戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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響「今回はリクエストされた宇宙人が登場~!」

クリス「答えは読めば分かるからな」

翼「では見てくれ」


第51話 襲来

クリス「先輩!」

 

調「マリア!」

 

響「ガウくん!」

 

本部の発令室にクリス、調、響、切歌が知らせを聞いて慌てた様子で入ってきた。

 

切歌「デスデスデーーース!!」

 

無事なマリアと翼を見て切歌は嬉しそうにマリアに抱きついた。

 

マリア「大騒ぎしなくて大丈夫。バルベルデ政府が保有してた資料はこの通りピンシャンしてるわよ」

 

アタッシュケースを見せながら言うマリア。

 

響「そうじゃなくて敵に襲われたんですよね!?本当に無事でよかった…」

 

翼「帰国早々心配かけて済まない。気遣ってくれてありがとう」

 

クリス「なぁ、それならガウはどこにいるんだ?」

 

緒川「ガウくんなら今メディカルルームにいますよ」

 

友里「バルベルデで戦ったノイズ怪獣との戦いのダメージが残っていた状態で空港でまた2体のノイズ怪獣と戦っていましたから」

 

藤尭「それでも帰って来た時には治ってましたけど念のためにメディカルチェックを受けてもらってるんですよ」

 

響「そうなんですか…良かった~」

 

ガウも無事だと聞いて安心する響は

 

弦十郎「だが安心してばかりいられないのが現状だ。これを見てほしい」

 

弦十郎がそう言うとモニターに友里たちが撮影したティキが映し出された。

 

響「これは?」

 

友里「私たちがバルベルデ政府の秘密施設に侵入した時に記録した人形よ」

 

響「まさか…オートスコアラー!?」

 

かつてキャロル・マールス・ディーンハイムが制作した4体の自動人形の総称で『終末の四騎士(ナイトクォーターズ)』とも呼ばれ、響たち装者を苦戦させたことがある。

 

弦十郎「前大戦時ドイツは化石燃料に代替するエネルギーとして多くの聖遺物を収集したという。そのいくつかは研究目的で当時の同盟国である日本にも持ち込まれたのだが…」

 

響「私の纏うガングニール…」

 

翼「それにネフシュタンの鎧や雪音のイチイバルもそうであったと」

 

クリス「……」

 

黒歴史に少し嫌だったのか髪を弄るクリス。

 

緒川「戦後に亡命したドイツ高官の手により南米にも多くの聖遺物が渡ったとされています」

 

エルフナイン「おそらくはこの人形もそうした経緯でバルベルデに辿り着いたものと思われます」

 

緒川「全てを明らかにするにはバルベルデ政府が保有していたこの機密資料を解析するしかありません」

 

アタッシュケースをマリアから受け取り言う。

 

弦十郎「翼とマリアくん、ガウが襲われたことからパヴァリア光明結社の錬金術師が日本に潜入しているのは明らかだ。くれぐれも注意を怠らないでほしい」

 

 

 

響「未来~、お待たせ~」

 

外で待たせていた未来に振りながら呼ぶ。

 

未来「翼さんたち大丈夫だった?」

 

響「うん、三人とも元気で安心したよ」

 

《次のニュースです。アメリカ合衆国の領海内で救出された遭難者がバルベルデ共和国から亡命を希望していることが明らかになりました》

 

 

 

未来「それで今朝の話の続きを聞かせて」

 

いつものファミレスで未来は今朝のこと聞く。

 

今朝の学校で響はバルベルデの出来事を未来に話していたのだ。

 

響「うん…バルベルデでのこと話したでしょ?クリスちゃんあれからずっと落ち込んでるみたいなんだ…なんとか元気付けてあげたいけど…」

 

クリス「大きなお世話だ」

 

響と未来の席の後ろからクリスが現れて言う。

 

響「うえぇ!?」

 

翼「その言いぐさはないだろ雪音。二人はお前を案じてるんだ」

 

ガウ「がう」

 

響「えぇ!?翼さんとガウくんもいる~!?ってガウくんはもう大丈夫なの?」

 

クリスだけでなく翼とガウもいることに驚く。

 

ガウ「がうがうがーう」

 

大丈夫と言わんばかりに言うガウ。

 

翼「まぁ、ガウは私たちより回復力はかなり高いからな。それより私たちだけでなくみんな、雪音のことを心配している」

 

クリス「分かってる、けどほっといてくれ。アタシなら大丈夫だ。ステファンのことはあーするしかなかったし、同じ状況になればアタシは何度だって同じ選択をする」

 

翼「それが雪音にとっての正義の選択と言うわけか」

 

クリス「あぁ…」

 

響「正義の…選択…」

 

クリス「そーいやお前、まだ夏休みの宿題を提出してないらしいな」

 

響「ぎょっ!?」

 

図星を言われて驚く響。

 

響「そうだったー!どうしよう、未来~!」

 

未来「頑張るしかないわね。誕生日までには終わらせないと」

 

翼「立花の誕生日は近いのか?」

 

未来「はい、13日です」

 

クリス「は~ん、あと2週間もないじゃねーか。このままだと誕生日も宿題に追われる…」

 

そう話していると響の通信端末が鳴り響いた。

 

響「はい、響です!」

 

弦十郎『アルカ・ノイズが現れた!市場台十区区域北西Aポイント、そこから近いハズだ急行してくれ!』

 

 

 

現場に行くと丁度アルカ・ノイズたちが現れていた。

 

響「Balwisyall Nescell gungnir tron…」

 

ギアの起動詠唱を歌いギアを纏った響たちはそれぞれのアームドギアでアルカ・ノイズたちを攻撃する。

 

ガウ「がうがあぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーー!!」

 

ガウも尻尾を使ってアルカ・ノイズたちを倒していく。

 

 

 

その様子を近くのビルの上からカリオストロとプレラーティは見ていた。

 

そこへサンジェルマンが現れた。

 

プレラーティ「ようやく到着と言うワケダ」

 

サンジェルマン「首尾は?」

 

カリオストロ「まだ誘い出したところよ」

 

カリオストロから状況を聞いたサンジェルマンは細い筒のようなものを出した。

 

サンジェルマン「試作に終わった機能特化型の使い時…その力、見せてもらいましょう」

 

筒の中には三つのテレポートジェムが入っていてその内の一つを取り出して投げた。

 

 

 

翼「あれはアルカ・ノイズか?」

 

クリス「新手のお出ましみてーだな」

 

身構える響きたち。

 

ガウ「ぎゃう!?」

 

突然、ガウの体が弾かれた。

 

響「が、ガウく…」

 

 

 

藤尭「大型のアルカ・ノイズを確認!」

 

藤尭が言い終わると真っ白になっていたモニターが元に戻るとそこにはガウ以外映っていなかった。

 

弦十郎「消えただと!?」

 

藤尭「ガウくん以外確認出来ません!」

 

友里「ギア搭載の集音機より辛うじて音声を拾えます!」

 

エルフナイン「空間を閉じてしまうアルカ・ノイズ…」

 

 

 

響「さっきまで街中だったのに…」

 

翼「!?」

 

響たちは宇宙空間のような所におり、翼はこちらに近付いてくるアルカ・ノイズの大群に気付いた。

 

翼「はっ!」

 

アームドギアで斬りつけるがなんと斬られたアルカ・ノイズは再生した。

 

翼「バカな!?」

 

響「攻撃が!?」

 

クリス「全部通らねーのか!?」

 

自身の攻撃が効かないことに響たちは驚く。

 

 

 

藤尭「まさかアンチリンカー!?でもいったい誰が!?」

 

友里「いえ、各装者の適合係数に低減は見られません!」

 

弦十郎「つまりこちらの攻撃力を下げることなく守りを固めてきているのだな?3人とも聞こえるか!」

 

クリス『オッサン、どうなってやがる!?』

 

弦十郎「そこはアルカ・ノイズの作り出した亜空間の檻の中と考えていい!」

 

翼『亜空間の檻…ですか?』

 

エルフナイン「そこではアルカ・ノイズの位相差障壁がフラクタルに変化しインパクトによる調律が阻害されています!」

 

緒川「ギアの出力が下がったように思えるのはそのためです!」

 

 

 

エルフナインたちの話を聞いて響たちはいったん集まる。

 

響「だったらドカンとパワーを底上げでぶち抜けば…」

 

クリス「呪いの剣、抜きどころだ!」

 

イグナイトを起動させようとした時だった。

 

?「そうはさせんぞ!!」

 

響たちの前に稲妻が当たって怯ませた。

 

翼「な、なんだ!?」

 

稲妻が来た方を見るとそこにはコウモリに似ている外見で甲冑やロボットを思わせるような非常にメカニカルでスタイリッシュな姿をした宇宙人とサイのような顔をして剣と盾を持った宇宙人がいた。

 

響「あ、あなたたちは?」

 

バット星人「我が名はバット星人」

 

ライノダブラー「そして俺は宇宙犯罪組織 マクーの一人 ライノダブラー。悪いがシンフォギア、貴様らはここで死んでもらうぞ!!」

 

『触覚宇宙人 バット星人』と異世界の宇宙を股に掛けて無法の限りを尽くす犯罪組織『宇宙犯罪組織 マクー』の残党の一人、『ダブルモンスター ライノダブラー』はそう宣言するように言うだった。

 

翼「パヴァリア光明結社と手を組んだ宇宙人か!?」

 

ライノダブラー「あぁ。だがこれから正式に手を組むのさ。貴様らの首を手土産にな!!」

 

そう言ってライノダブラーは目から稲妻を放った。

 

響たちは散開してかわす。

 

バット星人「今頃ゴジラも我々の仲間が操る怪獣の餌食になっているだろう」

 

不適にそういうバット星人だった。




調「……ブツブツ……」

マリア「調、どうし…」

調「切ちゃん切ちゃん切ちゃん切ちゃん切ちゃん切ちゃん切ちゃん切ちゃん……」

マリア「これは…小日向未来病!?」

クリス「いや、何だよその病名…」

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