ちゃんとアタシはアタシだよ」

 

微笑みながらジーナは言う。

 

リト「マ、ママぁ!!」

 

微笑んだジーナを見てリトは走り出した。

 

ジーナも両手を広げて受け入れる態勢を取ったその時だ。

 

2人の間に黒い正気が現れたかと思いきや中から黒い人型のノイズ―並行世界において必ず現れ、その世界に異常をもたらす元凶のノイズ『カルマノイズ』が現れた。

 

響「カルマノイズ!?」

 

現れたカルマノイズに驚く響。

 

リトはカルマノイズに驚き、その場で足を止め、ジーナは驚きはしているもののすぐに臨戦態勢に入っていた。

 

カルマノイズは両腕を槍状にすると、リトとジーナの2人に向かって高速で腕を伸ばして腹部を貫いた。

 

リト・ジーナ「「!?」」

 

あまりにも高速過ぎて2人は一瞬、何が起こったのか分からなかったが腹部から感じる痛みと頭に直接聞こえてくる"破壊しろ"という破壊衝動に襲われてしまう。

 

リト・ジーナ「「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」

 

破壊衝動に襲われてしまい2人は悲鳴を上げながら黒く包まれていく。

 

2人が黒く包まれていくにつれてカルマノイズは2つに分かれて2人の中へ入っていくのだった。


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