戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第487話 現る未来からの希望

響「未来から来たって…?」

 

自分たちの前に現れた人物―ファントムが未来から来たと聞いて首を傾げる。

 

ファントム「っと言っても、ほんの16年の後だがな」

 

首を傾げる響にファントムは補足するように言う。

 

ファントム「今いいと頃なんだ、邪魔はさせんぞ。さあ、傀儡(かいらい)怪獣たちよ、狩り尽くせ」

 

カイライテレスドン「ガアァァァァァァァァァオォォォォォォォォォォォォォォォォン!!」

 

カイライアントラー「キャアァァァァァァァァァァゴオォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

ファントムが指示を出すと『傀儡(かいらい)地底怪獣 カイライテレスドン』がくぼみの上からデプス火炎を発射。

 

くぼみの底にいた『傀儡磁力怪獣 カイライアントラー』は下から磁力光線を発射、上下からミレニアムゴジラを攻撃する。

 

ミレニアムゴジラ「ゴギャアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

カイライテレスドンとカイライアントラーの攻撃にミレニアムゴジラを喰らって悲鳴を上げる。

 

未来「リルくん!!」

 

響「怪獣たちの様子がおかしいのはあなたが原因だったんですか!!」

 

攻撃されるミレニアムゴジラを見て、攻撃する2体を見てファントムに聞く。

 

ファントム「あぁ。俺は怪獣を意のままに操ることが出来るんだよ、こんな風にな」

 

響の問いに答えると左手を黒い光で輝かせた。

 

ファントムが左手を黒い光で輝かせると地揺れが起き、3人のいる屋上のビルの近くの地面が破裂するように吹き飛ぶと新たな傀儡にされた怪獣が姿を現した。

 

カイライゴメス「グウオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!ジャッジャッ!!」

 

地面から出現したのは爬虫類のようは姿をしているが実際は巨大な原始哺乳類で、頭には角、口には伸びた2本の牙がある怪獣で、ティグリス、テレスドン、アントラーと同様に体のあちこちの血管が浮かび上がって、毒々しい模様となり、目は真っ赤になり、体全身から黒いオーラが溢れ出ている『古代怪獣 ゴメス』こと『傀儡古代怪獣 カイライゴメス』だった。

 

響・未来「「!?」」

 

現れたカイライゴメスを見て驚く2人。

 

ファントム「悪いがお前らにはここで消えてもらう。殺れ」

 

カイライゴメス「グウオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!ジャッジャッ!!」

 

ファントムの指示を聞いてカイライゴメスは接近すると左手を振り上げた。

 

響「未来…!?」

 

カイライゴメスの攻撃を回避しようとする響たちだったが体が急に重くなる感覚に襲われた。

 

響「こ、これって…」

 

未来「ギアが重い…」

 

何とか動こうとするが思うように動けなかった。

 

ファントム「ふっ、今頃効いてきたか。最初に貴様らを撃ち抜いた光線はアンチリンカーと同じ作用がある」

 

響と未来の肩を貫いた光線がアンチリンカーと同じ作用があるとファントムは言う。

 

未来「それで…体が…」

 

ファントムの言葉を聞いて体が重くなったことを察する。

 

ファントム「ま、効力は半日と持たないが…殺すには十分だ」

 

そこまでファントムが言うとカイライゴメスが振り上げていた左手を振り下ろした。

 

“殺されてしまう”、2人がそう思った。

 

全てがスローモーションに見えた。

 

無意識に2人は互いの手を握りあった。

 

その時だった。

 

?「させるかぁ!!」

 

太陽の中から聞こえてくる若い男の声と共に赤と蒼白の2色が混じりあう巨大な光球が空から降りてきてカイライゴメスに体当たりして吹き飛ばした。

 

ファントム「まさか、ここまで追ってきたのか!?」

 

余裕な声色だったファントムに焦りと驚きの声がする。

 

その間に光球から蒼白い光線が発射されてカイライゴメスを貫いた。

 

カイライゴメス「ギャオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!」

 

光線に貫かれたカイライゴメスは悲鳴を上げながら仰向けに倒れ、爆発した。

 

その際、茶色のビー玉サイズくらいの小さな光が光球の中へ吸い寄せられるように入っていった。

 

?「やっと見つけたぜ、ファントム。過去に来るとかふざけたマネしやがって…」

 

ファントムを知っているのか光球の主は言いながらその姿を現した。

 

光球から現れたのは初代怪獣王 ゴジラと同じ形の尻尾、両手の先は鋭く尖り、尾てい骨には怪獣のような尻尾を持ち、赤と銀のツートンカラー、胸には雫のような形をした光球がついている獣人の姿をしたウルトラマンだった。

 

ビースト「だが、俺が来たからにはこれ以上は悪さはさせねぇぜ!初代怪獣王 ガウの息子のこの俺、ウルトラマンビーストがな!!」

 

現れたウルトラマン―初代怪獣王の息子『ウルトラマンビースト』はファントムを指刺しながら宣言するように叫んだのだった。


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