戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第512話 シンカリオンVSミレニアムゴジラ

ミレニアムゴジラがシンカリオン4体と対峙している同時刻、埼玉県さいたま市大宮区にある『鉄道博物館』の地下にミレニアムゴジラとシンカリオンたちがいる空間を見ている発令室のような施設があった。

 

?「シンカリオン全機、巨大怪物体 ブラックゴジラと会敵!」

 

若い男性がミレニアムゴジラのことを『ブラックゴジラ』と呼びながら後ろにいる眼鏡をかけた司令官らしき男性に言う。

 

?「北海道支部からゴジラらしき巨大生物の存在は聞いていたがまさかこの埼玉に出現するとは…」

 

ミレニアムゴジラを見て司令官は言う。

 

?「ハヤトくん、アキタくん、ツラヌキくん、シノブくん、敵は本物のゴジラかあるいはそれに似せた偽物のどちらかだろうけど慎重にね!」

 

オペレーターらしき女性がシンカリオンの操縦士もとい運転士たちに言う。

 

 

 

ハヤト「分かってるよ、フタバさん!」

 

E5 はやぶさMkⅡの運転士の10代の少年―『速杉 ハヤト』はオペレーターの女性『三原 フタバ』に言う。

 

アキタ「しかし、まさかあのゴジラと戦うことになるとはな」

 

シノブ「んだ。怪獣の本物を見てみたい気持ちはあったけどまさか叶うなんてな」

 

E6 こまちの運転士『男鹿 アキタ』とE3 つばさアイアンウイングの運転士『月山 シノブ』の2人は言う。

 

2人もハヤトと同じ10代の少年(シノブは俗に言う『男の娘』)である。

 

ツラヌキ「何が来ようとガンガン攻めればいいだけだろ!!」

 

E7 かがやきの運転士で、ハヤトたちと同じ10代の少年『大門山 ツラヌキ』はミレニアムゴジラに向かてっていく。

 

ツラヌキ「俺の好きな四文字熟語は、『先手必勝』だぁーーーーーーーーー!!!」

 

跳躍したE7 かがやきは専用武器である『シャリンドリル』をミレニアムゴジラの手に向かって突っ込む。

 

ミレニアムゴジラ「グルルルルル!!」

 

迫るシャリンドリルにミレニアムゴジラは素早く右脚を前に出して手への直撃を防いだ。

 

ミレニアムゴジラの右脚の皮膚がシャリンドリルの攻撃を防ぎきる。

 

攻撃を防がれてE7は一旦ミレニアムゴジラと距離を取る。

 

ツラヌキ「クッソ、硬すぎるだろ…」

 

自慢のシャリンドリルを防がれて悔しがるツラヌキ。

 

ミレニアムゴジラ「グルルルル……」

 

片やミレニアムゴジラは戦いに集中していなかった。

 

それどころではないからだ。

 

自身の手の中で響の呼吸が段々と聞こえなくなり、鼓動も弱くなっているの感じたからだ。

 

すぐにでもシンカリオンたちを薙ぎ倒したかったが激しく動いたり、火炎を放てば響に悪影響が出てしまう可能性があるからできなかった。

 

一刻も早く響を治療してもらわないといけないのに…。

 

そうミレニアムゴジラの心の中で焦りが積もる。

 

アキタ「フミキリガン!!」

 

E6 こまちの2丁のライフル型の武器『フミキリガン』でミレニアムゴジラを狙撃する。

 

シノブ「シンフミキリシュリケン!!」

 

E6 こまちに続くようにE3 つばさアイアンウイングが手裏剣型の武器『シンフミキリシュリケン』を放った。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

フミキリガンの弾丸とシンフミキリシュリケンの刃に対してミレニアムゴジラは尻尾を振り回して弾き返した。

 

弾き返された弾丸とシンフミキリシュリケンからE6 こまちとE3 つばさアイアンウイングは左右にそれぞれ跳んで回避する。

 

シャショット『続くぞ、ハヤト!』

 

ハヤト「分かってるよ、シャショット!!」

 

E5はやぶさ専用のナビゲーションロボットである『シャショット』に言われてハヤトはE5 はやぶさMkⅡを動かし、ミレニアムゴジラに向かっていく。

 

ミレニアムゴジラの近くまで行くと一気に跳躍して頭部まで来た。

 

ハヤト「カイサツブレード!!」

 

ビームを帯び、刀身が線路を模した日本刀型の武器『カイサツブレード』で斬り掛かる。

 

ミレニアムゴジラ「グルルルルル!!」

 

斬り掛かってきたE5 はやぶさMkⅡのカイサツブレードを頭突きで対抗した。

 

ミレニアムゴジラの頭突きでカイサツブレードの刃は弾かれ、E5 はやぶさMkⅡ自体も弾き飛ばされた。

 

ハヤト「うわっ!!」

 

弾き飛ばされたE5 はやぶさMkⅡの体勢を整えて何とか着地する。

 

ツラヌキ「なんつー硬さしてんだよ!全くもって歯が立たないぞ!」

 

ミレニアムゴジラの硬さに攻撃を次々に弾き返されてツラヌキは文句を言う。

 

アキタ「妙だな…」

 

不意にアキタが呟く。

 

ハヤト「どうしたの、アキタ」

 

アキタ「あのゴジラ、俺たちの攻撃を受けたのに反撃してこなかった」

 

シノブ「それのどこが変なんだ?」

 

アキタ「俺も詳しく知っている訳じゃないがゴジラは攻撃されれば攻撃してきた相手に攻撃する性格だ。だがあのゴジラは反撃の素振りすらしてこなかった。それにあのゴジラ、体中が傷だらけだ、そしてあの手…まるで何かを護るように包んでいる」

 

ミレニアムゴジラを冷静に観察してアキタは言う。

 

ツラヌキ「餌かなんか持ってんじゃねーのか?」

 

アキタ「それなら反撃してくるハズだろ。今までの動きは手の中にいる何かを気遣っているのかもしれん」

 

ハヤト「それなら…出水指令長!」

 

 

 

出水「話は聞いている!本庄くん!!」

 

ハヤトたちの話を聞いて司令官の男性―『新幹線超進化研究所東日本指令室指令長』『出水 シンペイ』はオペレーター指導員の1人でミレニアムゴジラのことを『ブラックゴジラ』と名付けた『本庄 アカギ』に言う。

 

本庄「ブラックゴジラの手をサーモグラフィーで確認します!!」

 

モニターの半分をサーモグラフィーに切り替えてミレニアムゴジラを確認する。

 

すると手の中に人の形をした熱源が確認された。

 

本庄「誰かがあそこにいるのか!?」

 

フタバ「みんな!ゴジラの手の中に誰かがいるみたい!」

 

結果をすぐにフタバがハヤトたちに伝える。

 

 

 

ハヤト「誰かを護ってたんだ…」

 

ツラヌキ「おいおい、これじゃあ攻撃した俺たちが悪者みたいじゃないか…」

 

シノブ「事情を知らなかったから仕方ない」

 

アキタ「だが、そう言う事情なら攻撃しないほうがいいな。ハヤト」

 

ハヤト「うん」

 

ミレニアムゴジラの事情を知り、ハヤトはE5 はやぶさMkⅡのカイサツブレードを常に刃を最適な状態に保たせる自動改札機型の鞘『ブレードケース』にしまった。

 

ミレニアムゴジラ「グルルルル……?」

 

カイサツブレードをブレードケースに仕舞ったE5 はやぶさMkⅡを見てミレニアムゴジラは不思議そうにしている。

 

するとブレードケースをその場に捨てると近づいて来た。

 

ミレニアムゴジラ「グルルルル!!」

 

近づいてくるE5 はやぶさMkⅡを威嚇する。

 

さっきまで自分を攻撃してきた相手だから威嚇しない訳がなかった。

 

ハヤト「もう攻撃しないよ。俺たち、君の事情を知らなかったんだ。君が誰かを護ってるって知らなかった、だからごめん!」

 

ハヤトが頭を下げるとE5 はやぶさMkⅡがそれを反映して頭を下げて謝った。

 

ミレニアムゴジラ「グ、グルルル…」

 

謝られたミレニアムゴジラは警戒はしていたがその言葉を信じてみたくなていた。

 

理由はその言葉が響たちによく似た優しさを感じれていたからだ。

 

ハヤト「それで君が守っている人を俺たちにも守らせてほしいんだ。困っている人を助けるのが俺たちの役目だからね」

 

ミレニアムゴジラ「…………」

 

ハヤトに言われてミレニアムゴジラは無意識に手を開いていた。

 

手の中は響の流れ出ていた血で真っ赤になり、響は出血でかなり苦しそうにしていた。

 

シャショット『こいつは酷いな…』

 

ハヤト「急いで治療してもらおう!俺たちに付いて来て!!」

 

苦しそうにしている響の状態を見てハヤトはミレニアムゴジラに言う。

 

ミレニアムゴジラ「グルルル!!」

 

ハヤトの言葉を聞いてミレニアムゴジラは頷くのだった。


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