クリス「浴びたら1時間で死ぬ毒の雨だと!?」
ナツノメリュウ『そうだ。この雨の毒は我でも、貴様ら人間の医学でも完治不能だ』
ゴウウが新たに降らせた緑の雨―グリーンレインを軽く解説するナツノメリュウ。
切歌「うぅ、そういわれるとなんか具合が…」
ナツノメリュウ『バカ者、即効性ではないのだから直ぐに症状などでるものか!』
具合が悪くなったアピールする切歌にナツノメリュウは言う。
未来「なんでこんな雨を…」
ゴウウがなぜ毒の雨であるグリーンレインを降らせたのかと聞く。
ナツノメリュウ『奴の目的は地上と水を汚す存在全てを洗い流すこと。洪水や津波では僅かだが生き残れる確率がある。だがこのグリーンレインならば100%、浴びた者を始末できる…奴は毒の雨で生命を洗い流すつもりなのだ!!』
ゴウウがグリーンレインを降らせる理由を話す。
ビースト「要するにあと1時間だけ余裕があるんだろ?」
そこへビーストが横に来て言う。
ナツノメリュウ『そうだが、貴様状況を分かっているのか!?』
楽観的に言うビーストにナツノメリュウは言う。
ビースト「確かに1時間しか残り時間はねぇ…だが奴が水の性質を変えてくれたお蔭でこっちは優位に立てたぜ」
ナツノメリュウ『!!』
ビーストに言われてナツノメリュウは何かを悟る。
クリス「そうか!」
未来「なるほど!」
調「それなら勝機がある!」
ナツノメリュウに続いてクリス、未来、調も何かに察しが付く。
響「え?え?どういうこと?」
切歌「何なのデス?教えてほしいデス!」
片や響と切歌の2人はよく分かんないのか答えを求める。
クリス「あのなぁ…今の今までアタシらがアイツに苦戦してたのは何でだ?」
響「それはあのロボットが水を操るから…」
クリス「そこじゃねーだろ!」
切歌「あ!さっきまで降ってた雨デスか!?」
ビースト「そうだよ。さっきまで降ってた雨のせいで俺の光線やリルの兄貴の火炎は撃てなかった。だが、アイツが雨を切り替えたから…」
ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
ビーストがそこまで言うと地上にいたミレニアムゴジラが放射火炎を発射した。
ゴウウが雨をグリーンレインに変えた為に阻害が無くなり、放射火炎が発射可能になったのだ。
ゴウウ「!?」
放射火炎を発射してきたミレニアムゴジラに驚き慌てて回避する。
ビースト「あー言う事だ」
響「なるほど!言ってること分かりました!!」
切歌「合点がいてデース!」
ミレニアムゴジラが放射火炎を撃ったのを見て流石の2人も納得する。
クリス「本当に分かったのかよ…」
未来「まぁまぁ」
ちゃんと理解しているのか思うクリスに未来は言う。
ビースト「ってことで、一気に片付けてやらあぁ!!」
ゴウウが雨の特性を変えたお蔭で攻撃手段が元に戻って一気に反撃への声を上げると再び向かっていく。
その後から響たちも行く。
ゴウウ「キフォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!」
向かってくるビーストと響たちを見てゴウウは酸性の水を噴射する。
ビースト「もう喰らうかよ!!」
ビーストスパークのレバーを引くと甲部分にネロンガの顔が浮かび上がるとビーストの両腕が放電する。
スキル・ネロンガ!!
ビースト「暴君サンダー!!」
両腕に発電した電気を雷のように放つ技―『暴君サンダー』を発射した。
暴君サンダーはゴウウの放った水を通ってゴウウ本体に命中した。
ゴウウ「キフォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」
感電したゴウウは悲鳴のような合成音を上げて地面に落下した。
ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
ゴウウが落下したところにミレニアムゴジラがおり、放射火炎を叩き込む。
ゴウウ「ギャオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!」
放射火炎を喰らいゴウウはさらにダメージを負う。
ゴウウ「キフォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!」
しかしゴウウもタダでやられる訳ではない。
すぐさま王水入りの水を噴射しようとする。
未来「させない!!」
クリス「もってけ全部だぁ!!」
王水混じりの水を噴射しようとするゴウウに未来は全鏡から放つ『閃光』。
クリスは12機もの大型ミサイルを展開し発射する『MEGA DETH INFINITY』を繰り出し、妨害した。
ゴウウ「!?」
攻撃を妨害されてゴウウは狙いを未来とクリスに変える。
調「私たちを!」
切歌「忘れてもらっちゃ困るデース!!」
空中で調のアームドギアのヨーヨーを切歌のアームドギアの鎌の柄の先に接続し、巨大な刃が付いた車輪状に変化させ、回転させながら2人が相手に突撃する技―『禁合β式・Zあ破刃惨無uうNN 読み方 きんごうベータしき・ザババサンムーン』をゴウウの顔面に決まった。
響「行くよ、リルくん!」
ミレニアムゴジラ「グルルルルル!!」
ミレニアムゴジラの頭に乗った響は言うとミレニアムゴジラは自身のエネルギーを響の右腕に纏わせ、初代怪獣王 ゴジラから引き継いだあの力を発動させた。
響「私は、私の我儘と意地を…貫き通すっ!!!!」
響の気合と共に"神殺し"の力が発現、何物をも貫き通す拳と太古の血が共鳴し合う。
響「どりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
ブーストして響は猛スピードでゴウウへ向かっていく。
体勢を立て直していたゴウウが見た時にはすでに響が目の前にいた。
ゴウウ「キフォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!」
なんとか迎撃しようと酸性の水を噴射しようとする。
ナツノメリュウ『させるか!!』
そこへナツノメリュウが青い火炎を放って妨害する。
響「ハアァァァァァァァッ!!」
響の神殺しの力を纏った拳がゴウウの体を貫いた。
ゴウウ「!!」
最期の断末魔のような声を上げて爆発するゴウウ。
ビースト「よしっ!!」
ミレニアムゴジラ「グルルルルル!!」
訳:流石、響ママ!!
ゴウウが爆発したのを見て全員が"勝利した"と思った時だった。
雨に混じり、黒い粒子が爆発し散乱するゴウウの残骸に降り注いでいた。
粒子が残骸に降り注ぐと黒と紫の発光が起きた。
響「なに…!?」
発光し始めた残骸に着地した響は見ると激しい地揺れと共に雷が鳴り、グリーンレインを降らせていた雲が渦を巻き始めていた…。
その様子を見ている1人の人物がいた。
?「サァ、人類ヨ。ソノ進化…見セテクレ」
全身黒の体に、青い目、口は確出来ないが大柄の体躯をした人物は言う。
ゴウウ「ギブォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!」
発光が消えると、散らばっていたゴウウの残骸が集まり、姿を変えたゴウウが雄たけびを上げて復活した。
東洋の龍のような細長い体から西洋のドラゴンのように大きな体に、がっしりとした四肢、背中には体より大きな翼を付けた姿となった。
『な、なにぃ!?』
ようやく倒したゴウウが復活したのを見て全員が驚きの声を上げる。
クリス「おいおい、どうなってんだよ!?」
切歌「なんで蘇ったんデスか!?」
復活したゴウウを見て慌てる。
ナツノメリュウ『分からぬ!あのような姿になるなど聞いたことも見たこともないぞ!!』
流石のナツノメリュウもゴウウが変形したことに驚きを隠せなかった。
ゴウウ「ギブォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!」
ミレニアムゴジラとビーストに向かってゴウウは口から酸性の水を弾丸のように打ち出した。
だが、その速度は最初の時よりも早くジェット機のように高速で飛んできた。
ビースト「うおあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」
ゴウウの発射した水に反応できず、ミレニアムゴジラとビーストは吹き飛ばされ、地面に叩きつけられてしまった。
響「リルくん、竜響くん…がはっ!?」
2人の危機に向かおうとした響だが、突然口から吐血した。
響だけでなくクリスたちも同様であった。
未来「ま、まさか…これ…」
調「毒が…全身に…」
吐血した原因をグリーンレインによる毒が原因であると察する。
ナツノメリュウ『ぐぅ…さすがの我も…これ以上は…』
守護龍であるナツノメリュウですらグリーンレインの毒により飛行が困難になり、地面に着地すると倒れてしまう。
ミレニアムゴジラは息が荒く、中々起き上がれず、ビーストはカラータイマーがいつもより早く点滅していた。
ビースト「…………リルの兄貴…まだ…動けるか?…」
ミレニアムゴジラ「グルルルル……」
訳:そっちこそ…
ビースト「へっ…だったら…次言うこと…分かってんだろ?」
ミレニアムゴジラ「グルルルル………」
訳:あぁ、分かってるよ………
互いに互いが言いたいことを理解した上で2人は立ち上がった。
ビースト「もう時間がないんだ…」
ミレニアムゴジラ「グルルルル……」
訳:出し惜しみなく……
「「ぶっ倒す!!/ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」」
立ち上がった2人はゴウウを見て叫ぶのだった。