戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第447話 ケミカル・フュージョン

ガウ「ガルルルルル!!」

 

マリアが翼と戦っている頃、ガウは空を飛翔する謎の人物を追っていた。

 

?(この辺りか…)

 

後ろを見てガウが追いかけてくるのを確認した人物は右腕の注射器から光線を発射した。

 

ガウ「がう!」

 

光線を放たれてガウは回避する。

 

回避で動きが止まったガウは見上げると謎の人物も月をバックに空中に停滞していた。

 

?「体を傷付いていながらも私を追いかけてくる。中々の身体能力だな。流石は破壊神」

 

ガウを破壊神と呼ぶ謎の人物。

 

?「だが、ここで貴様は死ぬのだ」

 

謎の人物は言うと月を隠すように分子配列型の巨大球体が現れた。

 

人物は白く分子配列型の巨大球体の上に乗った。

 

?「ケミカル・フュージョン」

 

人物がそう言うと分子配列型の巨大球体が分解し、人物自身も光となったかと思いきや一つに交わり、胸部や下腕部に蛇のような意匠があり、白が基調のカラーリングになっている巨大なロボットとなった。

 

パルパレーパ「パルパレーパ・プラス!!」

 

謎の人物―『パルパレーパ』が分子配列型の巨大球体と合体して誕生した巨大戦闘用メカノイド『パルパレーパ・プラス』がガウの前に降り立った。

 

ガウ「がうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーーーー!!」

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

パルパレーパ・プラスの登場にガウは驚いていたがすぐに戦闘態勢となって雄たけびを上げるとゴジラとなって対峙した。

 

パルパレーパ「神に歯向かいし愚かな悪魔よ。ここで、この神に最も近い私が葬ってくれる」

 

パルパレーパ・プラスのコックピットにてパルパレーパはゴジラを見て言うとパルパレーパ・プラスは地面を砕くように蹴ると一気にゴジラとの間合いを縮める。

 

一気に距離を縮めてパルパレーパ・プラスの左ストレートが放たれる。

 

ゴジラも左ストレートを放って対抗する。

 

巨大ロボットと怪獣王の拳同士がぶつかり合い、周囲に衝撃波を引き起こす。

 

パルパレーパ「フン!!」

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

ゴジラの拳を弾き、パルパレーパ・プラスの拳がゴジラの顔面を捉えて殴り飛ばす。

 

殴られたゴジラは吹き飛ばされないように両足に力を入れて踏ん張る。

 

ゴジラ「グルルルル…!?」

 

何とか踏んばったゴジラが前を見た瞬間、パルパレーパ・プラスが目の前に居り、拳を振り上げていた。

 

驚くゴジラに振り下ろされる拳。

 

咄嗟にゴジラは両腕をクロスさせて防御態勢を取る。

 

その瞬間、ゴジラは腹部に痛みを感じて空へ吹き飛ばされた。

 

ゴジラが防御態勢を読んでいたのかパルパレーパは振り下ろした拳を直接ゴジラには当てず、アイアッパーの要領でゴジラの腹部を殴り、空へ打ち上げたのだ。

 

パルパレーパ「止めだ!」

 

落ちて来るゴジラを見上げてパルパレーパ・プラスは両手をメス型ナイフに変換し、構えた。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

このままではパルパレーパ・プラスのナイフに刺されてしまうと判断したゴジラは放射火炎を放った。

 

パルパレーパ「ぬぅ!?」

 

放射火炎を放ってきたゴジラに驚き、パルパレーパ・プラスはその場を離れる。

 

パルパレーパ・プラスがその場を離れたために放射火炎は地面と周囲の森を焼き払う。

 

時間差でゴジラが地面に着地した。

 

パルパレーパ「咄嗟の状況判断、なかなかであるな。だが、その傷(・・・)ではもはや満足に動けまい!」

 

ゴジラを誉めつつもパルパレーパはゴジラの胸を指さして言う。

 

ゴジラの胸部から血が流れ、身体を伝い地面を汚していた。

 

さっきのパルパレーパ・プラスの攻撃による衝撃で傷が開いてしまったのだ。

 

ゴジラ「グウゥゥゥゥ……」

 

胸部を抑えながらゴジラはパルパレーパ・プラスを睨む。

 

確かにこの傷ではそうそう無茶はできない、だがせめてマリアたちのためにこのロボットだけでも倒さねばとしているのだ。

 

パルパレーパ「己が危機でありながら、仲間のためにまだ戦うか。その闘争心、危険すぎる。故にこの一撃で貴様を殺してくれるわ!!」

 

パルパレーパが言うとパルパレーパ・プラスの背中にあった『カーベータ』と呼ばれる6つのシリンダー状の多目的モジュールが連結・結合させて作り出した巨大鉗子型モジュールとなるとパルパレーパ・プラスの両腕に装着された。

 

パルパレーパ「受けてみよ、我が最大の一撃を!!」

 

巨大鉗子型モジュールを装着したパルパレーパ・プラスにエネルギーが纏わっていく。

 

パルパレーパ「喰らえ!!」

 

ある程度エネルギーが纏わるとパルパレーパ・プラスは巨大鉗子型モジュールをゴジラに向けると突貫する。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

突貫してくるパルパレーパ・プラスに現段階での最大級の放射火炎を放った。

 

パルパレーパ「ゴッドアンドデビルッ!!!!」

 

ゴジラの放った放射火炎はパルパレーパ・プラスの最大必殺技『ゴッドアンドデビル』の前に四散、その技がゴジラの体に決まった。

 

ゴジラ「ゴギャアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」

 

パルパレーパ・プラスのゴッドアンドデビルを喰らい、ゴジラは悲鳴のような声を上げて風鳴宗家の屋敷近くまで吹き飛ばされた。

 

吹き飛ばされたゴジラの胸部からさらに傷が広がり、血がドクドクと流れ出ていた。

 

パルパレーパ「ゴッドアンドデビルを受けてもまだ生きているか。畏れ入る…だが終わりだ、悪魔の破壊神よ」

 

ゴッドアンドデビルを放ち終わったパルパレーパ・プラスは倒れたゴジラの前に降り立つと両腕に装着した巨大鉗子型モジュールを解き、6つのカーベータに戻すと右手をナイフにしてゴジラに向けた。

 

ゴジラは洗脳された翼から受けた傷が開き、さらにパルパレーパ・プラスのゴッドアンドデビルによるダメージが大きく、動けなかった。

 

パルパレーパ「悪魔の破壊神よ、消え去れぇぇぇ!!」

 

パルパレーパ・プラスの凶刃が動けないゴジラに向かって放たれたのだった。


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