戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第393話 出現、ドルイドン族!

ガイソーグ、ドルイドンの襲撃から2日後、体力が回復したガウを連れて翼、未来、マリアはギャラルホルンが繋げた並行世界へ向かった。

 

マリア「着いたみたいね」

 

ギャラルホルンのゲートを通って辿り着いた場所―並行世界のどこかの森林を見てマリアは言う。

 

翼「そのようだな」

 

未来「私たちがいた世界とそんなに変わらない感じですね」

 

ガウ「がうがう」

 

翼、未来、ガウも森林を見て言う。

 

マリア「まずはギアを解いて町に降りましょう。そこから情報収集よ」

 

翼「定石だな」

 

未来「分かりました」

 

マリアの案に翼と未来は賛同する。

 

ガウ「がう?」

 

町に向かおうとした時、ガウの耳に聞きなれた音楽が聞こえてきた。

 

~♪~♪~♪~♪~♪

 

ガウ「…………」

 

音楽を聞いてガウは意識が薄れてフラフラと音楽が聞こえる方へ歩き始めた。

 

マリア「あら、ちょっとガウ!?」

 

翼「どこへ行く気だ!?」

 

音楽が聞こえていないのかフラフラと歩き始めたガウを見て驚く。

 

未来「ガウくん!」

 

フラフラ歩くガウの肩を掴む未来、瞬間だった。

 

バチっと未来の手に痛みが走った。

 

未来「痛ッ!」

 

痛みに驚いて未来はガウから手を離した。

 

翼「大丈夫か、小日向!」

 

未来「はい、大丈夫です。でもガウくんが…」

 

心配してもらって未来はそう言ってガウを見る。

 

マリア「とにかく追いかけるわよ!」

 

先々へ行ってしまうガウを追いかける3人。

 

 

 

ガウを追いかけて3人が辿り着いたのは採掘場のような砂利と岩、断崖絶壁の岩壁がある場所だった。

 

ガウの他にも何人もの子供たちが集まっていた。

 

未来「子供があんなに!?」

 

翼「いったい何が!?」

 

集まった子供たちを見て驚く。

 

?「レディース&ジェントルマン!」

 

「「「!?」」」

 

上から声が聞こえて岩壁の上をみると何十体ものドルン兵が現れ、真ん中でドルン兵とは全く違う2体の新たな怪人が現れた。

 

1体目はマント付きの胸鎧を身に付けたシルクハットへ似た形状の兜を被っているがマジシャンを思わせる外見をした青い怪人。

 

2体目はカエル等の両生類を思わせる外見で、緑色の体色でくりっとした黒目のある赤い目を持ち、キノコの様な頭部で、胸部や四肢にはメカニカルな装甲を着用している怪人の2体だった。

 

マリア「何n…」

 

ワイズルー「私の一生、全てがショータイム!孤高・至高・怒涛のグレイテストエンターティナー!ワイズルー!!」

 

マリアがまだ言っている途中で、いきなり口上を言う青い怪人―ドルイドン族のビショップ級幹部怪人『ワイズルー』は名乗る。

 

「「「…………」」」

 

いきなり口上からの名乗りを言われてどう反応したらいいのか分からなかった。

 

ワイズルー「決まった…。最高オブ最高!!」

 

そんな3人を気にしてないのかワイズルーは納得したように言う。

 

クレオン「あの~…ワイズルー様。何かアイツら、リュウソウジャーじゃない連中なんスけど」

 

ワイズルー「え?あら!?」

 

緑の怪人―『クレオン』に言われてワイズルーは本来の相手するべき相手じゃないことに気付く。

 

ワイズルー「お前ら何者だ!?」

 

マリア「いや、それはこっちのセリフよ!!」

 

ワイズルーの言葉にマリアはツッコミを入れるマリア。

 

ワイズルー「おのれ、たかが人間どもに邪魔はさせん。殺れ、ドルン兵!」

 

ドルン兵『ドルン!!』

 

ワイズルーの指示でドルン兵は一斉に岩壁を降りてマリアたちに襲い掛かる。

 

翼「私たちをただの人間と思っているなら甘いぞ!!」

 

翼が言うと3人はそれぞれのコンバーターユニットを出した。

 

翼「Imyuteus amenohabakiri tron…」

 

マリア「Seilien coffin airget-lamh tron…」

 

未来「Rei shen shou jing rei zizzl…」

 

起動詠唱を歌い、3人はギアを纏った。

 

ワイズルー「はあ!?え、なにアレ!?」

 

ギアを纏ったマリアたちを見てワイズルーは驚く。

 

翼「行くぞ!!」

 

開墾1発目で翼はアームドギアを巨大化させて放つ斬撃―『蒼ノ一閃』を放ち、ドルン兵を吹き飛ばした。

 

マリア「ちょっと、翼!子供たちやガウがいるのよ!少しは加減しなさい!!」

 

未来「そうですよ、翼さん!!」

 

いきなり大技を出した翼にマリアと未来はドルン兵をアームドギアで斬り、撃ち抜きながら怒る。

 

翼「す、すまない…」

 

怒られた翼は悄気て謝る。

 

だが小技であってもマリアたちはドルン兵を難なく打ち倒していた。

 

 

 

ワイズルー「えぇい、想定外すぎるぞ!何なのだ、あの人間どもわ!?早く人間のガキから血を摂らないと契約が…それにモタモタしていたらリュウソウジャーどもも来てしまう。おい、クレオン!」

 

苛立ったワイズルーはクレオンを呼ぶ。

 

クレオン「え?なんスか、ワイズルー様」

 

呼ばれたクレオンが反応するとワイズルーはどこからか何本もの注射器が入った箱を渡してきた。

 

ワイズルー「今すぐにガキから血を摂ってこい、大至急だ!!」

 

クレオン「は…えぇぇーーーー!?僕が行くんスか!?」

 

ワイズルーに言われてクレオンは驚いて聞き返した。

 

ワイズルー「当たり前だ!騒ぎを嗅ぎ付けてリュウソウジャーどもが来る前に血を摂って奴らと契約せねばならない!私とマイナソーも前線に立ってやるから早く行け!!」

 

クレオン「え、ちょっ、まっ…どわあぁぁぁぁーーーーーーーーー!?」

 

ワイズルーはそう言うとクレオンを蹴り飛ばして岩壁から落とした。

 

クレオン「イッテェ…ワイズルーの野郎、ふざけやがって…。何も蹴り落とすことないだろーが。マイナソーに顔面蹴られて死ねばいいんだよ、バーカ、バーカ」

 

岩壁の下に落ちてキレたクレオンはワイズルーの悪口を言う。

 

ワイズルー「よっと。今、バカって言った?」

 

クレオンの隣に降り立ったワイズルーは直ぐにゼロ距離まで近付いて問いただした。

 

その際、クレオンは「え、ちょっ、近い……」っと言った。

 

 

 

翼「ハアァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」

 

アームドギアでドルン兵を切り捨てる翼。

 

翼「よし、あと少し」

 

ドルン兵を切り捨てて翼は数が段々と減ってきたドルン兵たちを見て呟く。

 

すると翼の足元の地面にヒビが入る。

 

翼「!?」

 

ヒビが入った地面を見た翼はすぐさま後ろへ下がった。

 

?「コォォォーーーーーラボオォォォォォォォォーーーーーーーーー!!」

 

遅れて地面から背中にはドラゴンの翼、腰部に太く立派な尻尾、右腕に戦艦のような連装砲、左腕にはバスターのような銃口、脚は細いながらもガッシリとした指先があり、顔は青い竜になったキメラのような怪物が現れた。

 

マリア「大丈夫、翼!?」

 

未来「翼さん!」

 

翼を心配してマリアと未来が近寄る。

 

翼「あぁ、大丈夫だ。しかし何だ、あの怪物は?」

 

現れた怪物を見て警戒する。

 

ワイズルー「ふふふ、これこそが我々が産み出したマイナソーだ。ここからは私とこの特別なマイナソーで相手をしてやろう」

 

ワイズルーは怪物―『マイナソー』の1体―『コラボマイナソー』を言いながら構えるのだった。

 

そんなワイズルーにクレオンは子供たちから採血しながら「産み出したの僕だっつーの、バーカ」っといかにもワイズルーが自身でコラボマイナソーを産み出した風に言ったことに文句を言う。

 

ワイズルー「またバカって言ったか?」

 

振り向いてワイズルーはクレオンに聞く。

 

ギクリとしたクレオンは一言言った。

 

クレオン「いえ、何も言っておりません!!」


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