戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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響:未来。私の親友小日向未来。ずっと仲良し。幼馴染。時々喧嘩しても同じ数だけ仲直り。多分そんな二人のままこの先もいられると思っていた…。

だけど…陽だまりは踏みにじられて君と繋ぐはずのこの手には残酷な結末を約束されてしまう。

あの日、私の大切なものはすべて…大事な子の心の支えと共に奪われてしまった。


第442話 本性

響「い、行っちゃ駄目だ…遠くに…未来ー!!」

 

ミレニアムゴジラに叩き付けられた響はダメージにより、ギアが解かれていたが何とか声を張り上げて未来を呼ぶ。

 

しかし、未来はもはやシェム・ハにより取り込まれたのか聞こえていなかった。

 

響「未来…」

 

未来が未来じゃないと悟り、響は言葉をなくす。

 

シェム・ハ「よきかな。人の生き汚なさ。百万の夜を超えてなお地に満ち満ちていようとは…」

 

周囲を見たシェム・ハは未来の体で呟く。

 

ミレニアムゴジラ「グルルルルル」

 

主を出迎えるかのようにミレニアムゴジラはお辞儀をする。

 

シェム・ハ「大義である、我が眷属よ。我らの行為を邪魔立てする者は全て排除せよ」

 

ミレニアムゴジラに言うシェム・ハ。

 

マリア「よしなさい!あなたにそんな物言いは似合わない!」

 

そこへミレニアムゴジラに撃墜されたマリアが叫びながら上がって来た。

 

それに続くように翼たちも上がって来る。

 

迎撃しようとするミレニアムゴジラだったがシェム・ハが止めた。

 

シェム・ハ「人風情が…我が顕現した今、後は…忌々しき月の…うっ!!」

 

『!?』

 

月を見上げた瞬間、苦しみだすシェム・ハ。

 

するとシェム・ハの背中が輝いた。

 

クリス「身に纏うそいつは…まさかあの時と同じ…」

 

シェム・ハの纏う白い衣を見て何か思い当たるクリス。

 

 

 

訃堂「そして…」

 

動向をモニターで見張っていた訃堂はシェム・ハの急変に笑っていた。

 

訃堂「刻印、起動!!」

 

 

 

翼「!!」

 

訃堂が"刻印、起動"と言った瞬間、翼の目がステンドグラスのようになったかと思いきやシェム・ハを気絶させ、抱えると飛翔した。

 

クリス「先輩!?」

 

響「なんで…翼さん…?」

 

翼の行動に驚く面々。

 

翼「全ては…この国のために!」

 

そう言って翼はアードギアを掲げた瞬間、空から大量の小刀がマリアたちに降り注がれた。

 

マリアは咄嗟に響を抱えるとアードギアで小刀を弾いた。

 

クリスたちもそれぞれのアードギアで小刀を弾き飛ばした。

 

調「ただ面で制圧するなんて…」

 

切歌「らしくないばらまき…およ?」

 

反撃しようとしたが体が動かなくなり、見ると影に小刀が刺さっていた。

 

緒川がよく使う忍法の1つ"影縫い"を元にしてXDモードの千ノ落涙により広範囲の敵を拘束する『乱れ影縫い』で動けなくされていた。

 

響「翼さん!」

 

翼「私は…この国の防人なのだ!」

 

響の呼び掛けを無視した、らしくない翼はようやく起き上がったゴジラを見た。

 

翼「この国のため、並み居る夷狄は排除する!!」

 

双刃のアームドギアを巨大化させ、更に蒼炎を纏わせ翼自身が回転して相手に投擲する技、未来とリルが攫われた時に陽動のアルカ・ノイズと戦っていた時に乱心した翼がゴジラに放った『炎乱逆鱗斬』を繰り出した。

 

炎乱逆鱗斬に反応出来ず、刃がゴジラの胸部に刺さり背中から出て貫通した。

 

ゴジラ「!?!?!?!?!?」

 

悲鳴を上げるゴジラは咄嗟にこれ以上、刃が体を通らないように握りしめて勢いを防ぐ。

 

だが、勢いは防ぎきれずにゴジラの体ごと刃は飛んでいく。

 

そして建設中の建物に叩きつけられ、ようやく止まった。

 

しかし、その辺り一帯にはゴジラから出血した血が鉄筋を伝いあるいは滝のように流れて地面に広がり、汚していた。

 

その瓦礫と化した鉄筋の上に目を瞑った状態でピクリともしないゴジラがいた。

 

響「が、ガウくぅぅぅぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!」

 

ゴジラの悲惨な状況を目の当たりにした響の悲鳴のような声が響き渡った。

 

クリス「先輩!何てことしてるんだよ!!」

 

マリア「翼!貴女、自分が何したか分かっているの!?」

 

何の戸惑いも無くゴジラを攻撃した翼を見て言うマリアとクリス。

 

翼「知れたこと!私はこの国の防人!防人として、全ての脅威から国を守るのが私の使命だ!!」

 

マリア「本当に何があったのよ…翼……」

 

今までの翼からは考えられない発言に戸惑う。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

(シェム・ハ)を連れ去ろうとする翼を撃ち落とそうとミレニアムゴジラは赤い放射火炎を放った。

 

翼「もう一体のゴジラ!貴様も我が国を脅かす災厄!神の力が手に入りしとき、決着をつけてくれる!!」

 

ミレニアムゴジラの赤い放射火炎を回避して翼はそう言ってシェム・ハを抱えて飛び去ってしまった。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

翼が飛び去ってミレニアムゴジラは赤い放射火炎を地面に向かって放ち、大穴を開けて潜り追いかけたのだった。




話が上下して、すいません……

では、次回をお楽しみに~♪

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