戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

523 / 1218
サンジェルマン「ついに私たちのファウストローブもサマーバージョンに…2人とも気をひき…」

カリオストロ「海を思いっきり満喫するわよ~♪」

プレラーティ「オタンチンが…夏はやはり祭りに限るワケダ」

サンジェルマン「………」

マリア「分かるわ、その気持ち…」

ガウ「がうがう…」
訳:お疲れ様…


第383話 モスラ()VSバトラ()

弦十郎「なんだと!?それは本当か、八紘兄貴!」

 

八紘『残念だが本当だ。アメリカ軍のミサイル発射基地が未明にバトラと思われる蛾型の巨大怪獣に襲撃された。その際、怪獣は対米国方面将軍 パワードゴモラの配下であるパワードレッドキングの雄ごと基地を撃破せしめている』

 

弦十郎「怪獣がまた倒されたか…」

 

八紘からアメリカでの出来事を聞かされて弦十郎は驚き、言う。

 

八紘『バトラは恐らくモスラのように幼体から成体へ成長を遂げ、さらにパワーアップしたのだろう』

 

弦十郎「その腕試しにアメリカの反応兵器を破壊…確かに反応兵器を射たれれば自身は無事でも地球が汚されるからな」

 

バトラがアメリカを襲撃した理由を予想し、話す。

 

八紘『なんにしてもだ。更なる脅威と化したバトラに世界はかなり動揺している』

 

弦十郎「だろうな。幼体の時にガウや元宇宙怪獣ですら敵わなかったのに成長し成体となってパワーアップしたなんて知ったら動揺しない方がおかしいからな」

 

八紘『ゴジラが動けない今、最大の希望はお前たちS.O.N.G.とモスラのみとなる。厳しい戦いになるだろうが…』

 

弦十郎「みなまで言うなよ八紘兄貴。厳しい戦いになるのはいつものことだ。それに、何が来ようと翼たちなら大丈夫だ」

 

八紘『そうだったな』

 

そう話しているときだった。

 

八紘の携帯の着信音が鳴った。

 

 

 

八紘「私だ。あぁ…あぁ…なに!?」

 

携帯に出た八紘は話を聞いていると驚いて立ち上がった。

 

八紘「分かった、こちらで対応する」

 

そう言って通話を切ると八紘は座り込んだ。

 

弦十郎『何があったんだ、八紘兄貴?』

 

ただならぬ八紘に弦十郎は聞く。

 

八紘「先ほど、機龍整備基地の八王子駐屯地にバトラが飛来した」

 

弦十郎『なっ!?』

 

八王子駐屯地にバトラが飛来したと聞いて驚く。

 

八紘「現在、機龍防衛にレイバー隊3個小隊が出撃したがいつまで持ち堪えられるか…弦、直ぐに翼たちを召集して現場に向かってくれ」

 

弦十郎『分かった!』

 

八紘に言われて弦十郎は返事をすると通信を切った。

 

八紘「頼んだぞ、弦、翼、皆の者…」

 

暗くなった通信機の画面を見ながら八紘は呟いた。

 

 

 

バトラ「ギャウオォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!」

 

千葉県・八王子駐屯地・三式機龍整備基地の上空をバトラは悠然と飛翔し、プリズム光線で基地を破壊して機龍を探していた。

 

機龍はゴジラを元として造られたロボット怪獣である。

 

対怪獣用ではあるがバトラはかつて自身が滅ぼしたコスモスの用に本来の目的以外での使用もあり得るとして破壊することにしたのだ。

 

上空にいるバトラに15機の軍用レイバー―『ヘルダイバー』が40mm速射砲で攻撃する。

 

だがバトラは成虫となって手に入れた機動性を使い、網の目のように放たれる40㎜速射砲の弾丸を急降下で回避するとヘルダイバー2機を掴んで上昇する。

 

上昇して直ぐに2機のヘルダイバーを放り投げた。

 

放り投げられた2機のヘルダイバーは降下用の補助動力のスラスターを起動させて減速するが…。

 

バトラ「ギャウオォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!」

 

ほとんど身動きの取れないヘルダイバー2機にバトラはプリズム光線を発射、命中させて空中で破壊する。

 

バトラ「ギャウオォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!」

 

ヘルダイバー2機を破壊したバトラは次の破壊対象を狙う。

 

僚機が破壊されて残された13機のヘルダイバーはなおもバトラに40㎜速射砲を発射して攻撃する。

 

攻撃してくるヘルダイバーにバトラはプリズム光線を発射する。

 

直ぐに散開するヘルダイバーだったがバトラは急降下しながらプリズム光線を発射、散開するヘルダイバーを強襲した。

 

急降下してきたバトラに反応出来ずにヘルダイバー13機中5機が破壊されてしまった。

 

一気に5機も破壊されて何機かのヘルダイバーは動揺或いはパイロットの恐怖を再現するかのように尻餅をついた。

 

バトラ「ギャウオォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!」

 

ヘルダイバーが相手にならないと判断したバトラは雄叫びを上げて基地を辺り構わずプリズム光線で破壊する。

 

そんなバトラに隊長機として頭部が黒くなっているヘルダイバー1機が走り出して基地の建物を踏み台にして跳躍した。

 

バトラ「ギャウオォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!」

 

跳躍してきたヘルダイバーにバトラはプリズム光線を放つ。

 

ヘルダイバーは左腕を前に出してプリズム光線を受けて防ぐが左腕は爆発して破壊された。

 

だが怯むことなく右腕の40㎜速射砲をバトラに向けて発射する。

 

バトラは機動性を活かして回避する。

 

それを見たヘルダイバーは40㎜速射砲の発射を止めて後ろ腰に手を回すと何かを投げた。

 

バトラ「!?」

 

ヘルダイバーが投げた何か―レイバー用にスケールアップされたコンバットナイフにバトラは反応出来ず、人で言えば左肩辺りに刺さった。

 

バトラ「ギャウオォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!」

 

コンバットナイフが刺さり、バトラは痛みで声を上げるが直ぐに立て直してさっきのヘルダイバーに狙いを定めた。

 

先ほどのヘルダイバーはすでに落下して地上に立っていた。

 

バトラ「ギャウオォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!」

 

怒るバトラはそのヘルダイバーに狙い、プリズム光線を放とうとしたその時だった。

 

?「キュオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 

バトラ「!?」

 

聞きなれた鳴き声と共にバトラの背中にレーザーが命中した。

 

墜落はしないもののバトラはレーザーが来た方を見るとそこにはモスラが飛翔していた。

 

モスラ「キュオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 

バトラ「ギャウオォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!」

 

モスラのクロスヒート・レーザーとバトラのプリズム光線が同時に発射され、空の一角を閃光と爆発が包む。

 

モスラ()バトラ()、守護を司る守護神と破壊を司る守護神の戦いが今、切って落とされたのだった。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。