戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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前回までの3つの出来事!

1つ! ジーナは10枚のコアメダルを入れられながらも自我を保っていた!

2つ! 自我を持った状態でジーナはグリードとなって恐竜グリードを圧倒!

そして、3つ! 全てが解決したと思いきや、カルマノイズが現れてリトとジーナの中へ入ってしまった!


第369話 暴走と似た者同士と紫の力

響「2人とも!!」

 

2人を助けたいがどうすればいいか分からず響は叫ぶ。

 

そこへクリスと未来が合流してきた

 

クリス「おい!どーなってんだよ、これ!」

 

黒に包まれたジーナとリトを見て驚く。

 

響「それが真木博士って人を追い払ったと思ったらカルマノイズが出てきて…」

 

未来「カルマノイズが!?じゃあ、今の2人にカルマノイズが同化してるの!?」

 

クリス「だったら早くカルマノイズを引き剥がすぞ!!

 

カルマノイズは人の破壊衝動を増幅させる、そんなのが同化すれば一般人なら暴徒化、シンフォギアならば暴走状態に陥ってしまう。

 

さらに悪いことにジーナはコアメダルが入っていて自我があったとは言え怪人―グリードになってしまう、それに加えてカルマノイズが同化すれば何が起きるか分からない。

 

下手をすれば暴走状態のシンフォギアよりも厄介になりかねないのだ。

 

クリス「ほだえやがれ!!」

 

腰部アーマーを展開し、追尾式小型ミサイルを発射する『CUT IN CUT OUT』を繰り出してジーナとリトを牽制する。

 

ジーナ「!、グガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

クリスの攻撃に気づいたシンフォギアの暴走状態に近い姿をしたジーナは背中から赤黒い光線を発射して撃ち落とした。

 

リト「ウガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

ジーナがミサイルを撃ち落として、暴走状態になったリトは長刀と短刀のアームドギアを構えてクリスに向かって行く。

 

クリス「完全に暴走してやがる…だが!」

 

向かってくるリトをクロスボウ型のアームドギアで牽制しながら2人が暴走していると判断したクリスは言う。

 

響「どりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

撃ち落とされて起きた爆煙から響が飛び出してきてドリルナックルを放とうとアームドギアでる拳の外装を回転させる。

 

ジーナ「グガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

響を迎撃しようとジーナは上下の先端が三ツ又になっている槍―トリアイガの時に使用するアームドギアに酷似した槍を形成すると跳躍して向かっていく。

 

響の拳とジーナの槍がぶつかり合う。

 

響「未来!!」

 

ジーナとぶつかり合っている隙に響は叫ぶ。

 

未来「やあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

響の合図を聞いてジーナの真下にいた未来は扇状のアームドギアを展開させてそこから放つ光線『閃光』を発射した。

 

未来の纏う神獣鏡はギアの中で最も弱いといわれている。

 

だがスペックは低くともその能力は強大で、ステルス能力に加え聖遺物由来の力を無力化するという能力を有している。

 

かつてガングニールの破片の影響で融合しかかった響や"陽だまりを失った響"から破片を取り除いたこともある。

 

その能力を利用してジーナとリトのギアを停止させて2人からカルマノイズを引き剥がそうとしているのだ。

 

ジーナ「ウ…グガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

未来の閃光に対抗するようにジーナの体から漆黒のコアメダルが出てきてバリアを張り防御した。

 

未来「うそ!?きゃっ!!」

 

バリアで防がれて驚いていると漆黒のコアメダルが電撃を放って未来を吹き飛ばした。

 

響「未来!!」

 

ジーナ「グガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

響「うあぁぁぁッ!!」

 

未来を心配して一瞬力が抜けた響の顔面をジーナは殴り、響を吹き飛ばした。

 

クリス「響!!」

 

リト「ウガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

クリス「しまっ…ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

響が吹き飛ばされたのを見てリトから視線を外したクリスにリトはアームドギアから赤黒い斬撃を繰り出してクリスを吹き飛ばした。

 

クリス「ぐっ…なんて強さをしてんだよ…」

 

未来「ぼ、暴走した響より…強いかも…」

 

どうにか立ち上がりながら2人を見る。

 

リトの隣にジーナは着地して同時にコアメダルが体内に戻った。

 

2人の体は黒い部分にマグマのような赤い発光部位があり、目は充血したかのように赤くなっていた。

 

映司「みんな大丈夫!?」

 

そこへダメージからやっと立ち直った映司がアンクと駆け寄ってきた。

 

アンク「あの2人に同化してる黒いの、カルマノイズとか言ったか。アイツがコアメダルと共鳴して能力を底上げしているみたいだな。チビの方はその影響下にあるみたいだがな」

 

2人の状況を見ただけで推測するアンク。

 

映司「どうにかできないのかよ?」

 

アンク「あるにはあるが…失敗するリスクが高い」

 

響「それでも!やれることがあるなら、やれるだけやってみます!!」

 

瓦礫を思いっきり吹き飛ばして響は言う。

 

映司「そうだよ、アンク。教えてくれ」

 

アンク「チッ、お前も映司も似たもん同士だな」

 

響と映司が似ていると言ってアンクは言う。

 

アンク「まずアイツの体内にあるコアメダルを何とかしないとな。例えば、コア自体を破壊するとかな」

 

チラッと映司を見てアンクは言う。

 

映司「なるほど、その手があったか!」

 

アンクの言葉で何かを察したのか映司は言うと映司の眼が一瞬だけ紫になったかと思いきや体内から紫のコアメダルが出てきた。

 

出てきたコアメダルを映司は掴むとオーズドライバーに装填し、オースキャナーで読み取った。

 

映司「変身!!」

 

プテラ!トリケラ!ティラノ!

 

プ・ト・ティラーノ・ザウルーゥス♪

 

オーズ「ガギャオォォォォォオォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!」

 

変身完了と同時に凄まじい冷気と恐竜のような雄たけびを上げるオーズ―オーズ最強形態にして『欲望を無に返す力』を使うことで、本来ならば不可能であるはずのコアメダルの破壊を可能にする唯一のコンボ『仮面ライダーオーズ プトティラコンボ』の登場である。

 

響「ふぇ!?映司さんからコアメダルが出てきた!?」

 

クリス「お前もグリードなのかよ!?」

 

コアメダルが出てきたことに響たちは驚く。

 

オーズ「言ってなかったね。ごめん、でも俺は俺だから大丈夫だよ」

 

アンク「こんな奴が俺たちと同じグリードになるなんざこっちから願い下げだ」

 

驚いている響たちにオーズとアンクはそれぞれ言う。

 

ジーナ「グガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

リト「ウガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

オーズの姿を見てジーナとリトは雄たけびを上げた。

 

その声はどことなく悲しく、苦しみが混じっていた。

 

クリス「行くぞ!」

 

未来「今度こそ、成功させる!」

 

響「絶対に…絶対にあの子たちを救うんだ!!」

 

アンク「行くぞ、映司!」

 

オーズ「あぁ、アンク!」

 

ジーナとリトの声を聞いて最後の戦いに挑むのだった。


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