弦十郎「現在本部は鹿児島県種子島に向けて航行中だ」
クリス「種子島だぁ!?」
風鳴宗家の屋敷戦後、全員揃ったS.O.N.G.は鹿児島県種子島に向かっていると聞いて驚くクリス。
弦十郎「そうだ。目的地は種子島宇宙センターとなる」
エルフナイン「先だって風鳴邸に出現した巨大構造物・ユグドラシルと呼応するかのように月遺跡よりシグナルが発信されているのが確認されました」
映像に月からのシグナルを表すCGを出しながら種子島へ向かう理由を説明する。
調「まさか私達に…」
切歌「月遺跡の調査に行けというのデスか!?」
"種子島宇宙センター"と"月遺跡からのシグナルを確認した"を聞いて調と切歌は聞く。
緒川「検討段階ではそういった話もありました。ですが今回月に向かうのは特別に編成された米国特殊部隊となります」
どうやらシンフォギア装者ではなく最終的に特殊部隊が月遺跡に調査へ向かうことになっているらしく、緒川が言う。
クリス「だからって…こうも簡単に都合つけられるものなのか?探査ロケットって…」
クリスの言うとおり探査ロケット、しかも月まで行けるものとなるとエンジンや外装などで用意するのは用意ではないはずだった。
?《ミスター八紘の置き土産だ》
その疑問に答えるように1人の人物がモニターに映った。
モニターに映ったのは『アメリカ合衆国の大統領』であった。
翼「お父様の…?」
大統領の言葉に翼が反応した。
弦十郎「プレジデントの判断と対応には感謝に堪えません」
大統領に向かって弦十郎は言う。
探査ロケットを月遺跡へ派遣すると決めたのはアメリカであるからだ。
大統領《先の反応兵器発射による国際社会からの非難を躱せたのも、怪獣軍団との溝を埋めるきっかけを作ってくれたのはミスター八紘が提案した日米の協調姿勢によるところが大きい》
八紘が尽力が実り、アメリカは国際社会からの孤立の回避と怪獣軍団との戦争回避が出来たからだ。
響「全然、そうには見えませんけど…?」
ガウを見ながら響は言う。
ガウ「………」
頬を膨らませて大統領と顔を合わせようとはしないガウが全員の視線に入る。
亡き八紘の意思を尊重してかねてより進めていた"アメリカ合衆国殲滅作戦"を一時凍結を決め、さらに一歩和解への近づきはした。
しかし、あくまでも"
ガウや他の怪獣たちからすればまだ反応兵器使用を許したわけではないのである。
大統領《……………その象徴であった月ロケットを活用することにどうもこうもあるものか》
全員(あ、スルーした)
話を進めた大統領に全員が同じ事を思った。
ガウ(がうがうがう、がうがう……)
訳:あとで覚えとけよ、クソ大統領……
スルーした大統領に怒りを静かに燃やすガウ。
大統領《だがこれで借りは帰した。派手に貸し付けてやるつもり…ごほん、だったが後はせいぜい期待をしているからそう思っていてくれたまえ!》
慌てて言い直して大統領は言うと通信を切った。
ガウ「……………」
大統領が慌てて言い直したのはガウが睨み付けていたからだ。
"1回自分を殺しといて貸しを付けるだぁ?大概にしとけよ雑魚!"っとガンを飛ばしていた。
弦十郎「…………とにかく!」
話を戻す弦十郎。
弦十郎「諸君らの任務は3日後に発射が迫る月遺跡探査ロケットの警護である!敵の襲撃は十分に予想される!各員準備を怠るなよ!」
全員『はい!』
切歌「デス!」
ガウ「がーう…」
訳:はーい…
次なる任務に気合いを入れる面々と正直、アメリカの特殊部隊が乗る探査ロケットを守るのが嫌でやる気があまり無いガウは返事をするのだった。
―オマケ―
弦十郎「ところで、ガウ。玉は無事か?」
ガウ「がうがうがう…がうーがうーがう」
訳:潰されたけど…何とか再生した
弦十郎「オルガナイザーG1、万能過ぎないか?」
ガウ「がうがうー、がうがうがう」
訳:万能細胞だから、大丈夫だよ
弦十郎「そうか…辛いだろうが玉と命を大事にな」
ガウ「がう。がうがうがうー…」(泣)
訳:うん。ありがとう…(泣)