戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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2月14日…この日、地球では世界中の男女がソワソワしていた。

理由は今日、この日、2月14日は『バレンタインデー』である。

今はお世話になった方にチョコを送ることが多いが、今も尚女性が異性に対してチョコを送ることがあるのだ。

ただ、それは一般的な話である。

今回はそんな一般と言う言葉から離れてしまった者たちのバレンタインのお話である。


幕間短編20
特別回 バレンタインデー2020!!


響「~♪~♪」

 

鼻歌混じりに響はハート形に包装された箱を持ってリディアンの寮に帰ってきていた。

 

響(今日はバレンタイン~♪ガウくん、喜んでくれるかな~♪今日は未来とリルくんもいないから二人っきりで楽しむぞ~♪)

 

未来とリルはS.O.N.G.の合宿へ行っており不在なため、ガウへ送るバレンタインデーのチョコを持って意気揚々と部屋に入った瞬間だった。

 

ミー「げ、なんでアンタがここに…」

 

腰まで伸びた長い黒髪、左目が前髪で隠れていて頭には猫耳がついている少女―ガウのストーカ―…もとい、命を救われた宇宙怪獣である『宇宙化け猫 ミー』は響を見て言う。

 

響「それはこっちのセリフ!!!」

 

なぜか部屋にいたミーに響は言う。

 

ローラン「すみません、突然お邪魔して…」

 

頭の冠や両腕の翼の羽根などが鶴のようにも見て取れる外見で水着を連想させるような非常に露出の多い衣装着ている少女―宇宙一美しいと名高い『宇宙鳩 ローラン』が言う。

 

響「それでなんであなたたちが私の家にいるのよ!!」

 

ミー「そんなの決まってるじゃない、ダーリンにチョコをプレゼントするためよ。この日のために宇宙で一番評判のいいチョコを買って来たんだから♪」

 

ローラン「私は前の一件のお礼にです。あ、た、他意はありません…よ…」

 

それぞれの目的を語る2人。

 

どうやら2人も響と一緒でガウにバレンタインチョコを渡す為に来たようだ。

 

その証拠に2人の手にはチョコが入っているであろう袋があった。

 

響「は?ローランさんはまだしも、泥棒猫のアンタのチョコなんかガウくんが受け取る訳ないでしょうが!!!」

 

理由を聞いて響はキャラを忘れて言う。

 

ミー「はん、アンタのやっすーいチョコの方が受け取ってくれる訳ないでしょ」

 

言われたミーは自身の買ってきたチョコを見せながらすぐに反論する。

 

響「宇宙で作られたチョコなんて地球生まれのガウくんの口に合うわけないでしょ!!」

 

ミー「はぁ!?その安っぽいチョコの方が口に合わないんじゃなくて!?」

 

響「言いやがったな、この泥棒猫ストーカー!!!」

 

ミー「バカ力暴力女にだけは言われたくないんだよ!!!」

 

もはや売り言葉に買い言葉で、2人は互いの胸ぐらを掴んでいた。

 

ローラン「あ、あの、2人とも落ち着いて…」

 

止めようとしたローランだったが…。

 

響・ミー「「うっさい、痴女は黙ってろ!!!!」」

 

ローラン「ち、痴女!?!?!?」

 

痴女と言われてローランはショックを受けてしまう。

 

ミー「だいたい、アンタはどこで買ったのよ!」

 

響「見せろ、コノヤロー!」

 

ローラン「あ、ちょっと!」

 

強引に袋を奪って中を確認する。

 

そこには明らかに2人の市販の者とは全く違う、デコレーションされたチョコがあった。

 

ちゃんと中央には"親愛なる私の騎士様へ"と書かれていた。

 

ミー「こ、これは…」

 

響「ま、まさかの…」

 

「「手作り!?」」

 

衝撃の事実に2人はカルチャーショックを受けてしまう。

 

実は2人とも料理はからっきしであるために市販のチョコを買っていたがまさかの伏兵にショックが大きかった。

 

ローラン「だから恥ずかしかったのに~」

 

そんな2人に気付かず、恥ずかしがっているローラン。

 

響「くっ、でも諦めない!ガウくんは私の方を選ぶ!!」

 

ミー「何を!ダーリンはアタシの方を選ぶわよ!!」

 

ローラン「私はどっちでもいいんですけど…」

 

ローラン(本当はお2人より私を選んでほしい…)

 

対抗心剥き出しで睨み合う3人。

 

だが、彼女たちはすっかり忘れていた。

 

すでにガウは本命のチョコを受け取っていることに…。

 

 

 

オーストラリア・エアーズロックの頂上にてガウとエルザはいた。

 

エルザ「はい、ガウ。あーん」

 

ガウ「がーう」

 

エルザに差し出されたチョコをガウはカプリと食べる。

 

エルザ「美味しいでありますか?」

 

ガウ「がう♪」

 

聞かれたガウは満面の笑みで答える。

 

エルザ「良かったであります♪」

 

ガウの返事を聞いてエルザも嬉しそうにする。

 

ガウ「がう!がうがう、がうー!」

 

そんなエルザを見てガウは懐から一つの箱を取り出してエルザに差し出した。

 

エルザ「開けてもいいでありますか?」

 

ガウ「がう」

 

箱を受け取ってエルザはガウから開けていいといわれて開けると中にはハート形のチョコが入っていた。

 

エルザ「これって…」

 

ガウ「がうがうーがう♪」

 

訳:バレンタインチョコだよ♪

 

エルザ「ガウ…ありがとうであります!!」

 

チョコを受け取ってエルザはガウに抱き着いた。

 

ガウ「がうがう~♪」

 

抱き着かれたガウも嬉しそうに抱き返したのだった。

 

平和で甘く楽しいバレンタインデーをガウはエルザ(奥さん)と過ごしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日付が変わり2月15日にて、合宿から帰ってきた未来とリルがリディアン音楽院の寮の部屋に入ると発狂し、ぶっ倒れてしまっている響とミー、そして2人の巻き添えで気絶しであろうローランが発見されたのだが、それはまた別のお話。




今日はバレンタインデーなんで、この話しにしました!

これを書いてる時、私はいるかは分からないです!

さらば!

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