戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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響「AXZ前日談だよ~♪」

翼「それと『予定していた登場怪獣は都合で持ち越しになり2体しかリクエストに答えれず、すみませんでした』っと作者が謝罪していた」

クリス「詳しくは活動報告ってのを見てくれ」

響「それでは『慈愛の勇者』を…どうぞ!!」


XDSP・慈愛の勇者篇
第40話 コスモス


民間の科学総合研究機関『SRC』の精鋭たちで構成された、怪獣の捕獲と保護、超常現象の調査など幅広いフィールドで活躍するエキスパートチーム『Elite Young Expert Squadron』通称『EYES』の日本領海内にいる人工島の秘密基地『人工秘密基地 トレジャーベース』から2機の赤と青―EYESの保有する超高速戦闘機『テックサンダー1号』と怪獣保護、災害救助双方の装備が充実している中型機『テックサンダー2号』が出撃した。

 

理由は東京の都心に2体の怪獣が出現し、戦闘を行っているという報告を受けたからだ。

 

アヤノ『都心の避難誘導は完了しています』

 

オペレーターの『モリモト アヤノ』が通信で言う。

 

フブキ「怪獣同士の戦いのわりに避難が完了してるってどういうことだ?」

 

テックサンダー1号を操縦する『フブキ ケイスケ』が言う。

 

アヤノ『避難した人が言うには後から現れた方の怪獣が人を守るように戦っていたって情報が…』

 

ムサシ「怪獣が人を?」

 

テックサンダー1号に乗る『春野 ムサシ』が首を傾げる。

 

ミズキ「何にしてもこれ以上、怪獣同士が戦うのはマズイわ。急ぐわよ」

 

隣を飛行するEYES副隊長『ミズキ シノブ』が言う。

 

 

 

町には2体の怪獣が戦っていた。

 

レッドキング「ピギャアァァァァァァァァァ!!」

 

小さい頭に、逞しい四肢を持った怪獣『どくろ暴獣 レッドキング』。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァ!!」

 

対する怪獣はゴジラだった。

 

レッドキング「グルルルル……」

 

ゴジラ「グルルルル……」

 

睨み合う2体。

 

そこへテックサンダー1号、2号が到着した。

 

ドイガキ「怪獣同士が戦っているのに町に被害がない!?」

 

2号に乗る『ドイガキ コウジ』が町の様子を見て言う。

 

フブキ「にしてもなんだ、あの黒い怪獣のデカさは!?」

 

体長100Mを誇るゴジラの姿に驚く。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァ!!」

 

咆哮を上げて威嚇するゴジラ。

 

レッドキング「グルルルル…ピギャアァァァァァァァァァ!!」

 

一瞬たじろぐレッドキングだが直ぐに対抗するように咆哮を上げる。

 

レッドキング「ピギャアァァァァァァァァァ!!」

 

ゴジラに向かって突進するレッドキング。

 

対するゴジラは動こうとせずに両手を広げて受け止める姿勢を取るとレッドキングの首を掴み、止めた。

 

レッドキング「ピギャアァァァァァァァァァ!?」

 

止められたレッドキングは驚く。

 

ムサシ「凄い、レッドキングの攻撃を受け止めるなんて」

 

フブキ「あの怪獣、かなり強いぞ」

 

レッドキングの突進を受け止めたゴジラを見て言う。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァ!!」

 

ゴジラは受け止めたレッドキングを持ち上げて逆さまにした。

 

レッドキングが逆さまになるとゴジラはそのまま地面に叩き付けた。

 

レッドキング「ピギャアァァァァァ………」

 

逆さまにされた挙げ句に頭を地面に叩き付けられたレッドキングは気絶してしまった。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァ!!」

 

勝利の雄叫びを上げるゴジラ。

 

フブキ「スゲーな。レッドキングを倒しやがった」

 

ヒウラ『よし、コンディションレベルイエロー発令。レッドキングともう1体の怪獣を保護』

 

EYES隊長『ヒウラ ハルミツ』が『コンディションレベルイエロー』を発令する。

 

EYESはコンディションレベルと呼ばれる出撃態勢を取っている。

 

怪獣保護態勢の『イエロー』、保護と攻撃の両態勢を取る『オレンジ』、攻撃態勢の『レッド』の三つに分けられている。

 

今回はコンディションレベルイエローなので怪獣保護態勢となる。

 

ドイガキ「リーダー、レーザーネット準備完了!」

 

ミズキ「じゃあ、まずはあの黒い怪獣を捕獲するわ」

 

テックサンダー2号がゴジラを怪獣捕獲用の電磁ネット―『レーザーネット』で包んだ。

 

ゴジラ「グルルルル?」

 

自身を包んだレーザーネットが気になるのかゴジラは触れたりして遊び始めた。

 

ドイガキ「結構大人しい怪獣みたいですね」

 

ミズキ「顔の割りにはね」

 

そう話してゴジラを持ち上げる。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァ!!」

 

急に持ち上げられて慌てるゴジラ。

 

ドイガキ「うわっ!?」

 

ミズキ「くっ…フブキ隊員!麻酔弾!!」

 

フブキ「了解!」

 

慌てて暴れるゴジラにテックサンダー1号が麻酔弾を発射するがゴジラの強靭な皮膚に弾かれてしまう。

 

ムサシ「あの怪獣の強度はゴルメデ以上です!」

 

フブキ「だったら口に直接叩き込む!」

 

麻酔弾が皮膚に弾かれてしまうと分かるなりフブキはテックサンダー1号をゴジラの正面に動かす。

 

ゴジラ「グルルルル?」

 

フブキ「喰らえ!」

 

ゴジラが口を開けた瞬間、フブキは引き金を引いて麻酔弾を発射する。

 

ゴジラ「ゴガアァァッ…ゴガ…アァァッ……」ゴクッ…

 

麻酔弾を飲み込んでゴジラは直ぐに眠ってしまった。

 

ミズキ「これより怪獣を鏑矢諸島・SRC怪獣保護センターに運びます」

 

 

 

鏑矢諸島・SRC怪獣保護センターはSRCが保護した怪獣達を管理する島で、緑豊かな大自然に覆われた『怪獣保護地区』が作られ怪獣達が放し飼いにされており、怪獣が逃げないよう島全体に電磁シールドが張り巡らされている。

 

ゴジラ「グルルルル…ゴガアァァァァァァ?」

 

目を覚ましたゴジラは見知らぬ場所に寝かされていることに気付いて辺りをキョロキョロする。

 

ゴジラは体を光らせて小さくなるとガウに戻った。

 

ガウ「がう?」

 

ガウに戻ると後ろからの気配に気付いて振り向く。

 

?「きゅい?」

 

茂みの中からユーモラスで愛らしい見た目をしま赤い小さな怪獣―『隕石小珍獣 ミーニン』が出てきた。

 

ミーニン「きゅいぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」

 

ガウの姿を見てミーニンは慌ててしまう。

 

ガウ「がう…がう!」

 

慌てているミーニンの手をガウは掴んで近くまで引き寄せると頭をポンポンと優しく叩いて撫で始めた。

 

敵意はないというガウなりの表現だった。

 

ミーニン「きゅい?きゅいきゅい~♪」

 

ガウが敵ではないと分かりミーニンはピョンピョン跳ねて喜ぶ。

 

?「おーい、ミーニン!どこだ~?」

 

ミーニン「きゅい~、きゅい~」

 

声の方を見るとSRC所属で怪獣保護センターの管理官『イケヤマ』とムサシ、アヤノの3人が茂みから出てきた。

 

ムサシ「あれ?君は…」

 

アヤノ「なんで子供がここに!?」

 

ガウの姿を見て驚くムサシとアヤノ。

 

ガウ「がう?」

 

首を傾げながらムサシとアヤノを見る。

 

 

 

フブキ「怪獣少年?」

 

ムサシ『はい。3日前に保護した黒い怪獣の様子を見に来たら怪獣が少年になってまして…』

 

腕時計型通信機―『EYESペーサー』でトレジャーベースに通信しているムサシ。

 

ガウ『がう~?』

 

ムサシ『あ、ちょっ、勝手に弄らない!』

 

EYESぺーサーが気になるのか触れようとしているのをムサシは止める。

 

ヒウラ「それでムサシ。その少年が黒い怪獣だという証拠は?」

 

ムサシ『はい。怪獣の背鰭と尻尾が少年の体にもありました』

 

ドイガキ「にわかにしんじられないなぁ。怪獣が人間になるなんて…」

 

ミズキ「宇宙人という可能性は?」

 

ムサシ『まだ分かりません』

 

ヒウラ「そうか。ならムサシたちは引き続きその少年のことを調べてみてくれ」

 

ムサシ『了解』

 

通信が切れて画面が暗くなった。

 

フブキ「最近町に現れるようになった謎の怪人軍団に引き続いて怪獣少年か…」

 

ドイガキ「有機無機物問わず触れたものを全て赤い物質に変えてしまう怪人軍団。通常兵器で何とか倒せはしたけど町や一般人、防衛軍も被害はかなりありましたからね」

 

 

 

アヤノ「もう一回ね、私はアヤノ、あ・や・の」

 

ガウに自分の名前を呼ばせようとアヤノは言う。

 

ガウ「がうが?」

 

アヤノ「うーん、やっぱり話せないか~」

 

『がう』としか話せないと分かるとアヤノは諦める。

 

ムサシ「アヤノ、どうしたの?」

 

アヤノ「この子と話が出来ないかなって思ったんだけど全部『がう』としか言ってくれなくて…」

 

ムサシ「そうか…」

 

?「きゅい~!!」

 

どうやってガウとコミュニケーションをとるかムサシとアヤノが考えているとミーニンに似た怪獣が慌てた様子で近づいてきた。

 

ムサシ「ピグモン!」

 

ミーニンに似た怪獣―『友好珍獣 ピグモン』を見て言う。

 

ピグモン「きゅい、きゅい!きゅい~!」

 

何かを必死で伝えようとするピグモン。

 

しかしムサシとアヤノは首を傾げていた。

 

ガウ「がう?がうがう?」

 

ピグモンにガウが聞く。

 

ピグモン「きゅい…きゅい、きゅい~きゅい~」

 

ガウに言うとピグモンはピョンピョン跳ねながら進み始めた。

 

ガウ「がう…がうがう!がう~!」

 

アヤノ「え、ちょっと!?」

 

ムサシ「な、なになに!?」

 

ピグモンの言葉が分かったのかガウはムサシとアヤノの手を引っ張り、ピグモンの後を追いかけだした。

 

 

 

ピグモンとムサシとアヤノを連れたガウはある怪獣の巣に着いた。

 

ムサシ「ここはリドリアスの巣じゃないか」

 

アヤノ「この巣がどうかし…」

 

?「ギャオォォォォォォォォォォォォォン!!」

 

鳴き声に驚いて見ると上空から真っ黒に染まってしまっている二足歩行で、両手を持って、胸に緑色の発光器官がついた怪鳥―『友好怪鳥 リドリアス』らしき怪鳥がいた。

 

リドリアス?「ギャオォォォォォォォォォォォォォン!!」

 

リドリアスらしき怪鳥は着地すると咆哮を上げる。

 

アヤノ「あれって…リドリアス?姿が違うからカオスヘッダーに感染しているの?」

 

ムサシ「いや、カオスヘッダーならもっと姿が変化するハズ…でもアレは根本的に違う気がする」

 

?「その通りだ!」

 

別の方から声が聞こえて見るとそこには一人の宇宙人がいた。

 

ムサシ「お前はノワール星人!!」

 

かつて地球に『夢幻魔獣 インキュラス』、『催眠魔獣 ラグストーン』を送り込み、『地底怪獣 テールダス』と『岩石怪獣 ネルドラント』を改造しメカレーターとして使役し、『未来怪獣 アラドス』の子供を拐おうとした宇宙人―『宇宙狩人 ノワール星人』だった。

 

ビシェル「俺はノワール星人・ビシェル。貴様らに殺されたノワール星人の弟だ」

 

アヤノ「まさかあなたがリドリアスをメカレーター化したの!」

 

ビシェル「ふん、俺は兄貴たちとは違う。アレはとある異世界の組織から譲り受けたコイツを埋め込んだのさ」

 

そう言いながらビシェルは赤い光がある石を出して見せる。

 

ムサシ「それはなんだ?」

 

ビシェル「コイツはテレポートジェムとかいう代物でな。中には有機無機物問わず赤い物質に触れたものを全て変化する能力を有する怪人…アルカ・ノイズが詰まってるんだよ。つまり今のリドリアスはノイズリドリアスだ。そしてコイツらがアルカ・ノイズだ」

 

ビシェルは他のテレポートジェムを取り出してばら蒔いた。

 

ばら蒔かれたテレポートジェムから数十体のアルカ・ノイズが姿を現した。

 

ムサシ「コイツらは前に町に現れた…」

 

アヤノ「あなたが現してたのね!」

 

ビシェル「まぁな。少し真偽したかったんでな。さて話は終わりだ!アルカ・ノイズ、ノイズリドリアス、奴らを殺せ!!」

 

ビシェルの指示を聞いてアルカ・ノイズと『分解怪鳥 ノイズリドリアス』はムサシたちに襲い掛かった。

 

ガウ「がうがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

そこへガウが尻尾でアルカ・ノイズを凪ぎ払った。

 

ガウ「がうぅぅーーーーーーーーーーーー!!」

 

アルカ・ノイズを凪ぎ払うとガウは雄叫びを上げて体を光らせて巨大化する。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァ!!」

 

ゴジラになってノイズリドリアスを尻尾で地面に叩き付けた。

 

ビシェル「奴がゴジラか!」

 

ムサシ「ゴジラ…あの子が…」

 

 

 

ノイズリドリアス「ギャオォォォォォォォォォォォォォン!!」

 

地面に叩き付けられたノイズリドリアスは立ち上がってゴジラを威嚇する。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァ!!」

 

ノイズリドリアス「ギャオォォォォォォォォォォォォォン!!」

 

2体が取っ組み合いを開始した。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァ!!」

 

だが単純な力比べならばゴジラに勝る怪獣はそうそういない。

 

ノイズリドリアスを押しまくるゴジラ。

 

ノイズリドリアス「ギャオォォォォォォォォォォォォォン!!」

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァ!?」

 

押されていたノイズリドリアスは口から光線を発射してゴジラを後退させた。

 

ノイズリドリアス「ギャオォォォォォォォォォォォォォン!!」

 

ゴジラが後退してノイズリドリアスは翼を広げて飛翔する。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァ!!」

 

飛翔するノイズリドリアスにゴジラは放射火炎を発射する。

 

ノイズリドリアス「ギャオォォォォォォォォォォォォォン!!」

 

対してノイズリドリアスは反転して口から光線―『分解破壊光線』を発射して放射火炎を分解、ゴジラにダメージを与えた。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァ!?」

 

ノイズガイガンと同じく放射火炎を分解されてダメージを喰らってしまったことにゴジラは驚き、倒れてしまう。

 

 

 

ゴジラが倒れて防ぐのがなくなり、余った光線は地面に当たると分解、さらに分解された場所から複数のアルカ・ノイズが出現した。

 

ムサシ「この怪人たちは無限に生まれるのか!?」

 

アヤノ「ムサシ!」

 

ムサシ「分かってる!」

 

小型スーパーハンディショット―ラウンダーショットを出してガンユニットを装着させてアルカ・ノイズを攻撃する。

 

だが倒れてしまっているゴジラに追撃せんとノイズリドリアスは分解破壊光線を繰り出すのと同時に周りを分解しながらアルカ・ノイズの数を増やしていくために減るどころか増える一方であった。

 

ムサシ「このままじゃ…」

 

アヤノ「きゃっ!」

 

ムサシ「アヤノ!?」

 

声を聞くと転けてしまったアヤノがいた。

 

そんなアヤノに武士型とバナナ型、イモムシ型のアルカ・ノイズが刃を振り上げる。

 

ムサシ「アヤノーッ!!」

 

ムサシが叫んだその時だった。

 

マリア「Seilien coffin airget-lamh tron…」

 

切歌「Zeios igalima raizen tron…」

 

調「Various shul shagana tron…」

 

歌声が聞こえたかと思いきやギアを纏ったマリア、切歌、調が現れてアヤノに迫っていたアルカ・ノイズを殴り、切り刻んだ。

 

マリア「どうやら間に合ったようね!」

 

切歌「間に合ったついでにガウくんも発見デース!」

 

調「大丈夫ですか?」

 

アヤノ「あ、ありがとう…」

 

ムサシ「き、君たちは?」

 

マリア「細かいことは後で!今は私たちに任せて下さい!行くよ、調、切歌!」

 

調・切歌「「了解!/デース!」」

 

アルカ・ノイズに向かっていくマリア、調、切歌。

 

ビシェル「くっ、奴らがパヴァリア光明結社の言っていたシンフォギアか…」

 

アルカ・ノイズを次々に倒していくマリアたちを見て言うビシェル。

 

ムサシ「ここは彼女たちに任せられるね」

 

アヤノ「ムサシ!どこいくの!?」

 

どこかへ行こうとするムサシをアヤノは聞く。

 

ムサシ「リドリアスの所に、アヤノはここにいてキャップたちに連絡して!」

 

アヤノ「え、ちょっとムサシ!」

 

アヤノの制止を無視したムサシはリドリアスが見える場所に行き着いた。

 

ノイズ化し、理性を失ったリドリアスはゴジラを容赦なく踏みつける。

 

ムサシ「リドリアス…」

 

呟いたムサシはスティック状の変身アイテム『コスモプラック』を出した。

 

ムサシ「力を貸してくれ。リドリアスを救いたいんだ!」

 

そう言ってムサシはコスモプラックを天高く上げた。

 

ムサシ「コスモース!!」

 

ムサシがそう叫ぶと蕾が花開くように先端のパーツが三方向へと展開し、内部にある『輝石』が収められた棒状のパーツが伸び、そこから放たれた青と金の光に包まれた。

 

コスモス「シュアッ!!」

 

ムサシが包まれた光から現れたのは青い巨人…この世界を守る『慈愛の勇者 ウルトラマンコスモス』だ。

 

 

 

アヤノ「ウルトラマンコスモス!」

 

マリア「あれがこの世界を守る戦士…」

 

響たちからシンフォギアではなくその世界を守る戦士がいると聞いていたがコスモスを見て少し驚く。

 

ビシェル「ウルトラマンコスモス!?くそ、奴が来たのなら一時撤退だ、去らば!!」

 

コスモスを見てビシェルはどこかへ飛び去った。

 

切歌「に、逃げられたデース!」

 

調「でもアルカ・ノイズを放ってはおけない!」

 

マリア「二人とも、さっさと片付けるわよ!」

 

 

 

ノイズリドリアス「ギャオォォォォォォォォォォォォォン!!」

 

コスモスを見てノイズリドリアスは咆哮を上げ、分解破壊光線を発射する。

 

コスモス「シェアッ!!」

 

対するコスモスはバリアを展開し、分解破壊光線を防ぎつつバリアを前進させてノイズリドリアスにぶつけた。

 

コスモスが繰り出したのは『リバースパイク』だ。

 

ノイズリドリアス「ギャオォォォォォォォォォォォォォン!?」

 

リバースパイクを受けてノイズリドリアスは吹き飛び、ゴジラから離された。

 

ノイズリドリアスが離れてコスモスはゴジラに近寄る。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァ!!」

 

ゴジラは立ち上がって無事なことを伝える。

 

コスモスはそんなゴジラを見て頷いた。

 

ノイズリドリアス「ギャオォォォォォォォォォォォォォン!!」

 

リバースパイクから立ち直ったノイズリドリアスは咆哮を上げる。

 

コスモス「シェアァァァァーーーーーーーッ!!」

 

立ち上がったノイズリドリアスにコスモスは右掌を前に突き出して放つ光線―『ルナエキストラクト』を発射する。

 

ノイズリドリアス「ギャオォォォォォォォォォォォォォン………」

 

ルナエキストラクトを受けてノイズリドリアスの背中からバルタン星人に似た巨大なアルカ・ノイズが現れた。

 

ルナエキストラクトは怪獣に取り憑いた邪悪を分離出来る力を持っているのだ。

 

リドリアス「キュアァァァァァァァァ……」

 

アルカ・ノイズが分離してノイズリドリアスは元のリドリアスに戻ったがその場に倒れた。

 

コスモス「シェアッ!」

 

巨大アルカ・ノイズが姿を現すとコスモスは『月の優しき光のごとき、慈しみの青い巨人』こと『ルナモード』から『太陽の燃ゆる炎のごとき、戦いの赤き巨人』こと『コロナモード』にチェンジした。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァ!!」

 

コスモス「シェリャアァァァーーーーーーーーッ!!」

 

両腕に宇宙エネルギーを集め、L字型に組んで放つ、コロナモード最強の必殺光線『ネイバスター光線』をゴジラの放射火炎と同時に発射する。

 

コスモスのネイバスター光線とゴジラの放射火炎を受けてバルタン星人型のアルカ・ノイズは赤色の物質に分解しながら消滅した。

 

アルカ・ノイズを倒したコスモスは直ぐにリドリアスに近寄る。

 

リドリアス「キュアァァ…キュアァァァ…」

 

リドリアスは眠っているだけで何ともなかった。

 

コスモスはそんなリドリアスの見て頭を優しく撫でると空を見上げた。

 

コスモス「シュワッ!!」

 

空高く飛翔して飛び去っていった。

 

ゴジラ「グルルルル……」

 

コスモスが飛び去ってゴジラは体を光らせて小さくなっていった。

 

マリア「どうやら終わったようね」

 

ビシェルが放ったアルカ・ノイズを殲滅したマリアたちはコスモスとゴジラを見て言う。

 

調「一時はどうなるかと思った」

 

切歌「何にしてもガウくんが早く見つかって良かったデース」

 

マリア「そうね」

 

そう話しているとガウを背負ったムサシがやって来た。

 

ガウ「がう…がう…」

 

背負われているガウは寝息を立てていた。

 

ムサシ「まだ麻酔が効いているみたい」

 

眠っているガウの理由を言うムサシ。

 

ムサシ「それで君たちはいったい…」

 

ギアを解いたマリアたちを見ながら言う。

 

マリア「私たちは異世界から来た者よ」

 

アヤノ・ムサシ「「え!?」」

 

これにはアヤノとムサシは驚いてしまった。

 

 

 

ヒウラ「つまり君たちは異世界からこの世界の異変…宇宙人たちのアルカ・ノイズ使用を止めるために来た国連直轄のタスクフォースで、彼…ガウはその協力者っというわけか」

 

トレジャーベースの中央にあるコントロールタワーにあるTEAM EYESの司令室に案内されたマリアたちから事情を聞いたヒウラの確かめるように言う。

 

マリア「まぁ、大体はそうです」

 

フブキ「だがこっちに来る途中でガウだけ別の場所に転移していて…」

 

ミズキ「レッドキングと応戦することになって私たちに保護されたってわけか」

 

ガウ「がう」

 

フブキとミズキの補足にガウは頷いた。

 

調「ガウくんがいなかった時は凄く焦りましたけど…」

 

切歌「直ぐに見つかって運が良かったデース!」

 

ガウ「がう~♪」

 

切歌と調に抱きついて鳴く。

 

ムサシ「そうか、良かったね。ママとお姉ちゃんたちに会えて」

 

ガウの頭を撫でて言うムサシ。

 

ガウ「がう?」

 

首を傾げるガウ。

 

マリア「あの、私たちはガウの母親と姉弟ではないんですが…」

 

ムサシ「え!?あ、ごめん!」

 

ムサシの勘違いでトレジャーベースの司令室に笑いが出たのであった。

 

 

ビシェル「ちょ、ちょっと待て!話が違う、怪獣のデータをやる代わりに俺の復讐に協力してくれるんじゃねーのか!?」

 

とある場所にてビシェルはある人物に会っていた。

 

?「悪いね。実験は成功したから君にはもう用はないんだよ」

 

そう言って人物は空中に浮かび上がり、巨大な魔方陣を展開するのと同時に服が燃えて全裸になった。

 

?「じゃあね、ビシェルくん」

 

魔方陣が炎の玉になるとビシェルに向かって放つ。

 

ビシェル「だ、騙しやがったな、『パヴァリア光明結社統制局長 アダム・ヴァイスハウプト』!!」

 

人物―『アダム・ヴァイスハウプト』に言いながらビシェルの姿は辺りの地形と共に消滅してしまった。

 

アダム「びた一文か…儚いね、命というのは…くははははは!!」

 

手のひらにあった大1つと小1つの金を見ながらアダムは笑っていた。

 

アダム「はははは…さて、そろそろもとの世界に戻るとするか。怪獣のデータを元にノイズ怪獣を錬成すればサンジェルマンたちの任務もスムーズになるかな」




切歌「内容は一部変更してお届けしたデース!」

調「前日談はここまでですが次回からAXZ編になります!」

マリア「楽しみにね」

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