戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第420話 聖骸

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

氷の地を溶かしながらゴジラは放射火炎を発射する。

 

発射された放射火炎を棺はバク転して回避する。

 

ゴジラ「グルルルルル!ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

回避されて、ゴジラは直ぐに2連続で放射火炎を発射する。

 

1発目を棺は回避するが2発目が棺の右腕に命中、破壊した。

 

右腕を破壊され、棺はレーザーを発射した。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

棺のレーザーに対抗するように放射火炎を発射した。

 

火炎とレーザーがぶつかり合う。

 

だが徐々にレーザーが放射火炎を押し返し始めた。

 

ゴジラ「グガ…ゴガッ!?」

 

放射火炎の威力を上げようとした一歩踏み込んだ瞬間、氷が砕けてゴジラは冷たい海に落ちてしまった。

 

どうやら分厚い氷もゴジラの放射火炎で溶けて薄くなり、脆くなってしまっていたのだ。

 

そしてゴジラが落ちた穴に棺はレーザーを発射、蓋をして塞いでしまった。

 

 

 

?「お~…これは…あっけなくやられちゃったでありますか?」

 

?「うちらじゃまるで敵いっこないデカブツが相手とはいえもうちょっと踏ん張ってもらいたいものだぜ!」

 

白いフード付きの上着で腹ばいになり、戦いを見ていた長耳と獣耳の2人の少女が言う。

 

?《ピンポンパンポン♪》

 

?「!」

 

言っていると少女たちの耳に新たな女性の声がした。

 

 

 

?「どう?そっちは順調かしら?」

 

とある場所にて車を運転しながら女性は聞いてきた。

 

?《棺の浮上を確認した所だぜ》

 

聞かれて長耳の少女が言う。

 

?《本当に局長はあんなものの…棺の復活を阻止してこの星の支配者になろうとしたのでありますか?》

 

獣耳の少女は局長…アダムのしようとしていたことを改めて聞く。

 

?「今となってはわからないわね。少なくとも私達の目的は局長とは違う…こちらの狙いは棺の破壊ではなくその活用だもの。そう、これは未来を奪還する戦い。だから絶対に果たさなければならないわ」

 

車を止めて眼下に映る施設を見ながら女性は不適に笑うのだった。

 

 

 

友里「装者6人、いまだ昏睡状態!ガウくんも出入口を封鎖されて海底をさ迷っています!このままでは…」

 

ゴジラはともかく響たちはギアを纏っているとはいえ生身の人間。

 

極寒の地に動かないでいるとギアを纏う限界が来て凍えてしまうのだ。

 

それを見て弦十郎が発令室から出ようとする。

 

緒川「指令!」

 

出ようとする弦十郎を緒川が止める。

 

弦十郎「案ずるな。ステテコ重ねた二枚履き。凍える前には片を付ける!」

 

緒川「そうではなく…」

 

説得しようとしていると映像が明るく照らされた。

 

いや、そもそも極寒の南極でステテコ二枚履きだけって…。

 

友里「照明弾です!棺の侵攻停止!」

 

明るく照らしたのは基地から撃たれた照明弾で、棺は照明弾に気づいて動きを止めた。

 

 

 

職員A「何やってるんだ!」

 

職員B「女の子がこんな寒い所で!お腹を冷やしたら大変だろ!?」

 

同僚に聞かれてそう言うと2発目を発射した。

 

2発目が発射されて棺は照明弾を攻撃と判断したのかレーザーを発射した。

 

2人の職員たち急いでその場を離れて逃げる。

 

響「!、みんなが…いるんだ…みんなが!!」

 

意識を取り戻して結晶を破壊して脱出する響。

 

着地すると後ろからミサイルが発射されて棺に命中した。

 

振り向くといつの間にか結晶を破壊して脱出したクリスたちがいた。

 

クリス「そんなにヒーローになりたいのか?」

 

翼「そうだ!戦場に立つのは立花一人ではない!!」

 

そう言って全員が構える。

 

エルフナイン『みなさん!僕は…僕の戦いを頑張ります!だから!』

 

通信からエルフナインの声が聞こえてくる。

 

響「みんなが背中を押してくれる!!」

 

戦意を取り戻した棺は体全身から再びファンネルを出して展開させる。

 

展開したファンネルは矢じりのように細くなると響たちに向かって突っ込んでいく。

 

突っ込んで来るファンネルを響は殴り破壊する。

 

翼は大型化したアームドギアでファンネルを両断し、さらに氷が器になり出来た深い水溜まりにサーフボードのようなものを出すとファンネルのレーザー攻撃を回避しつつ跳躍、両足にも刃を展開し回転しながらファンネルを上下から両断した。

 

クリスは腰部アーマーを展開して6基の大型ミサイルを生成・発射し、更にそれらがクラスター弾の様に空中で無数の散弾となって広範囲を攻撃する『MEGA DETH SYMPHONY』を繰り出して一気に大量のファンネルを殲滅火力で吹き飛ばした。

 

アームドギアの短剣を蛇腹状に変化させての多角的な斬撃『EMPRESS†REBELLION』を繰り出してマリアはファンネルを貫いていく。

 

数を減らされていくファンネルは空中で6体が輪になり強化したレーザーを乱れ撃ちし、基地にいる人間ごと攻撃する。

 

そこへ調がノコギリによるシールドを展開、逃げ遅れた職員たちを守る。

 

加勢しようと他のファンネルたちが新たに6体1組が3組が攻撃する。

 

しかし、そこへ切歌が鎌型のアームドギアの刃をブーメランのようにして放ち、4組のファンネルを両断した。

 

職員「きゃっ!」

 

乱戦状態になる中でまだ逃げれていない女性の職員が基地から出てきたが氷に足を滑らせてしまい転倒。

 

そこへファンネルの1体が狙い撃ちしようとしたが響が間一髪でぶん殴って撃破する。

 

響「大丈夫?」

 

ファンネルを倒して響は直ぐに駆け寄る。

 

だがそこへ棺がレーザーを放とうとしていた。

 

響「こっちも!」

 

後ろから気配を感じて振り向くと数体のファンネルが狙いを定めていた。

 

エルフナイン『攻撃きます!ぶん殴って下さい!』

 

ファンネルと棺の挟み撃ちにされかけた刹那にエルフナインか言う。

 

響「言ってること、全然わかりませーん!!」

 

叫びながら響は棺のレーザーを殴る。

 

殴られたレーザーは四散、さらに四散したレーザーが後ろにいたファンネルたちを撃ち抜いていく。

 

 

 

藤尭「拳の防御フィールドアジャスト!」

 

友里「即席ですがエルフナインちゃんが間に合わせてくれました!」

 

弦十郎「うむ!」

 

エルフナイン「解析からの再構築は錬金術の原理原則!これが僕の戦いです!」

 

何とか埒外物理学によるレーザーを相殺する防御フィールドの構築に間に合ったのだ。

 

 

 

ファンネルを撃破して翼の斬撃、クリスのミサイルが一斉に発射された。

 

斬撃とミサイルを喰らい、倒れる棺。

 

響「急いでください!S.O.N.G.指定の避難ポイントに!」

 

棺が倒れたのを見て響は言う。

 

職員「あ…ありがとう!」

 

お礼を言って職員は他の職員が乗っている半装軌車に飛び乗った。

 

棺は体を転がしながら大車輪となり、半装軌車を追撃した。

 

響「させない」

 

響は半装軌車を守ろうとブーストして棺をぶん殴る。

 

響にぶん殴られるも棺は鰭で響を殴り、氷に叩きつけた。

 

だが勢いありすぎて撃ち抜いたことで氷が砕けて両者海に落ちてしまった。

 

調「撃ち抜いてしまった!?」

 

切歌「イカンとデス!」

 

クリス「あのバカ!」

 

マリア「歌えない水中ではギアの出力が低減してしまう」

 

翼「あぁ、だが海には奴がいる!」

 

 

 

鰭に挟まれ身動きの取れない響は何とか脱出しようともがく。

 

だが鰭はびくともしない。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

このまま海底に引きずり込まれていると雄叫びを上げ、40ノットの高速でゴジラが棺にタックルしてきた。

 

ゴジラの高速タックルにより、棺の鰭に挟まれていた響が離された。

 

響(ガウくん!!)

 

ゴジラ「グルルルルル!!」

 

アイコンタクトで響にメッセージを送るゴジラ。

 

響(だとしても!!)

 

腕のアームドギアを変形させ、巨大なスクリュー型にした。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

響がアームドギアを変化させたのを見てゴジラはテールスマッシュを棺に叩き込んで離れる。

 

響(この胸には!歌がある!)

 

響「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーッ!!」

 

超高速回転させ、トルネードを発生させて棺を地上へ向けて吹き飛ばした。

 

氷が砕きながら棺は地上へ出されるが勢いがあり、分厚い雪雲を吹き飛ばしてそらへぶっ飛ばされた。

 

開いた穴から響が浮上、陸に上がる。

 

翼「大丈夫か立花!?」

 

浮上した響の周りに翼たちが集まる。

 

響「そんなことよりあれをなんとかしないと!」

 

宙を舞う棺を見上げながら言う。

 

マリア「狙うべきは喉元の破損個所、ギアの全エネルギーを一点収束!」

 

新たな決戦機能で破損箇所を撃ち抜くことをマリアは提案する。

 

調「決戦機能を動く標的に!?もし外したら…」

 

切歌「あとがないデス!できっこないデスよ!」

 

クリス「狙いをつけるのはスナイパーの仕事だ。タイミングはあたしが取る!」

 

外したらと調と切歌が言うがクリスが言う。

 

翼「いくぞ!みんな!」

 

6人『ギアブラスト!!』

 

アーマーをパージして再度エネルギーに再構成する。

 

 

 

藤尭「軌道計算ならこっちでも!」

 

友里「待ってください!棺の周辺に!」

 

本部でも藤尭たちが軌道計算の助けに入ろうとしたが…。

 

 

 

棺は自身の周囲にファンネル展開、盾にして響たちの攻撃的防ごうとする。

 

クリス「リフレクター気取りかよ…!!」

 

ファンネルを盾にする棺を見てクリスは言う。

 

藤尭「距離1500!1200!」

 

藤尭による棺の距離のカウントが入る。

 

響「クリスちゃん!もうすぐ誕生日!この戦いが終わったら…」

 

クリス「そーいうフラグはお前一人で間に合ってんだよ!!」

 

危うく響が立て掛けたフラグをへし折るクリス。

 

切歌「まだデスか…まだデスか!?」

 

調「このままだと私達までペシャンコに…」

 

クリス(焦るな…焦るな…焦らせるな…!)

 

タイミングはまだかと切歌と調が言うがクリスは焦らないように自身に言い聞かせる。

 

だが展開したファンネルが邪魔で狙いが定まらなかった。

 

その時…。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

邪魔であったファンネルをゴジラが開いた穴から上半身を出して、同時に放射火炎を発射しファンネルを一掃した。

 

クリス「ナイスだ、ガウ!ついでに1発追加だ!」

 

翼「出来たらあとで蠍をご馳走する!」

 

ゴジラ「グルルルルル!!」

 

クリスと翼に言われゴジラは口内にエネルギーを溜め込む。

 

クリス「今だぁ!」

 

6人『G3FA!ヘキサリヴォルバー!!』

 

同時にクリスの合図と共に全員が片腕の拳を突き上げ螺旋型の光線『G3FA』こと『ヘキサリヴォルバー』を発射した。

 

戦法から戦術、決戦機能へと昇華した『Glitter Gear Gathering Finest Arts』の略称。

 

これまで強敵との戦いにて度々見られた、『脱いで、ぶつける』戦法をより効率的に行うところから始まったシンフォギアの特殊運用の1つ。

 

プロテクターと固着したアーマー部分を再度エネルギーへと変換。

 

拳に集束させた後、任意のタイミングにて発射するまでが一連のシークエンスとなっている。

 

これらを6人同時に、螺旋の一点集束させることで実現する一撃である。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

ヘキサリヴォルバーと同時にゴジラも放射火炎を発射した。

 

ヘキサリヴォルバーと放射火炎が合わさり、棺の破損箇所に命中、破損箇所から棺を貫いた。

 

破損箇所から貫かれた棺は空中で大爆発を起こして分厚い雪雲を全て晴らしながら撃破されたのだった。

 

 

 

撃破された棺を基地やS.O.N.G.の職員たちが調査していた。

 

喉から腹部全体が破壊された棺だが中身はどうやら無事のようであるらしい。

 

響たちは本部のモニターで見守り、直接的な護衛はラゴラスたちロシア方面怪獣たちが護衛に付いている。

 

すると棺の調査中が突如として開いた。

 

『!?』

 

突如として開いた棺に驚く面々。

 

弦十郎「あれがカストディアン…神と呼ばれたアヌンナキの遺体…」

 

緒川「つまりは聖骸…というわけですね」

 

開いた棺にクモの巣のように張り付けられたミイラとミイラの右腕には金の腕輪が嵌められていたのだった。




響「南極で歌を歌ってたらミイラが出てきたぁ!って、いったいどこのスポーツ新聞だよ。これ学校でみんなに言っても鼻で笑われちゃうパターンだよね。まあ、決まりで誰にも話しちゃいけないんだけどさ」

士「ミイラの聖骸…つまりはクウガか」

雄介・ユウスケ「「俺たち!?」」

響「え、仮面ライダーが出るんですか?」

ガウ「がうがうー。がうーがうがうー」
訳:それはIFルート。こっちは正規ルートだから出ないよ

響「IFルートっていつするの?」

作者「ん?予定ではこっちのXV終了後に別枠でするよ」

予定より早いですが、XV篇(IFルート)で幸せになって欲しい人は?

  • エルザ
  • ミラアルク
  • ヴァネッサ
  • 3人とも

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