W未来「「響、誕生日おめでとう~♪」」
W未来ことこの世界の未来とグレ響がいる世界の未来(IF)は同時にクラッカーを鳴らして響とグレ響を祝う。
響「ありがとうー、W未来~♪」
グレ響「ありがとう…未来」
嬉しそうにする響と照れ臭く、クールに言うグレ響。
グレ響「でも、私まで来て良かったのかな…私は…」
未来「ダメだよ!だって今日は響の誕生日なんだから、並行世界の響だろうと祝わないのは世界の破滅なんだから!」
未来(IF)「うん、その通りだよ」
未来(IF)(世界の破滅は言い過ぎのような……)
活発な未来と少し控えめな未来(IF)は言う。
響「そうだよ~、ここはW未来に祝わってもらおう!」
グレ響「……………うん」
響に言われてグレ響は頷いた。
グレ響「そういえば、あの子たちは?」
響「ふえ?誰の事?」
グレ響「あの怪獣と恐竜の子」
響「あぁ、ガウくんとリルくん!」
最初、グレ響の言っているのが誰のことかわからなかったがその後に出た"怪獣と恐竜の子"と聞いて、"ガウとリル"のことであると気づいた。
未来「そういえば、朝からどこかに出かけてたね……」
未来(IF)「今日が響たちの誕生日って知ってるの?」
未来「当然よ。昨日響の誕生日どうするか話会ってたんだから」
昨日のことを言う未来。
すると…。
ガウ「がうがうー!!」
訳:間に合った―!!
リル「かうかうー!!」
訳:間に合った―!!
スライディングするようにガウがドアを蹴って開け、少し遅れてリルが入ってきた。
響「ガウくん、リルくん!」
グレ響「どういう入り方を……」
ガウとリルが来て嬉しそうにする響と部屋への入り方のことを言うグレ響。
未来「どこに行ってたの?」
未来(IF)(あ、部屋の入り方については聞かないんだ)
ガウ「がうがう、がうがうがう」
訳&紙:少々、ポーランドとロシアに行ってました
未来に聞かれたガウは紙とペンを出して紙に言っていることを伝える。
グレ響「なんでそんなとこに?」
リル「かうかう!」
訳&紙:これ作ってた!
ガウに紙とペンを渡されたリルはそう伝えると2つの小さく、リボンでラッピングされた箱を出した。
響「もしかして、それって!」
ガウ「がうがう、がうがうがうがう」
訳&紙:お察しの通り、プレゼントだよ
響「うわー!ありがとう、2人ともー!!」
嬉しそうに響はガウとリルに抱き着いて頬をスリスリした。
ガウ「がうがうがうがう~」
訳&紙:くすぐったいよ~
リル「かうかうかうかう~」
訳&紙:くすぐったい~
響にスリスリされてガウとリルは言う。
響「ねぇ、これ開けていい?」
ガウ「がうがう!」
訳&紙:いいよ!
リル「かうかう!」
訳&紙:開けて開けて!
響「よーし!早速開けるよ、私!!」
グレ響「………」
響「何で無言!?何でもう開けてるの!?」
無言ですでにプレゼントを開けているグレ響に驚く響。
グレ響「うっさい…あ、これってネックレス?」
響にそう言ってグレ響はプレゼントを開けると中には腕輪型のネックレスがあり、その中心には10円玉くらいの大きさの琥珀があり、琥珀の中心には2つの石、カヤナイトとサファイアが埋め込まれていた。
琥珀はポーランドのグダンスク沿岸とロシア連邦のカリーニングラード州で多く産出されている。
わざわざポーランドとロシアへ足を運んだのは琥珀を採るためであったのだ。
琥珀に9月13日、つまりは響たちの誕生石であるカヤナイトとサファイアを埋め込んでネックレスにしたのだ。
響「綺麗~、本当にありがとう!ガウくん、リルくん!」
グレ響「ありがとう、2人とも」
いつものように明るく言う響と微笑みながらクールにお礼を言うグレ響はそれぞれの右腕にネックレスを付けるのだった。
未来「どうやって採掘したの?」
ガウ「がうー…がうがう」
訳&紙:んー…秘密
どうやって採掘したのかは秘密というガウ。
まあ、実際は採掘場にて人権を剥奪された平成最後にして史上最大の犯罪者"カズト"という男に手作業で採掘させたのだが、それはまた次回に…。
そのあとはW未来が作った料理を食べて、世界中の人が思い思いのコースを作り遊べる配管工のおじさんたちのゲームをしたりして楽しく過ごした後、未来と響、未来(IF)とグレ響、ガウとリルの順でお風呂に入り、警視庁から集められた厄介払いされた警察官たちが独自に事件の捜査をするドラマを観たり、"普通の高校生が、未来で魔王にして時の王者"になるヒーローの話を観たりした。
そして夜は下のベッドにガウとリルが、上の段に端から未来、響、グレ響、未来(IF)の順に眠ったのだった。
その翌朝、ガウとリル以外が寝違えて体を痛めてしまったのだった。