戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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XV編が完結しましたが、まだ続きますよー!

今回の話のもとはウルトラマンエース第38話『復活! ウルトラの父』です!

では、どうぞ!


伝説怪人 ナマハゲ

雪超獣(雪だるま超獣) スノーギラン

サンタクロース

???

???
登場!!


幕間短編19
メリークリスマス! 聖夜の奇跡・サンタクロース!!


その日、町では一年に一度しかないイベントが開かれていた。

 

色とりどりのライトがテンポ良く点滅したり、キラキラした飾りが付けられた小さな針葉樹の木があったり、赤い服に身を包んだ白い髭で袋を持ったおじいさんのコスプレをした店員の客引きがあった。

 

そう、今日は12月24日はクリスマス・イヴである。

 

クリスマスのケーキや料理の食材、子供たちへのプレゼントなどを買う親が町を行きかっていた。

 

そんな中、響とガウはというと…。

 

響「よっ、ほっ、ガウくん!」

 

響が丸めて固めた白い球体をガウに向かって投げる。

 

ガウ「がう、がうがう!!」

 

投げられた白い塊をガウは黒い球体とV字になっている黒い棒を投げて白い塊にくっつける。

 

ガウ「がう!」

 

さっき投げたのが塊にくっついたのを見てガウは跳躍、空中で塊をキャッチした。

 

ガウ「がーう」

 

塊をキャッチしたガウはそのまま着地するとあらかじめ作っておいた少し大きめの丸くて白い塊の上に乗せた。

 

響「完成、雪だるま~♪」

 

ガウ「がう~♪」

 

出来上がった雪だるまを見て言う二人。

 

「わー、すごーい!」

 

「今の、もう一回見せてー!」

 

雪だるまができるなり2人の周りに子供たちが集まってきた。

 

現在2人は未来とリルと共に親を亡くした子供たちが暮らす孤児院に来ていた。

 

理由としてはこの孤児院は響や未来が通うリディアン音楽院と連携しており、授業の一環で子供たちのためにボランティア活動を行っているのだ。

 

前は事故などで親を亡くした子がほとんどであったが最近では怪獣災害(シン・ゴジラやギャオス、ハヌマーンによる破壊活動)やノイズ災害で親を亡くした子が多くなっていた。

 

ガウはそんな子らを元気付けるためにリルを連れて着いてきたのだ。

 

響とガウは雪が降ったので外で子供たちと遊び、未来とリルは部屋の中で小さな子供たちと遊んでいる。

 

響「よーし、リクエストに答えてもう一回して…」

 

未来「響~、ガウく~ん、そろそろ帰るから準備するよ~」

 

リクエストに答えてまた、ダイナミックな雪だるま作りを見せようとした矢先に未来に呼ばれる2人。

 

響「あらら~…じゃあ、今日はここまでだね。お姉ちゃんたちもう帰らないと」

 

「えー」

 

「もっと遊びたい~」

 

帰らないといけない響とガウに子供たちは言う。

 

まだまだ遊び足りないお年頃な子がほとんどだから仕方がなかった。

 

響「あんまりそう言ってるとサンタさんがプレゼント持ってきてくれないよ?」

 

響たちに帰ってほしくない子供たちだったが響の一言で黙ってしまった。

 

今日、12/24はクリスマス・イヴである。

 

子供たちが1年間いい子にしていたならサンタクロースがプレゼントをくれる日でもある。

 

子供たちにとってサンタクロースのプレゼントは欲しいものが手に入るチャンスであるのだが、響に"あんまりそう言ってるとサンタさんがプレゼントを持ってきてくれないよ"と言われてサンタクロースがプレゼントを持ってきてくれないと思ったからだ。

 

 

 

園長「それじゃあ、また来年お願いしますね」

 

帰る準備が出来て、玄関まで来た響たちを孤児院の園長が数人の子供たちと響「はい。こちらこそ、またよろしくお願いします!」

 

未来「お願いします」

 

ガウ「がうがう~!」

 

リル「かう~!」

 

響と未来が園長と話し、ガウとリルは子供たちにさよならを言っていた。

 

子供たちもガウとリルの2人にさようならを言ったり、手を振ったりしていたのだった。

 

 

 

その日の夜、その事件は起こった。

 

男性「ふぅ、だいぶ冷え込んだな。プレゼントも買ったし、早く帰らないと」

 

少し人通りの少ない道を1人の男性がプレゼントを持って帰りを急いでいた。

 

男性「ん?」

 

帰りを急いでいると視線を感じて振り向いた。

 

振り向いた先に立派に作られた小さな雪だるまがあった。

 

男性「こんなところに雪だるまなんてあったかな?いや、それにしれもよくできてるなぁ」

 

少し不審がりながらも雪だるまに近寄る。

 

すると雪だるまの目が激しく光った。

 

男性「うわっ!!」

 

雪だるまの目の光を見て倒れこむ男性。

 

男性「うぅ…目が…目がぁ…」

 

両目を抑えながら苦しむ。

 

その間に雪だるまは青い膜をその身に纏うとどこかへ飛び去ってしまった。

 

 

 

青年「それではメリークリスマス~!!」

 

大学生グループ『メリークリスマスー!!』

 

とあるオープンカフェのような飲食店に数人の大学生グループがクリスマスパーティーを開いていた。

 

するとその場所にあの雪だるまが密かに降り立った。

 

女子大生A「あ、見て見て、雪だるまがある~」

 

女子大生の1人が雪だるまに気付いて他のメンバーを呼んだ。

 

女子大生B「ホントだ~」

 

男子大生A「結構本格的だなぁ」

 

雪だるまを見て感心したりしていると再び、雪だるまの目が光った。

 

『うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

 

『きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

 

雪だるまの光った目を見て倒れる大学生たちや店にいた店員たち。

 

大学生たちや店員たちが倒れて雪だるまは光を纏ってまたどこかへ飛び去ってしまった。

 

男子大学生B「ふ―、スッキリした…って、うわっ!?おい、どうしたんだ!?」

 

店の奥にあったトイレから男子大学生が1人出てきて現状に驚いて近くにいたクラスメイトに呼び掛けた。

 

男子大学生C「ゆ、雪…だるまに…目を……」

 

目を抑えながら苦しみながらも事の経緯を話す。

 

その時だった。

 

?『ふはははははは!現代の日本人どもよ!これが八百万の神々の下した神罰だぁ!!』

 

不気味な老人のような声が店内に響き渡ったのだった。

 

 

 

装者『お化け雪だるまぁ!?/デース!?』

 

ガウ「がうがう!?」

 

翌日、本部の緊急招集を聞いて来た響たちの呆れと違和感の声が響いた。

 

弦十郎「その反応には俺たちも納得だ。だが、昨夜未明に人間が突然失明するという怪奇事件が発生した」

 

響たちの反応に同情しながらも源十郎は招集内容を話す。

 

クリス「まさか、その犯人が雪だるまって言うのか?」

 

事件の内容を聞いてクリスは恐る恐る聞く。

 

弦十郎「そのまさかだ」

 

クリスの質問に弦十郎は真面目に答える。

 

緒川「被害にあったのはサラリーマンに、大学生、店の店員と職業年齢性別、全てがバラバラでした。ですが被害者は全員、雪だるまに失明させられたと証言しています」

 

弦十郎の言葉に付け加えるように緒川が被害者たちの情報や聞き取り調査の概要を話す。

 

切歌「雪だるまってそんなとんでもな力があるんデスか!?」

 

調「いや、切ちゃん。そんな力があったらこの世界の人間皆が失明してるからね」

 

ボケる切歌に調がツッコム。

 

マリア「それで他に何か情報は?雪だるまだけじゃ、どれが犯人か分からないわよ」

 

2人の漫才をスルーしてマリアは緒川に聞く。

 

緒川「雪だるまのサイズは大体15~20cm程度の子供でも作れるサイズです。それと被害者とは別に奇妙な声を聴いたという証言が取れています」

 

翼「奇妙な声…ですか?」

 

緒川「はい。全員が雪だるまによって倒れているのにも関わらず、"これは八百万の神々の下した神罰だ"という趣旨の発言をした者がいたそうです」

 

響「誰かのいたずらとかじゃないんですか?」

 

緒川「それが、証言者によると全員が倒れて苦しんでおり、そのような発言をするような人や影は見ていないそうです」

 

調「それってつまり…」

 

切歌「お化けってことデスか!?」

 

クリス「おいおい、いくらなんでも"うらめしや~"み…」

 

ガウ「うぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

切歌とクリスの言葉にガウは悲鳴を上げてマリアに飛び付くなり、背中に回って隠れてしまった。

 

ガウはいまだにお化けがダメで、そのワードを聞いただけでも悲鳴を上げてしまうのだ。

 

こうなったのも響が去年、無理矢理ハロウィンの祭りにガウを連れ出したために悪化したのは言うまでもない。

 

マリア「ちょっと、人の背中に隠れないで!」

 

ガウ「がうがうがう!!」

 

引き離そうとするマリアをガウは頑なに離れたがらなかった。

 

クリス「おいおい、いくらなんでも少し怖がりすぎだ…ろ…」

 

怖がっているガウを見てクリスがそう言いかけた時、クリスの意識はそこで途切れてしまった。

 

理由は響がクリスの首に空手チョップを叩き込んで気絶させたのだ。

 

響「ガウくんを泣かしていいのは…私だけだよ?」

 

気絶し、倒れたクリスを見下ろしながら響は問題発言を言う。

 

※このあと、事情を聴いた未来にこっぴどく叱られたのは言うまでもない。

 

友里「はい、こちらS.O.N.G.」

 

響の威圧に驚いるとS.O.N.G.直通の通信が入り、友里が対応した。

 

友里「はい…はい…はい…えぇ!?」

 

入ってきた通信を聞いていた友里は驚いて声を上げた。

 

弦十郎「どうした、あおい」

 

友里「大変です!今度は孤児院の子供たちと園長が雪だるまにより失明させられたそうです!!」

 

弦十郎「なんだと!?」

 

 

 

一報を聞いて響たちはヘリで現場に向かうとそこにはすでに警察が現場一帯を封鎖しており、中へ立ち入れないようにしていた。

 

門の前には野次馬の人や報道関係の人が沢山来ていた。

 

上で話がついているために響たちは堂々と現場を歩き回って倒れたクリスマスツリーや散らばった飾り、さらには子供たちが一生懸命に作っていただろう手造りの飾りが散乱している悲惨な現場を見て、言葉を無くしていた。

 

クリス「くそ、ひでぇことしやがる」

 

何とか言葉を出したクリス。

 

その思いは装者全員やこの現場にいる警察官も同じである。

 

切歌「お化け雪だるま、絶対に許さなデス!見つけたらただじゃおかないデス!」

 

調「うん。幼い子供まで無差別に襲うなんて、絶対に許さない!」

 

惨状を見て切歌と調は怒りを少し爆発させて言う。

 

マリア「あまり怒らない。冷静に対処しなと見落としが出てくるわよ」

 

怒っている2人にマリアは諫める。

 

翼「しかし、子供まで見境なく襲うその雪だるまはいったい何なのだろうな」

 

クリス「さあな。でも、ロクでもない奴なのには変わりないだろ」

 

下手人である雪だるまが何なのか、それが今回の事件のカギを握っていると考えていた。

 

ガウ「………」

 

ガウは作りかけのゴジラの折り紙を拾い上げて奥歯を噛みしめて、込み上げてくる怒りを抑えていた。

 

この折り紙を作っていた子がどんな思いで作ってくれていたか…。

 

きっと夢でゴジラとなった自分がこの孤児院に遊びに来てくれると思っていたに違いなかった。

 

その子供らしい夢すら破壊する雪だるまを許すわけにはいかなかった。

 

響「ガウくん…絶対に犯人を

 

捕まえようね」

 

そんなガウの思いを感じたのか、響がガウの肩に手を置いて言う。

 

言われたガウは強く頷いた、その時だ。

 

男性「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

装者・ガウ『!?』

 

男性の悲鳴が聞こえて外に出ると現場の外を検証していた鑑識や現場を封鎖・調査していた警察官が目を抑えて倒れていた。

 

響「大丈夫ですか!?」

 

クリス「しっかりしろ!」

 

倒れている警察官に駆け寄り、呼び掛ける。

 

警察官「うぅ…ゆ、雪…だるま…雪だるまに…目を…」

 

苦しみながらもなんとか経緯を話す。

 

切歌「雪だるまって!?」

 

調「もしかしてまだ近くに…」

 

ガウ「がう!!」

 

周囲を警戒している調にガウが跳躍して空中で回転して尻尾を叩き込もうとした。

 

だがガウが狙ったのは調ではなく、その後ろにいた物体であった。

 

その物体はガウの尻尾攻撃を避けるとふわりと空へ上昇し、空中で停滞すると響たちを見下ろした。

 

切歌「ゆ、雪だるまデス!雪だるまが空にいるデス!!」

 

上空に停滞する雪だるまを見て驚きながらも警戒する。

 

ガウ「ガルルルル!!」

 

しかし、全員が上空の雪だるまを見ているのに対してガウは孤児院の屋根を威嚇していた。

 

響「どうしたの、ガウくん?」

 

クリス「敵はあっちにいるんだぞ?」

 

自分たちとは見当違いの方を威嚇するガウに聞く。

 

すると…。

 

?『フハハハハハ!!』

 

どこからともなく不気味な老人の笑い声が聞こえたかと思いきや孤児院の屋根にゆらりと1体の怪人が姿を現した。

 

?「よくぞ、儂の居場所が分かったな小僧。いや、怪獣王 ゴジラ!!」

 

現れた怪人は秋田名物の『なまはげ』そっくりな姿をして、右手に包丁を持っていた。

 

翼「何者だ!?」

 

ナマハゲ「儂は、この日ノ本の八百万の神々が遣わした使者!ナマハゲだぁ!!」

 

八百万の神々の使者と自称するなまはげそっくりな怪人―『伝説怪人 ナマハゲ』は名乗りを上げる。

 

マリア「貴方ね、孤児院にいた子供たちの目を見えなくさせたのは!!」

 

ナマハゲ「そう!この儂とスノギランがやったのだ!!」

 

クリス「こいつ、なんでそんなことしやがった!!」

 

昨夜の被害者たちや孤児院の子供たちや園長、警察官が失明した原因がナマハゲと雪だるまが起因していたと知って怒る。

 

ナマハゲ「決まっている!我々八百万の神々に敬意を払わず、異国の文化であるクリスマスとその神であるサンタクロースなどというのにうつつを抜かす貴様ら日本人へ罰を与える為なのだ!!」

 

自らの目的を話すナマハゲ。

 

マリア(別に私は日本人じゃないのだけど…)

 

調(それにサンタクロースは神様じゃなくてその家の両親や友達なんだけど…)

 

ナマハゲの目的を聞いてマリアと調は正直にそう思っていた。

 

ナマハゲ「貴様らも神罰を受け、自らの愚かさをその身に刻むがいい!!出でよ、雪超獣 スノギラン!!」

 

ナマハゲがそう叫ぶと雪だるまの目が光ると竜巻を自身の身に起こしながら姿を変えた。

 

スノーギラン「グウォロオォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーー!!」

 

細長い口に、V字に割れた頭、瞳が十字になっている怪物―『雪超獣 スノーギラン』が出現した。

 

ナマハゲ「スノギランよ、西洋かぶれの町など氷漬けにしてしまえ!!」

 

スノーギラン「グウォロオォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーー!!」

 

ナマハゲの指示を聞いてスノーギランは全身から猛吹雪を放ってきた。

 

スノーギランの猛吹雪により町やスノーギランを見て逃げていた一般人、一般人を避難させていた警察官を氷漬けにする。

 

猛吹雪は響たちにも襲い掛かる。

 

ガウ「がうぅぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

襲い来る吹雪にガウは雄たけびを上げてゴジラとなると自身を壁にして響たちを守った。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

猛吹雪が収まり、ゴジラは立ち上がるとスノーギランを威嚇する。

 

響「よし、私たちも…って!?」

 

ギアを纏って戦おうとした響たちだったが自分たちの手が凍り付いてしまっていることに気付いて驚いた。

 

調「ガウくんが守ってくれたはずなのに…」

 

ナマハゲ「フハハハハハ!スノギランの吹雪をそう簡単に防げるものか!スノギランよ、ゴジラなど粉砕してしまえ!!」

 

自分たちの手が凍って仕舞った響たちにナマハゲは言うとスノーギランに指示を送る。

 

スノーギラン「グウォロオォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーー!!」

 

ナマハゲの指示を聞いてスノーギランはゴジラに向かっていく。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

向かってくるスノーギランにゴジラは放射火炎を発射する。

 

スノーギラン「グウォロオォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーー!!」

 

対するスノーギランは口から風速20Kmの吹雪を放って放射火炎を相殺する。

 

放射火炎を相殺されてゴジラはスノーギランに掴みかかる。

 

掴みかかってきたゴジラをスノーギランも掴み、互いに取っ組み合いを始めた。

 

取っ組み合いを始めてゴジラはスノーギランを背負い投げで投げ飛ばした。

 

スノーギラン「グウォロオォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーー!!」

 

背負い投げで投げられたスノーギランは背中から地面に叩きつけられながらも立ち上がり、全身から放つ冷気を繰り出した。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

しかし、相手はこの世界のありとあらゆる生命体の頂点に君臨する怪獣、ゴジラである。

 

灼熱地獄のマグマの熱だろうと、絶対零度の北極の海だろうと平気で泳ぐゴジラである、たかが超獣1体の起こす冷気や吹雪などで参る訳がない。

 

冷気を繰り出すスノーギランの放射火炎を放って命中させて後退させる。

 

クリス「よし、いいぞ!」

 

切歌「そのまま一気にやったるデス!!」

 

スノーギランを圧倒して優位になっているゴジラを見てクリスと切歌は言う。

 

ナマハゲ「フハハハハハ!スノギランの恐ろしさはここからだ!やれ、スノギラン!」

 

スノーギラン「グウォロオォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーー!!」

 

ナマハゲの指示を聞いてスノギランは口からの吹雪、全身から放つ冷気を繰り出した。

 

ゴジラ「グルルルル!?」

 

吹雪と冷気にゴジラの足が完全に凍り付いてしまい、動けなくなった。

 

スノーギラン「グウォロオォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーー!!」

 

さらにスノーギランは頭部から強烈なフラッシュ光線を発射した。

 

ゴジラ「グルルルルル!?」

 

足元を凍らされて身動きが取れないゴジラはフラッシュ光線を諸に喰らってしまう。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

反撃しようとゴジラは放射火炎を放つがスノーギランがいる方向とは全く見当違いな方向に放射火炎を発射してしまった。

 

その後もゴジラはスノーギランがいる方向とは違う方向ばかりに放射火炎を発射する。

 

クリス「おい、どうしたんだガウ!?」

 

切歌「さっきから見当違いな所ばかり攻撃してるデス!」

 

スノーギランがいない所ばかり攻撃するゴジラに驚く。

 

響「ガウくーん!あっちだよ!超獣はあっちにいるよー!!」

 

スノーギランを指さしてゴジラに教えるが……。

 

ゴジラ「グルルルル?」

 

響の声は聞こえてはいるが全然違う方向を見るゴジラ。

 

響「ちょっ、ガウくん!違うよ!そこじゃないよ!!」

 

間違ってることを伝えるが、聞こえてはいるが全く違う方向を向いてしまう。

 

翼「どこへ行くんだ、ガウ!!」

 

調「さっきから違う方向ばかり…」

 

マリア「まさか、目が見えていないの!?」

 

ゴジラの不審な行動が"目が見えず、敵を見失ってしまっている"のではと推測する。

 

ナマハゲ「その通り!今のゴジラはスノギランの失明光線で完全に視力を失くした!いくら寒さや熱さに強くとも、見えなければ怖くないのじゃ!フハハハハハ!!」

 

スノーギランの奥の手、相手の視力を奪う『失明光線』でゴジラの視力を奪い、見えなくしたことにナマハゲは高笑いする。

 

スノーギラン「グウォロオォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーー!!」

 

見えなくなったゴジラにスノーギランは容赦なく殴る。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

殴られたゴジラはやり返そうと殴りかかるが宙を空振るだけであった。

 

スノーギラン「グウォロオォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーー!!」

 

目が見えず、ロクに反撃のできないゴジラをスノーギランはいたぶるように殴りまくる。

 

ナマハゲ「フハハハハハ!いいぞスノギラン!そのまま、西洋かぶれのこの日ノ本を守ろうとする愚か者を成敗してやれ~!!」

 

形勢が逆転して優位に立ったスノーギランにナマハゲは喜びながら言う。

 

マリア「卑怯者!正々堂々戦いなさい!!」

 

ナマハゲとスノーギランの戦法にマリアは言う。

 

ナマハゲ「勝てば官軍負ければ賊軍という言葉があるだろ。勝ってしまえばどうということはない!!」

 

"卑怯者"言われながらもナマハゲはそう言い返す。

 

響「ガウくん…」

 

目が見えず、スノーギランに一方的に嬲られるゴジラを見る。

 

今すぐギアを纏ってナマハゲをぶん殴って、助太刀に入りたかったが今の自分たちは手足を凍らされて動くことすらままならない状況ではどうしようもなかった。

 

響(お願い…誰か…ガウくんを助けて!!)

 

響がそう願った時、"リンリンリン"とリズムある鈴の音が鳴ったかと思いきや空から何かが降りて…いや、何かに乗った誰かが走ってきた。

 

サンタ「フォッホッホッホッ~、Merry Christmas!」

 

空から何かに乗って、ゴジラの危機に駆けつけたのは赤い鼻のトナカイが引くソリに乗って、真紅の衣装を身に纏い、白い髭を生やしている小太りの老人―『サンタクロース』であった。

 

装者『さ、サンタクロース!?/デース!?』

 

現れたサンタクロースに驚く面々。

 

本部でも弦十郎が「サンタクロース、だとぉ!?!?」っと言っていた。

 

ナマハゲ「出たな、サンタクロース!スノギラン、殺ってしまえ~!!」

 

スノーギラン「グウォロオォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーー!!」

 

サンタクロースが現れて怒りを露わにしたナマハゲの指示を聞いてスノーギランは攻撃を仕掛けようとしたその時だ、サンタクロースの大きさが変わり、50M近くまで巨大化した。

 

ナマハゲ「な、なんだとぉ!?」

 

巨大化したサンタクロースに驚き、ナマハゲは声を上げてしまった。

 

スノーギラン「グウォロオォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーー!?」

 

スノーギランも突如、巨大化したサンタクロースに驚いてひっくり返るように倒れた。

 

サンタ「ゴジラよ。お前はまだ、倒れてはいかん。お前は守らなくてならない者たちや己に託した多くの人の思いを背負っている。その者たちの為にも立ち上がるのだ!」

 

スノーギランにいたぶられて弱っているゴジラにサンタクロースはそう言うと右手から赤い光線を発射した。

 

ゴジラ「グルルルル…?ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

光線を受けたゴジラの目が開き、周囲の光景が見えるようになった。

 

ゴジラ「グルルルル…」

 

目が見えるようになったゴジラは恩人(サンタクロース)を見た。

 

自身の方を見たサンタクロースは微笑みなが頷くと一瞬だけ、頭の左右に大きな角が見えた。

 

ゴジラ「グルルルルル……ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

頷いたサンタクロースにゴジラは頷き返しすとスノーギランの方を見て雄たけびを上げる。

 

スノーギラン「グウォロオォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーー!?」

 

視力が蘇ったゴジラにスノーギランは驚く。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

目が見えないのを良いことに散々いたぶってくれたお礼というようにゴジラはスノーギランの顔面に響顔負けの右ストレートを叩き込んでダウンさせる。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

ダウンしたスノーギランにゴジラは放射火炎を叩き込んだ。

 

スノーギラン「グウォロオォォォォ~」

 

放射火炎を喰らってスノーギランは大ダメージを追ってしまい、失明光線の要たる頭の角が破壊されていた。

 

ナマハゲ「ぬぅ、まずい!このままではスノギランが破れてしまう!ここは一旦撤退を…!」

 

サンタクロース「デュワッ!!」

 

ウルトラの父「ファザーショット!!」

 

逃げようとしたナマハゲを見たサンタクロースは体を1回転させるとその姿を変えた。

 

赤と銀の体色で、胸の中央には青く輝いている光球があり、頭の左右のは大きな角がある巨人―M78星雲ウルトラ星の宇宙警備隊大隊長であり、宇宙警備隊教官『ウルトラマンタロウ』の実父、光線技の名手『ウルトラマンエース』の養父、若き戦士『ウルトラマンタイガ』の祖父、ウルトラの母の夫『ウルトラの父』『ウルトラマンケン』となると両腕をL字にクロスさせて必殺技の『ファザーショット』を放った。

 

ナマハゲ「ぐぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………………」

 

ウルトラの父のファザーショットを頭に直撃されてナマハゲは悲鳴を上げて体が燃え上がり、灰となって消滅した。

 

スノーギラン「グウォロオォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーー!!」

 

主であるナマハゲが倒されて、視力の復活したゴジラに最大の武器である失明光線の要である角を破壊されたスノーギランは逃走しようとする。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

だが、それを見逃すほどゴジラも慈悲深くはない。

 

散々悪さをした挙句に、罪なき子供達にまで手を出したスノーギランを許すわけがなかった。

 

スノーギランを掴むとそのまま回転して砲丸投げのようにして投げ飛ばした。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

投げ飛ばしたスノーギランに向かってゴジラは体を1回転させながらエネルギーをチャージして放射火炎を発射した。

 

ゴジラの怒りの放射火炎を喰らい、スノーギランは空中で爆散。

 

白い雪となって町中に降り注いだ。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

ゴジラの勝利の雄たけびが町中に轟いたのだった。

 

響「ガウくんが勝った!」

 

翼「あぁ…だが、失明した人たちは…」

 

スノーギランを倒したとしても失明した子供たちの目は元には戻らない。

 

それほど、スノーギランの失明光線の威力が凄まじかったのだ。

 

サンタ(ウルトラの父)「心配はいらない」

 

しょげている響たちに語りかける者がいた、いつの間にかサンタクロースに戻ったウルトラの父だった。

 

サンタ(ウルトラの父)「夕子よ」

 

ウルトラの父が空に向かって言うと二人の人物が新たに降りてきた。

 

1人は白い服えを着た女性で、エースやウルトラの父と同じくらい巨大なこと以外は地球人と瓜二つ―かつて北斗 星司と共にウルトラマンエースとなったが『月超獣 ルナチクス』との戦いを最後に地球を去った『月星人』の生き残り『南 夕子』。

 

もう1人は夕子のエスコートとして、ウルトラの父と同じウルトラ族で、頭にウルトラホーンがある戦士―ウルトラ兄弟5番目、『光線技の名手 ウルトラマンエース』である。

 

ウルトラの父「夕子よ。君の力で超獣の能力に苦しむ人々を救ってやってくれ」

 

夕子「はい。ウルトラの父」

 

ウルトラの父に頼まれて夕子は快く了承すると両腕を左右に水平になるように広げると菱形の光線を発射した。

 

夕子が発射した光線は日本中に広がり、スノーギランにより氷漬けにされた町を開放し、響たちの手足を解凍し、病院で失明に苦しむ人々の視力を蘇らせた。

 

弦十郎『超獣の被害にあった人たちが次々に視力を取り戻していると報告があった!孤児院の子供たちも視力を取り戻したそうだ!』

 

今起きていることを弦十郎は通信で響たちに知らせていた。

 

この報に自然と響たちから笑みがこぼれた。

 

響「ありがとうございます!サンタさん!夕子さん!」

 

助けてくれたサンタクロース(ウルトラの父)と夕子にお礼を言う響。

 

2人は頷くと体を光らせて地球人と同じサイズになるとあるものに乗った。

 

赤い鼻をしたトナカイが引くソリであった。

 

ソリにウルトラの父と夕子が乗るとトナカイは走りだし、空の彼方へ飛んでいってしまった。

 

エース「シュワッ!!」

 

ソリに乗ってウルトラの父と夕子が去り、エースも飛翔して去っていった。

 

その日の夜、元気になった子供たちと共にクリスマスパーティーを開催。

 

響と元気キッズたちのゲーム大会や調と未来の料理を味わったりしていた。

 

途中でガウが外に出てしばらくするとゴジラとなって再登場、子供たちにお菓子の入ったプレゼントを配った。

 

その様子を宇宙から見ている者がいた。

 

ウルトラの父である。

 

ウルトラの父(いずれ彼女たちはあの子と出会うはずだ。その時、共に戦ってくれることを願っている)

 

腕を組んでそう思ているウルトラの父はどこからか大きな袋を取り出した。

 

ウルトラの父「この世界の地球を守りし若き戦士よ。これは私たちからのクリスマスプレゼントだ」

 

そう言ってウルトラの父は取り出した袋から9個のプレゼント箱を出すとプレゼント箱はそれぞれの受け取る人間の元へ飛んでいった。

 

飛んで行ったプレゼントたちは響、クリス、翼、マリア、調、切歌、未来、ガウ、リルの枕元へサイズを合わせて気付かれないように着地した。

 

それを感じ取ったようにウルトラの父は袋をしまうと光の国のあるM78星雲に向けて飛翔したのだった。




翌日、プレゼントに気付いた響たちは喜んだ(一部喜べない人たちがいた)。

プレゼントの中身は…。

響→未来とお揃いのマフラー

未来→響とお揃いのマフラー

クリス→ウサギのぬいぐるみ&アンパンの世界なる本

翼→不器用でも片付けできる指南書

マリア→優しいお母さんのなりかた

調→切歌とお揃いの手袋

切歌→調とお揃いの手袋

ガウ→恐竜(ゴジラザウルス入り)の本

リル→お絵かきセット&ゴジラなりきりセット

である。

それでは、みなさん!

メリークリスマス~♪

翼「私だけ悪意がないか!?」

ないない

明日(次回)、お知らせ小説になりまーす!

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